「ふたり」の「他愛のない」日々 作:刃波海苔
この作品は会話文のみとなります。
この作品には性的な仄めかしが含まれています。
この作品には下ネタとは別の意味で食事中の閲覧には適さない要素が含まれています。
この作品と二人の会話に意味を求めることはPOPTEAMEPICに意味を求めることと同義です。
12/4 思考を表記していた()を各キャラの「」内に移動。
……これってやって良いんでしょうか。
剣士さまと巫女さんがほのぼの新婚生活
◯縁側で
「剣士さま、お茶が入りました」
「すまないな、ありがたくいただこう。…………うん、美味い」
「ふふっ、お褒めに預かり光栄です。あ、これ……お茶請けにどうぞ」
「うむ……きんつばか。それも丸い……」
「はい。いい小豆をいただきましたので、作らせていただきました」
「んぐ……。うん、これも美味い……」
「それは良かったです。あむ……。ふふ、おいひい……」
「(昼下がりの縁側で愛する者と茶に興じる……これほどに幸せなことなど有るのだろうか)」
◯昔の話
『ねーねー! お兄ちゃんがあたしの“こんやくしゃさん”なの?』
『……父上からはそう聞かされている』
『そうなんだ。……ふーん』
『…………どうした、俺の顔に何か付いているのか?』
『んとね……。うん、合格!』
『なんの話だ……?』
『あたしね、結婚するならかっこいい人が良いなって思ってたの』
『そうか……俺は希望に添えているのか?』
『お兄ちゃんはね、ぱっと見悪者みたいに怖いけど……よっっく見るとかっこいいよ! だからね、合格』
『そうか……』
『だからね、だからね、お兄ちゃんそんなに気にしなくて良いんだよ』
『むっ……俺は別に、何も……』
『うそ。だって、お兄ちゃんが私を見る目、なんだかごめんなさい、って言ってるみたいだもん。……もしかして、私がちんまいから?』
『むう、確かにその、君のような幼い子を婚約者にすることは……その、少しばかり躊躇いは有るが……』
『ふふーん、今はまだぺちゃだけどね、私お母さん似だって良く言われるんだー』
『……っ!』
『だからね、きっと胸もお尻も大っきくなるよ!』
『ごくっ……はっ! いや、その、躊躇いを覚えたというのは、そんな破廉恥な意味では無くてだな……』
『えへへ、分かってるよ? からかってみただけ。……優しい人なんだね、お兄ちゃんは』
『くっ、年上をからかうものじゃない! それに、俺は君の兄では無い』
『ふーん。じゃあなんてお兄ちゃんはなんてお名前なの?』
『だから俺は君の兄では無い!……俺の名前は――』
◯ダム決壊
「ん……」
「すまない、起こしてしまったか?」
「いいえ。……ねえ剣士さま、私の胸、大きくなったでしょう? あと、お尻も」
「っ、な、なんだいきなり」
「ふふ、懐かしい夢を見ましたから、つい……よいしょ」
「ま、待て、巫女殿! まだ朝だぞ……」
「良いではないですか……朝は朝でも日が昇ったばかりなのですから……ね?」
「だ、だが……昨夜の疲れが、その……むぐっ⁉」
「口では嫌がっていても、剣士さまの“御剣”は、それはそれは猛っておられますよ?」
「う、ぐ……」
「ね? 結婚するまで接吻も無かったのですから……ね?」
「う、うう……!」
◯人間って生き物は、増えることすら娯楽にしちまうんだよな……
「俺は、破廉恥な男だ……」
「そんなことはありませんよ」
「そうだろうか……」
「だって、私から望んだことですもの。だから、恥を知らないのは私です。……気持ち良かったですか?」
「最高だった……。あっ、いやっ、今のは違うっ」
「いいえ。女冥利に尽きるというものですから……」
◯寄り添い歩こう
「ごちそうさまでした」
「はい、お粗末様です」
「……君の料理はなんでも美味いが、味噌汁は特に良い……五臓六腑に染み渡る、というやつだ」
「ええ。お味噌から丹精込めて作っていますもの」
「いつもありがたく思っている。……その、不満が有ったらいつでも言ってくれ」
「あら、どうしたんですか?」
「俺には亭主関白でいる以外にやり方が分からない……だから一緒に住み始めてから、君を働かせてばかりになっている。……それこそ召使か何かのように」
「大丈夫ですよ、剣士さま」
「しかし……」
「だって、私は剣士さまのことが大好きですから。……それに亭主関白でいるつもりでしょうけど、それよりずっと優しいですもの。きっと」
「そう……だろうか」
「ええ、そうですよ。それに、それ以外を知らないなら一緒に知っていきましょう? 私達は……その……
「ッ……。そうだな、俺達は愛し合っている二人なんだったな……。なら……寄り添って歩いて行こうか、二人で」
「はい……。これからも、どうぞよろしくお願いします……」
「…………人の温もりとは、温かいものなんだな」
○あやかしふぁんたじー(これはほのぼのだ……誰がなんと言おうとほのぼのなんだ!)
