おっぱいフロントライン ※休載中※ 作:スクランブルエッグ 旧名 卵豆腐
感想をくれた方々、閲覧してくれた皆様には深くお詫びを申し上げます。
ふう……………。
今日はとても良い気候だ。
ポカポカ陽気で気分もスッキリ。
そう思うだろ、わーちゃん?
………どうしたんだ、わーちゃん。
信じられないものを見たような顔をしてるぞ?
「ね、ねぇ指揮官?一体どうしたの?何処か身体に悪いところがあるのかしら?それか変なもの食べた?」
おいおい、どうしたんだ急に。
そんなに俺の事を心配しなくても、身体は健康だし飯も普通のものを食ってるから大丈夫だ。
君が心配するような事は何もない。
「嘘………指揮官が私の胸を触りに来ないなんて」
ハッハッハ、何を言うんだ。
その言い方だと俺が年中盛ってる獣みたいじゃないか。
「いや、今まで毎回必ず胸触ってきてたじゃない………」
そうか?気のせいだろ。
さて、俺は少し指揮所に行ってくる。
留守番は任せたぞ。
わーちゃんめ、俺が胸を触って来ないことに驚いていたな?
何故触らないかって?
あるんだよ、俺には。
今日は〇〇でないと満足できねぇッ!て日が。
だから今日は胸は却下。
そう、俺の今日のトレンドはッ‼︎
脚だ‼︎
あー、可愛い女の子に踏まれたいなあ‼︎
ギュッと踏まれたい、あの背中や腰肩を巡る快感ッ‼︎
さあ、さあさあさあ!
そうと決まれば行くか。
宿舎に。
宿舎。
それは、戦術人形達が住まう女の園。
俺にとっては桃源郷。
ふっふっふ、此処だな?
AR小隊と書かれた看板がぶら下がっている扉を見つけ、俺はほくそ笑む。
さあ、始めるか。
「AR-15…私は先に指揮官の所に行ってるから。戸締まりはAR-15がやってね」
そう言って部屋から出て行こうとするM4の後姿を見ながら私は昨夜から物思いにふけっていた。
………昨日の話が信じられない。
でも、ペルシカさんの言った話は間違いなく真実なのだろう。
正直、私も薄々感じてはいた。
馬鹿みたいな会話をしている時にも見え隠れする知性の輝き。
何とも言えない違和感を含んだ視線をしている時が、あの指揮官にはあった。
彼は恐らく何かがあって、ああなった。
何があったのかは分からない。
唯一分かっている事と言えば、あの指揮官がかつては軍の科学者で、とある『遺跡』を研究していたという事。
その途中で顔が青褪める程の『何か』に気付き、一切の研究資料を破棄した上で軍の特殊部隊に入り、何かしらの作戦に従事していたという事だ。
はあ………何であの指揮官の事ばかり考えてるんだろう。
初っ端から印象は最悪で、変態でセクハラだらけで。
何かにつけて胸の事でからかってくる変態糞指揮官の筈なのに。
馬鹿馬鹿しい、私には関係ないじゃないか。
どうせいつかは基地を離れるだろうし、他人の過去を詮索する必要もない。
指揮官は便宜上私達の上司だというだけの話だ。
だけど………
『何があっても見捨てねぇよ』
あの時の言葉に嘘は無かった筈だ。
真剣に、嘘偽りなく言い切った。
あの言葉を嘘だと思いたくない自分がいる。
訳が分からない。自分の事なのに。
………………。
気晴らしに射撃場にでも行こうか。
「キャッ⁈し、指揮官⁉︎何をされてるんですか⁉︎」
M4の悲鳴⁉︎
それに今聞き間違いじゃ無ければ指揮官の名が出てきていた筈………!
