唯我尊に転生?上等だコラァ!ブラック企業で鍛えられた忍耐力を武器にマトモな唯我尊になってやらぁっ!   作:ユンケ

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第109話

「どうぞ」

 

「「お邪魔します」」

 

玲に案内された彼女自身の家にて、俺と桐絵は一礼してから中に入る。

 

桐絵と玲に遊びに誘われ、2人が揉めに揉めた結果、2人と一緒に玲の家で遊ぶことになったのだ。当初2人は一切譲る気を見せなかったが、何とかなって良かったものだ。

 

そして二階に連れられて奥の部屋に入ると漫画やアニメで見た玲の部屋が目に入る。

 

「茶菓子を持ってくるから座ってて」

 

玲はそう言ってクッションを2つ渡すと部屋から出て行くので俺はクッションに腰を下ろす。

 

同時に桐絵は俺のすぐ近くに座って俺の横から抱きついてくる。

 

「えへへ〜」

 

甘えん坊だ。凄く可愛いです。

 

俺は甘えてくる桐絵の頭を右手撫で撫でする。

 

「んっ……尊……もっとぉ……ちゅっ……」

 

桐絵はくすぐったそうに目を細め、口元をふにゃりと緩ませ、頬にちゅっちゅっしながら甘えてくる。

 

するとドアが開き、茶菓子を持ってきた玲が入ってくるが俺達を見るなり頬を膨らませて桐絵とは反対側に座ってから俺に抱きついてくる。

 

「桐絵ちゃんだけズルいわ。私も尊君に甘えたいし、甘えられたいわ」

 

言うなり、俺の頬に自身の頬を当ててスリスリと甘えてくる。

 

「わかりました。玲さんが望むなら」

 

「んっ……尊君、気持ち良いわ……んんっ」

 

俺は左手を使って玲の頭を撫で撫ですると、玲は幸せそうに微笑みを浮かべながら頬にキスをしてくる。

 

美少女2人に挟まれながら頬にちゅっちゅっされるとか幸せ者過ぎだろ。ここに柚宇が居れば更に最高かもしれないな。

 

そんな感じて暫く2人から甘えられるが、そろそろ本題に入ろう。

 

「それで玲さん。玲さんはランク戦について話したいそうですね」

 

俺は玲に話しかけると、玲は思い出したかのように頷き、立ち上がってから机の上にあるパソコンを持って俺達の前に置くと、再度俺に抱きついてくる。

 

「ええ。私のチームなんだけど、中々勝てなくてね。個人ランク戦をするのは当然だけど、戦術について学んでみたくて尊君を呼んだの」

 

「まあ尊は戦術で金星を挙げてる事が多いし妥当ね」

 

否定はしない。俺は格上を食うことはよくあるが、初見殺しの戦術を取り入れているからだし。

 

「確か鈴鳴第一に勝てないんですよね」

 

そう返すと玲はキョトンとした顔になる。

 

「知ってたの?戦術が殆どない私のチームの試合は見てないと思ったわ」

 

「いやいや。明確な戦術はなくとも、どのチームにも可能性がある以上見ますよ。面白いと思ったら自己流にアレンジするのもアリですから」

 

それに……

 

「それに玲さんが飛び回る姿を見てると元気が出ますから」

 

少し攻めてみる事にする。すると玲は嬉しそうに微笑む。

 

「ありがとう。私も尊君の戦闘を見ると元気が出るわ」

 

言いながら玲は再度抱きついてくるが、次の瞬間には耳に激痛が走る。

 

「アンタは玲ちゃんにデレデレし過ぎよ!本題に戻りなさい!」

 

桐絵が不機嫌丸出しの表情で俺の耳を引っ張ってくる。妬いているのは嬉しいが耳を引っ張るのはやめてくれ。

 

「デレデレなんかしてませんよ」

 

「どうだか。どうせ尊はあたしみたいなガサツで魅力がない女より玲ちゃんみたいな綺麗な女の子が好きなんでしょ」

 

桐絵は不貞腐れる。このまま放置すると面倒そうだよな。

 

「そんな事ありません。桐絵先輩の天真爛漫な笑顔には俺を何度も幸せにしました。玲さんには玲さんの魅力が、桐絵先輩には桐絵先輩の魅力があり、ベクトルは違えど2人とも同じくらい素晴らしい女性です。魅力がないなんて自虐は桐絵先輩を敬愛している俺からしたら見過ごせないのでやめてください」

 

俺は桐絵を見据えながらハッキリと告げる。

 

すると2人が俺から離れたので一歩下がって2人を視界に捉えるが……

 

「も、もう……!アンタはずけずけと……」

 

「た、尊くんにそう言って貰えるなんて、嬉しいわ……」

 

2人が真っ赤になって俺を見てくる。狙ったつもりはないが、真っ赤になった玲の表情も見れてマジで幸せだな。

 

俺は2人の可愛らしい態度を見て、理性が吹っ飛ばないように意識を集中するのであった。

 

 

 

 

 

 

 

1時間後……

 

「……こんな感じね。結局村上先輩を崩せないで生存点が入らなかったの」

 

