唯我尊に転生?上等だコラァ!ブラック企業で鍛えられた忍耐力を武器にマトモな唯我尊になってやらぁっ!   作:ユンケ

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第133話

 

 

「竜司……駿……明日覚えておきなさいよ……!」

 

草壁早紀は自室にて怒りを露わにしながらスマホを見ている。画面にはボーダーネットの中にあるスレだが、自分の隊の佐伯と緑川、更に知らない誰かが自分と唯我の写真をアップしたのだ。

 

それからも展開は続いていて、草壁は「唯我の事が好きで、国近と那須と小南に追いつくように健気にアプローチをしている」という内容がボーダー隊員の間で評価されるようになってしまったのだ。

 

(本当にネットって厄介ね……!)

 

中学ではネットリテラシーの重要性を度々説かれているが、自分が関係者になるとその重要性が嫌でも突きつけられてしまう。

 

(しかも最終的には私も国近先輩達みたいにデレデレになるって書いているし……)

 

自分があんな風にデレデレするとは思えない。百歩譲って唯我と付き合う事になってもあんた風にイチャイチャはするはず……

 

……尊先輩、他の女子を見ないでください。彼女の私だけを見てれば良いんですから。

 

 

(……っ、何を考えてるのよ私は……これじゃあ独占欲が強い女じゃない。というかこれじゃあ私がヤキモチを焼いてるみたいじゃない……!).

 

あり得ない。自分がそんな感情を唯我に抱くなんて。唯我がイチャイチャしてる所を見てイライラするのは空気を読んでないからだ。

 

それに唯我は自分の事を堅物だと思っているに違いな……

 

……俺は草壁隊に塩を送ったつもりはない。今回の計画の助けをしてくれた草壁早紀個人に恩を返しただけだ……

 

「……っ」

 

緑川を紹介された時の事を思い出して顔が熱くなる。あの時の真剣な表情により一層信頼できるようになったのだ。

 

「……本当に人をかき回すわね……明日唯我先輩について、竜司や駿とは別の場所で話し合わないと……リュウガってのも聞かないといけないし」

 

以前国近が唯我にキスをしながら言った一言はハッキリ覚えている。ユイガとリュウガの聞き間違いかと最初は思ったが、今の国近は唯我を尊君と呼んでるし、さん付けしていたのでリュウガ呼びは聞き間違いではないと考えている。

 

草壁は明日の予定を決めてから内心にて唯我に文句を言いながら風呂に向かうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

一方……

 

「竜賀さん、身体がガッチリして凄く温かいですっ」

 

「……ちょっと玲ちゃん、くっつき過ぎよ!」

 

「桐絵ちゃんも大差ないじゃない」

 

(や、ヤバい。くっつき過ぎだお前ら……!)

 

俺は風呂場にて自身の理性の崩壊と戦っている。何せ玲と桐絵は本当に一緒に風呂に入ってきて、裸のまま俺に抱きついているのだ。柚宇と一緒に風呂に入ったから耐性はついているが……

 

「っ……玲、桐絵、やめろ」

 

「ふふっ……嫌ですっ」

 

「竜賀さん、可愛いし良いじゃん」

 

玲は俺の耳を甘噛みして、桐絵は俺の首筋に舌を這わせて理性をゴリゴリ削ってくる。玲の攻めは蠱惑的で、桐絵の攻めは普段とのギャップもあって破壊力が半端ない。

 

「それに……こっちは嬉しそうですよ?」

 

「本当だ。どんどん硬くなってるわ!」

 

「っあっ!」

 

玲と桐絵はそう言って俺の下半身を撫でてくる。これは……もう我慢出来ない……!

 

「っ……俺は上がるっ!」

 

「あっ……」

 

「ちょっ!竜賀さんっ?!」

 

2人が声を上げるが俺は無視して脱衣所に上がる。このまま続けたらマジで手を出してしまう。ゴムもないのに手を出したら破滅一直線だ。

 

「竜賀さん。待ってください」

 

「揶揄い過ぎたのは謝るから逃げないでよっ」

 

2人も脱衣所に上がってくるが、2人の裸が湯気とお湯によって色気を増しているので目を逸らしつつ、速攻で身体を拭いてリビングに戻る。

 

すると携帯が光っているので見てみるとメッセージが2件来ているので見てみると……

 

from真木

 

明日研修オペレートの30分前に冬島隊作戦室に来い。来ないと殺す

 

……え?

