2019/3/14 誤字修正
とある居酒屋
沙希「比企谷とサシで飲むのは久しぶりだね」
八幡「大学の時以来か」
沙希「相変わらず、一人飲みなんだな」
八幡「川崎だってそうだろ」
沙希「まあね」
八幡「でも、川崎となら気兼ねなく飲めて好きだな」
沙希「!!!」
沙希「そ、そうなんだ…」
八幡「川崎は実家だよな?」
沙希「そうだよ。最近は京華も家事を手伝ってくれるから、助かるよ」
八幡「川崎もけーちゃんもいいお嫁さんになるな」
沙希「!!!」
沙希「比企谷は一人暮らしだろ?ちゃんと自炊とかしてるの?」
八幡「あんまりやってないなぁ…」
沙希「元・専業主夫希望のくせに」
八幡「まぁ、たまに小町とか来てくれるからな」
沙希「あんまり小町に迷惑かけるなよ。彼氏が出来ないじゃないか」
八幡「小町に彼氏なんか認めん!」
沙希「シスコン」
八幡「うるせぇ、ブラコン」
沙希「ご飯作ってくれる彼女とかいないの?」
八幡「いたら、一人飲みなんかしてない」
沙希「雪ノ下あたりに頼めば作ってくれるんじゃない?」
八幡「料理の腕は認めるが、色々ど罵倒されそうだなぁ」
沙希「由比ヶ浜は?」
八幡「俺を殺す気か?って、なんであの二人なんだよ」
沙希「今でもたまに会うんでしょ?」
八幡「会うけど、俺にとっては気のおけない仲間だな」
沙希「生徒会長は?」
八幡「一色?頼んだら、何倍も要求が来そうだな」
沙希(三人とも御愁傷様)
~~~~~~~~~~~
土曜の夜 八幡の部屋
ピンポーン
八幡「小町!鍵開けて入ればいいだろ」
ガチャ
八幡「すいません、人違いです」
沙希「閉めようとするな」
八幡「すいません、睨まないで…」
沙希「ふんっ」
八幡「で、川崎は何をしにきたんだ?ってか、よく俺の家、知ってたな。教えたか?」
沙希「小町に聞いた。比企谷にご飯作ってやろうと思ってな」
八幡「…間に合ってます」
沙希「食材も買って来たのに…。このまま帰ったら、家で夕食作って、大志と小町に食べさせようかなぁ」
八幡「さぁ、遠慮なく入ってくれ。キッチンはそこだ」
沙希「お邪魔します」
八幡「小町を人質にするとは…」
沙希「まぁ、私も身内以外に味の感想を聞きたいからさ」
八幡「最初から、そう言えよ。協力するから」
沙希「ありがと」
~~~~~~~~~~~~
回想
沙希「小町は比企谷んところに、ご飯作りに行ってるみたいだね」
小町「はい。お兄ちゃんは妹離れ出来なくて、困ったもんです。誰か、素敵な女性が作りに行ってくれたらなぁ」チラッ
沙希「わ、私でよければ…」
小町「ぜひ、お願いします。そのまま、押し倒してもいいですよ。あ、今の小町的にポイント高い」
沙希「そ、それは、さすがに…」
小町「沙希さん、兄は駆け引きとかせずに、パワープレーで攻めてください。他の人がしていない、餌付けで、胃袋を鷲掴みにしてください」
沙希「パワープレーって…」
小町「雪乃さんと結衣さんは、奥手なんで、なかなか…」
沙希「生徒会長はグイグイ行くと思うんだけど…」
小町「いろはさんは、あざといですからね。それに、何となくあの人はダメです」
沙希(同族嫌悪?)
