暗殺教室 ~超マイペースゲーマーの成長(?)譚~   作:黒ハム

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学園祭の時間 三時間目

 とまぁ、あの後は雷蔵と涼香も交えた五人で仲良く談笑(時折僕や有鬼子は店の手伝いをするために抜けていたが)。雷蔵と涼香の二人は松方さんたちと共に下山していった。

 

「ふぅ~」

「お疲れ様……って言いたいけどまだまだ仕事はあるからね」

「うへぇ~」

 

 気付けば一般客は消えて代わりに物騒な人たちが店に来ていた。…………殺し屋ばっかりだ。うわぁ……。

 

「ねぇ……これって、絶対に殺せんせーを狙ってきているよね?」

「だよね~。ダメだよ有鬼子。客とは言え彼らの相手に行ったら。有鬼子可愛いんだから」

「かわっ……!」

「全く、今山を上がってきたジャックおじさんたちもどうせ……?ん?」

 

 顔をなぜか紅くする有鬼子をスルーして改めて今山を上がってきた四人組を見る。

 何かさっきはホテルで渚を口説いていた(字面だけ見るとアレだが真実である)ダンスが下手だった坊っちゃんがやって来て、渚が女装して対応していたけど……おぉ。それにしても懐かしい。

 

「おひさ~おじさんたち」

「久しぶりだな、クソガキ」

「クソガキって酷いな~ジャックおじさん。で~本日は四名様ですか~?」

「そうだな」

「じゃあ、席にご案内~」

 

 ということでそのままご案内する。すると、

 

「あ、おじさんぬ。おひさ~」

「ぬぅ。貴様はあの時の」

「心配しなくてもいいよ。俺は何もする気ないから」

 

 カルマがグリップおじさんぬに声をかけるが……嘘ばっかである。この男のズボンの後ろポケットからワサビチューブの先端が見えている。

 

「まぁまぁ。ゆっくりお水でも飲みながら語りましょうよ~」

「はいはい。風人君は店員なので注文を取ってさっさと厨房に戻る」

「えぇ~……」

「ははっ。お前さんが例のお目付役か」

「え?お目付役?」

「ちっちっちっ。それは古いよガストロおじさん」

「古い?どういうことだ?」

「なんと!ここにいる鬼はお目付役から彼女へとグレード…………アップ?したのだ!」

 

 ガシッ

 

「な・ん・で初対面の人にそんな失礼な紹介をされてるんだろう……ねぇ」

「ご、ごめんしゃい……」

 

 あ、頭が……!頭が割れる……!

 

(ぬぅ。この女。なんて殺気だぬ。とても恋人に向けているとは思えぬ)

(なるほどな。この暴れ馬を制御するにふさわしい強さってわけか)

(コイツを制御……至難のワザだと思うが平然とやっているな)

(ガキに対してこの扱い……こいつら本当に付き合っているのか?)

 

 四者四様のことを思うおじさんたち。残念なことに彼らの中に僕を助けるという発想はないらしい。…………とても悲しいです。

 

「まぁいいや。注文だろう?姉ちゃんや、とりあえずどんぐりつけ麺四つとモンブランと山葡萄ジュースも四つずつ……まぁこんなもんでいっか」

「はい承りました」

 

 そう言って笑顔で僕の後頭部を掴み引きずりながら教室へ向かおうとする鬼。

 

「あーすまんがそこのバカは置いていってくれ。話したいことがある」

「あ、分かりました」

「うわぁああ!」

 

 ドサッ

 

「うぅっ……急に離さないで欲しかった……」

 

 引きずられていた体制から急に支えを取るなんて……しかも、こっちを見向きもしないなんて……うぅ。鬼め。

 

「あー……そのなんだ。お前も大変だな」

「ジャックおじさん……!」

「それにしてもお前さん。大分纏う空気が変わったな」

「そうだね。俺たちからすりゃあ、夏に会った時とは別人に感じる」

「強くなっているぬ。精神面も含めて」

「あはは……」

 

 何というか、複雑な気持ちだ。褒められて嬉しいけど褒めてきている相手が相手なだけに素直に喜んでいいものかどうか。

 

「何か一つ区切りでも付いたか?ジョーカーを倒して」

「あれぇ?何でその事知ってるの~?」

「こっちとしちゃぁ大ニュースだからなぁ。まさかジョーカーが一介の中学生にやられるなんてな」

「うっ……ということはよくもやってくれたな!的な感じで僕の元に暗殺者が……!」

「ないない。特にあの男は俺たち同業者からも好かれちゃいなかったからな」

「あの男は弱気者を痛めつけることに快楽を覚えているぬ。とても共感できないぬ」

 

