暗殺教室 ~超マイペースゲーマーの成長(?)譚~ 作:黒ハム
そして作戦決行当日。僕は、
「ごめんなさいね~警備員のお方。ほんの少し眠ってもらいますよ~」
トイレの個室の中にいた。
そして目の前には奥田さん特製の睡眠薬で眠らせた下着姿の警備員さんが。
……いや怪しいことはしてないよ?僕にそんな趣味ないし。ただ、ほんのちょっと僕らの作戦に使うために眠ってもらってるだけだから。
「名前とそのお顔。ほんの少しお借りしまーす」
そして喉元に手をやって喉の調子を整える。
「あーあーあー……」
まぁ、ぶっちゃけ気分でやってる感じはあるけど。むしろ気分でしかやってないけど。
「……よし。では行ってこよう」
そしてトイレから出て、管制室へ堂々と入って行く。中の人数は……ふむ。これくらいだったらごまかせるな。
僕は耳の辺りをコンコンと二回叩いてから声を出す。
「失礼します。○○の警備の者ですが、先ほど少年が迷ってこちらに入っていったと情報がありました。こちらにそのような少年は来ていませんか?」
まぁ、その迷って入っちゃった少年って僕のことなんだけどね。ん?正確には迷ったと見せかけてあえて入った方が正しいか?
「いいえ。来ていませんが……」
「分かりました。ありがとうございます」
すると興味を失せたのか自然に全員の視線はモニターの方に移る。
「律。どこのパソコンでもいいんだよね?」
『その通りです』
イヤホン越しに聞こえてくる声。よし、なら大丈夫だ。狙い目は……あそこだね。
というわけで狙いを定めた僕は何食わぬ顔で、狙いのパソコンのところに近づきササッと律がハッキングできるよUSBメモリを刺してそのまま部屋を出て行く。
「これでOK?」
『オッケーです』
律も無事ハッキング出来たようだ。じゃあ、後はトイレに行って……
「さてと。じゃあ、警備員さん。お返しするね~」
衣服を丁寧にお返しして、僕はそのまま立ち去った。
「お帰り。風人君」
「ただいま~」
僕の作戦は一足早く終わったのでバックアップ組の待機スペースにいた。
「監視カメラの映像の差し替えは出来ていた~?」
「うん。律がやってくれたよ」
いくら人の目をごまかせても僕の技術では監視カメラはごまかせない。いや機械までごまかせるようになったらもう人間ではなくなる気がする。
「凄いね。他のプランを使わず行けたよ」
「まぁ、これが最適だったからね~」
一応他には、倉橋さんと矢田さんが間違って入っちゃったって感じを装い木村君が裏から回ってUSBメモリを差し込むっていうプランもあったけど、こっちだと三人必要。
ここを抑えるのに人数を割き過ぎるとばれるリスクが上がるし、ばれたとき逃げるのが面倒だからね。しょうがないね。
「寝かせた警備員の人も無事起きて仕事再開してるな」
「眠らせる時間を極力短くしたので怪しまれずに済んだかと」
「手際よくやった証拠だね」
この作戦上あの警備員の人に騒がれては大問題。だから、拉致する……間違えた。眠ってもらう時もあくまで自然を装ってる。きっとあの人はトイレで少し寝ちゃったとしか思ってないだろう。そう思わせるように僕らバックアップ組は頑張ったんだから。
え?あの管制室にいた人たちと接したら気付かれる?大丈夫です。あの人そこに関わらないから。装う相手ぐらい選んでいます。
「それにしても風人君。役者に向いてるんじゃない?ほら演技力高いし」
「さすがにししょーの演技には負けますよ~…………というかししょーの演技指導厳しいし……」
「ふっふっふっ。なにせ、本職だからね」
「どうせなら僕は怪盗なりたいです!」
「色んな人になりすましてお宝を奪うの?」
「うんうん」
「なるほど。和光君の視線誘導術、変装術、身体能力……」
すると不破さんが僕の肩に手を置いてくる。
「和光君!次はマジックの腕を上げよう!そして高校に入学したら三代目怪盗キ○ドを名乗って大怪盗として世界を股にかけよう!」
「おおっ!面白そう!じゃあ、僕これからマジックの練習を……」
カチャリカチャリ
すると僕の手には手錠が……
カチャリカチャリカチャリカチャリ
しかも一つじゃなくて沢山。
「有鬼子さんや?僕、まだこの状態で手錠からの脱出とか解錠とかできませんよ?」
「うん。しなくていいよ」
「………………うぅっ……」
