暗殺教室 ~超マイペースゲーマーの成長(?)譚~   作:黒ハム

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期末テストの時間 三時間目

 期末テストは終わった。……何だかどっと疲れたが僕は帰宅してご飯を食べて、パソコンを開いた。

 

『風人君。今inしてる?』

「あいよー」

『じゃあ、殺ろっか』

 

 オンラインで会話する僕と謎の人物……って言いたいけどもうばれてるよね?はい。ウチの彼女です。

 FPS。ファーストパーソン・シューターの略称で一人称視点のシューティングゲームと言ったらいいのかな?はい。そんな感じです。ウチの彼女がなんでも夏明け?くらいにはまったらしく、僕も入院中に勧められてやり始めました。

 ちなみに有鬼子はオンラインFPSを初めて一ヶ月であだ名が有鬼子とつけられたそうです。面白いです。いやね?だってプレイヤーネームをyukikoにしてるんだもん。そりゃあそうなるのも時間の問題だよ。

 

『じゃあ、いつも通りね』

「へーい」

 

 チーム戦もやるけど、僕も有鬼子も基本個人戦……バトルロイヤル形式でやることが多い。まぁ、チーム戦だと僕らのチームがほとんど優勝する。個人戦だと彼女が大体勝利を収める……圧倒的なkill数を持って。……だからそんなあだ名つけられるんだよね。

 

「というか有希子はエグいんだよなぁ……」

 

 始まって少し経った頃。少なくとも僕の倍はkillしている。だって、敵の進みそうな進路とか潜んでいそうな場所とかを完全に網羅して、対策しているもん。ガチ勢過ぎるよ……僕?僕はどちらかと言うとエンジョイ勢だよ?

 有希子は負けると大抵僕に愚痴を溢す。愚痴というか何というか分析を始める。この時こうすればよかったーって。で、意見を求められる……(ちなみに適当な返事をするとゲームの世界でボコボコにされるので注意しよう)僕は負けると次の面白いことに手を出し始める。ここ最近の趣味はシューティングゲームって言ってるのにあえて武器なしで挑もうとしてみたり、チーム戦で頑張って味方をkillしようとしてみたりとかそんな感じ。

 なお、今はPCだが今後は据え置きでガチでやるそうだ。僕?僕は彼女にあわせるだけだよ?

 

「暇だなぁー」

 

 先ほど背後から撃たれて地に伏せた僕のキャラ。ログを見ると撃ったのはあのお方だった。

 僕らの取り決め?により、二人とも負けるまでは次に入らないって言ってる。要するに同じ部屋で、同じブロックで戦いたいのだ。二人で入ってるときは。

 最初の方こそ色んな人にやられまくったがここ最近2割が調子に乗ってやられるが残りの8割が有鬼子にやられている。

 

「うーん……」

 

 この世界では僕は有鬼子にはほとんど勝てない。

 でも現実世界の……そう。サバゲーみたいなのをやったら僕らってどっちが勝つんだろ?このゲームと違って身体能力とかそもそものスペックが僕らでは違うからな~

 

「まぁ、いいや~」

 

 どーせ、そんな機会は滅多にないだろーし。考えるだけ無駄なことだね。

 とりあえず、僕は決着が付くまでスマホでソシャゲをやることにする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして日は流れ遂にテスト返却日となった。

 

「さて、これからテストを返します」

 

 クラス内が緊張感に溢れかえる。僕らの目標、全員が50位以内というのもそうだし、何より僕自身も凄い緊張してきた。

 

「細かい点数を四の五の言うのはよしましょう」

 

 すると、殺せんせーがマッハで一人一人に答案の束を返してくる。

 

「今回の争点は総合順位です。今頃A組でも順位表が貼り出されているころでしょうし、E組でも順位を先に発表してしまいましょう」

 

 黒板に貼り出される順位表。僕らは全員立ち上がってそれを見る。

 僕はそれを下の順位の方から見ていく。確かに僕自身の順位も気になるけど、それよりもクラス全員がトップ50に入れたかの方が気になる。

 

「俺が……47位」

「うちでビリなのは……寺坂だよな」

 

 その呟きと共に僕は確認を進めていく。寺坂を筆頭に、いつもは点数下な人たちが全員見えて中盤でもE組はしっかり名を残して……

 

 

 

 

 