私は銃を構えて扉に近づくと、勢いよく扉を開けた。
扉を開けた先には。
「あ、ああああん!そ、そこッ‼︎」
「え、えっと………ここですか?」
……………変態がいた。
いや、比喩ではなく。
「M4?指揮官?………何をしているの?」
絶対零度の声が宿舎に響く。
AR-15か。いい所で来やがって。
やれやれ、お楽しみタイムは始まる前に終了か。
「見れば分かるだろう?踏んで貰ってたのさ」
クソッ、大抵この時間にはAR-15は居ない筈だったんだがな。ついてないな。まあ仕方ない。
「ありがとう、M4。君の踏みつけのお陰でとても気分が良くなったよ。もう踏まなくてもいいから行きなさい」
「そんな…指揮官のお役に立てて良かったです。では、私はこれで」
去って行くM4の背を見送った俺はAR-15に向き直る。
「で、何か言い残すことは?」
「一度でいいから女の子のパンツとブラジャーの山で溺れたい………あれ?」
おかしい。
いつもはこの流れだと俺が気絶して終わりの筈だ。
だが、いつまでたっても強烈な一撃が来ない。
「ど、どうしたんだ?俺をぶっ飛ばさないのか?」
問いかけてもAR-15は俺を見つめたまま答えない。
しばらくの沈黙が続き、漸くAR-15が口を開いた。
「指揮官」
「お、おう。何だ?」
「踏まれたいの?」
「ま、まあな。その為にここで待ち構えてたんだ」
「そう。じゃ、私が踏んであげるわ」
……………ん?
待て待て待て待て待て。
今彼女は何と言った?
「望み通り踏んであげますよ。ほら、いい声で鳴きなさい」
そう言うと、AR-15は靴下を脱ぎ俺の背に乗った。
いっ、一体どういうことだ………ひぁんッ⁈
な、何だ今の感覚は⁉︎
稲妻が駆け抜けたような気分だ………。
あっ、んぅ、んひぃっ!
ちょ、そこは………あんッ!
だめ、そこはマジでダメだって…ヌルファッーー‼︎
こ、こいつは衝撃の発見だぜ………。
まさかAR-15にここまで足踏みの才能があったなんてな………!
「ちょっと、大丈夫?別の世界に行きかけてたみたいだけど」
大丈夫だ、問題ない。
もっと強く踏んでくれたっていいんだぜ?
俺がそう言うと、AR-15は一瞬だけ口角を吊り上げた。
「じゃあ………ここはどうかしら?」
お、おい…そこはやめてくれ。
敏感なんだ。
そこを踏まれると………アッヒィッ⁈
「待て、待ってくれAR-15。そこはマジでヤバイんだ………」
「普段から私の事をまな板だの断崖絶壁だの嘆きの壁だのベルリンの壁だのと好き勝手言ってくれたお返しよ」
待て、ベルリンの壁と言った覚えはないぞ⁉︎
こうなったら脱出………できねぇぇぇ⁉︎
コイツ、何て馬鹿力だ⁉︎身体がピクリとも動かない。
「さあ、第2ラウンド始めますか」
「ヒェッーーーーーー⁈」
その日。指揮官の妙に艶っぽい悲鳴が宿舎に響き渡った。
一方その頃、基地の外では………
G36。
戦術人形であり、この基地のメイド長でもある彼女は何時ものように基地の入り口付近を掃除していた。
勿論、何か起こった時の為に銃は常に携帯している。
「さて、この辺にして戻りますか………おや?」
ふと、人の気配を感じて振り返ると其処には複数の少女達が気配もなく現れていた。
「おや、貴方方は………?」
「そう警戒しなくてもいいわ。そうね………私達は少し特殊な事情がある部隊とでも思って頂戴。ここの指揮官に少しだけ用事があって来ただけだから。ほら、入門許可書もあるわよ?」
茶鼠色の髪の少女が差し出した紙は確かにグリフィンのものだ。
まあ入門許可書を持っているなら大丈夫だろう。
G36はそう判断した。
「………………分かりました。指揮官に連絡しますので少々お待ちください」
そう言って、G36はその場を後にした。
僅かな不安を抱えて。
あーーー疲れた……。
ったく、AR-15の奴俺をオモチャにしやがって………。
この借りは必ず返してやるからなあ?
しかし、何だろうな。
嫌な予感がする。
特に理由がある訳じゃない。
第六感って奴だな。
ん………内線がかかってきたな。
誰だ?
「はい、こちら乳揉み協会です。当会では、より洗練された乳揉み事業を開拓して『ご主人様?背骨をちぎりますよ?』冗談だ。何かあったのか?メイド長」
『只今、此方にご主人様に御用件があると言う方々が来られておりますが。如何されますか?』
来客ぅ?
そんな予定は無かった筈だが………。
それよりもメイド長の様子がおかしい。
何時とは違う声のトーンだ。
何かあったのか?
「分かった。その客達は応接室に通しておいてくれ。俺もそっちに向かう」
来客か………面倒事にならなけりゃいいんだが。
基地の二階に、その応接室はある。
無駄に豪華な部屋なのがイラついたから前にバーベキューを中でしてやった。
ま、その時にバーベキューの火がカーテンに燃え移って応接室は黒焦げになっちまったんだがな。
あの時は大変だったんだぜ?