 よかったぁ。……まぁ送り込まれるんだったらとっくに何か起きていたか。

 

「本当は強くなったお前と本気で殺り合ってみてぇが……ぶっちゃけ面倒だし。俺もお前も、お互いに本気の殺意を抱かねぇだろうし」

「まぁね~」

 

 あの時と違ってこの人たちは殺し屋だけどいい人たちって知っている。

 それが分かっている以上、模擬戦的なのならともかく本気で殺し合う……なんて出来ないだろう。少なくとも僕を殺されるような大罪を犯し、殺すような依頼を出されない限りは。

 

「というわけでほらよ」

 

 そう言って投げ渡してくるのは……

 

「ワイヤー?」

「本当はピアノ線みたいなお前との戦いで使ったものを渡したいが…………あれは危険すぎる。お前が殺し屋とかになるんだったら別だが……」

「殺し屋にはならないよ~」

「目を見りゃ分かる。そのワイヤーなら切れることはない。だが、使い勝手はいいようになっている」

「安全で便利なワイヤーってとこか~」

「ははっ。何やら準備していたのはこれだったか」

「ジャックにしては珍しいな。ノーリターンって分かっていながら」

「随分と気に入ったと見えるぬ」

「うっせ。……たく、コイツと俺はスタイルが近いから殺し屋になるつもりだったら後継者にしたいくらいだが……まぁいい」

「でもこれでイタズラの幅が広がるんだよね!」

「そうだな。分かってると思うがそれで人の首を撥ねることはできねぇが、首を絞めることくらいは十分できる」

「もちろん~気を付けるよ~」

 

 やったー!僕のNEWアイテムだ。これでどんなことしようかな~

 

「精々使いこなしてみな。お前にはナイフとか銃よりそういう変わっているモノの方がよく似合う」

 

 変わっている?…………あぁ、確かに普段は手錠だし、ジョーカーにはベルトを武器に戦ったっけ?確かに変わっているなぁ。そこにワイヤー……?僕は一体何を目指しているんだろう?

 

「お待たせしました。ご注文のどんぐりつけ麺です」

 

 と、そんなことを思っていると注文の品が届く。

 

「ねぇね~見て見て~ジャックおじさんからプレゼント貰ったの~」

「へぇ~良かったね」

「うん!だからこれからちょっと練習に行ってきま――」

 

 次の瞬間、気付いたら僕の手元にあったワイヤーは消え、僕自身が何故かワイヤーによってぐるぐる巻きに捕らえられていた。

 

「ダメです。今は仕事しなさい」

 

(なんつー女だ。今の手際の良さ、尋常じゃねぇぞ)

(おいおい。俺たちですら視認するのがやっとってか?)

(手から奪い去って捕縛までの時間が短すぎる……何者だぬ)

(ただ残念なことにこの女の異常さはコイツの前だけらしいな)

 

 今の一連の動きを見て四者四様に考えているらしいけど、やっぱり僕を助けるという選択肢はないらしい。

 

「ほらほら、行くよ。では失礼します」

「うぅ~じゃあね~また会ったらよろしく~」

 

 今度はワイヤーにより身動きを制限されたまま連れてかれる。……おかしい。何か僕が悪いことしたみたいじゃん。

 ちなみにこの後、グリップおじさんぬの断末魔が聞こえてきた。きっとカルマが何かしたんだろう。うん。そうだ。そうに違いない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 次の日になりました。

 あれからも特に大きな動きはなく滞りなく終わりました。

 

「うーん」

「どうしたの?」

「いやねぇ。昨日の感じだとどうやってもA組に勝てないなぁ……って」

 

 僕らE組は使える武器を全部使って頑張ってやっているけど、どうしてもA組に勝つにはあと一手足りない。

 

「そうだね……昨日も風人君が自由に動けた時間があるってことはそれだけまだ忙しくないって事だからね」

「そうそう~」

 

 自分で言うのもアレだがクソ忙しくて猫の手も借りたいってなっている時にあんなにお客さんのとこで油を売っていたりしない。つまり、僕に余裕があったって時点で昨日はそんなに忙しくなかったのだ。

 そしてそれは致命的な事態でもある。飲食店である以上どうしても客の回転率には限界がある。今日が仮にずっと行列で常に満席状態でない限りは勝ち目はないと言っても過言ではない。

 

「……ただ、昨日の今日でそんなことが起こると思えないけどなぁ~」

 

 諦めというよりはただの事実確認だ。たった一日でそんなに客が来るほどこの世界は甘くない。

 

「ねぇ。何か騒がしくない?」

「ん~?言われてみればそーだね~」

 

 もうすぐE組校舎が見えるってところ辺りで騒がしさを感じる。なんだろう?トラブル発生かな?

