暗殺教室 ~超マイペースゲーマーの成長(?)譚~   作:黒ハム

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三者面談の時間

「えぇ?風人君のところも面談に来るの?」

 

 翌日の学校、どうやら、渚のお母さんも面談に来るらしい。向こうは転級の手続きに来るそうだが……

 

「僕の場合は何で来るのか分からないんだよ~……トホホ」

 

 思い当たる節しかなくて困ってる。

 しかも、困ったことに烏間先生は出張中。残ってるのあの殺せんせーとビッチ先生だもんなぁ……あ、ちなみに時間帯としては渚の後に面談らしい。

 

「バカゼト成績()()はいいからね」

「ほんと、この前の中間も同率一位だし、成績()()はいいから」

「もしかしたら、A組に行くとかそういう話?」

「えぇー面白くなさそう……というか、烏間先生がいない中そもそも誰が担任役になるのさ~」

「なら、私がやろうか?」

 

 そう提案してきたのはビッチ先生。なんと、死神の件以来服装を清楚な感じにしているのだ。これはビッチという称号を考え直す必要があるかもしれない。

 

「私もアンタたちの先生よ?アンタたちのことくらいしっかり見てるわ」

「じゃあ、模擬三者面談をやってみようよ~」

 

 で!

 

「……何でこうなってんの~?」

「どうせ、アンタも面談なんでしょ?渚でも風人でもどっちでもいいわ」

「寧ろ厄介な方を練習台にした方がいい」

 

 という皆々様のご意見から生徒役(役じゃない)は僕。保護者役は有鬼子となった。

 

「じゃあ、よーいスタート」

 

 ということで、模擬三者面談スタートである。

 

「では、まず担任として最も大切にしている事は何ですか?」

「……そうですね、あえて言うなら『一体感』ですわ。お母様」

 

 お、意外に真面目な返答だ。これならイケるかも?

 

「じゃあうちのバ……風人にはどういった指導方針を?」

 

(今、バカって言おうとしたな)

(バカって言いかけてたな)

(でも、実際親からバカって言われてそう)

 

 酷い。うちの親もバカって言うけどさぁ。後、コレとか。

 

「風人君にはキスで安易に舌を使わないよう指導しています」

 

 雲行きが怪しくなった。

 

「まず唇の力を抜いて数度合わせているうちに、相手の唇からも緊張感が消え柔らかくなります。密着度が上がりどちらがどちらの唇かもわからなくなってきたころ……一体感を崩さないようそっと舌を偲ばせるのです」

 

 なるほど、そういう一体感か。

 あまりの返答に有鬼子は頭を抑え片岡さんが銃を抜いてビッチ先生の眉間に照準を合わせた。

 

「そもそもうちのクラスの担任は名目上烏間先生」

「だよね。親同士で話を合わせるために統一しておかないとね」

 

 と、僕らがどうすべきか悩んでいると、

 

「ヌルフフフ、簡単なことです。私が烏間先生に成りすませばいいのですよ」

 

 ドア越しに聞こえる声。なるほど、その手があったか。

 ドアを勢いよく開けて現れた殺せんせー。

 

「おう!ワイが烏間や!」

「「「再現度ひっく!」」」

 

 あまりの再現度の低さに涙が出てきた。

 顔のパーツがほぼ殺せんせー。無駄に腕ばっかり筋肉があるように見せるため太くなって、しかも色を肌色というかなんというかに変えてるせいでソーセージにしか見えない。極めつけは足の本数。もう人間には見えない。

 

「とりあえず、要らない触手を切り落とそうよ~」

「だね。殺せんせー。2本を残して後は切っちゃおう」

「ぐぬぬ……仕方ない……ってちゃっかり殺そうとしないでください!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 といろいろあって、顔のパーツは作り、余分な触手は全ての机の中にしまい込んだ。

 で、渚のお母さんがやって来て……

 

「うへぇ……怖そ」

「しぃー」

 

 僕らは隠れて様子をうかがっているが……渚のお母さん怖そう。てか、厳しそう。

 で、何か外からこっそり聞いていると、最初は体操選手の話やらで流れをつかんで、いい感じに持って行ってる。

 

「それにしてもお母さんお綺麗でいらっしゃる。渚君も似たんでしょうかねぇ」

 

 殺せんせーの言葉を境に何か渚のお母さんの空気が変わった。

 

「この子ねぇ……女でさえあれば私の理想にできたのに」 

「……貴方の理想?」

 

 ……理想?

