おっぱいフロントライン ※休載中※ 作:スクランブルエッグ 旧名 卵豆腐
お待たせしました。
「あ〜、おっぱい揉みたいんじゃ〜‼︎」
「当たり前みたいにおっぱいを掴むなこの変態‼︎頭イかれてんじゃないの⁉︎」
疲弊した精神を緩和する為、416のおっぱいをサワサワと優しく包み込むように揉みしだく。
勿論、416の銃床打撃が俺の頭を襲うがその程度の動きでは俺を捉えるなど出来るわけもない。
「タコみたいにウネウネしながら避けるな!榴弾で消し飛ばすわよ⁉︎」
落ち着こうぜ、水色メイド服おっぱいちゃん。
今はこんな事をしている場合じゃないだろ?
博士のヤバい目論見を打破する為に力を合わせないと駄目じゃないか!
「アンタの行動が原因でしょうがッ‼︎もうやだ、この変態………」
大丈夫?
頭痛薬飲む?
悩み事があるなら俺の『ドキドキ!正しいおっぱいの揉み方』を伝授してやろうか?
「要らないわよ!ハア………なんか疲れたわ」
ため息をつきながら416は歩いていく。
最近彼女のツッコミはキレが増してきている。
感慨を覚えながら歩いていくと、目的の自爆装置が設置されている場所へと辿り着いた。
「よーし、仕事にかかるぞ。俺が装置を作動させるから周囲を警戒していてくれ」
えーっと、ここがああしてこうして………出来た。
『警告、警告!自壊プログラム作動!システム作動により、当該研究所を20分後に爆破します!関係各位は速やかに避難してください!警告、警告………!』
なあッ⁉︎
20分で爆破だと⁉︎
そんなバカな、確かに1時間後に設定した筈だってのに!
「ちょっと、どういう事⁉︎」
落ち着け、416。
こういう時は深呼吸をしながら、おっぱいに手を当てて冷静になるんだ。
ほら、スーハースーハー。
「スーハースーハー………って冷静になれるかーッ‼︎馬鹿な事やってないで全力で逃げるわよ!」
言われなくてもそうするさ!
クソッ、ここからだと20分で脱出出来るかどうか微妙な所だが………やるしかあるまい。
「指揮官、もう一つ方法があるみたいよ?」
うん?
どうした45?
時間がないんだ、話なら後に………。
「聞いて。さっきここのシステムにアクセスした時、地下から屋上まで直結している避難用エレベーターがあるのを見つけたの。屋上にはヘリコプターもあるらしいわ」
それは本当か⁉︎
確かに、ここから地上までだと走ってもギリギリ脱出出来るかどうかの際どい勝負になる。
選択の余地はなさそうだな。
屋上に向かうぞ!
何か少し嫌な予感もするが………いや、辞めておこう。
エレベーターに乗り、屋上に出ると45の言った通りヘリコプターが一機存在していた。
後はあれに乗って逃げるだけだな。
「………ねぇ、何か音が聞こえない?」
おい、不吉な事を言うなG11。
何も起こりはしない……………ってああああーッ⁉︎
ドンッ!という音と共に、ヘリコプターの真下のコンクリートに大きな亀裂が入った。
そして、ヘリコプターが無残に砕け散り、その下から見覚えのある怪物が姿を現わす。
まさか………あの時の斧野郎か⁉︎
しつこい奴だな‼︎
それよりも、唯一の脱出手段であるヘリコプターがやられちまった‼︎
最悪なんてもんじゃねぇぞ、これは⁉︎
404の皆も一様に焦りと動揺が浮き出て来ている。
どうする?
今更地下に戻っても時間的に絶対間に合わない。
文字通りの絶体絶命………!
『伏せろ!』
「⁉︎」
その時、急に無線で誰かの声が聞こえた。
反射的にその場に伏せると、斧野郎が一瞬で無残な肉塊と成り果てる。
今の特徴的な野太い声は、まさか………‼︎
『よう、指揮官とお嬢さん達ィッ‼︎まだ生きてるか⁉︎遅れてすまなかったな!グリフィン随一のヘリパイの参上だぜ‼︎』
上空を見上げると、其処には大口径のガトリングガンを装備したオスプレイ。
ハハッ………!アンタ最高だよ、ヘリパイのオッサン‼︎
『今から着陸する!さっさと乗ってくれよォ‼︎』
言われなくてもそうするさ!
