カラオケボックス外
雪乃「ひ、比企谷君、いいかしら?」
八幡「どうした?雪ノ下」
雪乃「こ、この前、私のことを戦友と言ったわよね?」
八幡「あぁ、言ったなぁ」
雪乃「戦友ということなら、友達でもあるのだから、その…」
八幡「なんだ、歯切れが悪いな」
雪乃「れ、連絡先を交換しましょう!」
八幡「お、おぅ」
八幡(雪ノ下さん、なんか顔が緩んでますよ)
雪乃「わ、私の連絡先を知ることが出来て、光栄に思いなさい」
八幡「へいへい」
~~~~~~~~~
数日後
prrrrrr
八幡(ん?雪ノ下から電話か)
八幡「もしもし」
雪乃『比企谷君、私よ』
八幡「私私詐欺じゃないのはわかった。どうした、雪ノ下」
雪乃「次の土曜は暇かしら?どうせ暇よね?友達少ないんだし」
八幡「(友達いないとは言わないんだな)たった今、忙しいことになった」
雪乃『冗談よ。ちょっと付き合って欲しいところがあるのだけど、いいかしら?』
八幡「あ~、学校に行きたいから、夕方からならいいぞ」
雪乃『まさか、学校で一色さんと…』
八幡「ねえよ!」
雪乃『では、城廻先輩と…』
八幡「ねえよ!普通に仕事するんだよ。小テスト作ったりな」
雪乃『そう、ならいいわ。18時に迎えにいくわ』
八幡「迎えにって、俺ん家知ってるのか?」
雪乃『そうね。では、海浜幕張駅前で』
八幡「了解」
雪乃『それと、スーツで来てくれないかしら』
八幡「なんでスーツ着なきゃならんのだ?」
雪乃『土曜日に説明するわ。そのかわり、夕食はご馳走するわよ』
八幡「なんか、晩飯に釣られて行くみたいになってんな。まぁ、いい。土曜日な」
雪乃『えぇ。こんなお願いして、ごめんなさい』
八幡「雪ノ下のお願いを聞くのも悪くないな」
雪乃『では、土曜日に』
八幡「おぅ」
八幡(昔の俺なら断ったんだろうか…)
~~~~~~~~~
土曜日 駅前
八幡(17:30 ちょっと早かったか?)
八幡(なんか、真っ黒な車が来たけど…)
ガチャ
雪乃「比企谷君、待たせたかしら?」
八幡(ド、ドレス。綺麗だなぁ…。雪ノ下は、こういうのが似合うなぁ)
八幡「い、いや、俺も今来たところだけど…。に、似合ってるな、そのドレス」
雪乃「あ、ありがとう。で、では、行きましょうか」
八幡「…これに乗るのか?」
雪乃「そうよ。詳しいことは、行きながら説明するわ」
八幡「わかった」
~~~~~~~~~
車中
八幡「説明してもらえるか」
雪乃「見合い話を持ってくる人がいる話はしたわよね?」
八幡「あぁ、聞いてる」
雪乃「その人が週末にホテルのレストランで食事をしてるのよ」
八幡「…なんとなく読めてきたかど、続けてくれ」
雪乃「そ、その…、彼氏のフリをして欲しいの!」
八幡「それこそ、葉山に…」
雪乃 ジロッ
八幡「悪かった。まぁ、雪ノ下の交遊関係からして、教師の俺が適任か」
雪乃「そ、そうよ。べ、別に他意はないわ」
八幡「はいはい」
~~~~~~~~~
ホテル レストラン
八幡「こんなとこ来るのは、川崎の一件以来だな」
雪乃「あの時は、バーラウンジだったわね。席が予約してあるから、行くわよ」
八幡「マジか」
雪乃「席に向かう途中、あの席のご夫婦に挨拶するから、適当にあわせて」
八幡「了解」
雪乃「ご無沙汰しております」
老婦人「雪乃ちゃん、久しぶりね」
老紳士「今日は食事かい?そちらの男性は?」
雪乃「彼は…、その…」
八幡「雪ノ下さんとお付き合いしています、比企谷です」
老婦人「こんな素敵なお相手がいたのね。孫の嫁にと思ったのに残念だわ」
雪乃「申し訳ありません」
老婦人「いいのよ」
雪乃「では、失礼いたします」
~~~~~~~~~~~
テーブル
八幡「あれでよかったか?」
雪乃「ごめんなさい。貴方に嘘をつかせてしまったわ」
八幡「嘘は言ってない。雪ノ下とは友達付き合いをしている」
雪乃「貴方って人は…」
雪乃「まぁいいわ、私達も食事を楽しみましょう」
八幡「すげぇな、いくらするんだよ」
雪乃「それは秘密よ」
八幡「知ったら倒れるかもな」
雪乃「そうかもね」クスクス
八幡「笑うなよ。公務員の安月給ナメんなよ」
雪乃「プロポーズの時は、このぐらいのレベルの店にしなさいよ」
八幡「参考にさせてもらうよ」
~~~~~~~~~~
食事後
八幡「なんか、肩がこって、食べた気がしないな」
雪乃「まだ食べる気なのかしら?」
八幡「ラーメンでも食べたい気分だが、この格好だからな」
雪乃「そうね。その時は、お付き合いするわ」
八幡「雪ノ下と一緒にラーメンを食べるとか修学旅行を思い出すな」
雪乃「思い出さないでいただけるかしら」
八幡「へいへい。ラーメン行く時は、誘うよ」
雪乃「えぇ、よろしくね。比企谷君」ニコッ
八幡(何、この可愛い生き物!)
雪乃「家まで送りましょうか?」
八幡「お願いしてもいいか?」
雪乃「えぇ、気にしないで(比企谷君の家がわかるわ)」
八幡「すまないな、ナビはする」
~~~~~~~~~
比企谷アパート前
八幡「雪ノ下、ありがとうな」
雪乃「こちらこそ、ありがとう」
八幡「じゃあ、おやすみ」
雪乃「比企谷君。あ、あの…」
八幡「ん、どうした?」
雪乃「またお願いしても、いいかしら?」
八幡「暇だったら、いいぞ」
雪乃「そう、またお願いね」
八幡「そのかわり…」
雪乃「何?」
八幡「ラーメンも付き合えよ」
雪乃「楽しみにしてるわ」ニコッ
八幡(うわぁ、お持ち帰りしたい!その笑顔!)