 

「ええ、この位の歳の女の子だったら長髪が一番似合うんですよ」

 

 そうなの?短髪でも可愛い人は可愛いと思うよ?

 でも、何か渚のお母さんは短髪しか許されなくて、渚が勝手に髪をまとめたときは怒ったらしい。酷い親だ。 

 

「そうそう進路の話でしたわね。私の経験から申しますに、この子の齢で挫折する訳にはいきませんの。この椚ヶ丘中学から放り出さたら大学にも就職にも悪影響ですわ。ですからどうか、この子がE組を出れるようお力添えを」

「……渚君とはちゃんと話し合いを?」

「この子はまだ何にもわかってないんです。失敗を経験している親が子どもの道を造るのは当然でしょう」

 

 何だろう。凄くむかつく親だ。

 

「なるほど。なぜ渚君が今の彼になったのかを理解しました」

 

 殺せんせーはそう言うと唐突にヅラを外し、

 

「そう!私、烏間惟臣はヅラなんです!」

 

 …………え?大丈夫?この状況って結構マズくない?

 

「髪型、高校、大学……これらは全て渚君自身が決めるものであって貴方が決めるものではない。それにお母さん。渚君の人生は渚君のモノ。決して彼は貴方のコンプレックスを隠すための道具ではない」

 

 ヅラを引き裂くせんせー……

 

「この際担任としてハッキリと申し上げます。渚君自身が望まぬ限り、E組から出る事は認めません」

 

 どうしよう。あの頭が目に入ってかっこいいはずなのに……

 

「何なのアンタ!教師のくせに保護者に向かってなんて言い方なの!バカにすんじゃないわっ!はぁ!?人の教育方針にケチつけれるほどアンタ偉いの!?言っとくけどこんな山奥にバカ共集めて教えるようなバカ教師に説教されるほど堕ちちゃいないわ!私はアンタなんかよりずっと世の中のこと知ってるのよ!」

 

 急に叫びだした渚のお母さん。これには窓際で聞き耳立てていた僕らも思わず耳を塞ぐ。

 

「お、おっかねぇ……」

「やばくね……?」

 

 とりあえず、教室に戻ってみると……

 

「あれ?次まさか僕の番?」

 

 え?こんなの見た後に僕の番だって?マジ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 で、渚君のお母さんが行ってから十分くらいした後、

 

「ふぅーアンタ。毎日これ登ってるの?」

「どやぁ。僕の凄さが身に染みたか」

「はいはい。ほら行くわよ」

 

 次は風人君の番です。一回だけ見たことがあるけど……

 

「風人の母さんも美人じゃね?」

「見た目はいいけど……」

「後は中身ね。どっちから遺伝したか……」

 

 さっきと同じくらい興味津々な皆。

 

「僕って三者面談じゃなかったよね……」

 

 多分公開処刑じゃないかと思った。

 

「失礼します」

「お待ちしておりました。風人君のお母さん」

「すみませんね。時間を取ってもらって」

「いえいえ、で、今日はどう言ったご用件でしょうか?」

「その前にバ……風人。アンタは廊下にいなさい」

「へーい」

 

 と、三者面談のはずなのに早々に追い出された風人君。

 

「すみませんね。あの子が居ると話が進まないもので」

「……それは重々承知しています」

 

 私たちも激しく同意する。

 

「風人の成績見させてもらいました。一学期中間総合5位。期末総合2位。二学期中間総合1位」

 

 成績の話をしている……やっぱり転級の話かな?