沙希「わ、わかった」
小町「それに、兄に悪態をついてる以上は、『気のおけない友達』からは進展しません」
沙希「なるほど」
小町「兄は、駆け引きとかすると、自分の気のせいだと思ってしまいます。それに、待っていても兄は動きません。動けないと言った方が正しいでしょうか。過去のトラウマがあるので…。ガンガン押してください」
回想終わり
~~~~~~~~~~~
沙希(小町が味方なら心強いなぁ)
八幡「ちなみに、メニューは?」
沙希「メインは肉じゃがだよ」
八幡「定番だな。だか、定番だからこそ、腕の見せ所…。だな」
沙希「プレッシャーかけないでよ」
~~~~~~~~~~~
八幡「うまっ!」ガツガツ
沙希「そ、そう?」
八幡「これ食ったら、他で食えなくなるレベルの肉じゃがだな」ガツガツ
沙希「そんなに慌てて食べなくても、誰もとらないよ。ほら味噌汁」
八幡「なに、この味噌汁!めっちゃ旨い!」
沙希「粉末じゃなくて、ちゃんと出汁からとったからね」
~~~~~~~~~~~
八幡「いや~、旨かった」
沙希「お粗末さまでした」
八幡「やっぱ、川崎はいいお嫁さんになるよ。川崎の旦那になる男が羨ましい」
沙希「そ、そうかな…(自分が旦那になるって選択肢はないのかなぁ)」
沙希「そうだ!お酒も少し買って来たから、飲む?」
八幡「いいね、飲むか」
~~~~~~~~~~
八幡「川崎は彼氏とか作らないのか?」
沙希「まぁね。好きなひとはいるよ」
八幡「おぉ。どんなヤツなんだ?川崎のハートを射止めたヤツは?」
沙希「優しいヤツだよ。自分を犠牲にするのを厭わない、それを誇らずに、自分だけ傷付いて…」
八幡「そんな聖人君子みたいなヤツ居るのかよ」
沙希「居るよ(目の前にね)。でも、そいつも私も不器用だから…」
八幡「そうか。上手くいくといいな」
沙希「そういう、比企谷はどうなの?」
八幡「俺の彼女になってくれるなんて、相当酔狂なヤツだと思うな」
沙希「そんなことないだろ?奉仕部の二人や生徒会長は?」
八幡「あれだけ罵詈雑言を吐かれたら、俺の神経がもたない」
沙希「ほかに好きなひとはいないの?」
八幡「いないことはないが、それが、好きという感情なのかわからないんだ」
沙希「ふ~ん。まぁ、アンタもがんばりなよ」
八幡「まぁ、その感情が好きってことなら、頑張ってみようかな」
~~~~~~~~~~~
八幡(ん…。何時だ?4時か。川崎は?寝てやがる…)
八幡(ベッドに運んでやるか)
八幡「よっと」
沙希(ん?あれ?比企谷にお姫様抱っこされてる!)
八幡(よし…)
沙希(ベッドに寝かせて…。わ、私、されちゃうのかな?)ドキドキ
八幡(毛布をかけて…)
沙希(あれ?毛布かけられた…。なんだ…。比企谷のヘタレ!)
八幡(川崎って、美人だよな…)ナデナデ
沙希(頭撫でられてる!)
八幡「川崎、寝てるか?」ナデナデ
沙希(こ、ここは寝たふりを決め込もう)
八幡「寝てるか」ナデナデ
沙希(寝たふり寝たふり…。頭撫でられてるの気持ちいい…)
八幡「なぁ、川崎。この感情はなんなんだ?お前と居ると、居心地がいいんだよ。雪ノ下や由比ヶ浜とは、また違う居心地の良さなんだよ。ずっと側に居たい、ずっと見つめていたい、触れてみたい、触れられたい…。友達…ではないな。この気持ちの答えが出たら、伝えさせてくれ…」
沙希(比企谷…)
八幡「やべぇな。酒が抜けてないのかな…。寝直すか」
~~~~~~~~~~
朝
沙希「ごめんね、ベッド占拠しちゃって」
八幡「いや、俺も寝ちまったか、な。気にするな」
