旧石器時代からスタート   作:ADONIS+

14 / 44
14.アトランティス銀河制覇(アトラス暦10000年)

 アトランティス銀河を制覇した。宇宙進出を開始してから実に9300年も掛かった。

 監察軍がアトランティス銀河のあちこちでテラフォーミングしまくったおかげで、移民に適した惑星が多かったので、ここまで時間が掛かった。大航海時代のような活発な進出をいたわけではないので、スローペースで進められていたが、おかげで統治機能に不備が出る事はなかった。ローマ帝国みたいに、国力を無視して急いで領土を広げすぎても無理が出てくるからね。

きっちり開発してから次に進むので、どうしても時間がかかる。

 

 次は近隣銀河の進出であるが、これには以前監察軍が構築したヒサゴプランによる銀河間ネットワーク網をそのまま流用すればいいので手間は掛からない。

 おまけに監察軍のチートなテラフォーミング技術があるので、現在は別銀河にあるあちこちの惑星を改造しまくっており、さほど時間をかけることなく移民可能な惑星がたくさん確保できるだろう。というよりも、アトランティスの人口が五兆人を超えてしまっているので、他銀河に進出はしないといけないという事情があったりする。

 

 しかし、「産めよ」、「増やせよ」と人口増加を推進しまくった妾がいうのもなんだけど、凄く人口が増えたね。

 21世紀の先進国の多くが抱えている少子高齢化なんてアトランティスには無縁で、逆に人口が増えすぎて常に開拓を進めていかないといけなかった程だ。

 おかげで大規模な星間国家に成長できたから悪くはないけどね。

 

 

 

 アトランティス銀河制覇を成し遂げて星間国家として大国に成長したアトランティスは、ようやくブリタニア帝国と大日本帝国の二カ国と正式に国交を結んだ。

 これを機に他国と国交を結ぶことなくそれぞれ鎖国体制にあった三カ国は相互に外交を行うようになった。

 

 これまでは監察軍を通して非公式で秘密裏の接触に終始していたが、正式に接触することにしたのだ。

カリンがここまでブリタニア帝国と国交樹立を遅らせたのは、ブリタニア帝国の価値観が理由だった。

 ブリタニア人の国家の評価基準は、国力、軍事力、文明レベルを総合して判断される。つまり、あまりにも釣り合いが取れない弱小国家の場合は、どうしても軽視されてしまい、対等な外交など不可能だった。それはカリンとしても望むところではない。

「だったら、ブリタニアは後回しにして、先に日本と国交を結べばいいじゃない」という人もいるかもしれない。

 しかし、ブリタニアを無視して日本とアトランティスが手を結ぶような形になると、ブリタニア政府に不信を買いかねない。そんなことをしてもデメリットしかないので、ブリタニア帝国であっても軽視できないだけの力をつけてから国交を持つという選択をしたのだ。

 

 

 

 ブリタニア帝国、大日本帝国、アトランティス帝国の三カ国は、巨大星間国家にして異世界にわたる技術まで保有している紛れもない超大国で、この時代からこの三カ国は三千世界の列強もしくは単に列強と呼ばれるようになる。

 

 そしてこの列強三カ国は下位世界の維持を目的として三国同盟を結び、協力しあうようになった。

 

 その一環として、これまでブリタニア帝国皇帝直轄機関であった三千世界監察軍は大幅な制度変更を行い、列強共同の国際機関『三千世界監察軍』として再編成された。それに伴い、三カ国で三千世界監察軍が公的機関として公表されるようになり、臣民にも知られるようになった。

 

 こうして誕生した新たなる監察軍であるが、やっていることは今までと変わらない。

 ブリタニアにある本部が各地の下位世界に存在しているトリッパー達の支援に周り、日本支部とアトランティス支部はそれぞれ自分の世界にいるトリッパー達の相互支援組織として活動する為、これまでと同じだ。

 

 とはいえ、これで監察軍がシドゥリの手から半ば離れる事になり、シドゥリにとっては少々リスクの大きなこととなっていた。

 

 しかし、ブリタニアに存在するトリッパーがシドゥリ一人だけである以上、シドゥリの死後はトリッパーがブリタニアを支配するという体制が崩壊してしまう。そうなった場合、ブリタニアが監察軍というトリッパーを支援するシステムを残していくのか?という不安があるため、保険を掛けざるを得なかった。また、異世界間転移技術の独占を止めて三カ国に分散させたのも、いざという時のリスク分散が理由である。

 

 シドゥリは、『魔法少女リリカルなのは』の世界で監察軍を集中管理していた為に、ベヅァー戦争で一気に監察軍が叩き潰されたしまったという事態を反省して、監察軍を『魔法少女リリカルなのは』、『新世紀エヴァンゲリオン』、『∀ガンダム』の三つの下位世界に分散する事にしたのだ。

 これならば今後ベヅァーが復活して、監察軍の拠点がその下位世界ごと滅ばされる事態になっても、どれか一箇所でも残っていれば監察軍というシステムを残していけるだろう。

 

 カリンも、こうなったおかげで形式的にいろいろ助かりました。

これまでカリンは、ブリタニア皇帝直轄機関の支部長という立場で、これはブリタニア皇帝から見れば部下の部下という形式になってしまって、非公式の繋がりとはいっても問題だった。それが三カ国共同の国際機関の所属する支部長になったので、かなり問題がなくなりました。

 それでも妾が監察軍の支部長である事を臣民が知れば「偉大なるカリン様が支部長とは何事か!」と文句を言う者がでかねないので、代理人を名目上の支部長にしておいた。だから実質的な支部長が妾であることは極秘で、表向きの三千世界監察軍アトランティス支部長は代理人が勤めている。

 面倒だけど、これはちゃんとしておかないと問題になるからね。

 

 それに監察軍総司令官のトレーズ・クシュリナーダにしても都合がよかった。

 いつまでもブリタニア皇帝の私兵的な存在でいるよりも国際機関として存在していたほうがいい。だからトレーズとカリンは予め監察軍の改変を含めてこの計画を立てていたのだ。

 乱暴に独立するという形ではなく穏便にするために一万年もかかってしまったが、結果は悪くないので構わないでしょう。

 

 

 

 こうして他国と国交を持つようになったので、外交を行うために外務省が設立された。

 ちなみに国交といっても、21世紀の地球のように他国に海外旅行ができるわけではない。

 三カ国はそれぞれ別の下位世界に存在しており、それぞれの世界を行き来するにはユグドラシル・システムが必要で、とてもではないが一般人が使えるような代物ではなかった。その為、外国人の観光はないし、貿易というのも存在しない。

 とどめに三カ国とも巨大星間国家なだけに資源、市場、安全保障のいずれも自己完結しており、交流を持つ必要がなかった。

 外交においても三カ国に属さないとある下位世界の宇宙空間に設置しておいた外交専門のスペースコロニーに大使館などを設けて、そこで三カ国の外交が行われるという徹底振りだった。

 これはそれぞれの世界の安全保障への配慮もあったが、三カ国ともあまりにも長く鎖国状態が続いていたため、行き成り他国と距離を詰めるのを嫌ったためであった。

 こうして、三カ国は付かず離れずの国交を持つようになった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。