 

「おーい!和光!神崎!」

 

 何か慌てた感じで磯貝君が声をかけてくる。

 

「何かトラブル?」

「ある意味な。ちょっと見てみろよ」

 

 そう言われついて行くとそこには行列が……

 

「「え?」」

 

 珍しく有鬼子とハモる。並んでいるのはE組の店……え?

 

「というわけだ。和光、まだキッチンの方に村松しかいなくて準備に追われている」

「あ、うん。いってきまーす!」

「神崎。俺たちは和光たちのフォローだ」

「うん。分かった」

 

 何でこんなことになっていたか。後に聞いた話によると、あの例のゆーじ君はなんと今一番勢いのあるグルメブロガーだったのだ!…………え?マジ?って思ったら事実だった。

 で、その彼がこの店の事を、ベタ褒めするように書いてくれたお陰ですごい評判になり、開店前から行列が、しかも回転してからもずっと行列が残る状態で。

 

「和光!こっち10人前出来たぞ!」

「私もサブメニューの方が出来たわ」

「風人。頼まれた分の食材だ」

「オッケー!次の指示は岡島に出してある!村松!原さん!まだまだ作っていくよ!有希子!」

「分かってるよ。風人君」

 

 すぐさま僕の目の前に置かれていた邪魔なものはなくなり、新しい食材たちが。

 

「さっすが!」

「ふふっ。こっちは任せて」

 

 僕が主に食材たちの下準備なり、切ったりして、原さんが主にサブメニューの調理、村松がどんぐりつけ麺の調理と完全に分業化をしている。

 そんな僕を完璧にフォローしてくれている有鬼子がいるおかげで僕自身の作業効率が一人でやるときの2倍……いやそれ以上になっている。

 

「なぁ。あの二人って凄い息が合っているな」

「風人君は神崎さんがやってくれると分かって動いているし、神崎さんは風人君がやってほしいことを完璧にこなしているね」

「どっちも凄いな」

「普段からは想像できない」

「普段もなんだかんだで相性バッチリだよ。あの二人は」

 

 後ろで何か言っている気がするけど重要そうじゃないので全部無視する。

 そんな感じで夕方。行列も大分短くなった頃、

 

「大変です!どんぐり麺の在庫が切れそうです!」

「予想以上に売れたからな」

「でもA組はそれ以上に稼いでいるはず」

 

 多少手を緩めて話に耳を傾ける。ふむ……朝の時点で結構在庫があったから売れ残りは今度食べればいいかなんて考えていたけど……色んな意味で甘かったか。

 

「サイドメニューの山の幸も売れ行きがいいよ。残り時間はこれで粘ろうよ」

 

 確かにメインメニューはもちろんだがサイドメニューも売れに売れている。あんまり食べたことがないからだろうか?

 

「もう少し山奥に手を伸ばせば在庫はまだ生えているぜ」

 

 泥だらけになりながら食材調達班の木村君が答える。近くには同じく泥だらけの岡野さんが。

 ……うーん。山奥に行けば……ねぇ。

 

 タンッ

 

「ここで打ち止めにしよう」

 

 僕は包丁を置いてそう宣言する。その宣言に周りの皆はどこか驚いた様子を見せる。

 

「ほう。それはどうしてですか風人君」

 

 何故か頭だけ栗になっている殺せんせーが聞いてくる。

 

「これ以上採ると山の生態系を壊しかねない。A組に勝つという一時的な目的の為に今後ずっと残ってしまう被害を自然に与えたくないから」

「そうですね。その通りです。あらゆる生物の行動が縁となって恵みとなる。実感したでしょうか?君たちがどれほどの縁に恵まれてきたことか」

 

 殺せんせーの言葉でふと店に来ていた客のことを思い出す。その中には僕の前の中学の人もいたし、出会った殺し屋さんたちもいた。ライバルとして戦った人や、迷惑をかけた人たちも……ああ、そう思うと確かに恵まれている環境にあるんだな。

 

「あーあ。結局今日も授業が目的だったわけね」

「勝ちたかったけどな」

 

 程なくして在庫はほぼなくなり、少し早いが店仕舞いをすることになった。

 

「お疲れさま。風人君」

 

 僕は店仕舞いをサボ――何となく風に当たりたくて少し山に入ったあのプールのところにいた。違うよ?僕は頑張ったから免除されたんだよ?本当だよ?

