おっぱいフロントライン ※休載中※   作:スクランブルエッグ 旧名 卵豆腐

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ギャップ萌えって良いと思うんだ。
普段男勝りな女性が可愛い系の服を着ているその姿に、僕は萌えを見出すんだ。

大事なのは、おっぱいだ。
つまり、おっぱいだ。

だからツベコベ言わずに問答無用でおっぱいをすこれ。

※作者は、おっぱいもヒンヌーも大好きです。
『おっぱいフロントライン』を閲覧する際は、おっぱい万歳と三唱して見るとヨロシ。

但し、家の外ではやらないように。
変質者と間違われて通報される恐れがあります。

指揮官「おっぱい万歳!」
警察「はいはい、変態はタイーホしますよ」

それでは、レッツ・おっぱい!


M16「フフッ、罰ゲーーーーーームッ!だぞ指揮官」指揮官「助けろ下さい」

朝。

雲一つない青空、燦々と輝く太陽。

珍しく何事も起こる事なく目が覚めた。

いや、まあそれが普通なんだが。

時計を見ると、いつもM16が必ずやってくる時間を過ぎていた。

流石のアイツも自分の日だから自重したのか?

そう思って机に目を向けると、見慣れないラジカセのようなものが目に入った。

 

……………嫌な予感しかしない。

 

『あー………あ、あ、あ。マイクテスマイクテス。やあ指揮官。言うまでもないが、今日は私とのデートという訳だ。私は妹達と同様に正門の前で待っているぞ?』

 

ザーザーという雑音が暫く流れた後、ラジカセから不意に聞き慣れた声が聞こえてきた。

ホントにこういう演出が好きだなM16は。

まあいい、取り敢えず着替えて飯を食うか。

 

『………おっと、そうだ。因みにこのラジカセは録音内容が済み次第自動的に爆発する笑。そんじゃ、せーの!』

 

は?

え、ちょ、おま⁉︎

 

『あーたーらーしーいー朝がーきーた!』

 

 

 

ふ、ふざけんなあああああああああああああああ‼︎

 

 

 

 

直後。

ラジカセが轟音を立てて爆発した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ご主人様⁉︎どうされましたか………これは一体」

 

音を聞きつけたメイド長ことG36が慌ただしく部屋に入って来た。

襲撃と勘違いしたのか武装している。

 

「お早うメイド長。大丈夫、今のは新しい爆発式の目覚まし時計の音だ。悪いがな、M16に少し遅れると伝えておいてくれないか?」

「色々突っ込みどころがありますが………畏まりました。服については予備が倉庫にありますので取って参ります。その間ご主人様は一度シャワーを浴びられた方が宜しいかと」

「ありがとう、感謝するよ。おっぱい揉ませてくれたらもっと感謝しちゃうぞ?」

「全身の骨をへし折りますよ、ご主人様。寝言は寝てから言って下さい」

「すんませんでした」

 

メイド長がゴミを見るような目で俺を睨みながら銃の安全装置を外す。

元々目付きが悪いから余計に怖く見えるな。

だがそれがイイッ‼︎

こういう状況でこそ、俺は燃えるのさッ!

 

「すり潰しますよ、ご主人様?」

「マジすんません許してください」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

AM0915。

 

あの後着替えた俺は正門に向かっていた。

案の定、正門にはピンク色のカーディガンに白シャツとロングスカートという格好のM16が居た。

 

…………え、誰だお前?

 

「お早う、指揮官。………どうした、石のように固まって。………ははあ、さては私の服装に見惚れているのか?」

 

そりゃあな。

だって、お前の今までのイメージを掻っ攫っていくような服装だぞ。

これがギャップ萌え?という奴なのか?

 

「ふふ、確かに私のイメージには合わないかも知れないな。………似合わないか?」

 

いや、そんな事はないぞ?

普通に可愛いんじゃないか?