沙希「じゃあ、また飲もうな」
八幡「あっ、川崎…」
沙希「何?」
八幡「い、いや、なんでもない…」
沙希「な、なぁ、比企谷。比企谷さえ良ければ、またご飯作りに来ていいか?」
八幡「お、おぅ…」
沙希「また感想聞かせてよ」
八幡「昨日は不覚をとったが、男の一人暮らしに来て、無事に帰れると思うなよ」
沙希「なんだって?私に勝てるのかい?」ギロッ
八幡「嘘です。ごめんなさい」
沙希「冗談だよ。こんなに楽しく話が出来るのは、比企谷だけなんだ。だから、また…な」ニコッ
八幡(なにこの眩しい笑顔)
八幡「ま、またな」
~~~~~~~~~~~
後日 居酒屋
八幡「乾杯!」
雪ノ下「乾杯!」
由比ヶ浜「乾杯!」
一色「乾杯!」
由比ヶ浜「みんなで飲むと楽しいね」
八幡「そうか?俺は一人でも十分楽しい」
一色「折角、可愛い女性たちが居るのに、なんですかそれは」プンプン
雪ノ下「一色さん、彼にそういうのを求めても無駄よ。そうでしょ、一人谷君」
八幡「まあな(川崎とサシで飲むとは言わないでおこう)」
由比ヶ浜「ねぇねぇ、ゆきのん、いろはちゃん…」
八幡(女三人で話始めちゃったよ。俺、いらなくない?まぁ、俺は空気になってれば…)
由比ヶ浜「…ヒッキーはどうおもう?」
八幡「ふぁ?俺?すまん、聞いてなかった」
雪ノ下「何をしてたの難聴谷君」
一色「ちゃんと聞いててくださいよ」
八幡「はぁ、すまん」
由比ヶ浜「それでね…」
八幡(どうやって、話に入れっていうんだよ…。トイレに逃げるか)
八幡「よっと」
由比ヶ浜「ヒッキー、どこ行くの?」
八幡「ちょっと花摘みに」
由比ヶ浜「ヒッキー、言い方がキモイ!」
一色「先輩、キモイです」
雪ノ下「その言い方はやめなさい、キモ谷君」
八幡「へいへい」
~~~~~~~~~~~
八幡(あれ?あのポニーテールは…)
八幡「よう」
沙希「比企谷。よく会うね。今日も一人?」
八幡「誠に遺憾ながら、一人ではない」
沙希「何、その言い方」クスッ
八幡「いつもの奉仕部+1だよ」クスッ
沙希「戻らなくていいの?」
八幡「戻っても、女子トークだし、精神削られるからなぁ」
沙希「相変わらずだね」クスッ
~~~~~~~~~~
由比ヶ浜「ヒッキー遅いね」
雪ノ下「そ、そうね…」
一色「あそこで話してるの先輩じゃないですか?」
由比ヶ浜「本当だ。しかも、すごい笑顔だよ」
雪ノ下「あんな笑顔、見たことないわ」
一色「話相手は…。川崎先輩ですかね?」
由比ヶ浜「さきさきも、すごい笑顔だよ」
雪ノ下「まさか、あの二人…、付き合ってるとか…」
一色「事情聴取が必要ですね」
雪ノ下「そうね」
由比ヶ浜「じゃあ、連れてくるね」
由比ヶ浜「ヒッキー!」
八幡「どうした?由比ヶ浜。今、話をしてる最中だから」
由比ヶ浜「さきさき!やっはろー!」
沙希「さきさき言うな」
由比ヶ浜「戻って飲もうよ」
八幡「またな、川崎」
由比ヶ浜「さきさきも一緒にどう?」
沙希「いいの?」
由比ヶ浜「もちろんだよ」
沙希「じゃあ、お邪魔するよ」
八幡「川崎連れていくから、先に戻っていてくれ」
由比ヶ浜「わかった」
~~~~~~~~~
八幡「たで~ま」
一色「先輩、遅い~」
沙希「お邪魔するよ」
雪ノ下「いらっしゃい、川崎さん」
八幡「ほら、ここ座れよ」
沙希「ん、ありがと」
由比ヶ浜(隣に座らせた…)ムゥ
八幡「どうした?由比ヶ浜」
一色「川崎先輩って、先輩と仲がいいんですかぁ?」
八幡「まぁ…」
一色「先輩には聞いてません。川崎先輩に聞いているんです」キッ!