感謝感激おっぱいパイだよ‼︎
ヘリが離陸して、研究所が徐々に離れていく。
暫くすると研究所は轟音と炎をあげて爆発した。
「衝撃に備えろ!舌を噛むなよ!」
パイロットのオッサンが操縦桿を握りながら叫ぶ。
少し遅れて爆発の衝撃波がヘリを襲う。
無残に消えていく研究所。
恐らく、ヘドラも一溜まりもないだろう。
「ねぇ………指揮官。アレ…何………?」
どうした、9?
いつもの笑顔はどうしたんだ?
一体何を…み…て………⁉︎
9の見ている方を見ると、そこは先程爆発した研究所。
だが。
そこに。
異常極まる何かが現れていた。
研究所の自爆装置を作動させ、指揮官達が脱出した頃と同時刻。
地上では、鉄血の部隊と指揮官隷下の部隊が激戦を繰り広げていた。
「次から次へと………!弾薬だって無限にある訳じゃないのに!」
LWMMGが苦々しげに言いながら弾幕を張り巡らせる。
何体かの鉄血人形が弾幕に呑み込まれ瞬く間に大破していくものの、御構い無しに増援が現れる。
「口より手を動かして下さいよッーーーーと!」
物陰に隠れていたMP40が焼夷手榴弾を投擲し、正確な射撃で近づいてくる敵を撃ち倒す。
「それよりG36は何処に行っちゃったんだろうね?アルケミストなんて適当に撒けばいいのに………おっと、マンティコアが出て来たよ。わーちゃん、適当にやっちゃって下さいね〜」
BARが同じように呟きながらヘラヘラと笑う。
彼女達の視線の先には複数の足の様なものが付いた鉄血の多脚攻撃戦車『マンティコア』が機械的な音を立てて前進して来ていた。
「わーちゃんって言うなって言ってるでしょうが!アンタ達真面目にやりなさいよ!」
WA2000こと、わーちゃんはいつも通りプンスカと怒りながら現れたマンティコアの脆弱な部分を徹甲弾で撃ち抜き、一瞬で無力化する。
「それにしてもG36は大丈夫かな?いくら何でもハイエンドモデルを1人相手取るのは厳しいと思うけど」
「まあ確かに。せめて第五部隊の彼女達が居てくれれば状況も変わりますが………」
「無い物ねだりしないの!とにかく今はこの場を凌いで第1部隊との合流ポイントを目指すわよ!」
「ハア…弾薬コストどれだけかかって来るんだろう………」
それぞれが溜息をつきながらも、徐々に敵との距離を詰めていく。
敵である鉄血人形が殲滅されるのは、この十数分後であった。
その頃、1人アルケミストの相手を引き受けたG36。
アルケミストの目にも止まらぬ高速攻撃を、右へ左へとローリングして紙一重で交わしながら戦闘を行っていた。
「フン………!ちょこまかと逃げ回るのがお前の得意技なのか?避け方が地味に鬱陶しいな‼︎」
「ご主人様の変態機動を少々真似てみたものの、やはり習得するには相応の練度が要求されますね………!」
息を整えながら、G36はアルケミストの攻撃を捌いていく。
その顔には微塵の焦りも見受けられない。
そんな彼女の態度が、余計にアルケミストを苛立たせる。
「随分と余裕だな………だが!」
フッ!と、アルケミストの姿が一瞬消える。
「側面がガラ空きだぞ‼︎」
極限まで高められた俊敏な動きでG36の真横に移動した彼女は、その手に握る武器を振り下ろそうとするが
「貴方こそ、真下がガラ空きです‼︎」
次の瞬間、アルケミストを眩い閃光が埋め尽くす。
G36が足元に転がした閃光手榴弾が炸裂したのだ。
「チッ!面倒な………!」
すんでのところで、目を覆い閃光を免れたアルケミストはG36に攻撃を加えようとして、何処にも彼女が居ない事に気付いた。
まさか、と思い上空を見上げると銃を構え、こちらを見つめるG36と目が合う。
射撃管制システムを極限まで高めたG36の、荒れ狂う暴風のような弾幕がアルケミストを襲う。
「舐…めるなああああ‼︎」
咄嗟に身体を捻り、ギリギリの所で躱すが何発かは躱しきれずに腕や足に被弾した。
「やってくれるな、グリフィンの屑人形の分際で…!」
「お褒めに預かり光栄です………と言いたい所ではありますが、貴方といつまでも戦い続ける訳にも行きませんからね。ここで、終わりにさせて貰います」
「ククッ………もう勝ったつもりか?自分の右腕を見てみろよ」
