唯我尊に転生?上等だコラァ!ブラック企業で鍛えられた忍耐力を武器にマトモな唯我尊になってやらぁっ!   作:ユンケ

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第156話

 

 

 

「このっ!」

 

レイガストに吹き飛ばされた緑川は空中でグラスホッパーを使って、こっちに戻ってくる。俺は迎撃する為にリボルバー銃を抜いて引き金を3回引く。射程を15メートルと弓場以上に縮めた反面、弾速と威力は桁違いの上、合成弾なので弧月に匹敵する威力の一撃だ。

 

しかし当たる直前にグラスホッパーを使って回避される。それから直ぐに俺の前方に大量のグラスホッパーを展開して、俺を惑わせようとしてくる。どうやらまだ乱反射は使えないようだ。

 

俺はわざと目で追いきれないフリをして緑川が右に跳んだ瞬間、左を見る。

 

すると視界の隅の緑川がチャンスとばかりに切り掛かってくるが……

 

「んなっ!」

 

来るとわかっていたのでバックして回避して……

 

ドパッ!ドパッ!

 

俺の前を通り過ぎた瞬間に銃弾を2発叩き込み、脇腹と右足を撃ち抜く。

 

それでも諦めず、こっちを向こうとするので、こっちを向いた瞬間にグラスホッパーを緑川の顔にぶつける。

 

「ぶぶっ!」

 

勢いよく回転しながら壁に激突する緑川は完全に隙だらけだ。

 

「じゃあな。チェックメイトだ」

 

ドパッ!

 

隙だらけの緑川の心臓に弾丸を放った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「クッソ!今日も勝てなかった!」

 

5本先取で5ー0で俺の勝ち。とはいえ才能は向こうが上だし、春には負け星が出てくるだろう。

 

「悪いが早々負けるつもりはない。後お前、機動力を上げすぎだ」

 

「?速すぎがダメなの?」

 

「速すぎて剣が雑になってる。風間さんや桐絵さんはお前より遅いが、速さに適した動きや剣技を使ってるし、参考にしな」

 

「は〜い」

 

緑川が小さく頷いたので俺は自販機で行き、缶コーヒーを買うと黒江が近づいてくる。

 

「あの、唯我先輩。少し良いですか?」

 

「どうした?」

 

「最後の一戦、唯我先輩は駿と全然違う所を見ていたのに、綺麗に回避したのですか?」

 

「アレは緑川の動きを見切れなかったんじゃなくて、向こうの攻撃を誘う為にわざと見切れないフリをしたんだよ」

 

「相手を誘導した、と?勉強になります」

 

「相手を誘導させる場合はとにかく相手をイラつかせろ。防御でも不意打ちでも自分だけの武器を磨け」

 

水上と犬飼は上手いんだよな。まああの2人は中距離担当だし、俺もイレギュラーなスタイルだから黒江の参考にはならないだろうけど。

 

「わかりました」

 

黒江がペコリと頭を下げてくる。やはり小学生だけあってかなり純粋だな。俺色に染めるのが楽しみだ。

 

そう思いながら俺はコーヒーを飲んでから集合場所に向かい、集合時間になったので前に出る。

 

「時間になったから案内する。付いてきてくれ」

 

俺は新入隊員を連れて訓練室に連れて行く。

 

そして訓練室に着くと柿崎、歌川、犬飼、蔵内、木崎の5人がいる。

 

「今回は初めてという事で君達が使うトリガーについての説明をしたいと思う。ボーダーで近距離で攻撃手、中距離で銃手と射手、遠距離で狙撃手の3つのポジションがあるけと、ここではブレードトリガーと弾丸トリガーの説明をする……では自分はオペレータールームに行くのでお願いします」

 

俺は今回担当する5人に礼をしてからオペレータールームに行き、端末の操作を開始する。

 

『じゃあ始めようか。俺は柿崎国治。今日一日よろしくな!』

 

『宜しくお願いします!』

 

柿崎の満面の笑みに訓練生も緊張が解けたようで元気よく挨拶をする。訓練生には時々アンケートを取っているが柿崎の人気はぶっち切り。正隊員でも慕っている人が多いし、研修では頼りになっている。