八幡「お、おう」
雪乃「おやすみなさい」
八幡(雪ノ下と結婚か。魔王の上に大魔王が二人とか、無理ゲーかよ。でも、あの笑顔が毎日見れたら、幸せなんだろうな)
雪乃(比企谷君と結婚。姉さんは、味方に出来そうだけと…)
~~~~~~~~~~~
翌週
prrrrrr
八幡(?雪ノ下からだ)
八幡「もしもし。どうした?」
雪乃『比企谷君、雪ノ下です』
八幡「画面見ればわかる」
雪乃『そ、そうね。あ、あの日曜日は空いているかしら』
八幡「空いているが、また見合い潰しか?」
雪乃『そ、そうなんだけど、違う表現方法はないのかしら』
八幡「で、今回は何をするんだ?」
雪乃『か、買い物に付き合ってほしいの』
八幡「その店に、ターゲットが出没するんだな」
雪乃『え、えぇ、そうよ』
八幡「了解だ。何時ぐらいにする?」
雪乃『昼食をとって、ショッピングモールなんて、どうかしら?』
八幡「OK。じゃあ、11:30にモールでいいか?」
雪乃『えぇ』
八幡「確認だが、今回は私服で大丈夫か?」
雪乃『スーツも素敵だったけど、私服も期待しているわね』
八幡「お、おぅ」
雪乃『では、日曜日に』
八幡(スーツ、素敵だったって…ヤバイヤバイ、惚れちゃうよ)
雪乃(あぁぁぁ、言ってしまったわ。比企谷君、本当に格好良くなったから…)
~~~~~~~~~~
日曜日 モール入り口付近
八幡(11:00かぁ、早かったかなぁ…。もう居る!なんか、そわそわしてませんか?可愛いですよ)
八幡「す、すまん、遅くなった」
雪乃「い、いえ。わ、私が早すぎたのよ」
八幡「に、似合うな、その服(服誉めるとかリア充かよ)」
雪乃「えっ!えぇ、ありがとう(誉められたぁ!)」
八幡「先に昼飯にするか?」
雪乃「え、えぇ、そうね(まだドキドキしてる)」
八幡「軽くパスタ屋でいいかな?」
雪乃「お任せするわ」
~~~~~~~~~~
食事後
八幡「以外と言ってはアレだが、旨かったな」
雪乃「えぇ」
八幡「こういうところだから、もっと大味だと思ってた」
雪乃「こういうところだからこそ、美味しくないと、生き残れないのよ」
八幡「なるほどな。で、この後は?」
雪乃「服でも見ましょうか」
八幡「その辺りで、エンカウントしそうなのか?」
雪乃「え、えぇ、そうね」
八幡「その後でいいから、本屋寄ってもいいか?」
雪乃「かまわないわ」
~~~~~~~~~~
夕方
八幡「結局、会わなかったな」
雪乃「そ、そうね」
八幡「今日は帰るか?」
雪乃「ひ、比企谷君!」
八幡「おぅ、なんだ?」
雪乃「よかったら、その…」
八幡「どうした?歯切れがが悪いけど」
雪乃「そ、その、ラーメン屋さんに行ってみたいんだけど」
八幡「あぁ、いいぞ。付き合えって言ったの俺だしな」
雪乃「貴方が普段、何を食べているか、確認しておかないと。部長として」
八幡「なんか久しぶりに聞いた気がするな。よし、行こうぜ」
~~~~~~~~~~~
食事後
雪乃「ビジュアルはアレだけど、美味しかったわ」
八幡「昔、一色にも言われたな」
雪乃「デート中に、他の女性の名前を出すのは感心しないわね」
八幡「デ、デート?まぁ、そうだな。すまなかった」
雪乃「まぁ、いいわ。他のラーメン屋さんも、興味が出てくるわね」
八幡「それなら、平塚せんせ…。いやなんでもない」
雪乃「気を使ってくれたのね」クスクス
八幡「2回目やったら、恐ろしいことになりそうだからな」
雪乃「まぁ、いいわ。平塚先生は、ラーメンの師匠なのでしょ?」
八幡「そうだな。ラーメン食いながら、悩み散々聞いてもらったりしたよ」
雪乃「平塚先生には、頭が上がらないわね」
八幡「そうだな。あんなに良い人なのに、なんで嫁に行けないんだろう?(誰か貰ってあげて!)」
雪乃「じゃあ、貴方が貰ってあげたら?」
八幡「勘弁してください」
雪乃「比企谷君、貴方は結婚しないの?」
八幡「彼女すら出来たことないのに、どうやって結婚するんだよ」
雪乃「それもそうね」
八幡「そういう雪ノ下はどうなんだ?」
雪乃「私には彼氏がいるじゃない」
八幡「え?」
雪乃「貴方よ」
八幡「からかうなよ。でも、雪ノ下のウエディングドレス姿か…。綺麗なんだろうな。隣に立つヤツが羨ましいな」
雪乃「そ、そうね」
八幡「さてと、今日は帰るか。送ろうか?」
雪乃「い、いえ。今日は大丈夫よ」
八幡「そうか?」
雪乃「ちょっと一人で歩きたいのよ」
八幡「わかった。気をつけて帰れよ」
雪乃「では、おやすみなさい」
八幡「おやすみ」
~~~~~~~~~~~
帰り道
八幡
雪ノ下との結婚式を想像してみる…。
みんなに祝福してもらって…。由比ヶ浜とか泣くんだろうな。
俺は雪ノ下の隣に立つ資格があるのだろうか?あの凛とした振る舞い、真っ直ぐな目…。でも、どこか儚い。俺とは正反対。でも、どこか似ている。俺はああなりたかったのか?でも、違うからいいのか?多分、雪ノ下は俺のことを今でも…。雪ノ下が目指しているところは何処なんだ?俺が居ても邪魔にならないか?助けてやることは出来るのか?
まだ付き合ってもないのに、何考えてんだ。
もう逃げないと決めた。雪ノ下はきっと原石だ。想いをぶつけてみよう。雪ノ下なら、答えてくれるはず…。
~~~~~~~~~~
帰り道
雪乃
比企谷君との結婚式を想像してみる…。白いタキシードで私の隣に立つ…。格好いい。
あの賑やかなメンバーが祝福してくれる。由比ヶ浜さんは泣いてしまいそうね。
でも、彼は私を選んでくれるのかしら。由比ヶ浜さんや一色さんみたいな魅力的な女性が他にもいるし…。「雪ノ下と俺は釣り合わない」とか言いそう。でも、彼も成長している。私は彼に何を求めているの?私を助けてほしい?私に無い部分を補ってほしい?違う。ただ、隣にずっと居てくれるだけでいい。そう思うようになった。
彼に私の想いを伝えてみよう。きっと、今の彼なら答えをくれる。私の本物の想いを伝えよう
~~~~~~~~~~
翌日 奉仕部部室
八幡(あそこに雪ノ下が座っていて、由比ヶ浜が居て、俺が居た。窓際で本を読む彼女に見惚れていた。時々、髪をかきあげる仕草がとても綺麗で…。とても真っ直ぐで…。俺もああなりたいと思っていた。近づきたいと思っていた…。それが恋心に変わったのはいつだろう…。この気持ちを伝えないと、きっと後悔する。自己満足かもしれないが…)
???「……ぱい!」
???「…んぱい!」
一色「先輩!」
八幡「うおっ!ビックリした!」
一色「さっきから、ずっと呼んでましたよ!」
八幡「悪い、一色」
一色「ずっと窓の方を見てましたけど、どうかしたんですか?難聴系主人公気取りですか?キモイですよ」
八幡「いや、ちょっと考え事だな…。あとキモイは余計だ」
一色「平塚先生とミーティング!忘れてたんですか?」
八幡「そうだったな。行くか」
一色「はい」
一色(窓というより、あの席を見ていた…。やっぱり先輩は雪ノ下先輩のことを…)
一色「先輩!」
八幡「おう。なんだ?」
一色「頑張ってくださいね」
八幡「?お、おぅ」
一色(あ、泣いちゃいそう…)
一色「先輩、先に行っててください」
八幡「どうした?」
一色「ちょっと、花摘に…」
八幡「おぅ、行ってこい」
八幡「……。すまんな、一色」
一色「っ!!!…バカ!なんで急に、そんなこと言うんですか!先輩のバカ!…。大っ嫌い!でも、でも…、大好きです」
八幡「ありがとう。こんな俺を好きになってくれて」
一色「『こんな』じゃないです!先輩だから、好きになったんです!」
