唯我尊に転生?上等だコラァ!ブラック企業で鍛えられた忍耐力を武器にマトモな唯我尊になってやらぁっ! 作:ユンケ
諸事情で2年も執筆出来ませんでした。
現在もコロナの所為で都合が悪く不定期更新となりますが、よろしくお願いします
「ふぅ……」
5本勝負が終わりブースに戻りモニターをチェックする。
唯我⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎4571→4646
木虎✖︎✖︎✖︎✖︎✖︎5014→4939
5000までもうちょっとか……まあ頑張るか。
するとモニターから通信が入る。モニターにはブースの番号と、その下に『スコーピオン 4939』と表示されていた。ポイント量から察するに木虎なのは間違いない。
木虎の性格は原作からしてスルーすると面倒な予感がプンプンするので通信を繋げる。
「何の用だ?」
『唯我先輩。貴方に何があったんですか?』
「何だよ?まさかとは思うがイカサマをしたとでも思ってんのか?だとしたら心外だ」
俺の精神と肉体はマッチしてないが、強くなる為に努力をしたのでイカサマ呼ばわりされるのは看過出来ない。そもそもランク戦にイカサマがあるとは思えないし、仮にあったとしてもランク戦のシステムがイカサマを防ぐだろう。
『いえ。イカサマをしたとは思ってません。ですが……入隊式初日の唯我先輩とはまるで別人でしたので』
やっぱりその話をしてくるか。俺としては勘弁して欲しい。その時俺はまだ前世にいたのだから。
「大した事じゃない。ボーダーに入って、金だけじゃどうにもならない事を学んだだけだ」
今まで聞いてきた人に対して答えたように返事をする。これを言えば大抵の人が信じてくれるからな。
『そうですか。ところで時間に余裕はありますか?』
「ん?あるけどどうかしたか?」
『ではもう5本お願いします』
しまった。木虎って物凄い負けず嫌いだったな。
案の定直ぐに対戦申請がくる。スルーするのは簡単だが、スルーした後の対処は難しいので申請を受諾するのだった。
その後もう1回完封勝利したら、物凄い悔しそうに「また明日も勝負を受けて貰います」と言って去って行くが、アレは完全に目を付けられたな。
出水がゲラゲラ笑う中、モテモテになりたいがああいうタイプのモテ方は勘弁して欲しいものだなとため息を吐くしかなかった。
3時間後……
「あー、疲れた……」
ため息を吐きながら帰路についている。アレから色々な隊員とランク戦をやった結果、思いのほかレイガストが便利だったのでレイガストを使う射手になることにした。
トリガースタイルは三雲修と同じだが、三雲よりもトリオン量はあるので戦闘スタイルは三雲と違うようになるだろう。実際明日からレイガストを投擲する技の練習をするつもりだし。
(他にも置き玉とかも勉強する必要があるな。このままいけばマスタークラスにはなれるが、それ以上の進展はない)
手の甲を見れば5172と表記されている。今日は5000から6000までのポイントを持つ隊員と戦って8割以上の勝率をキープ出来た。
太刀川と出水のしごきにより今の俺の実力はマスタークラス一歩手前くらいだと思う。
これならマスタークラスにはなれるだろうし、太刀川隊のお荷物と呼ばれることは無くなるだろう。
しかし戦力と思われないといけない。俺の目標は華やかな活躍をして、ボーダーの可愛い女子にモテたい事だからな。
(とりあえず改めて強い隊員の記録を見ないとな)
前世でワールドトリガーを読んだ範囲はアフトクラトルの近界民のヒュースの入隊が認められた所までで、コミックスも16巻まで買っているが、B級上位の中でも生駒隊、弓場隊、王子隊の戦闘は読んでない。
今までは自分を磨く事に専念していたが、他のチームの戦闘を見直してみるのも1つだ。
よって俺は自宅に戻り、部屋に入ってからタブレットで記録を見直し始めるが……
(やはり原作より1年以上前だけあって隊の構成も違うな)
前世での愛読書であるBBFに載っていた情報と違う箇所が多々ある。
BBFだと弓場隊の構成が弓場拓磨、帯島ユカリ、外岡一斗、藤丸のので4人構成だった。
しかしパソコンに載っている記録だと帯島ユカリと外岡一斗の名前はなく、王子一彰、蔵内和紀、神田忠臣の名前が書かれている。
王子一彰と蔵内和紀はBBFだと王子隊のメンバーで、神田忠臣って名前は初めて見る。
大方原作が始まるまでの1年ちょいの間に何かがあってチームを抜けたのだろう。しかし今は戦闘記録を見る事が重要だ。
俺は改めて今のB級の記録を見始めるが、直ぐに絶句してしまう。
生駒隊隊長の生駒達人の40メートル近く伸びる斬撃に、弓場隊隊長の弓場拓磨のリボルバー拳銃による圧倒的な銃撃はハッキリ言って凄過ぎる。
これでB級って……原作で修達、遠征部隊に入るの無理だろ?いや、マジで。
(まあ漫画だから遠征部隊に入るとは思うけど……ともあれこれは参考にならん)
今見た技は本人らの努力の厚みが感じる。俺が模倣しても武器として使えるまで当分時間がかかるし、彼らの劣化版が関の山だ。
(やはりボーダーに良い意味で唯我尊の名を刻むには、自分だけの技、スタイルを身に付けるべき)
俺はタブレットの電源を切り、ベッドに寝転がる。しかし頭の中にこれまでの戦いを思い浮かべ、誰にも真似出来ない戦い方を模索し始める。
しかし色々な戦い方を思い付いても今の俺じゃ、上手く実行出来るイメージが湧かない。
(やっぱ1番重要なのは基礎だ。基礎を積み重ねて実力を上げてから改めて考えよう)
俺はそのまま目を瞑り、夕食の時間になるまで睡眠を取り続けた。
翌日……
「……と、いうわけで暫くは射手の練習を重視していきたいんですが、これまでの基礎練以外にも小技を教えて欲しいのですが」
太刀川隊作戦室にて出水にそう頼み込む。一方の出水はどら焼きをもぐもぐしながら返事をする。
「良いんじゃね?でも昨日見せたレイガストの投擲は使わないのか?トリオン量が高くないお前にはうってつけと思うが」
「練習はしますが、暫くランク戦では使わないようにします。必殺技も重要ですが、必殺技だけに頼るのダメだと思いましたから」
「そうだよね〜。格闘ゲームでも小技で相手を崩してから必殺技を打つのは定石だよ〜」
出水の横でどら焼きを食べながら、自分で作ったゲームのメモを確認する国近が同意する。というか宿題をしなくて良いのか?後で鈴鳴支部の今に怒られるぞ?
「ま、そういう事なら良いぜ。柚宇さん、おやつタイムが終わったら訓練室の準備を頼みます」
「ほ〜い。とりあえず目標は2週間後のランク戦までにマスタークラス相手に戦えるようにね〜」
「京介の穴埋めをしろとまでは言わねーけど、速攻で落ちるなよ?」
のんびりした口調で中々の目標を言ってくるな……まあ頑張るけど。
というか京介って烏丸京介だよな?確か原作では烏丸って本部から玉狛に移籍したって書いてあったけど、本部に居た頃は太刀川隊だったのかよ?最盛期の太刀川隊ヤバくね?
「ちなみに対戦チームってどこですか?」
疑問に思ったので聞いてみると……
「二宮隊と風間隊だな」
オワタ
ヒロインは何人まで希望?4人は確定
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4人
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6人
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7人
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10人以上