唯我尊に転生?上等だコラァ!ブラック企業で鍛えられた忍耐力を武器にマトモな唯我尊になってやらぁっ!   作:ユンケ

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第95話

「尊君、お待たせ〜」

 

8月16日、デート当日に俺は集合場所に集合時間20分前から待機していると10分前に柚宇がやってくる。小走りで走ってくる柚宇はとても可愛らしい。

 

「いや、俺も今来たところですから……ところだから気にすんな」

 

タメ口に切り替えて柚宇に返事をすると、柚宇は満足そうに頷く。

 

「じゃあ行こっか。最初に新しいゲームの開拓したいから宜しくね〜」

 

柚宇は俺の腕に抱きついて甘えん坊状態になる。それに伴い胸が俺の腕に当たり柔らかな感触が伝わってくるが、理性をフル動員してそれを表に出さないようにしながら歩き出す。

 

「んふふ〜」

 

一方の柚宇は楽しそうに笑いながら俺の横を歩く。ただ歩くだけで幸せそうな表情を浮かべるなんて、好かれているのがよくわかる。

 

俺は歩幅を狭めてゆっくり歩く。こうすれば柚宇と歩く時間が増えるからな。

 

「柚宇」

 

足を止めて柚宇と向き合う。

 

「何かね?」

 

「改めてだが今日は宜しく頼む」

 

「こっちこそ宜しくね〜」

 

柚宇はポワンとした笑みを浮かべてくる。癒されるなぁ……

 

「ああ。ちなみに今日の予定は決まってるのか?」

 

新しいゲームの開拓に行くのは予想していたが、それだけじゃないだろう。

 

「大体はね〜。ゲーム以外にも漫画の開拓、ゲームセンターに行ったり下着を買いたいかな……あ、尊君が行きたい場所があるなら付き合うからね」

 

「そうか。じゃあ甘いものを食べるのに……ちょっと待て」

 

「何かね?」

 

何かねじゃねぇよ。さり気なくとんでもない爆弾をブッ込んでんじゃねぇよ。

 

「聞き違いじゃないなら、今下着を買うって言ったか?」

 

「言ったよ〜、最近胸が大きくなったから新しいのが欲しかったんだよね〜」

 

そんな風に言ってくるが、普通下着って1人か女友達と買うもんじゃないのかよ?

 

これはつまりそれほどまで信用されているからだろうか?それとも信用されているが男として見られてないということだろうか?

 

「あの、同級生に頼まないのか?」

 

鈴鳴の今や荒船隊の加賀美とか東隊の人見などがいるが、そっちに同行を希望するべきじゃないのか?

 

「尊君に選んで欲しいんだけど……駄目?」

 

恥ずかしそうに言ってくるが、これはつまりそこまで信用されているからだろうな。

 

「いや、駄目じゃないが女の下着なんて選んだことないぞ?」

 

「別に気にしてないよ。尊君は私に似合うと思ったものを選んで」

 

「……まあそれなら」

 

これはつまり俺が選んだ下着を着けて、俺に見せてくれるフラグなのか?だとしたら最高過ぎるし、エロいのを選んでみよう。エロ過ぎると変態扱いされそうだし、その辺りの線引きはちゃんとしないといけない。

 

「決まりだね。まあ今はゲーム屋に行こうか」

 

柚宇に引っ張られながら俺達はゲーム屋に行く。到着したゲーム屋はカードとかバラで売られている、謂わば学生が溜まり場にしそうなゲーム屋だった。

 

(懐かしいな。前世の中高時代はゲーム屋に置かれたテーブルでカードゲームを友達とやってたな)

 

そう思いながらも俺はカードゲームを見れば、予想はしていたが全く知らないカードゲームだった。しかしこっちに来てからテレビのCMでも見たカードもあるが、これは前世における遊○王的な存在なのかもしれない。

 

「尊君、カードゲームに興味あるのかね?」

 

「テレビゲームは柚宇とやったことはあるが、カードゲームはないからな」

 

「私はアホだから、カードゲームには手を出してないんだよね〜」

 

「まあそうだな」

 

この世界のカードゲームは知らんが、前世の遊○王はかなりの戦略パターンがあったからな。しかも時代が進むにつれて新しいカードが増えたりもした。俺はシンクロ召喚時代にやめたからよく知らないが。

 

「む〜、尊君の意地悪」

 

柚宇は膨れっ面になりながらポカポカ叩いてくる。その仕草可愛過ぎだろ?