「ふっ……疾ッ!」
(いくら幸せに浸ろうと、俺は
「剣士さま……お客様からお電話です」
「ン! 分かった、すぐに行こう」
「(そう……彼女が魔縛りの術を忘れることが無いように……)」
◯あやかしそうる
「貴方様が討魔の剣士ですかな……?」
「ええ。……そちらが胡乱な目で見るように、先代から相伝したばかりの若輩では有りますが」
「むう……本当に大丈夫なのでしょうな?」
「無論。……先代の眼力を、どうか信じていただきたい。私がこうして貴方と話しているということは、あの方が私を認めたということなのですから」
「うむう……分かった、この長谷部源太郎、剣士殿を信じましょう」
「……ありがとうございます」
「それで、妖の害を受けているのは……?」
「ああ、こちらです、巫女様……」
「むうっ……! これは……」
「剣士さま……!」
「ええ。ご覧いただいたように、全身が爛れ、膿、熱に魘されているのです……まだ年頃の娘だというのに……」
「この様は、やはり……」
「ああ、爛れ広げの仕業に違い無いだろう」
「爛れ広げ……? それはどのような化物で?」
「その名の通り、爛れを広げる……下衆な妖です」
「彼奴等はキノコのような増え方をするのです……。胞子を飛ばすのですが、それが人に寄生すると御息女のように爛れに包まれ……やがて彼奴等の一員となってしまうのです」
「なんですと⁉ では、紀美子も……」
「安心してください。……今ならまだ、間に合います」
「だが、急ぐに越したことは無い。行くぞ、我が嫁巫女よ」
◯ハードボイルドっぽい
「妖は滅びました。どうか安心してください、源五郎さま」
「ありがとうございます、巫女様……剣士様も……ありがとうございました……」
「礼には及びません。これは我々が子々孫々受け継いで来た、使命なのですから……」
◯ハンサムのお約束
「パパ、紀美子を治してくれたのって、あなた達?」
「おお、紀美子! 歩けるようになったのか?」
「(むっ、こ、これは……!)ごくっ……。うぐっ!」
「ど、どうされましたかな、剣士殿?」
「剣士さまは、どうやら傷が開いてしまったようです。その、なにぶん激しい戦いでしたから……オホホホホ」
「はあ……」
◯ハンサムマンはプレイボーイでも根っこは一途な気がする
「……なあ、その、すまなかった」
「…………」
「許してくれ……」
「…………剣士さまは、本当に私を愛しているのですか? 恋をしているのですか?」
「当たり前だろう。こうして君と暮らすことをずっと夢見ていた!」
「なのに、目移りしてしまうんですか?」
「っ! それは……」
「……剣士さまはいつから私を好きになってくれたのですか?」
「君が覚えているかは分からないが……修行の途上で俺は挫けていただろう?」
「はい、覚えていますよ」
「もう十八になるというのに、あの剣を扱うこともできなくて……後継者として失格だと泣き腫らしていた頃だ……。使命も果たせない討妖剣士に価値は無いと悩んでいた……その時に君は俺を抱きしめて言ってくれたじゃないか」
「……『誰もが貴方の価値を否定しようと、私にとって一番価値が有るのは剣士さまだよ』……。ええ、言いました……今でも変わりません」
「本当に嬉しかった。それで、俺は君を一生愛し抜こうと……そう決めたんだ」