 

なんか真木から物騒なメッセージが来ていた。シンプルな文面ながら怒りを感じるが、俺なんかやったか?マジで心当たりがないんだけど。というか最近は顔を合わせてすらいないし。

 

とはいえ拒否したら本当に殺されそうだから従うとしよう。

 

俺はわかりましたと返事をしてから、もう1件の返事を見てみると……

 

from草壁

 

研修のオペレートについてで、普段は集合時間5分前に合流してますが、明日は15分前に合流出来ませんか?話があります

 

1件目草壁からでいつもより早く来て欲しいとの事だ。普段は最低限の打ち合わせしかしてないが、何かしら重要な問題が発生したのだろうか?

 

俺が「話って何だ?」と送ってみると……

 

from草壁

 

国近先輩が貴方を呼んだリュウガについてです。

 

そう返ってくる。

 

(え?何で草壁がそれを聞いてくる?まさか柚宇と2人きりと思っていたが、聞かれている時があったのか?)

 

だとしたらこっちの油断が悪い。俺の秘密は話したくないが、拒否して邪推されて上層部に話されたら面倒だし……話すか。

 

仕方なく俺は了解の返事をすると脱衣所からパジャマを着た2人が戻ってくる。

 

「竜賀さん、髪拭いてないですよね?座ってください」

 

玲はそう言って俺を座らせてからバスタオルで髪を拭いてくる。こんな事、前世にて子供時代に親にやって貰った時以来だな。何というか…恥ずかしいな。

 

「はい、拭きましたよ」

 

「ありがとな。俺はもう歯磨きして寝たいがお前らはどうする?」

 

「私は防衛任務があるので大丈夫です。」

 

「あたしも朝から防衛任務があるから良いわ……というか竜賀さん、なんか憂鬱そうだけど、まさかあたし達とのお風呂が嫌だったの?」

 

いや、それについては大歓迎だが……

 

「今草壁からメッセージが来てな。柚宇が俺をリュウガって呼んでるのを聞いたらしく、話を聞きたいとの事だ」

 

そう話すと2人は目を見開く。

 

「え?それ本当?」

 

桐絵が確認を取ってくるので携帯を見せると2人は真剣な表情を浮かべながら俺から距離を取って顔を寄せ合う。

 

「(まずいわね。竜賀さんの存在を知った人って皆、竜賀さんに恋してるし、草壁ちゃんもそうなるフラグじゃない?)」

 

「(けど今2人がやってる正隊員増加計画は重要だから引き離すのは無理よ)」

 

「(仕方ないわね。草壁ちゃんがライバルになるのは覚悟してたから良いけど、ライバルは草壁ちゃんを最後にするわよ)」

 

「(ええ。国近先輩にも協力して竜賀さんの仕事以外の時間は私達で縛るわよ)」

 

「(そうね。何なら毎日交代で泊まるのはどう?)」

 

「(薬を使うのはどうかしら?)」

 

「(玲ちゃん変わり過ぎたわね……けど竜賀さんってイレギュラーだし、やめといた方が良いでしょ)」

 

「(わかったわ。けど歌歩ちゃんをライバルに加えるのだけは避けるわよ)」

 

「(ええ。歌歩ちゃん自身が強力な上、彼女に惹かれた女子が更なるライバルになるかもしれないもの。絶対に阻止するわよ)」

 

2人はコソコソと話を続けているが、時折寒気を感じる。マジで何を話しているんだコイツらは?

 

「おいお前ら、何を話してるんだ?」

 

「「何でもありません(ないわよ)」」

 

いや、明らかに何かあるだろ?頼むから物騒なことは勘弁してくれよ……

 

「それより明日も早いしもう寝ましょう」

 

「そうね。歯磨きも終わったし」

 

2人は話を逸らすように俺の両サイドについてベットに連行してから俺をベッドに寝かせて……

 

「「お休みなさい、また明日」」

 

ちゅっ ちゅっ

 

2人が同時に俺の唇にキスをしてくる。

 

瞬時に俺の中にある不安は消えて幸福感に包まれる。そうだ、何かあろうが乗り越えていけばいいんだ。

 

それがわかれば充分だ。真木だろうがドンと来い。俺はもう何も怖くないんだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………嘘です、メチャクチャ怖いです。

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