八幡「そ、そうか」
一色「そんなこと言う先輩は大っ嫌いです!でも、でも、好きになっちゃったんです」
八幡「す、すまん」
一色「謝らないでください!」
八幡(一色が泣きだしまった)
ガラガラ
平塚「一色、比企谷を呼ぶだけで、どれだけ時間が…」
八幡「平塚先生、これは…」
平塚「比企谷、一色、ミーティングは明日にする。今日はもう帰れ」
八幡「で、でも」
平塚「いいから、気にするな。比企谷は一色を送ってやれ」
八幡「わかりました。一色、行くぞ」
~~~~~~~~~
帰り道
一色「すいません、送ってもらって」
八幡「気にするな。可愛い後輩を送れるんだ。光栄だよ」
一色「…。先輩、イジワルです」
八幡「す、すまん」
一色「雪ノ下先輩に告白するんですか?」
八幡「あぁ。よくわかったな」
一色「先輩、窓じゃなくて雪ノ下先輩の席…、学生の頃の雪ノ下先輩を見てましたよね」
八幡「…。そこまでわかるの?」
一色「奉仕部に遊びに行ってた頃に、先輩が何気なく雪ノ下先輩を見ている時の顔でした。とても優しくて、とっても格好良くて、でも儚い…。そんな顔でした」
八幡「そこまで言われると恥ずかしいな」
一色「その頃から、先輩は雪ノ下先輩が好きなんだろうなぁ、と思ってました。その顔を私に向けさせたいと、私なりにがんばりました。でも、今日の先輩を見て、わかりました…」
八幡「一色…」
一色「雪ノ下先輩に負けたなら、本望です!」
八幡「お前…」
一色「そのかわり、ちゃんと気持ちを伝えなきゃダメですよ。そうじゃなきゃ、私や結衣先輩は…」
八幡「そうだな」
一色「結衣先輩には、話たんですか?」
八幡「いや、まだだ。なにせ、昨日決意したばかりだからな」
一色「結衣先輩なら、きっとわかってくれます。泣くかもしれないですが…」
八幡「泣かれるのはキツイなぁ」
一色「でも、伝えなきゃダメです。結衣先輩なら、先輩達なら、この関係は壊れません。きっと『本物』だから」
八幡「ありがとう、一色」
一色「あ~、でも雪ノ下先輩にフラれても保証はしませんけどね」
八幡「それも折り込み済みだ。フラれたって、俺達の関係は変わらない。だろ?」
一色「そうです!その意気です!」
一色「先輩、高校の頃に私が告白したら、付き合ってくれてましたか?」
八幡「過去のことをたらればでは、言えないな」
一色「そう…ですよね」
八幡「でも、魅力的な…可愛い後輩だと思ってたことは間違いない」
一色「………」
一色「あ、ここまでで大丈夫です」
八幡「いや、家まで…」
一色「え?家まで?もしかして、口説いているんですか?他に好きな人がいるのに、口説いてくるなんで無理です。ごめんなさい」
八幡「一色にフラれてしまったな。崖っぷちだ。がんばらないとな」
一色「はい、頑張ってくださいね」
八幡「じゃあ、また明日」
一色「じゃあ、またです。先輩」
一色(さようなら、大好きな先輩…)
八幡(一色に勇気づけられた。由比ヶ浜にも、話さないとな)
prrrrrr
八幡「由比ヶ浜か?」
由比ヶ浜『ヒッキー?どうしたの?』
八幡「ちょっと話たいことがあるんだが…」
由比ヶ浜『…わかった。どこに行けばいいかな?』
八幡「由比ヶ浜ん家の近くの公園でいいか?」
由比ヶ浜『わかった』
八幡「急に、悪いな」
由比ヶ浜『うん、大丈夫だよ』
~~~~~~~~~
公園
八幡「悪いな、こんな所に呼び出して」
由比ヶ浜「大丈夫だよ。大事な話…なんだよね?」
八幡「あぁ」
八幡「実は…」
由比ヶ浜「なに?」
八幡 フゥ
八幡「雪ノ下のことが好きで、告白しようと思っている」
由比ヶ浜「…。やっとその気になったんたね」
八幡「え?」
由比ヶ浜「ヒッキーの態度見てればわかるよ」
八幡「そうだったのか?」
由比ヶ浜「私からも、ヒッキーに大事な話があります」
由比ヶ浜「比企谷八幡君、貴方のことが大好きです。付き合ってください!」
八幡「由比ヶ浜…。ありがとう。でも、その想いには答えられない」
由比ヶ浜「そうだよね。これは私のケジメなの」
八幡「…由比ヶ浜。その…」
由比ヶ浜「ヒッキーがゆきのんを見つめてる顔が違ってたから、わかってたんだ。だから、わかってた…。わかってたけど、好きになっちゃったんだもん」グスン
八幡「由比ヶ浜、ありがとう。俺を好きになってくれて」
由比ヶ浜「うん。ゆきのんは絶対にヒッキーのこと好きだから、ちゃんと伝えてあげてね」
八幡「あぁ、そのつもりだ」
由比ヶ浜「逃げちゃダメだよ」
八幡「わかってる」
由比ヶ浜「やっぱりヒッキーは格好いいなぁ、昔も今も…」
八幡「そうか?」
由比ヶ浜「そうだよ。だって、私が好きになった人だもん」
八幡「ありがとう。自信を持って告白出来るよ」
由比ヶ浜「いろはちゃんには、言ったの?」
八幡「俺が部室で考えてたら、勘づかれた。それで、伝えたよ」
由比ヶ浜「そっかぁ。じゃあ、いろはちゃんと飲みに行こうかな」
八幡「頼めるか?」
由比ヶ浜「ヒッキーに頼まれなくても行くよ」
八幡「そうか」
由比ヶ浜「じゃあ、帰るね」
八幡「悪かったな」
由比ヶ浜「頑張ってね、ヒッキー。ゆきのんを幸せにしてあげてね」
八幡「おう。任せろ!」
由比ヶ浜(バイバイ、ヒッキー)
~~~~~~~~~
八幡アパート
八幡(携帯電話を見つめて1時間、なんて言って呼び出そうか?デートしてくれ?話があるから?う~ん、ヘタレだぁ!!)
prrrrrr
八幡(うわぁ!ビックリした!雪ノ下からだ)
雪乃『比企谷君、私よ』
八幡「私私詐欺なら、間に合ってます」
雪乃『へぇ、そういうことを言うのね』
八幡「ごめんなさい」
雪乃『わかればいいのよ』
八幡「で、どうしたんだ?」
雪乃『また、私とデ、デ、デートしてほしいのだけれど』
八幡「おぉ、おう。いいぞ」
雪乃『そう、よかった。次の連休の初日なんてどうかしら?』
八幡「あぁ、空けとく。時間と場所は?」
雪乃『そうね、13:00にショッピングモールの入り口にしましょう』
八幡「了解」
雪乃『では、楽しみにしてるわね』
八幡「おう。おやすみ」
雪乃『おやすみなさい』
八幡(向こうから、チャンスが転がって来た!)
~~~~~~~~~
連休初日 ショッピングモール前
八幡(12:05、早すぎだろ俺!)
八幡(…なんで、もう居るの?)
八幡「悪い、遅れたか?」
雪乃「い、いえ。私が早すぎたのよ」
八幡「きょ、今日の服もいいな」
雪乃「え、えぇ。ありがとう」
八幡「どこから、まわるんだ?」
雪乃「小物が見たいわね」
八幡「そうか」
~~~~~~~~~~
ショッピングモール内
八幡「このエプロン、昔由比ヶ浜にプレゼントしたのに、似てるな」
雪乃「そうね。貴方またデート中に別の女性の名前を出すのはのね」
八幡「すいません。あぁ、これは雪ノ下のに似てるな」
雪乃「あのエプロン、まだあるのよ」
八幡「物持ちいいんだな」
雪乃「…貴方が選んだから」ボソボソ
八幡「?」
雪乃「なんでもないわ。次の店に行きましょう」
~~~~~~~~~~
夜
八幡(何も話せてない!俺のヘタレ!)
雪乃「そろそろ、いい時間ね」
八幡「お、おぅ。送るよ(帰り道に…)」
雪乃「じゃあ、お願いできるかしら」
八幡「じゃあ、行くか(よし!)」
~~~~~~~~~
雪乃マンション前
八幡(何も話せてない~!)
雪乃「ねぇ、比企谷君」
八幡「は、はい!」
雪乃「あの…、良いワインがあるのだけど、良かったら飲んでいかない?」
八幡(チャンス!)
