暗殺教室 ~超マイペースゲーマーの成長(?)譚~ 作:黒ハム
僕らは宇宙ステーションをハイジャックすると決めた。
ただ、いくら殺せんせーがいるからと言って頼ってばっかも意味がない。なので僕らは皆で力を合わせて進めることにする。今日はその大まかな方針を立てることに。
「必要なのは色々とあるけど大きくは二つだね」
竹林君が再び前に立って話を進める。黒板に書いたのは『訓練』と『計画』だ。
「宇宙ステーションをハイジャックするには今まで以上に綿密な計画立てが必要。そして、宇宙に行くためには、さっきの実験機が発射される種子島宇宙センターを抑えないといけない。ただ当然こっちを抑えるに当たっては誰にもばれない事が最低条件となる」
あーそっか。宇宙ステーションでばれるのはもう必然だとしても、宇宙センターでばれたらそもそもロケットを飛ばさなくなったりされたら終わり。
「もう一つは訓練。計画についてもそうだし、宇宙に行く時には強力なGがかかる。これに耐える、なれるような訓練は必要だ。さらに知っての通り宇宙空間は無重力。そこでの動きも慣れるに越したことはない。勿論それらの適正とかもあるから注意しないとならない」
ふむふむ。確かにそういうのに弱い人を宇宙へ旅立たせるわけにはいかないか……なるほど。ハイジャック計画に訓練に。それでいて期間はそんなに長くない。……うーむ。
「まずは情報収集だね。宇宙ステーションもそうだけど種子島宇宙センター。ここに関しての詳細な情報が必要だ。律。頼めるか?」
『お任せください!』
「ヌルフフフ。もちろん、今回は私も全力でサポートします」
殺せんせーのサポートかぁ……安心できると言えば安心できるなぁ。
そして放課後になった。
「計画草案担当かぁ……」
「頑張ろうね。風人君」
殺せんせーから僕と有鬼子には計画の草案を作ってもらうよう指示を出された。
何で僕ら二人なの?って聞いたら、ゲームに置き換えれば君たち二人以上の適任者はいないとのこと。
なるほど……確かにそうだ。これは一種のシミュレーションゲーム。与えられた情報、そして想定外まで考慮して、最善のハイジャックの計画立てをする。作戦の基盤を固めて、皆からも意見をもらって組み込めばより完璧になるか……ちなみに期限は割と短い。今度の休み明けまでだ。まぁ、そりゃそうか。短い時間でいいものはできないけど時間をかけすぎても意味はない。
あ、もちろんだが律の力は借りていいとのこと。まぁ、律の力があればなんとかなるか。
「ゲームの鬼神崎さんと、常識外れの風人が計画の草案担当かぁ……面白そうだね」
「いやいや~どうせカルマのことだから細かいところまで言って来るんでしょ?」
「当たり前じゃん。このクラスの命運がかかってんだからさ」
「だね~まぁ、ヘタなツッコミはできないくらいのものに仕上げておくよ」
任された以上やるしかない。全部を想定は無理でも頑張って立ててみますか……。
「あはは……頑張ってね。二人とも」
「渚たちも頑張ってよ?」
僕ら以外にも何人かは責任者なりミッションを与えられている。何かイトナとか竹林はISSの模型を作っていたり……まぁいろいろとあるよね。うん。
「そういえばさ風人君。何で首元に絆創膏貼ってるの?しかも二つ。昨日そんなとこけがしてたっけ?」
「聞いてくださいよししょー!実は昨日有鬼子に襲われまして……」
(((実はも何もいつもの事じゃ……)))
「僕は初めてだったんだよ!優しくしてね……って言っていたのに有鬼子が……!」
「そ、それはごめん……。私も初めてだったから……その……力加減が分からなくて……」
(((…………ん?)))