僕は目を手で覆い、そして捨てられた子犬のような目(勿論演技)で彼女を見つめる。
「(つд⊂)ウエーン(つд・ )チラ」
「目、潰すよ?」
僕はあまりの酷さに号泣しそうな目(勿論本気)でししょーを見つめる。
「。゚(●'ω'o)゚。うるうる」
「あ、渚たち無事に発射台着いたみたいだねー」
「よかった。ここまでは成功みたいだね」
「まぁ、向こうのメンバーが失敗するわけないよね」
「こっちの方が失敗する可能性があったんだし」
……僕は悲しいです。本当に見捨てられた悲しい子になっちゃって。
「……有鬼子のいじわる」
だから僕はいじけることにしました。
(どうしよう……いじけてる風人君凄い可愛い……あぁぁ。ここが二人きりだったら抱きしめていたのに……あぁ。ちょ、ちょっとくらいなら皆にばれないかな?ちょ、ちょっとくらいならいいよね?ほ、ほら。さっきまで頑張った彼氏へのご褒美って事でああああああ……尊い)
なおこんなことを思っている彼女は末期だと思います。もう手遅れです。はい。
え?手遅れにしたのお前だろって?のーこめんとでお願いします。
そして渚とカルマが宇宙に旅立った。
僕らE組はその出発を全員揃って見届けていた。
「二人とも宇宙に旅立ったんだね~」
「あぁ、そうだな」
「寺坂……君は行かなくて良かったのかい?」
「アイツら二人から始まったからな。アイツらが行くのが道理ってもんだろ」
寺坂がかっこよさそうな雰囲気を出して空を見上げている。
「あ、いやそういうことじゃなくて。寺坂とダミー人形が行けば仮に落ちても損害ゼロだなぁって」
「カルマと同じ事言ってんじゃねぇよ!揃いも揃って何言ってんだハッ倒すぞ!」
「え?押し倒す?……ごめん寺坂。僕は有鬼子にしか押し倒されたくない」
「テメェぶっ飛ばすぞ!?どんな聞き間違いしてんだよ!」
「寺風……うーん語呂が悪いような……」
「そして不破はどこから現れたぁ!?」
「いや、ウチの駄作者の執筆している作品では珍しいBLの匂いを嗅ぎつけて」
「メタいわ!そして嫌なもん嗅ぎつけんじゃねぇ!」
「寺坂……僕を狙うのはやめといた方がいいよ?」
「誰も狙ってねぇよこの自意識過剰バカが!」
「そうだよ。神崎さんが怒るよ寺坂君」
「だから狙ってねぇって言ってんだろうが!」
すると何だかぜぇぜぇって感じを出している寺坂。
「「大丈夫?息上がってるけど?」」
「お前らのせいだろうが!」
「だってさ~不破さんのせいだって~」
「いやいや。和光君のせいだって」
「両方だわ!」
「「それはない」」
キッパリと言う僕ら。寺坂は何だか半分諦めたような顔で……
「「ふっ……雑魚め」」
「テメェらぁっ!」
この後、寺坂組が頑張って寺坂を抑えていた。なお、イトナ君だけは火に油を注ごうとしていた。
あれから僕らは教室に帰っていった。彼らの帰還まで僕らは何事もなかったかのように烏間先生たちを騙すことにした。まぁ、最終的にはばれるだろうけど。それに、流石に今さっき宇宙に出発した彼らが秒でただいまーって行くわけにはいかないので時間的猶予?というか帰ってくるまで時間はかかる。
で、そんなこんなで彼らが宇宙から帰ってくる時間になった。渚たちのとこのモバイル律から本体の律を通し多少は状況を把握できている。僕の結論は宇宙の人たちって優しいなぁだった。思いを口に出して正面から話せば伝わるものだなぁーと。
後はカルマと渚。あの二人は前とまとう雰囲気が変わったというか……
「じゃあ、せんせーは迎えに行ってきます!」
飛び立つせんせー。まぁ、あの船は本来なら別の場所に着水(着陸?)する予定だったのを我らが担任が裏山のプールに着水させようとしている。……これには日本のお偉い方々もびっくりだろう。
「おっ……見えたね~」
徐々にその姿は大きくなっていく……あはは。本当にやっちゃったよ。
ザパァン!
そして着水。
『わあぁっ!』
沸き上がる歓声。
「…………!」
苦笑いというか何か固まっている烏間先生。あまりのことにまさしく言葉も出ないのだろう。
「僕は心配だな~」
「何が?」
僕の心配をよそに勇者渚とカルマを宇宙船から出すクラスメート。そして、烏間先生のもとで交渉する殺せんせー。
「烏間先生……ハゲないといいけど」
ストレスで禿げることはよく聞く話……先生。大丈夫かな?
