暗殺教室 ~超マイペースゲーマーの成長(?)譚~   作:黒ハム

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今回はちょっとアレな描写が含まれているかもしれません。


風人と有希子の時間 お願い

 テスト返却から理事長来襲し、無事に乗り越えた僕らは日曜日になりました。

 

「というわけで……」

「どういうわけなの……?」

 

 現在僕と有鬼子の二人は、僕の母さんの運転する車の後部席に並んで座っていました。

 テストに勝った命令?というかお願いで僕は彼女にある場所へ一緒に来てほしいと頼み込みました。で、お母さんに出かけることと場所を言うと、移動の時間とか金とか面倒だから車で送るというあのお母さんから出るとは思えないお言葉を頂きました。

 まぁ、言葉の裏の意味を考えると、さっさと彼女を正式に紹介しろバカ息子ってことなんですがね。こっちに泊めたことも向こうに泊まったこともあるし、なんなら毎朝のように一緒に登校していること知ってるし。もっと言うなら伝えてないはずなのに何故か彼女だとばれたし。いや本当に何者だようちの母さん。

 

「久しぶりね有希子ちゃん」

「あ、はい」

「前に会ったのは……そうね。面談の時ぶりかしら。まぁ、あの時はあなたたちが陰からこっそり見ていたって感じだけど」

 

(……え?まさかあの時の私たちの動向も全てばれてたの?この人……ほんとに何者なの?)

 

「ごめんね。うちのコレが大分迷惑かけてると思うけど……」

「だ、大丈夫ですよ。結構減りましたから……」

 

 そうだそうだ。前は一日二桁がざらだったのが今では一桁で収まってる。立派な成長だ。

 

「まぁいいわ。有希子ちゃん。避妊はしっかりしなさいよ」

「ひ、避妊!?」

「母さん…………。アンタ脈絡もへったくれもなしによく堂々と言えたね……ほら完全に固まっちゃったよ」

 

 顔を真っ赤に染めて、頭から湯気が出ている。全く。うちの母さんは唐突に何を言い出すか分からない。きっとこの人のこの血を受け継いだんだろう。

 

「当然よ。私はまだ孫を見る気はないもの」

「いや、そこじゃなくて……ね?こっちの心配は?」

「そうね……有希子ちゃんが大学行くなら大学卒業までは孫の存在はいなくていいわ。あ、でも避妊すればオッケーだと思ってるわよ」

 

 この人……実は性に関しても寛大だった?嫌だな……実の親のこんな一面を見るとは……隣で有鬼子が完全にオーバーヒートしてるよ。

 

「ほんとは……」

「ほんとは……?」

 

 ミラー越しに見えたが、哀愁を浮かべた表情を浮かべている。何だろう?本当は何があったんだろうか?

 

「ほんとは、千影ちゃんにも小学高学年ぐらいから言っていたんだけどね」

「アンタ最低か!?僕の知らないところで何吹き込んでたのさ!?」

 

 マジかよこの親。なんてこと吹き込んでいやがったんだ。

 

「風人。アンタのことを考えてよ」

「ほへ?」

「アンタは人のことを考えてなさ過ぎたからね。そういうことを通して相手を思いやる大切さを……」

「色々と間違いすぎだろアンタ!?」

 

 やばい。うちの親……実は超絶なバカかもしれない。空前絶後のバカかもしれない。

 

(やっぱりね。今のこの子は千影ちゃんの話題を出してもメンタルにダメージを受けている様子はない。折り合いをうまくつけられたのでしょう。今回のこともその最終段階……ってわけじゃないけど通過点なのかしら)

 

「母さん…………僕これから腕のいい脳外科を調べるね」

「あー、頭を治せばまともになるかもって?まぁ、アンタには必要かもね」

「違うよ!僕に必要じゃなくてアンタに必要なんだよ!有鬼子もそう思うよね!?」

「避妊……ベッド……初夜……子供……」

「あ、完全に処理落ちしてる……」

「やめなさいよ。車の中では。家に帰ったらやりなさい」

「アンタは一回黙ってろぉっ!」

 

 車内は混沌を極めていました。誰か助けて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 やって来た場所にはお墓がある。あのクソみたいなテンションの道中だったが、僕の目的はお墓参りだった。