「うぅ……僕の身体は有鬼子に汚されたんだ……あんなにそこはダメって言ってたのに激しく……」
「ご、ごめんなさい……返す言葉がないです。私もちょっと……スイッチが入っちゃってて……」
「もう!もし出来ちゃったら責任取って――」
「「「ちょっと待って!?」」」
と、ここで観客三人からなんか待ってほしいと言われる。どうしたの?そんなに慌てて。
「ご、ごめん。こんなこと言うのあれだけどさ……」
「二人のセリフ……完全に逆だよね?」
「悪いけど俺もいじる前に理解が追いついていない……何したの?二人で。何、昨日ベットでやったんじゃないの?何で風人に子供ができた感じになってるの?ありえないよね?」
「…………ベットじゃなくてソファーの上だよ?というか僕に子ども?何かあらぬ誤解をされてるような……」
「あー多分言葉が足りなさすぎたんだね……実は昨日……」
ということで昨日あったことをそのまま説明する。
昨日あの後……わかりやすく言えば有鬼子に捕食されました。
「「「…………あーそういう……」」」
一連の流れを説明すると三人は納得してくれました。
「余計なこと思った風人君の上にのしかかった神崎さんが」
「風人君の首筋とかを軽く噛むつもりだったのが」
「風人の反応に興奮した神崎さんが欲望のままにそのまま喰い殺したと」
「ちょっとカルマ!?」
「いい流れだったのにぶった切れたよ!?」
「ごめんごめん。怯える風人が面白すぎてつい跡が残るくらい噛んだわけだね」
そういうことです。全く……何がちょっと噛むだよ。甘噛みのような可愛らしいものじゃなくて普通に噛んできて……跡が残ると面倒だから場所変えてほしくてそこはダメって言ったのに……ずっと離れなかったし。むぅ。今にして思えば全く持って酷い話だ。
まぁそれでも、最後の責任云々は半分くらい冗談だ。大袈裟に言っただけだし、本当に一生残るような跡だったとしても、別に僕の身体そういうのだらけだから今更気にしない。
「それに……」
「ん?」
「あ、何でもないよ~それより僕らこっちだから~」
「そうだね。じゃあね。三人とも」
「うん。また明日ー!」
三人と別れて二人になる僕ら。
それに片方は確かに有鬼子が噛むのがあれで付いた跡。三人にした説明に嘘偽りは存在しない。もう片方は――
「でも、そういう風人君もあの後反撃してきたくせに……」
「反撃っていうにはかわいらしいでしょ~?」
「だね……でも……その……胸にキスマークを付けられると……ね。まさか本気でやってくるとは……」
「まぁまぁ~そういう有鬼子もつけてきたんだし~お互い様だよ~」
「でも脱がせてきてまで……もう。あのまま見つかってたらどうするつもりだったの?」
「…………あ、あんなところに三日月が」
「話を逸らさないの」
とりあえず僕らはあんなことがあった後でも平常運転でした。寧ろあの戦いがあったからこそお互いの中に今まで以上に遠慮というものがなくなってる気がする。
「あ、そうだ。今度の休日空いてる?」
「うん~計画立てだね~」
「私の部屋にしておく?ほら、今回は流石に風人君の親にバレると……」
「だよね……」
今回の話は流石にマズい。だって実の息子たちがちょっとISSをハイジャックしようとしているんだからなぁ……。あの母親でも流石にひっくり返るだろう。いや、案外応援されたり……?まぁ、ばれないに越したことはないか。
僕らはこの自由研究を頑張った。
休日は有鬼子の家で
そんなこんなで大変だったりしたけど、それ以上に楽しくもあった。
そして遂に作戦決行の日がやってきたのだった。
「緊急事態発生!緊急事態発生!」
「……どうしたの?昨日の今日で駄作者が投稿したこと?」
「うんうん……じゃなくて!僕の進路が迷走状態です!」
「…………はい?」
「駄作者が頭を抱え、さらに頭を抱えふて寝するぐらい緊急事態です!」
「もう一生寝ていればいいんじゃない?」
「そうすると僕らの物語がここで終わるよ?」
「…………で、何でそんなに悩んでいるの?」
「いやね?最初は『風人と有鬼子か……一緒でいいかな』って思ってたらしいんだけど段々『ふむ……こいつら別にすべきか?』とか言い始めたんだよ」
「……………………」
「何でも『どうせ高校生活でも風人暴走するしその抑制として……』って言ってたんだけど『よく考えれば暴走させとけばいいじゃん』って」
「……………………」
「他にもいろいろ悩んでふて寝してゲームしてふて寝して……どうしようもないね」
「……………………」
「というわけでまさかのアンケート!第一回僕の進路どうしましょうコーナー!」
「…………何か……うん。そうだね……うん」
「ちなみに僕の進路を語るシーンがあるけど選択によって有希子の反応が当然ながら変わります」
「……………………」
「期間は一週間!さぁ皆さんの清き一票により僕の運命が決まります!」
「選択肢は私と一緒、違う、その他です」
「そうその三つ……?ん?その他ってなに?」
「例えば卒業できないENDとか……」
「それBADEND以外の何物でもないよ!?留年!?ここに来て留年END!?」
「…………風人君が後輩……いいかも」
「よくないよ!?」
「冗談はさておき、私と一緒か違うか。一票でも多かった方を採用でいきましょう」