 

『さっき唯我新人育成室長が言ったように、今日はボーダーのトリガーを説明する。もし支給されたトリガーより使ってみたいトリガーがあったら、研修後に交換する時間を作るから遠慮なく言ってくれ』

 

これまではトリガーを変えるって事も殆ど行ってなかったからな。もうちょいC級に優しくする為に俺が開発室に話を通しておいた。

 

『じゃあ最初にボーダーで1番人気なトリガー、弧月について説明しようか』

 

柿崎はそう言って日本刀の形をしたトリガーの弧月を出すと、C級の1人が手を挙げる。

 

『すみません。その弧月が1番人気なんですか?弾丸トリガーじゃないんですか?』

 

そんな質問が出る。まあ当然だろう。常識的に考えたら刀と銃なら銃が勝つのは明白だ。

 

『まあ最初はそう思うよな。じゃあそれから説明をしようか。歌川、ちょっと付き合ってくれ』

 

『はい』

 

柿崎は嫌な顔をしないで頷いてから歌川に話しかける。

 

『先ずは回避を頼む』

 

『わかりました』

 

柿崎が突撃銃を展開して歌川に向けて放つ。対する歌川は軽いステップで回避する。弾は1発も当たらない。

 

『君達も既にトリガーを使ったからわかると思うが、トリガーを使っている間は身体能力が桁違いに上がっている。訓練を重ねたら射撃を回避するのは難しくない。歌川、次は防御を頼む』

 

『了解……シールド』

 

歌川が展開したシールドが柿崎の射撃を全て防ぎ、歌川は距離を詰めてスコーピオンを柿崎の首元に近づける。

 

『B級に上がったらシールドというトリガーを使えるようになるんだが、これがまた性能が良くて、弾を防ぎながら敵との距離を詰めれるんだ』

 

まあ二宮や出水は無理だけどな。シールドごと粉砕されるだろう。

 

『こんな感じで実際の刀や銃と違って、トリガーだと刀でも勝ち目はあるんだよ』

 

『わかりました。ありがとうございます』

 

訓練生も納得したようで礼をする。

 

『どういたしまして。じゃあ改めて弧月の説明を始めるぞ』

 

そう言って研修が再開され、弧月、スコーピオン、レイガスト、アステロイド、メテオラ、バイパー、ハウンドと進んでいき、全ての説明が終わると実際に訓練生に使いたいトリガーを使わせている。

 

俺もオペレーターとして訓練生が使いたいトリガーをセッティングしたり、トレーニングステージを作ったりと大忙しだ。

 

現場の意見や空気の理解は研修のクオリティを上げる為に必要である事はわかるが、オペレーターが本職ではないので結構厳しいのが本音だ。

 

終わる頃には相当疲れている可能性が高いし、黒江を加古に紹介したら、今日本部にいる早紀を個室に呼んでイチャイチャしよう。早紀も告白してからは吹っ切れたのかメチャクチャ甘えん坊になっているから受け入れてくれるだろう。

 

そんな風に考えている時だった。

 

pipipi……

 

ポケットの携帯が鳴る。誰だ?恋人の誰かからか?

 

疑問に思いながら携帯を取り出してみると……三上からだった。

 

お疲れ様

 

実は商店街の福引で四塚水族館の無料チケットが5枚手に入って、拓実が唯我君を誘おうって言ってきたの。良かったら一緒に来れないかな?

 

お正月にお世話になったお礼にご飯は奢るからさ

 

最高の誘いだった。ここで接点を増やせるのは最高だ。三上の弟や妹がいるようだが、問題ない。弟や妹が一緒ならばこちらの邪念は察せられないだろうからな。

 

俺は直ぐ様「了解しました。今週の土日、来週の日曜日は空いてます」と返信をする。

 

すると直ぐに「じゃあ今週の土曜日でどうかな?」と返事が来たので、直ぐに了解の返事を送り返す。

 

 

これで週末は楽しく過ごせそうだな、うん。

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