八幡「雪ノ下、俺は男で、お前は女だ」
雪乃「そうね」
八幡「それでだ。俺もお前もいい大人だ」
雪乃「そうね」
八幡「一人暮らしの所に、男を酒を飲む為に誘うということは、わかってるんだよな?(何言ってるんだ俺!断られたら、どうするんだよ!)」
雪乃「わ、わかっているわ」
八幡「わかった。俺も話たいことがあるから、付き合うよ(よかったぁ~)」
雪乃「そう。では、貴方の話を聞きましょう」
~~~~~~~~~
雪ノ下 部屋
八幡「うまいな、このワイン」
雪乃「えぇ、美味しいわ。で、話って?」
八幡「あ、あのだなぁ」
八幡「高校2年の時に奉仕部で出会ってから、美人で成績優秀で真っ直ぐで、俺には無いものを沢山もってる雪ノ下に憧れるようになって、いつか雪ノ下のようになりたいと思うようになった。それがいつの頃からか、異性として惹かれるようになった。だが、黒歴史を抱えてた俺だ。告白する勇気も無いし、…これは自惚れかもしれないが、もし告白されても、ドッキリとか罰ゲームじゃないかと勘ぐったと思う。そのまま高校を卒業してしまい、大学時代にも会ってはいたが、ヘタレな俺だ。雪ノ下の隣に立つ資格があるのかとか、俺には相応しくないとか、ぐちゃぐちゃ考えていたら今日に至った。でも、この前、付き合ってるフリをしたとに、ふと結婚式でウエディングドレスを着て俺の隣にいる雪ノ下を想像したら、今まで考えてことがバカバカしくなってきた。ただ隣に居てくれればいいと思えるようになった。そして、奉仕部の部室でいつもの席に座っていたら、決心がついた」
八幡「雪ノ下雪乃!好きだ!大好きだ!俺と付き合ってくれ」
雪乃「まったく。途中はいらないわ。最後の部分だけでよかったのに」
雪乃「比企谷八幡君、私も貴方のことが大好きです。これから…、これからも、よろしくお願いします」
八幡「は、はは。やっと言えた」
雪乃「本当に長かったわね」
八幡「ここで、格好良く抱き締めたり出来ればいいんだが、ホッとして、それどころじゃない」
雪乃「いいじゃない。ヘタレな貴方らしくて」
八幡「うるせぇ」
雪乃「改めて、乾杯しましょう」
八幡「そうだな」
~~~~~~~~~
一時間後
八幡「やっと落ち着いてきた」
雪乃「そうね。私もドキドキしていたから」
八幡「口の中がカラカラで、ワイン飲み過ぎた」
雪乃「私もよ。ね、ねぇ、は、八幡?」
八幡「お、おう(名前呼び!)」
雪乃「私も今日こそ告白しようと思っていたの」
八幡「そうだったのか!」
雪乃「部屋に招いたのだって、すごく勇気を出したのよ。それに、はしたない女と思われたらどうしようかと…」
八幡「そんなことない。雪ノ下が」
雪乃「雪乃」
八幡「え?」
雪乃「貴方、自分の彼女の名前も知らないのかしら?」
八幡「え、え~と、雪乃」
雪乃「はい」ポッ
八幡(何、この可愛い生き物!俺の彼女か!なんか幸せ)
八幡「雪乃が、そんな女性じゃないのは知ってるし、もし誘ってくれなかったら、またヘタレで終わるところだったからな」
pppp
八幡「すまん、メールだ」
雪乃「かまわないわよ」
[From:ゆい
件名:やっはろー
本文:ヒッキー、ちゃんとゆきのんに告白出来たの?待たせちゃダメだよ]
八幡「由比ヶ浜からだ」
雪乃「あら、もう浮気?」
八幡「ちげーよ。由比ヶ浜は、俺が雪乃に告白することは伝えてある」
雪乃「そうなの?」
八幡「あぁ、泣かせてしまったがな。最後は背中を押してくれたよ」
雪乃「そう。由比ヶ浜さんには、悪いことをしてしまったわ」
八幡「雪乃が気に病むことじゃない。俺のせいだ」
雪乃「そうやって、一人で抱え込まないで。私がいるわ」
八幡「そうだな。メールの内容は、ちゃんと告白しろ的な感じだ。…由比ヶ浜と話をするか?」
雪乃「そうね、私からも伝えておきたいから」
八幡「OK、由比ヶ浜に電話して大丈夫かメールする」
[From:ヒッキー
件名:Re;やっはろー
本文:今、電話大丈夫か?]
[From:ゆい
件名:Re;Re;やっはろー
本文:大丈夫だよ]
八幡「じゃあ、かけるぞ」
prrrrrr
由比ヶ浜『やっはろー』
八幡「悪いな、遅い時間に」
由比ヶ浜『全然大丈夫だよ。どうしたの?』
八幡「今、雪ノ下と…」
雪乃「八幡」ジー
八幡「雪乃と一緒に居るんだ」
雪乃 ニコッ
由比ヶ浜『ゆきのんと!てか、名前呼び!』
八幡「と、取り敢えず、代わる」
雪乃「由比ヶ浜さん、雪ノ下です」
由比ヶ浜『ゆきのん、やっはろー。ヒッキーが名前呼びしてたけど…』
雪乃「私達、お付き合いすることになったの」
由比ヶ浜『ゆきのん、おめでとう』
雪乃「ありがとう。あの…」
由比ヶ浜『謝らないでね』
雪乃「え?」
由比ヶ浜『謝られたら、気まずくてゆきのんに会いにくくなっちゃうから。ゆきのんともヒッキーとも、普通に会いたいから。ヒッキーにはフラちゃったけどね』
雪乃「由比ヶ浜さん…」
由比ヶ浜『ゆきのんなら、ヒッキーを任せられるから』
雪乃「由比ヶ浜さん、ありがとう。本当にありがとう」グスッ
由比ヶ浜『ゆきのん、泣かないで。私まで…』グスッ
由比ヶ浜『今度、ゆっくり話聞かせてね』グスッ
雪乃「えぇ、勿論。八幡に代わるわね」グスッ
由比ヶ浜『ヒッキー!』
八幡「お、おぅ」
由比ヶ浜『ゆきのん泣かせたら、承知しないからね』
八幡「わかってるよ。急に電話して悪かったな」
由比ヶ浜『今度、たっぷり話てもらうから、覚悟してね』
八幡「なんか怖いが…。わかった。じゃあ、またな」
由比ヶ浜『バイバイ』
八幡「話せてよかったな」
雪乃「えぇ」
八幡「俺も嘘つきにならずにすんだしな」
雪乃「?」
八幡「可愛く首を傾げるな。レストランで会ったご夫婦にだよ」
雪乃「そうね。でも、私はあの時から付き合っているつもりでいたから」
八幡「さいですか。ん?こんな時間か!そろそろ…」
雪乃「八幡?」
八幡「どうした?」
雪乃「その…。明日は休みよね?」
八幡「そうだが…。まさか」
雪乃「泊まっていかない?」
八幡「いや、付き合い始めた初日から…」
雪乃「私が誘った時、聞いてきたわよね?私は、そ、そのつもりだったの…。だから」
八幡「わかった。これ以上、雪乃に恥をかかす訳にはいかないな」
雪乃「なんかドキドキするわね」
八幡「ドキドキしっぱなしだよ」
八幡「な、なぁ」
雪乃「何?」
八幡「キ、キスしてもいいか?」
雪乃「そんなこと、聞かなくてもいいわ」
チュ
八幡「な、なんか恥ずかしいな」
雪乃「これから、慣れていけばいいわ」
八幡「そうだな」
雪乃「酔いざましに、お風呂に入りたいのだけど」
八幡「そうだな」
雪乃「では、準備してくるわ」
八幡「俺はコンビニ行ってくる」
雪乃「何か必要?」
八幡「下着の替えと…ムを」
雪乃「ハッキリしないわね」
八幡「コ、コン…ド……を」
雪乃「!…、ご、ごめんなさい!必要よね」
八幡「お、おう」
雪乃「でも、最初は使わないでね。私、ゴムの合成物質に初めてを捧げるつもりはないから」
八幡「わ、わかった。…凄いこと言うな」
雪乃「えぇ。早く行ってきたら?」
八幡「わかった」
~~~~~~~~~
八幡「ただいま」
雪乃「おかえりなさい」
八幡「…。なんかいいな」
雪乃「そうね」ポッ
雪乃「お風呂出来ているわよ」
八幡「俺が先でいいのか?」
雪乃「えぇ、お客様ですもの。…、それとも、一緒がよかったかしら?」
八幡「!おま!なにを!」
雪乃 クスクス
八幡「風呂借りるぞ!」
雪乃「どうぞ」
八幡「…。今度、一緒に…、な」
雪乃「え、えぇ」ポッ
~~~~~~~~~~
雪乃「ふぅ。さっぱりしたわ」
八幡 ジー
雪乃「な、何?」
八幡「…、綺麗だ」
雪乃「あ、ありがとう」