イメージ云々と言ってるが俺は好みだけどな。

 

「そ、そうか?………可愛い、か。そうか」

 

何やら小声で小さくブツブツと呟くとM16は楽しそうに笑う。

 

「では指揮官、エスコートを頼む。こういうのは男性がリードするものなんだろう?」

 

任せておけ。

俺は今日のプランをみっちり練ってきているからな。

ならば、早速行くとしよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜とある遊園地〜

 

 

街の中心部に位置するこの巨大なテーマパークは今日も客

で賑わいを見せている。

そこには世紀末へ向かいつつある世界とは真逆の光景が広がっていた。

こういった娯楽施設が多数存在しているのは、やはり現市長の施策が大きい。

人口回復、経済再生、食料自給率の向上といった政策が存在しているがその中で一等目を惹くのが『娯楽の復興』だ。

曰く、人は娯楽あってこそ明日を生きることが出来る、と。

貴重な予算をそんな無駄な事に!という批判もあったが、政府の一定の理解を得られた事で予算はそれなりに当てられている。

話は逸れるが、国家から都市部の管理を請け負うグリフィンも様々な部署が存在する。

俺のように鉄血との戦争を行う指揮官職以外に、街の行政を担当する行政担当官などといった職種だ。

行政担当官は複数人で構成され、その中から投票で選ばれた人物が実質的に長となり運営を行う。

俺が今の基地に配属されて来たときは、人手不足で大変な状況だった。

おかげで行政職じゃない俺まで半分くらい仕事を任されていたからな。

今でこそ多少楽になってはいるが。

まあそれはともかくとして、今日俺が人形恋愛前線で選んだ場所はこの遊園地だ。

M16も物珍しそうに周りをキョロキョロと見渡している。

 

「おいおい、こんな施設があったなんて知らなかったぞ?指揮官は好きなのか?こういう所」

「まあ嫌いな奴はいないだろ。まして今みたいに楽しみが少ない世界なら尚更な」

 

さて、何のアトラクションに乗ろうかと考えているとM16がある建物に興味を示した。

 

「おっ、指揮官。あれなんてどうだ?面白そうじゃないか」

 

M16が指し示す先には、お化け屋敷が存在していた。

今時お化けなんざでビビる奴いるのか?

一歩街の外に出れば鉄血やらELIDやらがいる世界だってのに。

……………何だかM16が不敵な笑みを浮かべていたが気にしないようにしよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

〜お化け屋敷『低体温荘』〜

 

 

 

 

たかがお化け屋敷とタカをくくっていたが、以外にも内装は作りこまれていた。

最初は真っ暗な部屋だったが、扉を開けると鬱蒼と茂る森が広がっている。

 

「リアルな作りだよな、これ。見ろよ、あの首吊り死体なんて本物みたいだ」

 

寧ろ怖いというよりグロい。

造形に力入れ過ぎなんじゃないか?

特にさっきから俺たちを追いかけてくるボロ布纏った婆さんの動きなんて気味が悪いの一言に尽きる。

あれだけの演技力あるなら役者にでもなればいいのに。

そう思いながら歩いていると、突然M16が俺の腕を掴んでくっ付いてきた。

 

「(フオオッ⁉︎俺の腕にマシュマロが当たってるッ‼︎)」

 

俺の腕に弾力のあるマシュマロおっぱいが絡みつく。

ぐっ………耐えろ、耐えるんだ俺!

 

「指揮官さまぁ、私怖〜い!お化け苦手なの〜!」

「何だ………そのキャラは?」

「おや、こういった場所では女性はこうするべきだと前に読んだ本に書いてあったんだが。駄目だったか?」

 

フフッと笑ったM16は更に身体を擦りよせてくる。

さてはお前、ずっとこれをしようと企んでたな⁉︎

なんて奴だ………末恐ろしいぜ。

くそ!おっぱいが、おっぱいがああああああ〜〜〜!

不味い、俺の理性が溶け落ちてしまう!

落ち着け、クールになるんだ俺!