 

「お母さん。もしかして、転級の話でしょうか?」

 

 殺せんせーが先んじて聞く。

 

「転級?なぜそんなことさせる必要があるのですか?」

 

 しかし、風人君のお母さんの返答は予想とは違うものだった。

 

「E組が差別を受けていることは知っています。親としてはそんな環境から子どもをいち早く出す。それが普通なんでしょうね」

「でしたら……」

「でも、だから何でしょう。あの子は一度としてE組から出たいと言ったことはありません。だったら、親が何故あの子をわざわざ出たくない環境から無理やり出す必要があるのでしょう?」

 

 何というか……達観している。

 

「先生。あの子は小さい頃から何でも出来た俗に言う天才です。鳶が鷹を生むなんて言葉の通り私たちからは想像もできない子が生まれたんですよ。最初は与えることがいいことだと思ってました。次々と課題を与え、あの子を育てようとしました。でも、与えたものはすべてこなしてしまい、あの子は退屈していたんです。そんな時、一人の少女とあの子は会った」

 

 その少女はおそらく千影さんのことだろう。

 

「その少女もあの子と同じくらいの天才でした。その少女とあの子は頭脳は同じくらい。でも、精神的にはかけ離れていた。いいえ、正確にはあの子はずっと幼いままでした。理由は分かっています。私たちはあの子の『才能』ばかり目が行ってあの子『自身』を見ていなかった。あの子には色んなものを与えましたがたった一つ。『愛情』という大切なものを与えなさすぎた。あの子は無意識だったんでしょうね。無意識に愛情を欲している日々で、きっとあんな風に」

 

 それでマイペースで子供っぽい……。

 

「環境が人を作るとはよく言います。あの子はずっと辛かったんでしょうね。自分に愛情を向けてもらえず、私たちは愛情の向け方が分からなくなってしまった。接し方が分からなくなっていた。だから、親しくしていた少女が目の前で死んだ後あの子は生きる目的がなくなってしまった。きっと私たちが死んでもあの子はそんな事にはならなかった。唯一あの子を見てくれた彼女だったから余計辛かったんでしょうね……」

 

 そうなんだ。風人君が自由にしていられたのはきっと、後悔からなんだ。幼いときに鎖で縛り続けて雁字搦めにしてしまった。そのせいで歪んでしまったから……

 

「私たちは何もしてやれませんでした。でも、あなた方は違います。あなた方はあの子自身と接してくれた。だからあの子自身も少しずつ成長していると思います」

「それは違いますよ」

「……え?」

「あなた方は何もしてやれなかったわけではない。しっかり、風人君を見守っているじゃないですか。鎖で縛るのをやめた。だからといって完全に放置していたわけではなくて、しっかり見守っている。本当に愛情がないのなら、風人君自身に価値は感じません。才能だけを見ていたなら、きっとこの場に彼はいなかったでしょう」

「そうですか……」

「はい」

 

 きっと反省して不器用なりに頑張っていたんだろう。でも、多分風人君もそれを感じ取ってるはず……何だろう。風人君って本当に色んな事を経験しているなぁ……。

 

「じゃあ、本題に入りますけど……あの子今彼女がいますよね?このクラスに」

「ほう。それは本人が?」

「見ていて分かります。今のあの子は、千影ちゃんが……親しかった少女が生きていた時のような楽しさを感じますから」

「確かに楽しそうですよ」

「その彼女。多分神崎有希子ちゃんで合ってると思いますが」

 

 何で当てられるんだろう。というか、私の話に変わってない?

 

「その子は――」

 

 ゴクリ、どうしよう。何か条件つけられてそれを満たしてなかったら別れさせるとか?

 

「――その子は努力できる子ですか?」

「…………はい?」

 

 え?何かもっとこう成績優秀とか性格とか……あれ?そういう話だと思ってたんだけど……。

 

「性格も頭の良い悪いも家がどうこうも私は風人が受け入れているなら何でもいいです。ただ、その子は努力できる子かどうか。何の努力も出来ない子には流石に任せられませんから」

「その点ならご心配なく。その子は――いいえ。このクラスの生徒は皆、目標に向かって努力できる子たちです。私が保証します」

「ならよかった。あの子がこのクラスでよかったですよ」

 

 そう言って立ち上がった風人君のお母さん。

 

「このクラスは危険な事に巻き込まれていますね?」

 

 その言葉を聞いた瞬間。私たちは鳥肌が立った。…………暗殺のことがばれた?

 

「深く詮索はしません。それに貴方は烏間先生ではありませんよね?……まぁ、人間ですらないでしょうが」

 

 本当にばれてるんじゃないだろうか?