 命日の日……あの日は結局、僕は途中で抜け出したり、その後いろいろあったため何というか……そう、キチンとしておきたかったのだ。

 

「私は車にいるから。好きなタイミングで戻ってらっしゃい」

 

 墓の掃除を三人でした後、母さんは手を合わせてその後は足早に去って行った。

 …………全く。察しがいいというかよすぎというか。

 

「ごめんね……前は。いろいろあってさっさと帰っちゃって。千影を殺した黒幕はしっかりと捕まえたよ……長かった。この二年。僕は絶望と復讐を抱えながら生きていた……ごめん。何かさ、色々と無駄に生きちゃったよ。あと、あの時千影が居なかったら絶対に道を踏み外していた。何というか……ありがとう」

 

 僕は思っていることを全部吐き出す。今は周りに有希子しかいないし、全部声に出す。

 

「でもさ……千影。もう僕は大丈夫だよ。君がいなくてもこの世界で生きて行ける。君がいない世界を生きて行ける。ああ、そうだ。紹介するよ。彼女はね、神崎有希子。僕の大切な彼女だよ。……千影。僕は君のことが好きだった。大好きだった。でも今の僕が好きなのは有希子で、愛しているのは有希子だけなんだ。君のことは二度と好きにならない。これが君の最後の言葉に対する僕の答えだ」

 

 あの日のキスと千影の言葉。僕はそれに対しての答えを、千影にも有希子にも伝える必要がある。端から見ればおかしいかもしれないがそれは残された者の義務だと思う。

 

「千影。唯一無二の僕のかけがえのない大切な親友。心配しないで。君との思い出が風化しようと、僕の心に君は生きているよ。もう二度と囚われない。僕は前を向いて生きるって決めたから」

 

 最大限の笑顔を向ける。そこに彼女は確かにいる。見えないけど確かにいる。そんな気がするから。

 

「有希子も何かある?」

「そうだね……じゃあ少しだけ」

 

 僕は斜め後ろに立っていた彼女に声をかける。すると彼女は一歩前に出て僕の横に立った。

 

「初めまして和泉千影さん。神崎有希子です。あなたのことは風人君に聞きました。あなたはきっと誰よりも風人君にふさわしい。でも、私は負けません。風人君を想うこの心は誰にも負けるつもりはないです。……だから心配しないで。風人君がまた道を踏み外しそうになったら私が引き戻すから。……どうかあなたは静かに見守っていてください」

 

 そして少し目を閉じた後、もう大丈夫と言って一歩下がった。

 

「じゃあね。そうだな……もし地球が存続していたら、今度は春くらいに来るよ。僕の卒業と進学の報告も兼ねてね」

 

 僕は手を上げてそのまま有希子と車に向かう。

 その足取りは来るときよりも軽かった、そんな気がする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「じゃあ、今日はありがとうございました」

 

 僕の家に着く。あれからゲーセンに行ったりショップに行ったり……まぁ有り体に言えば実の母親を足に使ったのだ。

 

「私も話せて楽しかったわ。風人。アンタ送って行きなさい」

「はーい」

 

 というわけで二人並んで有鬼子の家に向かう。

 

「楽しかったね」

「ねー」

「でも良かったの?権利を使っちゃって?」

 

 彼女ならば、お願いとか命令とかしなくとも一緒に着いてきただろう。そんなことは最初から知っている。

 

「さぁね~別に使い道なさそうだったし」

「……もしかして、頼んだら何でもやってくれると思ってる?」

「さすがにそんなことないよ~ただ、僕は命令とかそういう縛るのが好きじゃないだけ」

 

 自分の意思と自由が一番。これ常識ね。

 

「でも風人君のお母さんって……何というか。すごい人だよね」

「そう?」

「何か全部見透かされているようで……ね」

「あはは……」

 

(あの全てを見透かす洞察力と不意を突く衝撃の言葉の数々……なるほど。風人君の母親だ)

 

 実のところ僕は母さんをよく分かっていない。何というか……今までそんなに深く関わろうとしていなかったからだ。まぁ、父さんもよく分かってないけど。

 今度家族で話そうかな……なんのとりとめのない話でも。

 