鼻からドバドバと流れる鼻血を全身の細胞を活性化させることによって止血する。

 

 

……………よし。

 

 

「さて!それより出口はまだなのか?………ってうわっ!足掴むなよ!」

 

足元を見ると下半身のない内臓が飛び出し、眼球が飛び出した老人が俺の足を掴んでいた。

マジで機械とは思えない。

ホントよく出来てるよなあ、このアトラクション。

取り敢えず掴んでいる腕を外そうとするが中々外れない。

ちょ、力強くないか?

 

「ハハッ、どうしたんだ指揮官。外れないのか?どれ、私が………っと」

 

M16が腕を掴むと、流石は戦術人形の力なのかアッサリと外れた。

 

それから暫く歩き続けていると漸く扉が見えてきた。

 

「おっ!どうやら出口みたいだぞ。なんて言うか怖いというよりキモかったなあ………どうしたM16?」

「ん?………ああ、いや。何でもない」

 

俺の足を掴んでいた奴の腕を外してから、M16はずっとこの調子だ。

何やらエラく考えこんでいる。

扉を開けて外に出ると、喧騒ないつもの景色が広がっていた。

 

「ああ〜やれやれ。ま、そこそこ楽しめたから良しとするか。でも一番気味悪かったのはボロ布婆さんだったな。そう思わないか?」

「指揮官」

「どうした?」

 

 

 

 

「さっきから一体何の話をしているんだ?」

 

 

 

 

は?いやいや、何の話も何もあれだよ。

ずっと俺達の後ろ追いかけてくる婆さんいたろ?

 

「………いや、そんなものは見てないぞ。指揮官の勘違いだろ?」

「そうか?いやそんな筈ないんだけどな。でもあの死体とか超リアルじゃなかったか?」

「それは当然だ。どっからどう見ても本物の死体だったじゃないか。だからおかしいと思って考えてたんだが、指揮官は気付かなかったのか?」

 

 

 

 

 

………………………何?

 

 

 

 

 

「指揮官が足を掴まれた時私が外したの覚えてるか?あの時、指揮官の足を掴んでいたのは間違いなく本物の人間の腕だった。機械なんかじゃない」

 

待て。

それはつまりどういう事だ?

あれが本物の死体だったって?

 

疑問の海に沈みそうになった時、従業員らしき女性がこちらに駆け寄ってくるのが見えた。

 

 

 

「あのー、すいませーん!そちらは立ち入り禁止になってまして」

 

 

 

立ち入り禁止………?

え、でもこの建物はお化け屋敷なんじゃないのか?

現にさっき入ってきたばかりなんだけど。

 

 

「………?その建物は倉庫ですよ?お化け屋敷は去年に廃館になったんです。どういう訳か、お化け屋敷の中で行方不明になる人が続出したので取り壊されました。なので当遊園地には、お化け屋敷は存在しない筈なのですが」

 

 

 

 

 

 

その日。

俺は始めてチビリそうになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれから気を取り直して、別のアトラクションひたすら回った。

いやー、一言で言わせてもらうとヤバかったわ………。

コーヒーマシンに乗った時はM16が滅茶苦茶早く回そうとするから目が回って暫く立てなかったし、ジェットコースターに乗った暁には安全ベルトを急降下する直前で外してくれたお陰で死にそうになった。

多分俺の寿命10年分くらいは消えたんじゃないかな。

 

「ハッハッハ!大丈夫か指揮官?大分グロッキーみたいだが。ほら、ソフトクリーム買ってきたぞ」

 

M16が面白そうに笑いながら売店で買ったソフトクリームを俺に差し出してくる。

………まあM16も楽しんでるからいいか。

だがジェットコースターで安全ベルトは外さないでくれ!

 

その辺のベンチに二人で座りながらソフトクリームを食べていると、一人の女の子が近寄って来た。

何処かで見たような子供だなーーーーーーと思っていると。

 

「あー!やっぱり!あの時の変態のお兄さんだー!」

 

ブフゥーーーーーーーーッ⁉︎

ちょ、いきなり何を言いだすんだこの幼女は⁉︎

周りの人も女の子の発言を間に受け「え?変質者なの、あの人?」「目を合わせちゃダメよ!」などとヒソヒソ声で話しながら俺を見てくる。

お、思い出したぞ!あの時SOPちゃんとデートしてた時、チンピラに人質にされてた女の子か!