八幡「こっち来てくれないか?」
雪乃「えぇ」
八幡「雪乃、愛してる」
雪乃「私も愛してるわ、八幡」
チュ
~~~~~~~~~
朝 雪乃の部屋のベランダ
八幡(ふぅ~。朝の一服とMAXコーヒーはやめられないなぁ。なんで雪乃の家にMAXコーヒーがあるんだ?しかし、MAXコーヒーって、こんなに甘かったか?雪乃はタバコやめろって言うかな?…。昨日、したんだよな、雪乃と。可愛いかった。高校の頃、考えもしなかったな)
ガラガラ
雪乃「八幡?」
八幡「悪い、起こしちまったか?」
雪乃「目が覚めたら、八幡が居なかったから…」ダキッ
八幡「雪乃?」
雪乃「寂しかった、怖かった、夢だったのかと思った」
八幡「悪かったな」
雪乃「居なくならないでね」
八幡「あぁ、ここに居る。俺は雪乃のそばに居る」
雪乃「八幡。私の八幡」
八幡「悪いな、タバコ臭くないか?」
雪乃「八幡の臭い」
八幡「嗅ぐな、恥ずかしい」
雪乃「いいじゃない。減るもんじゃないし」
八幡「俺の精神が削られる」
雪乃「ふふ、可愛い」
八幡「うるせぇ。襲うぞ」
雪乃「いや~ん、八幡に襲われちゃう」フフッ
八幡「キャラ変わってないか?」
雪乃「私だって、好きな人に、甘えたり可愛い娘ぶったりしたいわ」
八幡「キッチンにMAXコーヒーがあったから、飲んだぞ」
雪乃「かまわないわ」
八幡「なんで雪乃の家にMAXコーヒーがあるんだ?」
雪乃「貴方がいつ来てもいいようによ」
八幡「そうか、ありがとな」
雪乃「私がしたかったのよ」
八幡「しかし、MAXコーヒーって、あんなに甘かったかな?」
雪乃「人生が少し甘くなったからじゃないかしら?」
八幡「なるほどな。雪乃のお陰だな」
雪乃「そうだったら、嬉しいわ」
八幡「なぁ、もう少し横にならないか」
雪乃「そうね」
八幡「よっと」ダキアゲ
雪乃「え?」
八幡「通称・お姫様抱っこってやつだ」
雪乃「は、恥ずかしいけど、いいわね」
八幡「俺もやってみたかったんだ」
~~~~~~~~~~~~
夕方
八幡「そろそろ帰るよ。明日の支度もあるしな」
雪乃「…そう。帰ってしまうのね」
八幡「あのなぁ、今生の別れじゃないんだから」
雪乃「でも、寂しいわ」
八幡「雪乃」ダキッ
雪乃「!」
八幡「俺だって寂しいよ」
雪乃「メールしていい?」
八幡「もちろん」
雪乃「電話してもいい?」
八幡「もちろん」
雪乃「浮気しない?」
八幡「相手が居ねぇよ」
雪乃「嘘つき!貴方の周りは魅力的な女性ばかりじゃない」
八幡「その中で一番魅力的な雪乃を選んだのに、浮気なんかしないよ」
雪乃「…バカ。恥ずかしいじゃない」
八幡「本心だよ」
雪乃「嬉しい」
八幡「そうだ!来週は家に来ないか?」
雪乃「いいの?」
八幡「勿論!」
雪乃「楽しみにしてるわ」
八幡「じゃあ、決まりだ!」
雪乃「…じゃあ、また……」
八幡「どうした?」
雪乃「…。いってらっしゃい、八幡」
八幡「おぅ、いってきます。って、どこへ?」
雪乃「社会の荒波へ。私が貴方の帰る[家]よ」
八幡「なるほどな。帰る[家]があるなら、がんばらないとな!じゃあ、改めて、いってきます!」
雪乃「いってらっしゃい」
~~~~~~~~~~~
数日後 奉仕部 部室
一色「せんぱ~い」
八幡「なんだ?[響]のコントか?」
一色「違います!お聞きしたいことがあります!」
八幡「なんだ?」
一色「雪ノ下先輩とは、どうなったんですか?フった私に報告がないんですが?」
八幡「あぁ、付き合ってるぞ」
一色「さらっと言いましたね…」
八幡「もったいつけてもなぁ」
いろは「結衣先輩には、すぐ報告したのに」ブーブー
八幡「あれは、由比ヶ浜が絶妙なタイミングでメールしてきたからだ」
ガラガラ
城廻「一色さ~ん」
一色「城廻先輩!聞いてください!比企谷先輩が雪ノ下先輩と付き合い始めたって…」グスッ
八幡「嘘泣きは止めろ」
城廻「比企谷君、よかったね~。でも、由比ヶ浜さんは?」
八幡「心苦しいのですか、フッてしまいました」
城廻「そっかぁ。私も密かに狙ってたのに、残念だよぉ」
八幡・一色「!!!」
八幡(本気度合いがまったくわからん)
一色「そうだ!城廻先輩、残念会やりませんか?」
城廻「いいねぇ。由比ヶ浜さんも呼んで」
一色「雪ノ下先輩も呼んで、根掘り葉掘り聞きましょう」
城廻「いいと思うよ」
一色「先輩は、さみしく留守番しててください」
八幡「へいへい」
~~~~~~~~~~~
週末 夜
八幡(雪乃が由比ヶ浜達に引っ張り出されたので、お泊まりはなしになった…。寂しくないモン!)
prrrrrr
八幡(?由比ヶ浜から電話?)
八幡「もしもし。どうした?」
由比ヶ浜『ヒッキー!ごめん。ゆきのん、飲ませ過ぎちゃった。迎えに来て!』
八幡「わかった。すぐ行く。場所は?」
由比ヶ浜『すぐに来るんだ。昔だったら、ゴネたのにね』
八幡「まあな。で、場所は?」
由比ヶ浜『駅前の、いつもの店だよ』
八幡「了解!40秒で支度する」
由比ヶ浜『ラ◯ュタだ!』
八幡「正解!また後で」
~~~~~~~~~
居酒屋前
由比ヶ浜「ヒッキー!こっち~!」
八幡「おう!(川崎に三浦に海老名さんまで居るのか)」
雪乃「あぁ!八幡だぁ!」ダキッ
雪乃「会いたかったぁ。八幡~♪」
八幡「うわぁ!どうした!雪乃」
由比ヶ浜「いやぁ~。途中で『八幡に会いたい』って、泣き出しにゃって…」オロオロ
一色「先輩、愛されてますね」
川崎「ふんっ」
海老名「ヒキタニ君、見せつけてくれるねぇ」
三浦「雪ノ下さんって、こんなんだっけ?」
八幡「時々、キャラ崩壊してるんだよ」
城廻「好きな人には甘えたいんだよ。雪ノ下さんだって、女の子だよ」
八幡「そうなんスかね」
雪乃「八幡!他の女の子と話しちゃダメ!」
八幡「わかったから、帰るぞ」
雪乃「は~い♪」
八幡「みんな、ありがとうな」
由比ヶ浜「こちらこそ、ゴチソウサマ」
八幡「?」
一色「いやぁ、相変わらず先輩はヘタレだとか」
川崎「お、お姫様抱っことか…」
八幡「そんなことを…」
海老名「薄い本のネタにさせてもらうよ」
三浦「ヒキオもやれば、出来んじゃん」
八幡「恥ずかしい」
由比ヶ浜「肴が出来た頃に、ゆきのん、また借りるね」
八幡「誘うのはいいが、肴にしないでください」
一色「私達をフったんだから、それぐらいは我慢してください」
八幡「わかったよ。じゃあ、またな」
由比ヶ浜「ヒッキー、ゆきのん、バイバ~イ」
雪乃「八幡~♪」
八幡「雪乃、くっつき過ぎだ。歩きにくいだろ」
~~~~~~~~~~~~
由比ヶ浜「ゆきのん、幸せそうだったね」
一色「そうですね」
由比ヶ浜「私達もがんばらないと!」
一色「そうです!先輩に私達もを選ばなかったことを後悔させてやりましょう!」
~~~~~~~~~~
八幡「どうする?家に来るか?」
雪乃「わ~い!八幡ん家行く」
~~~~~~~~~~~
八幡「ただいまっと」
雪乃「八幡のにおいだぁ」
八幡「雪乃、ほら水」
雪乃「は~い」ゴクゴク
八幡「風呂入るか?」
雪乃「…」
八幡「雪乃?」
雪乃「スースー」
八幡「寝てるのか?」
雪乃「スースー」
八幡「寝てるのに返事は出来ないか」
八幡(とりあえず、ベッドに寝かせて…。服がシワになるから、脱がさないと…。)
八幡「雪乃、脱がすぞ」
八幡(なんかイケナイことしてるみたいだな)
八幡(ハンガーにかけてっと…。下着もだよな…)
八幡(…綺麗だなぁ。可愛い顔して寝てやがる。氷の女王の面影はもうないな)
八幡(俺が幸せして…。違うな。一緒に幸せになろうな)ナデナデ
~~~~~~~~~~~
雪乃(う~ん。ん?ここは?えっ?服着てない!裸じゃない!何があったの!)