兎にも角にも僕らは渚たちが持ち帰ったデータを見ることにする。が、
「なるほど。専門用語ばっかだ」
そこには専門用語が英語でズラり。うーん。何となくは分かるけど……あ、
「奥田さん奥田さん。これを分かりやすく説明してみて~」
そう言えばこのクラスには僕以上の適任者がいるじゃん。よし。任せよう。いやね?僕は一応分かるだけで……ね?
そして、奥田さんは語り始めた。
「反物質サイクルの暴走を防ぐ研究の実験の結果、爆発リスクは反物質生物のサイズと反比例する。大きいほど安定し、小さいほど高確率で爆発した。また強引に細胞を株分けしても暴走リスクは上がる。よって、月を破壊したネズミの悲劇を起こす条件は、人間ベースでオリジナル細胞の『奴』にはほぼ該当せず、暴走・爆発の可能性は極めて低い。さらに以下で示す薬品を投与することで、さらに爆発の可能性は低くなり、これらの条件を満たした時、爆発の可能性は高くても1%以下。おそらくは、爆発より先に他の細胞が寿命を迎え、90年以内に穏やかに蒸発するだろう……と」
なるほど。お薬を与えれば爆発のリスクを限りなく低くできるって訳だ。
「この薬品は作れるのかよ?」
「いえ、割と簡単です。というか、前に私、これとほとんど同じ薬を作ったことが…」
『アレかよ!』
「どれだよ!」
「ほら、ウチの駄作者がすっ飛ばしたやつだよ!」
「メタいよ!?」
とりあえず僕が特に気にも留めていなかった出来事がここで繋がっていたらしい。
「なんにせよ!殺さなくても地球は爆発しないで済むぞ!!」
その事に喜ぶ皆。
「じゃあ皆、暗殺は?」
「えっ?」
「一学期から続けてきた暗殺は、ここで終わりにするって事でいいのか?」
そう。無理に暗殺をする必要がなくなった現状。どうすればいいのか。どうしたいのか。
「……どうするんだ?言い出しっぺはよぉ」
皆の意識が渚へと注目する。
「カルマや中村さんに、風人君や殺す派だった皆……僕は全員の気持ちを大切にしたい」
渚の……いや、
僕等にとって暗殺は、使命であり、絆であり、E組の必修科目なのだから。
そして期限までに殺せなかったら僕らは暗殺を卒業する。
これが僕らの答えだ。
だからまた明日からは殺しに行く生活だ。
卒業するその日まで。
「…………完。いい最終回だったね……」
ここまで読んでくれた皆様。誠にありがとうございま――
ボコッ!ボコッ!
「まだ続くでしょ?」
「何でさ!もう最終回っぽい締めじゃなかったか!」
そーだそーだ!何かいい雰囲気で終わってたじゃないか!
バコッ!グチャッ!
「もうエピローグをこの後に付けてもおかしくなくない?と思ってる駄作者は置いといて」
「本当だよ!もう後日談的なの載せとけば完璧……」
ザクッ!グキッ!
「と、阿呆なこと言ってる主人公も置いといて。さぁ、ラストスパート……の前に。バカな作者がまた短編を書いてました」
…………言えない。そのせいで5月終わりから6月頭本編の執筆が止まってたことを。
ドゴォッ!
「おーい。駄作者?生きてる?」
…………。
「反応がない。ただの屍のようだ」
「しかも今回に至っては前回のように真面目な感じではなく、後にも先にも繋がらず、その上で無駄に文字数が多いため3話に分けるという前代未聞の事態に」
「本当はあとがきで軽くやるつもりがついつい書きすぎたって~あはは」
「おふざけ9割以上。シリアス皆無。残りはその他で構成されている……阿呆でしょ。何で完結する前にそういう方へ走り出すの?」
「駄作者はクソほどマイペースです。今回も何かネットで漫画読んでたらやろうってなったらしいよ」
「そういうの多いから本編が二年以内に完結するか分からなくなるんだよ……」
「あー駄作者ね。何かⅡ周年に最終回を投稿したらかっこよくね?って言ってたよ?」
「…………それ前から?」
「ううん。この後書き書いてる途中」
「…………もう一度しばいてくる」
「ま、待って有希子!もう駄作者のライフはゼロだよ!」
「うん。だから私がいくら攻撃してももう減ることはないでしょ?」
「…………あ、確かに」
「というわけで、次回は短編か本編で会いましょう。まぁ、アンケートのこともあるし多分短編でしょうけど」
「今回の短編は有鬼子様もしっかり登場するよ」
「後、今回やるジャンル?というか入ってくる要素が『ショタ化』『ロリ化』『TS』が各一話ごとに入っていますのでこれらが苦手や嫌いな人は見ないことを推奨します」
「まぁ、本編と一切関係ないからね~無理しずにどうぞ~」