 1位 赤羽業  500点

 1位 和光風人 500点

 3位 浅野学修 497点

 

 

 

 

 

 E組全員の名前がしっかりと載っていて、僕とカルマの名前は一番上にあった。

 

「「「やったぁっ!」」」

 

 クラス全員が歓喜の渦に包まれる。

 

「上位争いも五英傑を引きずり下ろしてほとんどE組!」

「そして1位は風人と初のカルマ!」

 

 よしっ!と小さくガッツポーズをする僕と半ば放心状態になるカルマ。

 そんな僕らの元に笑みを浮かべた殺せんせーがやって来た。

 

「どうですか二人とも。高レベルの戦場で狙って一位を獲った気分は?」

「別にって感じ……」

「あ~カルマが照れてる~」

「そういう風人君は?どうですか?」

「もちろん~嬉しいに決まってるじゃん♪」

 

 今回は狙って勉強して一位を獲ったもん。嬉しくないわけがない。

 

「君たちと浅野君の勝敗は、数学の最終問題で分かれましたね」

「あれね……何か皆と一年過ごしてないと解けなかった気がする」

「それ分かる~前までの僕だったらずっと分からないままだったかも」

 

 難しいとか難しくないってのもあるけど……あの問題の趣旨をしっかり読み取って、適切な方法を思いつけたのはやっぱりこのクラスにいたというのが大きい。だからあの問題は皆のおかげで解けた気がする。

 

「でもカルマとは決着付かなかったな~」

「いいじゃん引き分けで……今日くらいはさ」

「そうだね~」

 

 前までだったら単独トップとか勝ちに拘っていたけど……今はそんなこといいや。カルマとは引き分け。浅野君には勝った。それでいいや。

 

「ちなみにA組はテスト前半の教科までは絶好調でした。ところが後半になるにつれ徐々に問題に引っかかる生徒が増えたようです」

 

 あーあのゾンビと化したA組の人たちか……

 

「そりゃ、殺意なんて1日中保つのは私たちでも疲れるもん。こういうのは一夜漬けじゃなくて長い時間を掛けて育てないとね」

 

 確かにな~まぁ、殺意のコントロールは大分できるようになってるけど、それでも1日中放出するのは普通にしんどい。

 

「これで気兼ねなくゲーム三昧な日々を送れるね~」

「風人君?忘れているかもしれないけどこのテストはあくまで通過点だよ?」

「ヌルフフフ。神崎さんの言うとおりですよ」

「うへぇ……」

 

 僕の夢のゲームに明け暮れる日々はどうやらまだまだ先になりそうだ……うわぁ……。

 

「あ、そうだ。今回の勝負は私の負けでいいよ。風人君」

「???負けでいい?」

 

 有鬼子がそうやって言ってくる。でも、妙な言い回しだな~。それだとまるで本来は勝っていたように…………あ。

 

「ま、まさか……」

 

 有鬼子は一枚の……国語のテストを見せてくる。得点は100。

 

「でも、これで勝負に勝っただなんて私のプライドが許さない。だから負けでいいよ」

「じゃあ両方負けってことにしようよ~。勝者はいない。そうしよう……ね?」

 

 僕としては、唯一つしか勝ち筋がないはずなのにその勝ち筋を辿った彼女に素直に敗北を認めたい。彼女としては、そうだとしても僕に勝ったと言うのはプライドが許さない。

 だったら、両方が敗者でいいんじゃないかな。お互いが自分の負けだと認めているんだから。

 

「いいよ。じゃあ、お互いがお互いの命令を聞く……ってことでいいかな?」

「うーん~そうだね。まぁ、前と違って命令にしなくても大概の事は聞きそうだけどね~」

「それはお互いにでしょ?いいの。この勝負の終わりとしてこの形がいいっていう私のワガママなんだから」

「彼女のワガママなら仕方ないな~」

 

 やれやれ。ワガママだったらいっか。

 それに命令……というかやりたいことはこの勝負をふっかけた時には決めてたし。

 と、僕らも含めた皆でワイワイやるのも一段落して、皆席に着いた。

 

「さて皆さん。晴れてE組を抜ける資格を得たわけですが…………この山から出たい人はいますか?」

 

 ふむ。いや、出る気はさらさらないんだけど、これでもし全員が出たいです!なんて言った日には殺せんせーどうするんだろう?泣きながら僕らの説得を始めるとかかな?