八幡「おっ!起きたか?朝飯はトーストと目玉焼きでいいか?」
雪乃「八幡!ここは?」
八幡「俺ん家だ。覚えてないのか?」
雪乃(由比ヶ浜さん達と飲んで、根掘り葉掘り聞かれて…。色々、恥ずかしい!)
雪乃「八幡。どうして、私は裸なのかしら?」
八幡「え?服がシワになるからだろ」
雪乃「そうやって、いかがわしいことをしたのね。通報しなくては」
八幡「彼氏を前科持ちにしたいのかよ。酔って寝てる雪乃の寝顔に見惚れてたのは認める」
雪乃(は、恥ずかしい)
八幡「でも、それ以上はない。起きてる時に合意でした方がお互いに気持ちいいだろって、何言ってるんだ俺」
雪乃「相変わらずヘタレね」
八幡「うっ!」
雪乃「でも、そんな貴方が好きよ」
八幡「俺も雪乃のこと大好きだぜ」
八幡・雪乃(恥ずかしい~!)
八幡「で、朝飯は?シャワー先に浴びるか?」
雪乃「そうさせてもらうわ」
八幡「でも、着替えが…」
雪乃「下着の替えはあるわ。…その、飲んだ後に来るつもりだったから…」
八幡「そ、そうか」
雪乃「覗いてもいいわよ」
八幡「!!!」
八幡「や、やめておく」
雪乃「ヘタレね」
八幡「一緒に湯船につかったりしたいからな」
雪乃「そ、そう。なら私もその時を楽しみにしとくわ」
~~~~~~~~~~
朝食後
雪乃「昨日のこと、思い出してきたら、色々恥ずかしいことをしてたみたいね」
八幡「いいんじゃねぇの。俺は雪乃に愛されてるって、わかったから」
雪乃「そう」
八幡「なぁ、雪乃」
雪乃「なに?」
八幡「雪乃は将来、どうしたいんだ?」
雪乃「そうね。雪ノ下家を継ぎたい」
八幡「やっぱりそうかぁ」
雪乃「と、思っていたわ」
八幡「過去形なのか?」
雪乃「今は、そ、その…」
八幡「?」
雪乃「貴方と付き合い始めたら、雪ノ下家とか、どうでもよくなってしまったの。貴方と一緒に居られるなら」
八幡「そうか。雪乃の気持ちはわかった。俺も同じだ。雪乃と一緒に居られるなら、なんだってやるよ」
雪乃「八幡っ!」ダキッ
八幡「雪乃、一緒に幸せになろうな」ナデナデ
雪乃「はい」
八幡「そうだ!忘れないうちに渡しておく。パンさんのキーホルダー付きだ」
雪乃「この鍵は…」
八幡「この部屋の鍵だ。寂しくなったら、いつでも来ていいぞ。それに、雪乃の作る飯は旨いから、作りに来てくれると助かる」
雪乃「嬉しい!毎日来てしまいそう♪」
八幡「ほどほどにな」
~~~~~~~~~~~
付き合い始めてしばらく…
この人と今までエンカウントしなかったことが、不思議なくらいだ
ショッピングモール
八幡「俺の部屋に寝間着とかないと不便だろ?」
雪乃「着ていても、脱がすくせに」
八幡「うっ!確かに」
雪乃「ふふ」
???「雪乃ちゃん!比企谷君!ひゃっはろー!」
八幡「ゲッ!」
雪乃「姉さん…」
陽乃「その様子だと、二人は付き合っているのかな?」
雪乃「えぇ、そうよ」
八幡「そうですよ。それが何か?」
陽乃「じゃあ、お姉さんとお茶しようか?前に約束したよね?」
八幡「一方的にですがね」
陽乃「じゃあ、行きましょう」
~~~~~~~~~~
喫茶店
陽乃「へぇ、今日みたいに買い物したりしてるんだね」
八幡「そうっスね」
陽乃「でぇ、比企谷君にとって本物なのかな?」
雪乃「姉さん!」
八幡「本物なんじゃないですかね?」
陽乃「なんか曖昧な言い方だね」
八幡「本当に本物かどうかなんて、死ぬ間際にわかればいいでしょ」
陽乃「面白い答えだね」
八幡「面白くもなんともないです。今の俺はそう考えてるだけですよ」
陽乃「それで、雪乃ちゃんは結局は比企谷君に依存してるんだね」
雪乃「!!!」
八幡「依存して何がいけないんですか?」
陽乃「それじゃあ、雪乃ちゃんが成長出来ないでしょ」
八幡(深呼吸して…)フゥ
雪乃(八幡の目が変わった!スイッチが入った!)
