唯我尊に転生?上等だコラァ!ブラック企業で鍛えられた忍耐力を武器にマトモな唯我尊になってやらぁっ!   作:ユンケ

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第142話

 

 

 

ヤバい、今回は本当にヤバいぞ……

 

俺は冷や汗が流れるのを自覚する。周りを見れば全員が冷や汗をダラダラ流している。東や二宮もだ。

 

俺は深呼吸をしてからリストを見直す。

 

ドリアン

 

マンゴージャム

 

にんじん

 

サルミアッキ

 

鶏胸肉

 

シュールストレミング

 

キャベツ

 

メロン

 

豚カツ

 

やはりやば過ぎる。ドリアンは世界一臭い果物で、マンゴージャムやメロンは炒飯に入れるものじゃない。

 

サルミアッキは世界一不味い飴で、シュールストレミングは世界で1番臭い食べ物だ。

 

当たりはにんじん、鶏胸肉、キャベツ、豚カツだ。半分以上がハズレとか鬼畜にも程がある。

 

これまでの組み合わせだが……

 

堤 醤油+くさや

 

月見 ブロッコリー+カスタード 死

 

東 ミルクチョコレート+ブルドックソース 死

 

唯我 キムチ+豚バラ肉

 

三輪 茄子+ブルーベリージャム 死

 

冬島 バニラ+みかん 死

 

諏訪 ツナ+玉ねぎ

 

太刀川 いちごジャム+ピーマン 死

 

二宮 牛挽肉+じゃがいも

 

月見、東、三輪、冬島、太刀川は死亡が確定している。もうこの5人がハズレ食材を引いてくれ。マジで。

 

「じゃあラストのくじ引きをするわよ」

 

加古がそう呟くとモニターのカードが裏返り、1箇所に集まってからシャッフルをして、またバラバラになる。

 

「じゃあ1番の人はお願いします」

 

加古はそう口にすると二宮が前に出る。その顔にはランク戦では見れない緊張がありありと確認出来る。

 

「4番だ」

 

二宮がそう口にするとカードが捲れ……マンゴージャムの文字が現れる。

 

「…………」

 

「マンゴージャムね。じゃあ二宮君にはビーフポテトマンゴージャム炒飯ね」

 

「…………」

 

二宮は絶句したまま動かない。同情はするが、ハズレを引いてくれたのはマジでありがたい。

 

「じゃあ次の人、どうぞ」

 

「1番で頼むわ」

 

2番手は冬島で、引いたカードは………メロンだった。

 

(おい、全部ハズレ食材じゃねぇか。流石に不憫だ)

 

「冬島さんは、バニラみかんメロン炒飯ね。具が全部甘味なのは初めてだし腕が鳴るわ」

 

「は、は、は……」

 

冬島は口をパクパクするだけだ。米がなければ最高のデザートなんだけどな……

 

「3番目は私ね……これ以上のハズレは避けないと……9番で」

 

月見が9番を選ぶ。引いたカードは……鶏胸肉だった。ちっ……数少ない当たりが……

 

「蓮はブロッコリーチキンカスタード炒飯ね。頑張って作るから♡」

 

「それならカスタードを抜いてほしいわ……」

 

テンションの高い加古に対してどんよりとした月見だ。

 

「4番目は俺か……6番だ」

 

東は6番を選ぶ。捲られたカードは豚カツと表示されている。また当たりかよ……!

 

「東さんはミルクチョコレートソースカツ炒飯よ。良い年を過ごすようにカツを美味しく揚げますから」

 

いや、その前にチョコを抜けや。チョコの量次第では良い年を過ごせないからな。

 

「んじゃ俺だな……5番だ」

 

5番目の諏訪は5番を選択する。引いたカードは……ドリアンだった。

 

「ざっけんなクソ食材じゃねぇか!」

 

諏訪が怒鳴るのを無理はない。ドリアンは最も臭い果物だからな。まあシュールストレミングよりはマシだろうけど。

 

「諏訪さんはオニオンツナドリアン炒飯ね。安心して。しっかり調理して臭いも癖にする料理にするから」

 

「いや、炒飯に果物は入れねーよ!」

 

「これも挑戦よ挑戦」

 

その挑戦が多くの戦死者を出すんだよなぁ。

 

って、それどころじゃない。次はいよいよ俺の番だ。

 

残ってるカードは4枚で食材はにんじん、サルミアッキ、シュールストレミング、キャベツの4枚だ。

 

死ぬ確率は50%……かなり高いな。正直言って今すぐ泣き出したい。

 

俺は深呼吸を何回も繰り返して……

 

「3番で」

 

カードの番号を選ぶ。頼む……当たり来い!