アルケミストの不敵な笑みとともに掛けられた言葉に訝しみながらG36は自分の右腕を見る。
「ッ………!」
ピシピシ!という小刻みな音が聞こえ、それと同時に彼女の腕のあちこちが擬似血液を噴き出しながら裂けていく。
「そうなって当然だ。あんな高機動を何度も繰り返し、尚且つ射撃管制システムを限界まで行使したんだ、身体がついていける訳がない。例え人形であったとしてもだ。そして、私は人形の身体の仕組みの隅々を把握している。何処をどうされれば、人形が壊れるのかという事もな!」
ゴッ!と、先程より鋭さと速さの増したアルケミストの蹴りが、G36の脇腹に突き刺さる。
蹴り飛ばされたG36は近くの建物の壁に叩きつけられた。
「う………く…‼︎」
身体を襲う痛みに耐えながら、G36は蹌踉めきながらも立ち上がった。
「今のは中々効きました…ですが、まだここからです………!」
「一々癇に触る奴だ………!さあ、仕切り直しと行こうじゃ…ない…か…⁈」
ゴゴゴゴゴッ‼︎と地面が揺れた。
あちこちに地割れが起こり、その中から何かが現れる。
「何だ…あれは⁉︎」
「あれは………‼︎」
アツイ。
それが感じたのは、その感情だった。
炎の激流が己を焼き尽くしていくのが分かる。
最早悠長な事は言っていられない。
何としてでも身体を保たなければならない。
群体である彼等は、一斉に散らばっていた同胞と融合した。
それと同時に、その身体が歪に巨大に膨らんでいく。
爆発によって、瓦礫と化した研究所が衝撃で塵となる。
瓦礫の山が盛り上がり、そこから現れた何かが、竜巻のように轟々とうねりをあげながら天へと駆け上っていく。
やがて、竜巻が消え去ると。
巨大な、人型のような何かが存在していた。
黒く濁ったヘドロのような身体。
怪しげな光を放つ黄色の眼。
それが『ヘドラ』という微生物の群体だとは誰一人として思わないだろう。
全身から腐って卵のような匂いを垂れ流しながら、『ヘドラ』は遂にその産声を上げた。
ギュオオオオオオーーーーーーッ‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎
ヘドラは自分の存在を誇示するかのように叫ぶ。
彼等が持ち得るものは唯一つ。
最も原始的で、全ての生物が持っている衝動。
即ち。
生命ある全ての生物を喰らいたいという『食欲』だ。
己が食欲を満たす為、多くの生物が存在する場所を目指してヘドラは歩き出す。
その行き先は、人間達が暮らす街に他ならなかった。
俺は、目の前の光景が信じられなかった。
爆発四散した研究所から現れた超巨大な塊。
あれは………。
「中佐………敢えて聞くが、アレもヘドラか?」
「恐らくは、そうだろうね。研究所全体に散らばっていた群体が1箇所に集まった形態………名前を付けるとすれば、『ヘドラ集合形態』とでも言うべきかな」
名称は今更どうでもいいが、もうコレは俺達の手に負えるものじゃない。
それこそ正規軍が対処するべき事態だ。
正規軍の連中に何とかしてこの事を伝えないと………ん?
通信?
見ると、腕時計型の端末に通信が入ってきている。
通信先は………本部?
応答するとホログラムが表示され、上司たるヘリアントスの姿が現れた。
「ヘリアン?いいタイミングだ、軍に連絡を………」
『指揮官、時間がない。単刀直入に説明する。そちらの現状は私達も理解している。直ちにその場所から離れるんだ。今から5分後に軍が使用する新兵器に巻き込まれるぞ‼︎』
「なーーーーーーッどういう………‼︎」
『軍は、その怪物を新兵器とやらで始末する腹積もりだ!既にミサイルに搭載された新兵器が其方に向かって発射された!』
「クソッ‼︎部下達がまだあの場所の近くにいるんだぞ‼︎」
『既に彼女達には私から退避するよう伝えてある!だからお前達も早くそこから出来るだけ離れるんだ!』
「そうか………すまない、感謝する。それと、一つ聞かせてくれ。その新兵器とやらはどういう代物だ?」
『私も詳細は分からない。だが、軍の連中は新兵器をこう呼んでいた』
『オキシジェン・デストロイヤー………とな』