八幡「さいですか」
一色「どうなんですか?川崎先輩」
沙希「たまに居酒屋で一緒になって、飲むことはあるかな。生徒会長が考えてる仲ではないよ」
一色「うっ!」
沙希「あっ、この前、ご飯を作りに行ったかな」
雪ノ下「どういうことかしら、男の一人暮らしに女性を無理矢理連れ込んで、いかがわしいことを」
八幡「待て、雪ノ下さん。まず携帯をしまってくれ」
由比ヶ浜「ヒッキー!キモイ!」
八幡「由比ヶ浜さん、キモいことないからね」
一色「先輩、変態ですね」
八幡「一色さん、違うから」
沙希「あはははっ!」
八幡「川崎?」
沙希「アンタたち、面白いね」
八幡「面白くねぇよ。俺は変質者認定されてるんだぞ」
沙希「ごめんごめん。アンタたちが心配するようなことはないよ。だって、比企谷だよ。アンタたちは比企谷と二人っきりの時に何かされたのかい?」
雪ノ下「そ、そういうわけでは…」
由比ヶ浜「な、なにもない…。むしろヒッキーなら…」
一色「先輩、ヘタレですもんね」
八幡「紳士と言ってくれ」
沙希「まぁ、ヘタレなんだけどね」
八幡「川崎、俺を弁護しながら落とすのやめてくれ」
沙希「酔って寝てる私に何もしなかったぐらいだからね。それとも、私に魅力がなかった?」
八幡「み、魅力はある。だが、俺は紳士だからな。紳士過ぎて、部屋の外に居たまである」
由比ヶ浜「外に出ちゃうんだ」
雪ノ下「川崎さん、何故このヘタレ谷君の部屋にご飯を作りに行ったのかしら」
沙希「あぁ、小町と話をしてたら、利害が一致したんだよ」
由比ヶ浜「利害が一致?」
沙希「小町は友達と遊びたい、私は家族以外の料理の評価を聞きたかったんだ」
一色「なるほど…。先輩、私も料理の評価してほしいです」
八幡「断る!」
由比ヶ浜「ヒッキー!私も!」
八幡「俺は死にたくない」
由比ヶ浜「ヒッキー、ヒドイ!キモイ!」
八幡「キモイ関係ないからね」
雪ノ下「川崎さんだけ良くて、私たちはダメなんて言わないわよね」ジロリッ
沙希「あはは。比企谷の負けだな」
八幡「川崎が余計なこと言うからだよ」
一色「ちなみに、川崎先輩は何を作ったんですか?」
沙希「肉じゃが」
雪ノ下「(男を落とす)鉄板メニューね」
八幡「鉄板だからこそ、違いがでるんだよ」
由比ヶ浜「さきさきの肉じゃが、美味しそう」
八幡「すげぇ、旨かったぞ」
沙希「じゃあ、今度持って行くよ」
八幡「作ってくれるんじゃなくてか?」
沙希「肉じゃがの真価は冷めてから問われるんだよ」
雪ノ下「川崎さん、私がじゃが谷君に届けるから、大丈夫よ」
一色「いえいえ、私が先輩に届けるので」
由比ヶ浜「わ、私も」
八幡「俺を殺す気か」
沙希「みんなで持ち寄って食べるのはどうかな?」
雪ノ下「受けて立つわ」
八幡「雪ノ下さん、勝負ではないですよ」
由比ヶ浜「じゃあ、次の週末にヒッキーん家で」
八幡「なんで俺ん家?」
一色「いいですね」
沙希「ふふっ。比企谷は酒でも買っておいて」
八幡「俺の意見はないのですね。知ってましたけど…」
~~~~~~~~~~
週末 八幡の部屋
一同「かんぱ~い!」
八幡「おぉ、美味しそうだな」
雪ノ下「では、私のから」
八幡「では…」モグモグ
八幡「相変わらず、うまいな。金を取れるレベルだ」
雪ノ下「当然ね」フフーン
一色「じゃあ、次は私です」
八幡「見た目、ちょっと違うなぁ」モグモグ