 

「おつかれ~」

 

 後ろから声をかけてきた有鬼子…………もう何で居場所が分かったのかとかは放っておこう。

 隣に座ってくる有鬼子。ほ、ほら、サボってるなら連れ戻されてるでしょ?だから僕はサボってないよ?

 

「大変だったね。今日一日」

「そうだね~」

 

 朝来てからずっと厨房に行って料理をしていた気がする。あれ?休憩時間がなかったようなぁ……もしかしてブラック企業だった?

 

「意外だったな」

「ほへぇ?何が?」

「あんだけ頑張っていたからA組に勝ちたいって思いが一番強いと思ってたのに。殺せんせーが言う前にやめようって提案するもん」

「そうだね~僕も負けたいわけじゃないよ~。でもさ僕はお客さんを見て満足したんだ。頑張って作った僕らの料理をおいしいって言ってくれてさ。だから躍起になってA組に勝つ必要はないって思ったんだ。それよりはここが残る方がいいってね~」

 

 僕自身のちっぽけな利益よりももっと広いところを見る。それだけだね。

 そしてこれから言うのは僕自身のちっぽけなモノをかけたものだったりするが……まぁいいや。

 

「ねぇ。有希子…………僕と勝負しない?」






「ツイッター 話す内容が 分からない 我らが駄作者、心の川柳……字余り」
「…………くだらない悩みだね」
「だよね~ちなみにうちの駄作者そのために1時間ぐらい悩んだんだって」
「…………時間の無駄使いすぎるでしょ……」
「出した結論はこの小説のあとがきで遊ぼうってことで、投稿が本来の予定より一年ぐらい早くなったんだって~」
「……ちょっと待って。聞き捨てならない台詞が聞こえたんだけど……」
「ああ、この小説のあとがきとまえがきはぶっちゃけ作者のお遊びコーナーになってるからいいかな~って言ってたよ」
「…………駄作者。召喚」

 駄作者だよ?何か用かな君たち。

「……風人君からとんでもないこと聞いたんだけど……」

 ああ、Twitterで何投稿すればいいかで1時間くらい悩んだ話?いやね~何話せばいいんだろうって思ってさ~

「だよね~ああ、作者が最近ゲームに没頭して筆が進んでない話はどう~?」

 それね~ノってる時はまとめて書き上げられるんだけど……ねぇ。やる気が心電図みたいな感じだから。

「ほへ~そもそもネタがないなら話さなくていいんじゃない~」

 それもそっか~

「じゃないよね。二人とも……実はこの話。投稿されるのが1年後だったかもしれないって聞いたんだけど?」

 あはは~さすがに冗談だよ。

「何だ……さすがに冗談……」

 この前三ヶ月放置してみたから三ヶ月くらいなら怒られないかなって。じゃあ、三ヶ月も三十ヶ月も変わんないんじゃないかなって。

「確かに~1字違いだからね~あんまり変わんない変わんない~」
「(#^∀^)゛o゛」

 さっすが風人君。話が分かるね~

「いえいえ~マイペースな人の気持ちは分かるからね~」

 そして三十カ月後を目標にしていたら気付けば前の話から三日という。

「さっすがマイペース~投稿頻度が気分によりすぎ~」 
「(;・-・)lニフ←包丁 」

 ん?どうしたんだいメインヒロイン。包丁なんか取り出して?

「そうだよ~ここには食材はないよ~」
「(^_^)ニコニコ lニフ」

 グサッ、グサッ

「さ・よ・う・な・ら♥」
「な、なんでだ……!僕が何をした……と(バタッ)」

 お、おのれ……!いつか本編で……覚えてろよ……(バタッ)












「というわけでそこで散っている二人はおいといて、こんな感じで駄作者は成敗しておきました。まぁ、ここはギャグ漫画的世界なはずですので次の話では多分復活しています。ちなみにあの駄作者は最近本文を書き上げる→寝かせる→あとがきでなんか書きたいとが思う→書く→投稿というクソみたいな事をやっていますのできつく締めておきました。うちの駄作者は後書きを自由スペースにすることに皆様慣れているでしょうから、きっと多くの方が飛ばしたでしょうが、締めはしっかりしましょう。次回もお楽しみに!」
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