2人が大分落ち着きを取り戻したので本来の目的である、那須隊に対する戦略会議を行っている。

 

しかし戦闘記録を見直すと、やはり下位グループでは村上が群を抜いて強い。攻撃手の斬撃をレイガストで跳ね除けてから弧月で一閃したり、銃手や射手の射撃に対してレイガストとシールドや来馬の援護を利用して危なげなく距離を詰めて撃破している。

 

しかもサイドエフェクトによる学習能力の高さで同じ戦術が何度も通用しない。

 

原作において上位攻撃手といえば村上を始め、迅や太刀川、桐絵や風間や影浦だろうが、村上以外は原作開始時点より3年以上前から入隊している。一方の村上は木虎と同期、つまり原作開始時点より1年ちょっと前に入隊したが、それで上位攻撃手に入っているのだから恐ろしい。

 

まあそんな村上の学習能力を上回る太刀川達はそれ以上に恐ろしいけどな。

 

一応太刀川とかにもそこそこ勝ち星を挙げているが、初見殺しの戦術を利用しているからであり、小細工抜きなら勝率は大きく下がるだろう。

 

閑話休題……

 

ともあれ、そんな村上のハイスペックぶりに玲達が苦労するのも必然だ。原作でも熊谷が鈴鳴には6連敗とか言っていたし。

 

それに……

 

「しかも鈴鳴って今後狙撃手も入るし、今の内に何とかしないといけないわね」

 

「えっ?それは本当なの桐絵ちゃん?」

 

「そうよ。まだC級だけど狙撃手もスカウト枠で入ったって、とりまるが言ってたわ」

 

ああ……本物の悪である別役太一がいるな。まだBには上がってないがそう遠くない未来には上がってくるだろう。自分の隊長が飼っている熱帯魚を皆殺しにしたあの男が上がってきたらカオスが待ってそうだ。

 

「そう……いずれにせよ、村上先輩をどうにかしないといけない事には変わりないけど、尊君がくまちゃんの立場ならどう戦う?」

 

ま、村上の相手は玲のガード役の熊谷だよな。

 

「俺が熊谷先輩なら戦い方は3つありますね」

 

「3つ?1つは初見殺しの技の連発だと思うけど、他にもあるの?」

 

流石に初見殺しの技の連発はわかったか。まあ当然だ。村上はサイドエフェクトにより学習能力が高いので一度使った技は通用し難いが、裏を返せば使ってない技については対応力が高くないし、常に初見殺しまたはわかっていても対応が難しい技で攻めるのが吉だ。

 

「はい。2つ目は攻撃をしない、ですね」

 

「?どういう意味かしら?」

 

玲は不思議そうに首を傾げるが仕草可愛すぎだろ。

 

「これまでに村上先輩と熊谷先輩の攻防は見ましたが、お互いにカウンタータイプです。しかし村上先輩はレイガストを使っているので隙が少ないので隙を突くのが難しいです」

 

現時点で剣の腕については大差ないが、防御力は村上の方が数段上なのでカウンタータイプの熊谷が村上を倒すのは難しい。

 

「なら初めから防御に絞るべきです。防御に徹すれば村上先輩に負けはしないでしょう」

 

「なるほどね。確かにカウンタータイプの攻撃手が攻撃をやめて、その分防御に回したら厄介極まりないわね」

 

桐絵は頷きながら俺を見る。まあ俺も状況次第では防御に徹するからな。

 

「その間に玲さん達が来馬先輩や他の戦闘員を倒せばいいんですよ」

 

B級下位で村上の次に強いのは玲だからな。

 

「3つ目の手段としては道連れですね。やられた瞬間に村上先輩に抱きついて、日浦にアイビスで諸共吹っ飛ばして貰うのもアリですね」

 

幾ら村上でもトドメを刺す瞬間にはレイガストを自由に振るのは難しいし、弧月で刺された瞬間に抱きつけば数秒動きを止めれるだろう。

 

「アンタ、中々えげつない作戦を言うわね」

 

「う〜ん、幾らランク戦とはいえ仲間を撃つやり方はしたくないわね。折角考えて貰ったに情けなくてごめんなさい」

 

玲は乗り気じゃないのか申し訳なさそうに謝ってくる。ここは優しくするのが男だろう。

 

「情けなくありませんよ。確かに訓練としてはアウトかもしれないですが、仲間を大事に考えるのは玲さんの美徳だと思います。やっぱり玲さんが凄く魅力的な女性ですよ」

 

「っ……あ、ありがとう……尊君……凄く嬉しい」

 

玲は俯きながら礼を言ってくる。正直言って凄く可愛らしく、押し倒したい気分になる。

 

最も……

 

 

「む〜〜〜〜〜〜〜〜!」

 

頬を膨らませて怒りをアピールしている桐絵がいるから無理だけどな。

 

……とりあえず後で桐絵についても甘やかして機嫌を直しておかないとな。

 

 

 

 

 

その後、桐絵が抱きしめろと言ってきたので抱きしめたら直ぐに機嫌を戻したが、今度は玲が不機嫌になって抱きしめろと言ってきたので抱きしめたのは言うまでもないだろう。

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