唯我尊に転生?上等だコラァ!ブラック企業で鍛えられた忍耐力を武器にマトモな唯我尊になってやらぁっ!   作:ユンケ

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次は5000を超えるように頑張ります


第39話

 

1dayトーナメントのお知らせ

 

7月25日(日)の午前10時より1dayトーナメントの開催を決定しました。

 

定期試験などが終わっている時期であり、気分転換として今回の企画を立てました。

 

尚、今回のイベントでは新しく導入する予定の実況システムの試験もあります。解説者として元A級1位部隊隊長の東春秋さんをお呼びしています。

 

また参加した方や上位入賞した方には豪華景品もありますので是非参加して意見を頂きたいです。

 

参加希望の方は企画課まで連絡を宜しくお願いします。

 

企画課より

 

 

 

 

 

 

そんなメールを見た。確かBBFでもボーダーの職員がイベントを企画するって書いてあったな。

 

「そういやもうそんな時期だったな」

 

弓場が携帯をポケットにしまいながら呟く。

 

「あの、1dayトーナメントってどんなルールなんですか?」

 

「そういや唯我と帯島が入隊して初めてだったな。簡単に言うと訓練室を貸し切って、タイマンのトーナメントをするんだよ。1本勝負なのがミソだな」

 

「1本勝負という事は、運が絡むという事もあるのですか?」

 

帯島が質問すると弓場は頷く。

 

「そうだな。前回のトーナメントでは影浦が格上の風間さんに勝ったし、前々回では俺が太刀川さんに勝ったな。唯我もギリギリとは言え小南に勝ち星を挙げれたんだし、運が傾けばトップランカーに勝ち星を挙げれるかもな」

 

確かに俺は殆どないが、運良く太刀川に勝った事があるし、タイマンで1本勝負なら運が良ければ上位に入れる可能性はあるだろう。

 

「なるほど。ちなみに景品って何があるんですか?」

 

BBFだと個人ポイントが貰えるとは書いてあったが、それ以外にもあるだろう。

 

「基本的には個人ポイントだな。1回勝てば2、300ポイント貰えて優勝すれば2000近く貰える。参加賞として安い図書券、上位に上がれば高額の図書券や食堂のフリーパスとかが貰える」

 

「弓場さんは前回ベスト4で食事券10000円分貰って、皆で飯を食べに行ったな」

 

弓場の言葉に神田が補足する。中々豪華なようだが、学生が多いし参加を希望する人が多いだろう。後日程もメールに書いてあるように開催は試験が終わった時期だしな。

 

「けどこの実況システムってなんなんすかねー。東さんが解説するってことはスポーツ番組の実況解説と同じ感じですかね」

 

外岡が不思議そうに首を捻る。ランク戦実況解説システムだが1dayトーナメントで試験してみるようだ。それで評判が良かったら、チームランク戦でも実装するって感じだろう。そして原作では実装されてるし、成功したのは明白だ。

 

「しかし帯島はどうするんですか?一応来シーズンまで力を見せない予定ですよね」

 

帯島は来シーズンに備えた秘密兵器である。実際俺が弓場隊に足を運んで訓練してるので出さない方がいいだろう。

 

とはいえ参加して第三者と差を調べるのも選択の1つだ。もしくは手抜きをして力を誤認させるのも悪くない。

 

「参加するしないは帯島の自由だ。俺はどうこう言わねぇから自分の気持ちに素直になれ」

 

「ッス!」

 

弓場の言葉に帯島は力強い返事をする。てっきり参加させないと思ったが、無理強いはしない性格のようだ。

 

「唯我は当然出るよな?」

 

「もちろんです。開催まで1ヶ月近くあるので、更に実力を磨きます」

 

多分小南も参加するだろうし、そこで強くなった所を見せておきたい。小南は弱い人間を嫌うもてかわだまされガールだから、強い所を見せて常に尊敬の意を示す事が仲良くなる為の秘訣だ。

 

「何にせよ、今は帯島の訓練の為に来たんでそろそろ始めましょう」

 

「ッス!宜しくお願いします!」

 

「んじゃステージを作ってやらねぇとな!」

 

藤丸がそう言ってオペレーターデスクに向かうので、俺もトリガーを起動して作られた仮想空間に向かうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