八幡「まぁ、人は誰かに依存しながら生きてるモンだと思いますけどね」
陽乃「ふ~ん」
八幡「俺も雪乃に依存してますしね」
陽乃「それを認めるんだ」
八幡「それに、雪乃に依存しているのは、雪ノ下さんじゃないですか」
陽乃「どういうことかな?」
八幡「大人になってまで、雪乃にちょっかいを出して、雪乃は貴方の人形ではないんですよ。意見を持った大人です」
陽乃「言ってくれるじゃない。これは、雪ノ下家の意思よ」
八幡「じゃあ、雪ノ下の家ごと雪乃に依存しているんですね」
陽乃「へぇ、そういうこと言うんだ。雪乃ちゃんも同じ考えなの?」
雪乃「そうね。私は雪ノ下の家とか関係なく八幡と一緒に居たい」
陽乃「わかった。帰って報告しておくわ。母さんは認めないと思うよ~」
八幡「ご自由に」
陽乃「雪乃ちゃんも比企谷君も、そんな強い目が出来るようになったのね」
八幡「自分じゃわからないですが、どうしても守りたいモノが出来たからじゃないですかね?」
陽乃「じゃあ、またね。お二人さん」
八幡「悪い雪乃。雪ノ下さんに喧嘩売っちまった」
雪乃「大丈夫よ。遅かれ早かれ、こうなっていたんだから」
八幡「下手をすると、千葉で教師出来なくなるなぁ」
雪乃「その時は、私も一緒に千葉を出るわ」
八幡「そうなったら、苦労かけるなぁ」
雪乃「大丈夫よ。私、結構優秀なのよ」
八幡「知ってるよ」
八幡(予定は早まったけど、例の作戦を遂行するか…)
八幡「なぁ、雪乃。次の休みにデスティニーランドに行かないか?」
雪乃「たまにはいいわね。行きましょう」
八幡(よし!計画を進めよう)
~~~~~~~~~~~
週末 デスティニーランド
八幡「さすがに混んでるな」
雪乃「仕方ないわよ」
八幡「人混みは大丈夫か?」
雪乃「昔よりは大丈夫よ」
八幡「今日は手にする?それとも腕?」
雪乃「今日は手を繋ぎたいわ」
八幡(手を繋いだり、腕を組んだりするのにも慣れてきたなぁ)
女子生徒A「あ~!比企谷先生!」
女子生徒B「本当だ!」
八幡「よぅ。楽しんでるか?」
女子生徒A「先生はデートですか?」
八幡「そうだぞ」
女子生徒B「彼女さん、美人ですね」
八幡「自慢の彼女だ」
女子生徒達「きゃー!ノロケてる!」
女子生徒A「みんなにLINEしなきゃ」
八幡「そんなこと夢の国でしてないで、楽しめよ」
女子生徒B「先生、月曜日大変だよ」
八幡「お手柔らか頼む」
女子生徒達「先生、またね」
雪乃「は、恥ずかしい」
八幡「夢の国だ、勘弁してくれ」
雪乃「そうね。じゃあ、私達も楽しみましょう♪」
~~~~~~~~~
夕方
八幡「お土産はどうする?」
雪乃「新しいパンさんグッズを見たいわ」
八幡「ちょっとだけ、別行動しないか?」
雪乃「イヤ!」
八幡「即答かよ。雪乃にプレゼントしたいものがあるから、内緒にしたいんだ」
雪乃「そう。それなら、許してあげる」
八幡「お城の前で待ち合わせしよう」
雪乃「わかったわ」
八幡(では、作戦開始)
八幡「すいません、あの一番デカイパンさんをください」
店員「かしこまりました」
八幡「値札を切ってください。あと、リボンつけてください」
店員「かしこまりました」
八幡「ありがとうございます」
八幡(デカイなぁ。子供ぐらいありそうだな。首にコイツを下げて…。さて、お城の前へと…。まだ来てないな)
雪乃(今日はこのぐらいにしましょう。お城に移動しないと…)
雪乃(八幡は…。居た♪大きなパンさんを抱えてる。なんだか可愛い。あ、こっちに気がついた♪パンさんの手を振ってる)
雪乃「お待たせ。そのパンさんは?」
八幡「聞いてくれ!」
雪乃「なに?」
八幡「雪ノ下雪乃さん!俺と結婚してくれ!OKなら、このパンさんを受け取ってくれ!」
雪乃「パンさんの首にかけてあるのは…」
八幡「俺の給料の3カ月分だ」
雪乃「はい。よろしくお願いします」パンサンギユー
モブ「おめでとう!お幸せに」
八幡「やってみたけど恥ずかしいな」
雪乃「ねぇ、指輪つけてくれないかしら?」
八幡「緊張するな」
雪乃「ピッタリ♪嬉しい♪」
モブ「ヒューヒュー!」
女子生徒A「先生!格好いい!」
女子生徒B「プロポーズを見ちゃったよ」
八幡「お前ら見てたのか!」
女子生徒A「動画も撮っちゃいました」
雪乃「貴方たち…」
女子生徒B「え?」
雪乃「動画データのコピーを貰えないかしら?」
女子生徒A「はいっ!もちろん!」
八幡「間違えても、平塚先生には見せるなよ」
女子生徒B「ダメですか?」
八幡「再起不能になりそう」
女子生徒A「じゃあ、城廻先生と一色先生に…」
八幡「それも勘弁してくれ」
雪乃「いいじゃない」
女子生徒B「彼女さんのOKが出ましたよ」
八幡「もう好きにして」
女子生徒A「好きにさせてもらいます」
~~~~~~~~~
帰り道
八幡「朝、生徒に会ったのを、すっかり忘れてた」
雪乃「私はプロポーズの記録が貰えたから」ニコニコ
八幡「ご機嫌だな」
雪乃「だって、プロポーズされるなんで思ってなかったから」
八幡「なぁ、雪乃」
雪乃「なに?」
八幡「雪ノ下の家に挨拶しなきゃならないんだが…」
雪乃「そうね」
八幡「もしかしたら…」
雪乃「心配しないで。どうなっても、私は八幡と一緒に居るわ」
八幡「ありがとう。今夜は雪乃の部屋でいいか?パンさんも居るし」
雪乃「そうね。この子、どこに置こうかしら?」
八幡「ベッドでいいんじゃないか?俺の代わりに」
雪乃「ダメよ」
八幡「どうして?」
雪乃「貴方の代わりなんて居ないもの」
八幡「さらっと言ってくれるな」
雪乃「えぇ」
~~~~~~~~~~~~
雪乃の部屋
八幡「パンさん放置かよ」
雪乃「貴方が居るのんだから。パンさんは、貴方が帰ったら楽しむわ」
八幡「さいですか」
雪乃「さて、実家に電話しようと思うのだけど…」
八幡「あぁ、頼む。覚悟は決まってる」
prrrrrr
雪乃「私、雪乃よ。父さんか母さんは居るかしら」
雪乃「母さん?雪乃です。姉さんから聞いてる?父さんと母さんに会わせたい人が居るの。来週末に行くわ」
p
雪乃「聞いての通りよ」
八幡「わかった」
雪乃「来週は大変ね」
八幡「来週末だろ?」
雪乃「生徒に見られたのを、忘れてたの?」
八幡「うっ!」
雪乃「かんばって、比企谷せんせい♪」
八幡「はい」
~~~~~~~~~~~
月曜日 総武高
職員室
ガラガラ
八幡「おはようございます」
城廻「比企谷君、おめでとう!」
一色「先輩!やりましたね!」
八幡「お、おぅ。話が早いな」
城廻「生徒が大騒ぎだよ~」
一色「動画も見ましたよ」
八幡「早く忘れてください」
一色「ダメです。これを肴に雪ノ下先輩と飲むんですから」
八幡「あ~、今週は勘弁してくれ」
城廻「ダメなの?」
八幡「週末に雪ノ下の家に行くので、それが終わるまでは…」
一色「先輩!がんばってください!」
城廻「応援してるからね!」
八幡「ありがとうございます。ところで、平塚先生は?」
一色「あそこで真っ白になっています」
八幡(生徒に先を越されたとかブツブツ言ってる。誰か貰ってあげて!)