 

「指揮官………?まさか幼女にまで手を出したのか?流石の私も擁護できないぞ?」

 

M16がタンスに潜むダニを見つけた時のような目で俺を見る。

 

「誤解だッ!この子は前に俺とSOPちゃんで助けた子だよ!ほら、前に話したろ?」

「成る程ねぇ………指揮官も色んな所でフラグを立ててるんだな」

 

何がフラグだ。そんないいもんじゃねぇよ………。

そ、それはともかくとしてだな!

 

「お父さんとお母さんはどうしたんだ?またはぐれちゃったのか?」

「んーとねー?今日はおじーちゃんと、おじーちゃんのお店の人と3人で遊びに来てるの!」

 

ニコニコと満面の笑みを浮かべながら言う女の子。

笑顔が眩しいぜ、全く。

 

「えーと、つまり逸れた訳じゃないって事でいいのかな?なら、お爺ちゃんの所に戻った方がいい。多分君の事を探してるよ?」

「うん!分かったー!じゃあまたね!変態のお兄さん!」

 

 

 

だから変態って大きな声で言わないで!

変な噂が広まるだろッ!

 

幼女怖ぇわ………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あー!メイドのお姉ちゃん!」

「あー!じゃねェよクソガキ!ったく、お前に何かあったらオレがジジイにしばかれるんだぞ⁉︎何処行ってたんだ?」

「変態のお兄さんに会ってたの!」

「はあ………?」

 

トテトテと走り寄ってきた幼女に悪態をつきながら抱え上げるのは、メイド服を見に纏った処刑人ことエクスキューショナーだった。

彼女は鉄血人形のハイエンドモデルなのだが、とある一件により街の喫茶店で働く日々を送っている。

 

「クソッタレが、オレは鉄血のハイエンドモデルなんだぞ………。何でガキのお守りなんざしなきゃなんねェんだ」

「ダメだよ、お姉ちゃん。悪い口言ってたらおじーちゃんに怒られちゃうよ」

「はん!あんなジジイに二度遅れを取る程落ちぶれちゃいねェよ!何なら今すぐにでも下克上をーーーーーー」

「ほーう?随分と大それた事を言うようになったものじゃのう、御主」

「ゲェッ⁉︎ジジイッ⁉︎」

 

 

ヌゥ、とエクスキューショナーの背後から現れた喫茶店のマスターを見て彼女の顔から冷や汗が流れる。

 

 

「儂の事はマスターと呼べと言うておろうに。孫の前で汚い言葉遣いは慎めと言うた筈じゃが?」

「あー………はいはい。すいません、オレが悪かったですよっと。で、まだ遊ぶのか?」

「ふむ。息子夫婦が夕方迎えに来ると言うておるからな。そろそろ帰るとしよう」

「えー!もう少し遊びたいよー」

「むぅ………なら後一回だけ乗り物に乗ろうかの」

「わーい!おじーちゃん大好きー!」

 

 

「(チッ、くっだらねェ。何やってんだオレは………)」

 

完全に孫バカと化したマスターを見たエクスキューショナーは呆れながらも2人の後をついていく。

 

 

「(まあ………たまにゃ悪くはねェな)」

鉄血人形として人間から悪意と敵意しか向けてこられなかった彼女にとって、色々と濃い2人に振り回されるのはある意味新鮮であった。

 

とは言え、いつかはまた人類の敵として現れなければならない。

そうなった時、あの2人には出会いたくないなと彼女らしからぬ事を思いながら、その場を後にしたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

次回予告

 

「で、指揮官。今回の人形恋愛前線で一番楽しかったのは誰とのデートなんだ?」ーーーーーーAR小隊の隊員・M16A1


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