 

「特にそのことをとやかく言うつもりはありません。私からたった一つだけ。あの子をお願いしますね」

「……風人君のことは責任を持って預かります」

「あなたが何者でも私は何も言いません。貴方は風人(息子)を見てくれる先生。それで充分です。では」

 

 そう言って、職員室から出て行く。

 

「じゃあ、風人。話終わったから帰るね。アンタも遅くならないでよ」

 

 風人君に一言残して去って行った。 

 そして……

 

「か、風人君!?何か私のことバレかけてるんですけど!?」

「あーうん~母さんねぇ。なんか察しがいいんだ~勘が鋭いというか~あはは~」

 

 あれは鋭すぎだろう。もしかして、その妙な勘のよさは母親譲りではないだろうか。




※この後書きはフィクションです。茶番です。ネタです。飛ばしたい人は飛ばしてください。






 目が覚めると目の前には刀を持った鬼(メインヒロイン?)がいた。

「作者さん?貴方の罪状を述べてください?」

 気が付くと私は手を縄で縛られ拘束されていた。

「ほらほら~正直に言わないと~…………マジで死ぬよ」

 近くには風人君(主人公)が最初は煽るように、次第に真面目なトーンで言ってくる。

「早く言いなさい?」
「はい。私、作者は四ヶ月くらいこの作品から失踪していました」
「知っていますか?この話が2020年最初の投稿なんですよ?」
「あ、じゃあ、あけましておめでと――」
「遅すぎです!」

 ボコッ

「うっ……刀は斬るものであって、柄で殴るものじゃ……」
「まぁまぁ有鬼子~そう怒らないであげてよ~きっと忙しかっただけなんだから~ね?」
「そうだよ!世間一般は大変なんだよ!」
「へぇ。じゃあ、世間一般の皆様が大変な中、貴方は何を?」
「ニート生か――」

 ボコッ

「――嘘です。バイトです」

 ボコッ

「ちょっと待て!今のは本当だわ!」
「バイトが出来る→体調は悪くない→執筆できる→投稿しろ→制裁」
「……ちょっと待って?その流れはおかしくない?」
「ちなみに体調が悪かったらどうしてたの~?」
「体調が悪い→家に居る→時間が余る→執筆できる→投稿しろ→制裁」

((うわぁ……鬼だ))

 ボコッボコッ

「サラッと心読みやがったな!?」
「酷い!僕まだ何も言ってないよ!?」
「はぁ……一回殺して転生させた方がいいんじゃないかな」
「ひでぇ……ん?そんな態度を私に取っていいのか?我らがメインヒロインよ」

(あれ~?何かこの作者開き直ってね?)

「態度?何か問題でも?」
「いいかい?君の行動は私の指先一つで決まるのだよ」
「へぇ…………脅しているつもり?」
「だから君のことなど風人君とあんな展開やこんな展開に持ち込んで骨抜きにすることも出来るんだぞ!」
「…………っ!」

 頬を赤らめる目の前の鬼…………勝ったな。

「先生!有鬼子は中身が毒で出来ている為、抜く骨がありません!」
「な、何だって!?風人君!それは話が違うじゃないか!」
「僕に言われても知らないです!有鬼子の中身をこんなドス黒いもので満たしたのは作者です!」
「クソっ!なんて事だ!私の完璧な計画が……はっ!」
「………………死ね」

 ザクッ

「は、犯人は……お……に……(カクッ)」
「さ、作者ぁ!?有鬼子!いくら何でも図星だからって今のは――」
「………………次」

 ザクッ

「は、犯人は…………ゆ……き…………こ(カクッ)」

 その後、

「か、風人君と作者さん!?どうして二人がやられているんですか!?」

 二人が血を流しながら倒れているところを通行幽霊が目撃。現場には血文字が残されていたとかいないとか。
















「はい。というわけで、投稿が遅れたことを深く私からお詫びします。前回投稿したやつでやる気がとか言った矢先にこれなので、しっかり作者には言っておきます。次回はこんなにお待たせさせないよう努めていきます。
……え?作者があんな状態だったのに何で私が喋れるかって?……ふふふっ。それは秘密です♪」
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