 まぁ、でも皆、対せんせー用のナイフとか銃とか構えてる。つまり、僕らの答えは一つ。この場所で暗殺を続けていくということだ。

 

「ヌルフフフ。棘の道を選びますね……では今回のご褒美にせんせーの弱点を特別に教えて――」

 

 ドゴォッ!

 

 すごい物音と共に教室が揺れる。

 な、なんだ!?ま、まさか……最強の魔王有鬼子様のお目覚めか!?……あ、冗談です。本当は有鬼子のお腹の音って言いたかっただけで――

 

 ドゴォッン!

 

 再び揺れる教室。同時に僕の脳天に振り下ろされる拳。

 辛うじて受け止めたがむちゃくちゃ痛い。そして、受け止められたと知るとすぐさま、両手を僕の頬に持ってきて、

 

「風人君?…………そういう冗談はよくないよ」

 

 思い切り引っ張った。

 

「しゅ……しゅみましぇん……」

 

 というかなんで分かったんだろう。声に出してないはずなのに……あと、いつの間に移動してきたの?

 

「はっ!校舎が!」

 

 そんないつも通りのやり取りを無視して片岡さんが窓を開け、外を見て声を出す。

 僕も(頬を引っ張られながら)有鬼子と外を見ると、ショベルカーによって校舎が破壊されていた。…………え?敵襲?

 

「退出準備をしてください」

 

 すると、どこからか響いてきた声……この声は理事長先生か。

 

「今朝の理事会で決定しました。この旧校舎は今日を以て取り壊します」

 

 旧校舎……取り壊し?じゃあ、僕らは……除名処分?存在抹消?え?どうなるの?

 

「君たちには来年開設される系列学校の新校舎に移ってもらい、卒業まで校舎の性能試験に協力してもらいます」

 

 なるほど……要するに実験台と。

 で、どうやらその新校舎は設備などを主に刑務所を参考にしたらしい。もう一度言おう。()()()()参考にしたらしい。いやいや、それってまるで囚人じゃ……

 

「牢獄のような環境で勉強できる。私の教育理論の完成形です」

 

 訂正しよう。まるでじゃない。扱いが囚人のそれだ。いや、牢獄って言っちゃったよ。僕を囚人扱いする人間は有鬼子一人で充分です。間に合ってます。

 

「ああ、それと。私の教育にあなたはもう用済みだ」

 

 殺せんせーに向けて何か言ったかと思うとごそごそとスーツの内ポケットを探る理事長。

 

「今ここで私があなたを殺します」

 

 取り出したのは、最悪の武器(解雇通知)だった。




 ちなみに駄作者は昨日からSWITCHでFORTNITEを始めました。

「…………それ投稿頻度下がるんじゃ……」
 
 銃とか全然当たらないクソみたいな腕ですので近接武器をメインに戦ってます。…………なんで勝てないんだろう?

「いや、今勝てない要因あげたよね?」

 30試合くらいソロの試合に潜って最高2位だから。

「最低は?」

 100位笑。

「………………」

 ツルハシ同士の殴り合いに負けた。

「………………」

 うまい人見て凄いなーと感心している現状です。

「………………」

 だからこう言うのが上手い有鬼子さんマジリスペクトです。

「……は、はぁ……」

 あと目の前にあるものを破壊して進むのが楽しい。

「…………それって考えて壊してる?」

 まっさかぁ~あはははは。

(…………終わったこの駄作者。勝つ気を全く感じない)

 ちなみに建物破壊に夢中で背後からやられることも何度か。そのままツルハシ片手に突っ込むことも何度か。

「もしガチ勢の方々がいらっしゃったら本当にすみません。うちの駄作者……強くなる前に別の楽しみ方見つけようとする人なんです」

 でも2位の時もしっかり近接戦闘仕掛けて何人かkillしたよ(なお一位の人にはそれで負けた)

「……こういう人なんです……控えめに言って頭おかしいんです……!」

 失敬な。頭おかしいわけがないでしょ。

「頭おかしくない人はこの後書きでゲームの話をしたりしません」

 …………ところでさ有鬼子さんや。

「……何ですか?」

 この後書き……オチがないんだけど……

「…………(⌒∇⌒)」

 と、というわけで次回もお楽しみに!

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