唯我尊に転生?上等だコラァ!ブラック企業で鍛えられた忍耐力を武器にマトモな唯我尊になってやらぁっ!   作:ユンケ

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第132話

 

 

 

「「お邪魔します」」

 

9月18日、玲と桐絵が借りている部屋にやってくる。

 

「上がれよ」

 

俺は邪な気持ちに蓋をして2人を招く。

 

「ここが竜賀さんの部屋……あら?」

 

「何これ?日本の城の本が多いけど、歴史が好きなの?」

 

部屋に上がった2人は机の上にある城に関する雑誌に気付き聞いてくる。

 

「これは今考えてる特殊なランク戦……攻城戦と防衛戦に使おうとしている拠点の参考資料だな」

 

他にも模擬大規模侵攻防衛戦なども考えている。

 

「へー!竜賀さんはC級の特訓以外にも手を出してるんだ」

 

「いや、これはまだ叩き台も出来てないな。C級の指導の息抜きにチョコチョコやってるだけだ」

 

そもそもエンジニアの数が足りな過ぎるからな。これについては完全に畑違いだし、現エンジニアに頑張って貰うしかない。

 

「でも三門市の為に頑張ってるなんて、竜賀さんは素敵です。私にも出来ることがあれば協力しますよ」

 

「あ、あたしも!メカ系はダメだけど、それ以外のところで頑張るから!」

 

玲と桐絵は張り合うように俺の左右に抱きついてくる。柚宇もそうだが、交流を深めてから徐々にスキンシップのレベルが上がっているので、そろそろ本能を晒してしまいそうだ。正直今本能を晒しても2人は受け入れてくれるだろう。

 

(しかしまだダメだ)

 

本能に従うのはまだ早い。今従ったらハーレムが3人で終わってしまう。最大で10人、出来れば7人、それが無理だとしても成功するかわからない今アプローチしている草壁へのアプローチが終わってからだ。

 

絶対に自分からは手を出さないと改めて誓おう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかしこの時の俺は知らなかった。

 

自分から手を出さないという選択肢が最高で最悪の選択肢になるという事を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1時間後……

 

「お待たせしました」

 

「な、何とか頑張って作ったから食べてっ!」

 

キッチンから玲と桐絵がやってきて料理をテーブルの上に置く。豚の生姜焼き、ポテトサラダ、鰆に味噌汁と中々豪華だが……

 

「迅から聞いたけど、桐絵ってカレーしか作れないんじゃないのか?」

 

「そ、それは昔の話よ……竜賀さんにご飯作れるように練習したのっ」

 

恥ずかしそうに消え入るような声でそう返す桐絵の仕草はとても可愛らしい。俺の為というのが尚良い。今後に期待だな……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同時刻……

 

「ただいま戻りました」

 

「おかえりとりまる君」

 

玉狛支部にて玉狛第一の烏丸京介が防衛任務を済ませて戻って、オペレーターの宇佐美栞が手をあげて迎える。

 

「お疲れっす。今日の夕食の当番なんで直ぐ作ります」

 

「ゆっくりでいいよ。あ、後小南は唯我君のところに泊まるから要らないって」

 

「そうっすか。美味しいご飯を作れると良いっすけど」

 

ここ最近、小南が食事当番を進んでやるようになり、カレー以外の料理も作り始め、烏丸を始め玉狛の人間は小南の手料理を食べている。

 

料理が上手い宇佐美やレイジに比べたら及ばないが、好きな人の為にと健気に頑張る小南に皆文句を言わずに食べている。

 

そんな彼女が想い人に食べさせる一大イベントとなれば成功を祈るしかない。

 

(しかし唯我、入隊当初から随分と変わったな)

 

初対面の頃はおぼっちゃま全開だったが、今では鳴りを潜めて、出水の盾となったり、正隊員の増加計画を主導したりと戦力として噂されている。

 

尤も女誑しという噂も流れていて、国近と那須と小南だけでは飽き足らず、真木の次に厳しいと評される草壁とも仲良くなっているという噂も出ている。

 

更には国近と那須と小南がボーダー基地で堂々とアプローチしても、流したりしている事から、実はゲイで、女を性的として見ないでチームメイトの出水に掘られているという噂も若干出ている。

 

そんな風に色々な意味で台風の目となっている唯我に烏丸は何があったのかといつも考えてしまうのであった。

 

ガチャリ……

 

玄関の方から音が聞こえてきたので振り向けば迅が入ってきたが、顔は疲れ全開だった。

 

「お帰りなさい……って体調不良っすか?お粥にします?」

 

「いや……今日はもう寝るから良いや。おやすみ……」

 

「はぁ……おやすみなさい」

 

迅はそのまま自室に戻り、そのままベットに倒れ込む。

 

「未来が変わったが……どうなってるんだ?」

 

迅が見た未来は2種類あった。

 

今後の正隊員の増加速度が更に増す未来

 

唯我が国近、那須、小南、草壁、朧気な人影……迅が会ったことのないに土下座をしている未来

 

 

未来が変わる事はよくあるが、全然関係がない複数の未来が変わる事は初めて見る。正隊員が増えることがどう唯我の土下座と繋がるのか全くわからないのだ。

 

「まさか5人を妊娠させたから土下座……はないよな。まあボーダーの利益にはなるみたいだし……本当に頑張ってくれよ唯我……」

 

迅はそのまま目を瞑り、精神的な疲れを少しでも回復させるように努めるのだった。

 

 

 

 

 

 

「私も竜賀さんが喜んで貰えるように一生懸命作ったから一杯食べてくださいね……」

 

桐絵の可愛らしい姿を見てドキドキする中、玲はポテトサラダをスプーンを掬って突き出してくる。所謂あーんというヤツで個人的には大歓迎だが……

 

「歳上にあーんはやめろ。恥ずかしいわ」

 

一応歳上としての威厳を見せておかないといけない。正直言ってかなり残念だけどな。

 

「……わかりました」

 

玲は拗ねた表情を浮かべてくるが、いずれは口移しで食べたいものだ。

 

「味噌汁はあたしが作ったんだけど……どう?」

 

桐絵が上目遣いで見上げながら聞いてくるので一口飲んでみる……ふむ、なるほど。

 

「問題ないぞ」

 

ちょっと辛いが許容範囲だ。加古のハズレ炒飯に比べたら可愛いものだ。

 

というかハズレ炒飯が出る確率が2割って嘘だろ?俺はこれまでに15回炒飯を食ったが、6回ハズレを引いた。つまりハズレ炒飯が出る確率は4割ということになる。

 

閑話休題……

 

「良かった……!あたし、これからもっと頑張るから食べてね!」

 

「ああ、いつでも頂く」

 

俺のために料理をするというならば、どんどん腕が上がるのが楽しみよな。

 

そう思いながらも俺は食事を舌鼓を売って感触する。

 

「ご馳走様。夕食後はどうする?那須隊の成長速度を上げる勉強でもするか?」

 

どうせ暇だしそのぐらいなら付き合って問題ない。

 

「気持ちはありがたいですが、今月はオフだから自分達でゆっくり考えます。それよりもう少ししたら一緒にお風呂に入りませんか?」

 

「は?」

 

「あ!あたしも竜賀さんと入るわ!柚宇さんがいつも自慢してて悔しかったし!」

 

玲に続いて桐絵がそう言ってくるが、2人同時に?柚宇1人でも我慢するのがキツかったのに?

 

さっきは手を出さないと誓ったが……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「気持ちよくなるように頑張るから!」

 

「今日の為に下着も新調したので、後で見てくださいね?」

 

手を出してしまいそうだな、マジで。

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