…しばらく、生徒達にからかわれる毎日…
~~~~~~~~~~~
週末
八幡(遂に、この日が来たか)
雪乃「八幡?顔が怖いわよ」
八幡「笑顔とかは無理だぞ」
雪乃「私はどういう結果になっても、八幡と一緒よ」
八幡「そうは言っても、ご両親に祝福されないのは…」
雪乃「貴方が得意な屁理屈でなんとかなるわよ」
八幡「へいへい」
雪乃「でも、昔みたいな方法をとったら…」
八幡「やらねぇよ。雪乃を悲しませたくないからな」
雪乃「そう。わかってるならいいわ」
~~~~~~~~~~
雪ノ下邸
陽乃「ひゃっはろー、お二人さん」
雪乃「姉さん…」
陽乃「父さんも母さんも待ってるわよ」
八幡「そうですか」
雪乃「八幡、大丈夫?」
八幡「口から心臓が出そう…」
陽乃「緊張してるみたいね」
八幡「一般市民が県会議員に会うことはないですからね。しかも、結婚の挨拶となれば…」
陽乃「さて、結婚を許してくれるかなぁ」
八幡「誤解しないでください。俺と雪乃が結婚するのは決まっているので、報告するだけです」
雪乃「そうよ。例え結婚を許してくれなくても、私は八幡と結婚する。苦労はあるかもしれなえけど、八幡となら…」
陽乃「なるほどね。まぁ、話でみるといいわ」
~~~~~~~~~
応接室
コンコン
雪ノ下父「どうぞ」
八幡「失礼します。はじめまして」
雪ノ下父「比企谷八幡君だね」
八幡「はい」
雪ノ下父「話は聞いてるよ。雪乃とお付き合いしてるとね」
八幡「違います。プロポーズをして雪乃さんからは、了承いただいてます」
雪ノ下母「雪乃、貴方…」
雪乃「私は八幡と結婚します」
雪ノ下父「雪乃は、陽乃と一緒に雪ノ下家の後継者として育ててきた。そう易々とは嫁にはやれんな」
雪乃「父さん…」
八幡「それは、ハッタリですね」
雪ノ下父「何故そう思うのかね?」
八幡「陽乃さんは、近くに居させて英才教育、雪乃は普通とは言いませんが、離れて生活させている。競わせるには不公平です。それに陽乃さん。以前は、俺と雪乃をくっつけようとしてました。ですが、最近は逆に離そうとしています。付き合って、初めて会った時は顕著でしたね。なのに、陽乃さんの俺の評価は変わっていない気がします。これは陽乃さんの策なのではないですか?」
雪ノ下父「と、彼は言っているが、どうなんだ陽乃?」
陽乃「比企谷君、どうしてそう思うのかな?」
八幡「陽乃さんは、俺と雪乃をくっつけて俺を手に入れるんではなく、俺を自分のモノにしようとした。自惚れかもしれませんがね」
雪ノ下母「陽乃、貴方の負けよ」
雪乃「姉さん、どうして…」
陽乃「だって、好きになっちゃったんだもん」
雪ノ下父「陽乃からの話だけなんだが、比企谷君を私も高く評価しててね。君が陽乃と結ばれて、雪ノ下家に来てくれればと考えていた」
八幡「なるほどね。陽乃さんは、一旦、俺と雪乃をくっつけて、から離すことで、俺が雪乃と距離をとると考えたんですね」
陽乃「比企谷君の性格なら、そうなると思ったんだけどね。比企谷君には、雪乃ちゃんと別れる選択肢はなかったんだね」
八幡「ご明察」
雪ノ下父「そこまで読まれてるなら、結婚は認めよう」
八幡「ありがとうございます」
雪乃「父さん、ありがとう」
雪ノ下「ただ、図々しいお願いだとは思うが、婿に来てはくれないか?」
八幡「それは、陽乃さんが良い人を連れてこれなかったら、考えます」
雪ノ下母「それもそうね」
八幡「陽乃さんは…、俺が言うのも変ですが、人を見る目はあると思います」
雪ノ下父「君はすごいな。そこまで、見ているは」
雪乃「父さん、そんなことないわよ。彼は物事を斜めから見てるだけよ」
陽乃「真っ直ぐ過ぎる雪乃ちゃんと相性バッチリなのよね」
雪ノ下父「八幡君、雪乃のこと、よろしく頼む」
八幡「こちらこそ、よろしくお願いします」
雪乃「それに、こんなことされたら、断れないわ」
八幡「ま、まさか…」
雪乃「この動画見て…」
雪ノ下父「おぉ」
雪ノ下母「まぁ」
陽乃「比企谷君、やるわね」
八幡「勘弁してください」
~~~~~~~~~
帰り道
八幡「緊張したぁ」
雪乃「そう?よくしゃべっていたのに」
八幡「緊張してたから、逆にしゃべりたおした」
雪乃「よく姉さんの考えを見抜いたわね」
八幡「なんとなくだよ。陽乃も魔王ではなく人間…、女の子だったってことだ」
雪乃「…姉さんのことをよく見てたのね、変態谷君」
八幡「久しぶりの罵倒…。これ以上ダメージ与えないで」
雪乃「ふふふ」
八幡「俺も反撃するか」
雪乃「どうやって?」
prrrrrr
八幡「おぅ、小町か」
小町『お兄ちゃん、どうしたの?』
八幡「父ちゃんと母ちゃんは?」
小町『珍しく二人とも居るよ』
八幡「今から、お客さんを一人連れていくから」
小町『珍しいこともあるね。もしかして、彼女でも出来たとか?』
八幡「後のお楽しみた」
小町『えぇ~』
八幡「じゃ、後で」
p
八幡「行くぞ」
雪乃「ずるいわ」
八幡「いずれは行くんだから」
雪乃「私に心の準備をする時間が…」
八幡「少し遠回りするか」
雪乃「そうしてもえると、助かるわ」
~~~~~~~~~~
雪乃「ねぇ、八幡」
八幡「どうした?」
雪乃「高校の頃に私が告白したら、どうなっていたかしら?」
八幡「たらればになるから、なんとも言えんな」
雪乃「そうよね」
八幡「ただ、俺からにしても雪乃からにしても、付き合っていたかどうか…」
雪乃「…」
八幡「付き合っていたとしても、ダメになっていたんだろうな」
雪乃「どうして?」
八幡「あの頃の俺は、雪乃への憧れが強すぎた。それに、ぶつかりあうことも多かっただろうし、俺が余計なことを考えて距離をとろうとしたり…」
雪乃「そうかもね」
八幡「あの頃の想いが、偽物とかレプリカだとは思わない。雪乃への想いという原石を磨いて、今の本物の想いに辿り着いたんだと思う」
雪乃「そうね。あの頃の私達じゃダメだったのかもしれないわね。今だから、こうして居られるのね」
八幡「そう、俺は本物を手にいれたんだ」
雪乃「私もよ」
八幡「そろそろ行くか」
雪乃「えぇ」
~~~~~~~~~~
比企谷家
ガチャ
八幡「ただいま」
小町「お兄ちゃん、お帰り!」
雪乃「小町さん、お久しぶり」
小町「雪乃さん、お久しぶりです。お客さんて、雪乃さん?」
八幡「そうだ」
小町「お父さん!お母さん!大変!お兄ちゃんが女の人連れてきた~!」バタバタ
八幡「騒がしくて、ごめんな。あがってくれ」
雪乃「お、お邪魔します」
~~~~~~~~~~
リビング
八幡「ただいま」
比企谷父「おかえり」
比企谷母「急にお客さん連れてくるなんて…。そちらは?」
雪乃「は、はじめまして、お父様、お母様。八幡さんとお付き合いさせていただいてます、雪ノ下雪乃です」
比企谷父「これはこれは、ご丁寧に」
八幡「雪乃、緊張し過ぎだ」
小町「雪乃さん!その指輪は、もしかして…」
雪乃「え!あの…その…」
八幡「俺から言うよ。雪乃にプロポーズしてOKしてもらった」
小町「ごみぃちゃんがプロポーズ!!」
比企谷父「どんな手を使っておどした!」
比企谷母「今ならまだ間に合うから」
八幡「な、雪乃。うちは両親までこうなんだよ」
雪乃「ふふふ。肩の力が抜けたわ」
小町「お兄ちゃん、本当に雪乃さんと結婚するの?」
八幡「そうだ」
雪乃「小町ちゃん、いいもの見せてあげる」
八幡「まさか…」
雪乃「いいじゃない。この動画は私の宝物よ」
小町「動画?」
雪乃「お父様もお母様もご覧になってください」
小町「お、お兄ちゃん、なんか凄いよ」
比企谷父「やるな八幡」
比企谷母「まぁまぁ」
八幡(部屋行って布団かぶって足をバタバタさせたい!)
小町「お義姉ちゃんて呼んでいいですか?」
雪乃「もちろんよ」
比企谷父「うちは大歓迎なのだが…」
八幡「雪ノ下の両親には挨拶して、了承してもらってる」
比企谷母「雪ノ下って…、珍しい苗字だけど県会議員の雪ノ下さんとは…」
雪乃「私の父です」
比企谷父「そ、そんなお嬢さんを八幡が嫁に…」
比企谷母「ど、どうしましょう」
八幡「慌てなくても、そのうちに食事会でもセッティングするよ」
比企谷父「そうはいっても…」
比企谷母「県会議員さんなんて、会ったことないから…」
八幡「とって食われる訳じゃないから大丈夫だよ」
雪乃「ふふふ。楽しいご家族ね」
八幡「あぁ。雪乃もその一員だ」
~~~~~~~~~
その後、家族同士の食事会や友人達と盛大な飲み会、雪ノ下家関係のパーティーなどを経て…
~~~~~~~~~~
結婚式場 控え室
八幡「俺が思ってた…、それ以上だな。すごく綺麗だよ、雪乃」
雪乃「ありがとう。馬子にも衣装とは、よく言ったものね、馬子谷君」
八幡「久しぶりに聞いたな、それ」
雪乃「冗談よ。とっても似合ってるわ。私の目に狂いはなかったわ」
八幡「ありがとう。そろそろ時間だ」
雪乃「ちょっと待って。この花を胸につけさせて」
八幡「この花は?」
雪乃「私の想い…。白いアザレア」
八幡「綺麗な花だな」
雪乃「花言葉は『貴方に愛されて幸せ』」
終わり