 

「悪かったよ、ごめんな」

 

言いながら頭をわしゃわしゃすると柚宇は膨れっ面のままでありながらも、恥ずかしそうになり叩くのをやめる。

 

「さて、それじゃあ本題のゲームを買うが、なんか希望とかはあるのか?」

 

俺としては前世でいうところのポケ○ンのような育成ゲームをやりたいので、調べてみよう。

 

「そうだね〜、この前は格ゲーを買ったしFPSにしよっかな」

 

FPSか……俺やったことないんだよなぁ……

 

そう思いながら柚宇に連れられてゲームソフトコーナーに向かうと……

 

「あ〜、冬島さん久しぶり〜」

 

「おー、国近に唯我じゃん。お前らもゲーム買いに来たのか?」

 

冬島隊隊長の冬島慎次がゲームソフトを片手に持ち、空いている手を挙げてくる。手にあるソフトを見れば軍服を着た兵士がアサルトライフルを持っているパッケージだった。アレは間違いなくFPSだな。

 

「まあね〜、それ面白そうだね〜」

 

「昨日半崎にやらせて貰ったら面白くてな。自分で買うことにした。お前も買えよ」

 

「そうしようかな。尊君もどうかね?」

 

「いや俺FPSやった事ないんですけど」

 

冬島がいるので柚宇に敬語をつける。もちろんやれば実力は付くだろうが、実力のある柚宇の領域に達するのは無理だろう。

 

「誰だって最初は初心者だから大丈夫だよ。スリルがあって面白いよ〜」

 

「そうそう。俺なんて作戦室でやったら、いつ真木ちゃんが帰ってくるかとハラハラするぜ」

 

いやそれは違う気がする。俺のオペレーターは真木理佐ではなく柚宇だからハラハラするどころか楽しむだけだ。というか真木理佐は怖過ぎだろ?

 

何にせよ、折角誘われたのだからFPSにも挑戦してみたいが……

 

「話はわかりました。しかし今は時期が悪いので、買うとしたら来月以降に購入します」

 

ゲームはハマったら中々抜け出せないからな。仮にハマって計画に遅れが出たりしたら草壁にしばかれるだろう。

 

「あ〜、確か来月の正式入隊日に計画を実行したいんだよね?」

 

「なるほどな。それなら仕方ないか」

 

俺の言葉に2人は納得する。ゲームに興味がないわけではないが、今の立場と時間を考えるとお預けにするべきだ。

 

「そんな訳ですから俺は結構です。お2人は気にしないで買ってください」

 

俺がそう言うと2人は頷いてゲームを片手にレジに向かうので俺はブラブラ見て回ると……

 

(うおっ、このゲーム屋はエロも扱っているのか)

 

俺は店の隅に18歳未満立ち入り禁止と書かれた暖簾があるのを見つける。前世では友人に勧められてエロゲをやった事があるが、ものによってはエロよりストーリーを重視しているものもあり結構ハマった。中にはアニメ化や映画化したものもあるし、エロゲも馬鹿に出来ない。

 

そこまで考えていると背後からプレッシャーを感じるので振り向くと……

 

 

 

 

 

「ほほう、尊君はエッチなゲームに興味があるのか〜」

 

「落ち着けよ国近ちゃん。怒ってる真木ちゃんと同じオーラを出してるぞ」

 

ドス黒いオーラを露わにする柚宇とドン引きしている冬島が目に入る。ドス黒いオーラは俺の足を床に縫いつけて動きを止める。というか真木理佐がキレた時はこれと同等なのかよ?!

 

「尊君も男の子なんだね〜、でも尊君は何歳かな〜?」

 

「ちゃ、ちゃうんです」

 

俺はドス黒いオーラを向けながら近づく柚宇にそう返すことしか出来なかったのであった。

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