「ねぇ……また一緒に出かけようね」

「うん~……あ、そう言えば有鬼子はお願い。何に使うの~?」

「うーん。どうしようかな」

「ま、まさか……前みたいに強引に……」

「被害者みたいな顔だけど……あの時私を無理やり押し倒したの風人君だったよ?」

「♪~♪~」

「口笛上手いね……ってそんなんじゃごまかされないから」

 

 あの時は有鬼子が悪い。僕悪くない。うんそうだ間違いない。

 

「でも、あの時の強引さがたまになら合ってもいいかもね」

「え?何で?」

「ギャップで興奮するから」

「…………」

「ふふっ。じょうだ」

「目を覚ますんだ有鬼子!ビッチ先生の次はあのバカ親に毒されたか!」

「冗談。冗談だよ」

「ふぅ~よかった。有鬼子が変態になったかと思って焦……?」

「風人君?」

 

「いや、今思ったけど有鬼子って変態じゃね?なんというかちょくちょくそういう発言をしてるし。剰え僕を痛めつけることに快楽を覚えているし。あ、でも今の発言からすると実はドMの才能も秘めているのでは?ぶっちゃけ、僕なんて怒られているときとかそういうときに興奮なんてしたことないし……ああ、でも言わないでおこう。言うとめんどくさそうなことに――」

 

「(^_^#) ピクピク」

 

 ――あれれぇ?おかしいぞぉ?何で笑顔のまま怒ってるんだ?………………ま、まさか……。

 

「全部口に出てた?」

「うん♥」

「(゚ー゚;Aアセアセ」

「風人君♪」

「な、何かな?」

「正座♪」

「σ( ̄∇ ̄;)ぼく?」

「せ・い・ざ♪」

「ε=ε=ε=ε=ε=┏(゚ロ゚;)┛ダダダッ!!」

「…………逃がさない」

 

 こうして、僕は夕日に向かってダッシュするのであった。

 迫る鬼から逃げるために。




「いや~本当に一週間毎日投稿したね~」

 でしょ~ちなみにまだ続くよ?

「うぇ?」

 ちょっと本編に関係ない話を二話ほど明日明後日で投稿します。むしろそのためにここまで進めた感じがある。

「さすが駄作者……あれ?有鬼子は?いつもそこにいるのに……」
「この話がいいと思った人。good」
「……え?どうしたの?ハーメルンにgoodとかいいねとか付ける機能はないよ?」
「私を彼女に欲しいと思った人。good」
「待って待って?え?え?ウチの彼女遂に壊れた?露骨なコメント稼ぎに入ったよ?」

 風人君。それは仕方ないことなんだ。

「何故に?」

 さっき言った本編に関係ない話、あれ有鬼子の出番もないんだ。

「ほうほう、だから壊れたと……いや納得できるかぁ!」
「そうだよ!」
「ほら正気に戻――」
「何でアンケートの回答欄が欲しい、欲しくない、その他、俺は巨乳派だ!の四つなの!?」
「――戻ってねぇ!なんの話!?ねぇなんの話!?」

 あーそれはね。この話の下にあるアンケートの話だよ。
 うちの有鬼子様は恋人に欲しいですか?という質問の回答欄だね。

「マジでやるの!?需要はどこ!?」

 需要ならあるさ……うちの有鬼子様がどれだけ愛されているかを知るため。

「……本音は?」

 寝て起きたら閃いたからやってみようぜ!

「この駄作者がぁ!」

 というわけでクソアンケート。興味のある人は応えてね。

「ちなみに、その他の人は何らかの方法でその他の中身を教えてくれると嬉しいな♪」
「おいおいおい!?かつて類を見ないほどの露骨な感想稼ぎとかに入ってきたぞ!?」

 期限は特に決めてないので~あ、活動報告作ってほしければ希望があれば作りますよ。

「ご自由にどうぞ♥」
「いいのかそれで!?本当にいいのかそれで!?」

 あ、ちなみに本編と関係ない話はシリアス要素がありますので読まれる際はご容赦を。

「このタイミングで言うことじゃねえぇぇぇっ!」
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