数十分後……

 

「ユカリダウン!今のは惜しかったぞ!」

 

『ッス!もう1本お願いします!』

 

『はいよ。来な』

 

作戦室に藤丸の声が響き、モニターでは帯島が再戦を求め唯我が応じている。

 

「いや、それにしても硬すぎでしょ。神田さんなら崩せます?」

 

外岡はモニターに映る唯我の捌きを見ながら神田に尋ねる。これまでに10戦、それも最初の2分間は唯我が攻撃してないにもかかわらず帯島は1勝どころか一撃当てる事も出来ていなかった。

 

「弾トリガーを使えば可能だと思うけど、刃トリガーのみなら厳しいな」

 

神田はそう返す。万能手ではあるが、元々銃手だった事を踏まえるとかなり厳しいと判断した。

 

「加えて以前よりも気迫を感じるな。小南との一戦で自信を得たのがわかるぜ」

 

弓場の言うように前回の訓練以上に唯我の防御には上手さと気迫を感じられる。モニターでは帯島が弧月を振るおうとしても、弧月の軌道を先読みしてレイガストを置いているのがわかる。防御に徹した唯我を崩せる攻撃手は数人しかいないだろう。

 

(しっかしどんな目標を持ったらあそこまで粘り強くなってんだ?)

 

弓場の疑問はそこにある。唯我の防御を見れば、短期間に相当な鍛錬を積んだのは間違いない。

 

コネで入隊した唯我が突如人が変わったように成長しているのは有名だが、あそこまで鍛錬を積むなら相当な事情があったのだろうと推測してしまう。

 

 

最も、弓場はおろかボーダーの誰もが知らなかった。唯我が鍛錬する理由が「鍛錬して太刀川隊のお荷物から卒業して、女子にモテるくらい強くなり、原作とは違う唯我尊になりたいから」という事を。

 

 

それから弓場達が見るモニターに映る2人は30本近く戦ったが、一際気合いの入った唯我が帯島を完封する結果で幕を閉ざした。

 

 

 

 

 

 

数時間後……

 

「ふぅ、疲れた」

 

帯島との訓練が終わり、俺はラウンジで夕飯を口にする。昨日小南と戦ったからか、いつも以上に相手を攻める防御が出来た気がする。

 

このまま防御を磨いて、原作開始までに太刀川や小南の攻撃も全て捌けるようにしたいものだ。

 

そして海鮮丼を食べ終え、席を立つと電話が鳴るので出てみると小南からだった。

 

「もしもし?どうかしましたか?」

 

『あ、尊?1dayトーナメントの発表があったけど、用事がないなら参加しなさいよ!あたしも参加するけどその時までにどれだけ強くなってるか見てあげるわ!』

 

1dayトーナメントの開催が発表された日に電話が来たから予想はしていたが、本当に来るとはな……

 

とはいえ参加する気であるのは否定しない。防衛任務や学校の都合上、戦った事がない正隊員は結構いるしこの機会に戦いたいからな。

 

後、小南に成長したところを見せて接点を増やしたい。

 

「もちろん参加します。俺も小南先輩の魅力的な戦闘姿をこの目で直接見たいですから」

 

『ふぇっ?!い、いきなり恥ずかしい事言ってんじゃないわよ!……ま、まあそんなに私の戦闘が見たいならしっかり目に焼き付けなさい!』

 

「はい。今から楽しみにしてます」

 

『〜〜〜っ!馬鹿っ!』

 

そう言って通話が切れる。あの様子じゃ恥ずかしくて切ったのだろうが、小南の反応可愛すぎだろ。

 

俺は満足しながら食器を片付けてから作戦室に向かう。

 

中に入るとテーブルの上に国近が用意した中間試験の問題用紙と期末試験のテスト範囲のコピーがあった。

 

それを確認すると同時に椅子に座って、中間試験の問題から教師の作る問題の傾向を調べ始める。傾向がわかったら、期末の範囲から赤点を回避することに特化した模擬試験の作成に入る。

 

正直言って怠いっちゃ怠いが前世のサービス残業に比べたら大した事ないし、赤点を回避できたら夏休みに国近と2人で出掛けられるので、俺はそこまで不満を抱くことなく作業を進めるのだった。

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