カリーナにはぶん殴られるわ、ヘリアントスには頭を砕かれそうになるわ………。
クルーガーにも屋上から投げられたっけ。
いやー、懐かしい思い出だな!
あれから応接室も元通りに直して綺麗になったんだが。
応接室に入った俺を出迎えたのはメイド長と、洗濯板に癒し系マスコットとオッパイと中々大きなオッパイだった。
「おいおいおいおいおいおいおいおい」
思わずその台詞だけが口を突いて出る。
入室するなり同じ言葉を呟いた俺に全員が怪訝な表情で俺を見る。
くっ………刺すような視線がたまらねぇぜ!
「ご主人様。頭の中で変な感想を呟くのはその辺にされたら如何ですか?」
呆れた顔でメイド長が言う。
流石メイド長、俺の思考すらお見通しって訳か。
今度デートしよう?
「お断りします。では私は業務があるのでこれで失礼します」
優雅に一礼してG36が部屋から出ていく。
部屋に何とも言えない空気が漂った。
「なあ、水色オッパイちゃん。何で俺振られたんだろうな?」
「オッパ……ッ⁉︎いきなり何なの貴方⁉︎馬鹿にしてるの⁉︎」
水色オッパイちゃんが顔を真っ赤にして怒り出す。
全く、近頃の若者はカルシウムが足りないな。
ほら、ニシンの缶詰あげるからこれ食べて機嫌を直しなさい。
「臭ッ!いらないわよこんな物‼︎貴方本当にここの指揮官⁉︎」
水色オッパイちゃんが鼻を押さえて後退り、今にも刺しに来そうな目で俺を睨んでいる。
ヤッベ、美人さんに睨まれると興奮するわ。
で、話を戻すけど君達誰なの?
「404小隊………って言えば分かるかしら?」
俺の問いに茶鼠色の髪の洗濯板娘が答える。
おいおい、板は桃色スキー板娘だけで充分何だぜ?
それにしても404小隊か。
噂程度に聞いた事があるが、実在したとはな。
「成る程ね。で?この基地に何の用で来たんだ洗濯板娘」
俺がそう言うと同時に空気が凍りつく。
あれ?何か不味い事言ったかな?
水色オッパイちゃんはブフォ!と吹き出して肩を震わせている。
うーむ。
「貴方、死にたいみたいね?」
ジャキ!と茶鼠色の髪の少女がその手に持つUMP45を俺に向ける。
ちょ、落ち着けって⁉︎
よし、なら発言に対して謝罪しよう。
俺は即座にスライディング土下座を敢行。
少し目線を向けると、彼女は地を這う毒虫を見るような目で俺を見ていた。
いいねいいね、さあ俺をもっと見下せ!
「あははッ!面白い指揮官だね、45姉!指揮官、私はUMP9。宜しくね!」
快活な茶髪の子が人懐こそうな笑みを浮かべて話しかけてくる。
やばい、超かわいい。
天使かな?
って事は茶鼠色の髪の子はUMP45か。
まあ持ってた銃で薄々気づいてたけど。
「はあ…………HK416よ。もう私に話掛けないでね」
水色オッパイちゃんもとい、416があからさまに目線を逸らしながら言う。
くっくっく、また弄りがいがありそうな奴だな。
後でたっぷり可愛がってやるよぉ!
「G11………もう寝ていい?」
瞼を眠そうに擦りながら銀髪の子が言う。
癒し系マスコット感が凄いな、君。
今度一緒にお昼寝しようぜ。
「うん………いいよ……」
マジか!
懐が広いな!
なら君には後でスペシャルゴールデン枕をプレゼントしよう。
ところで45さん、頭上げていい?
この姿勢中々疲れるのよね。
「ダメに決まってるでしょう?」
嘲るような表情を浮かべながら45が笑う。
ふん、油断してやがるな。
今少しだけ目線を上げればパンツが丸見えなんだぞ。
ふ………見えたッ‼︎
「ほう…黒か。中々のパンツ履いてるじゃん。でもその下着はオッパイがある奴がつけてこそーーーーごふうッ⁉︎」
「死ね!座ったまま死ね!」
こうして、この基地に新たに404小隊が増えた。
これからどのような波乱が起こるのか、それは誰にも分からない…………。
大幅な改訂をしました。
これからもよろしくお願いします。