「……それ、胸が大きくなってきた頃の話ですよね?」
「ヴっ⁉ それ、は……」
「ねえ。紀美子様もなかなかのモノをお持ちでしたものねぇ?」
「あっ、えっ……その、雄の本能として目線をやってしまうのはしょうがないと言うか……」
「……我慢不足で浮気が許されるんですか?」
「……」
「……」
「…………」
「…………子供を作りましょう。なるたけ早く」
「うっ、やめろ、よすんだ! 君は子供を鎹にしようなどと、そんなことを考える人では……!」
「貴方が私をそうさせたのですよ、剣士さま。……大人しくしていてください。大丈夫です。どうせいつかパパになるんですから、それが早くなるだけですから……!」
◯朝チュン
「ふふっ、もう朝ですね……」
「……」
「私、あなたのことが大好きですからね……」
「……」
「……お兄ちゃん」
ここまで読んでいただきありがとうございました。
この形式ではもう書かないと言ったな……あれは嘘だ。
たぶんお気に入り登録取り消す人が出るだろうなと思いながらぶん投げる私の度胸を褒めてくれ給え。
この形式でやるときは登場人物は二人って縛りを密かにやっていたのですが二回目にして早くもぶち破りました。
理由はなんとなくです。
ところで、途中途中の寒いサブタイトルは見なかったことに……前回にも入れちゃったんですけどね!
以下どうでもいい設定。
巫女さん
いつもニコニコアルカイックスマイル。
剣士さまの家系と長いこと協力関係にある巫の家系の女の子。
母親似。
表向きは清楚で世間知らずなお嬢様だけど思春期を殺された関係で性欲が強い。
嫉妬深いところがあるけど基本的には尽くす女。
剣士さまの為なら普通に死ねるくらいには好き。
父方の血筋が色濃い見た目の妹がいる。接した時間は少ないし境遇も全く違うけど仲良し。
戸籍が存在せず、本来なら学校で友達と話したりするような時間は修行に使わされてきた。それは剣士さまも同じ。
実は剣士さまと恋人繋ぎをしたことが無い。知らないから。
この世には……目には見えない闇の住人達がいる。
奴らは時として牙をむき、君達を襲ってくるかもしれない。
そんな奴ら。地獄の怨念が這い上がり実体化した存在。
呪いという形で牙をむいてくる。有害。極めて有害。ただし名前を知らない相手には呪えない。
閻魔様だって名前が分からなきゃ裁きにかけられないでしょ?(謎理論)
たまに協力的な奴もいるが某シリーズの報酬先払いの依頼くらい信用してはいけない。
剣士さま
彼はそんなやつらから君達を守る為に地獄の底からやってきた正義の使者……なのかもしれない。
いつもムッツリへの字口。
妖と呼ばれる化物を相手にしてきた剣士の家計。
堅物っぽいし実際真面目な人間だけど性欲を持て余しているのでムッツリスケベ。
普通思春期ってなるとこっそりアイドルのグラビアなんかを見たりしてなにかするものだけどそんなこともできなかったので大いに持て余している。
思春期は修行と一対一の座学で過ごしたから仕方ない。許されるとは言わない。
仲の良い従兄弟に一時期一方的に嫌われていた。因みに従兄弟は鍛冶師の家計だとかなんとか。
巫女さんが大好きだけど名前では呼ばないし呼ばせない。何故ならそれを妖に聞かれれば呪いの餌食となるから。