 

強く祈りながらもカードを見ると……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サルミアッキ

 

無慈悲な単語が表示される。

 

サルミアッキ

 

フィンランドをはじめとする北欧で伝統的に愛されている国民的なお菓子で、主成分の甘草(リコリス)と塩化アンモニウムによる独特の強い塩気とアンモニア臭があり、日本では「世界一まずい飴」と話題になることで知られている。

 

「……え?」

 

「サルミアッキ……唯我君はキムチ豚バラサルミアッキ炒飯ね」

 

え?待って?マジで言ってるの?

 

「ちなみにサルミアッキをどう使うんですか?」

 

そのまま炒飯に添えられてるなら隙を見て捨てるしかない。

 

「粉末にしたり、溶かしたりして混ぜるところね。まあ調理する時の気分ね」

 

…………神は死んだ。というか両隣にいる三輪に二宮よ、優しく肩を叩くな。惨めになっちまうからな。

 

「じゃあ次に行くわよ。7番目は誰かしら?」

 

加古の問いに前に出るのは三輪だ。残りのカードはにんじんとキャベツとシュールストレミングだ。1種だけで最悪のカードだ。

 

「「シュールストレミング引けシュールストレミング引けシュールストレミング引けシュールストレミング引けシュールストレミング引けシュールストレミング引けシュールストレミング引け」」

 

残っている太刀川と堤は必死に念を送っているが屑すぎるぞ……

 

「2番」

 

三輪が緊張感全開に番号を告げると……にんじんと表記される。

 

「「ちっ!」」

 

太刀川と堤の舌打ちが作戦室に響く。

 

「三輪君はブルーベリー茄子にんじん炒飯ね。野菜たっぷりのヘルシー炒飯を目指すわね」

 

「……だったらブルーベリージャムを抜いてくれ」

 

三輪は目を腐させながらそう告げる、加古の好奇心は相当だからなぁ……

 

何にせよ残りは太刀川と堤で、食材はキャベツとシュールストレミングだ。

 

で、太刀川はいちごジャムとピーマンと既に死亡が確定している。対する堤は醤油とくさやだ。くさやは臭いが味は炒飯に混ぜても我慢出来るだろう。

 

よって堤がキャベツを引けば、堤は生き残る可能性がある。

 

「じゃあ8番目、誰かしら?」

 

「俺だよ」

 

出てきたのは堤だ。鬼気迫る表情を浮かべて前に出る。当たりかハズレか、DEADorALIVE、運命がどちらに傾くかわからない。

 

堤は深呼吸を数回すると……

 

「7番だ!」

 

目をクッキリと当て、打ち勝ってみせるとばかりに強い叫びで応える。

 

果たして結果は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シュールストレミング

 

最悪の一手だった。

 

「…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………」

 

あ、堤が灰になった。というか俺達の炒飯にもシュールストレミングの臭いが付くんじゃね?

 

「じゃあ太刀川君は自動的にキャベツね。早速調理するけど、堤君の炒飯は臭い対策が大変だから最後に作って、他の炒飯に臭いが映らないようにトレーニングルームで食べて貰うわ」

 

 

「…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………」

 

加古の言葉に堤は返事をしないが、とりあえず俺達は巻き添えを食らわずに済んで良かったな。

 

しかし炒飯の組み合わせだが……

 

俺 キムチ豚バラサルミアッキ炒飯

 

三輪 ブルーベリー茄子にんじん炒飯

 

月見 ブロッコリーチキンカスタード炒飯

 

太刀川 いちごジャムピーマンキャベツ炒飯

 

堤 くさや醤油シュールストレミング炒飯

 

二宮 ビーフポテトマンゴー炒飯

 

諏訪 オニオンツナドリアン炒飯

 

東 ミルクチョコレートソースカツ炒飯

 

冬島 バニラみかんメロン炒飯

 

 

全員死亡確定じゃねぇか。こりゃクリスマスパーティーは中止だな、うん。

 

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