一色「はい」
八幡「洋風かぁ。このアレンジは面白いし旨いな」
一色「なんですか口説いてるんですか彼女にして料理作らせたいとか考えがあさいですごめんない」
八幡「はいはい」
由比ヶ浜「ヒッキー!次は私…」
八幡「さて、帰るか…」
由比ヶ浜「ここヒッキーの家だし」
八幡「わかったよ…」パクッ
八幡「…」
由比ヶ浜「ヒッキー?」
八幡「うまい…だと…」
由比ヶ浜「本当!」
八幡「…家庭的な旨さだな」
由比ヶ浜「えへへ」
八幡「ガハママに手伝ってもらったな?」
由比ヶ浜「だって、一人で作ろうとしたら、ママが…」(これでヒッキー君の胃袋とハートをつかみなさいとが言うんだモン)
沙希「最後は私だね」
八幡「まぁ、川崎のは食べたことあるしな…」モグモグ
沙希「どうだい?」
八幡「さめたことで味が落ち着いて、更に旨くなるとは…」
~~~~~~~~~~
雪ノ下「で、誰の肉じゃがが一番美味しかったのかしら?」
八幡「え?優劣決めるの?」
一色「そうです。私のが美味しかったですよね」
八幡「いや、みんなで美味しく食べませんか?」
由比ヶ浜「誰のが美味しかったの!」
八幡「由比ヶ浜はガハママの手助けがあったからなぁ」
沙希「あははっ!大変だね」
八幡「他人事かよ…」
雪ノ下「比企谷君」
八幡「なんだよ」
雪ノ下「貴方、プリ○ュア好きよね?」
八幡「ニチアサの番組は好きだぞ」
雪ノ下「親戚の子供にキュア○ェアリーチェに声が似てると言われたのだけど」
八幡「肉じゃが関係ないけど、…似てるな」
八幡(川崎がポニテからツインテールにした…。立ち上がった)
沙希「爪弾くは荒ぶる調べ!キュアメ○ディー!」キメッ
八幡「川崎…」
沙希「何?」
八幡「パーフェクト!」
由比ヶ浜「ヒッキー!方言しゃべる娘って、可愛と思わない?」
八幡「まあな」
由比ヶ浜「いっちょんわからん」
八幡「急に後輩属性出すな。プチデビルかよ」
一色「先輩!語尾に特徴ある娘って萌えますよね?」
八幡「それなりに」
一色「結衣先輩!ダメだぞ、後輩属性はいろはのモノだぞ!」
八幡「何なの、その語尾。お前は寄宿学校の生徒なの?」
~~~~~~~~~~~
数時間後
プシュ
八幡(みんな、好き放題言って寝ちまったよ。起きて記憶があれば、黒歴史に悶えるだろうな)グビグビ
沙希「比企谷?」
八幡「川崎、起こしちまったか?」
沙希「なんとなく、眠りが浅かったからね。私も付き合うよ。隣いい?」
八幡「おぅ、ほれ」
沙希「ありがと」プシュ
八幡「改めて」
八幡「乾杯」
沙希「乾杯」
八幡「川崎があんなこと言うから、こうなったんだぞ」
沙希「え?プ○キュア?」
八幡「最高に良かったけど、そこじゃない。肉じゃが作りに来た話だよ」
沙希「ごめんて」
八幡「精神ゴリゴリ削られる、俺の身にもなってくれ」
沙希「…みんな、比企谷のことが好きなんだよ…。ちょっとだけ、優越感に浸りたくてね」
八幡「こんな俺のどこがいいんだか…」
沙希「比企谷だからいいんだよ。比企谷じやなきゃダメなんだよ」
八幡「川崎…、お前…」
沙希「わ、私も比企谷のこと好きだよ…」
八幡「ありがとう。そうやって、言葉にしてくれたのはお前が初めてだよ」
沙希「ひ、比企谷。私じゃダメかな…」テギュ
八幡(川崎の顔が近づいてくる…。目を瞑ってる…。まつ毛長いなぁ…)
沙希(ひ、比企谷って、カッコイイよなぁ…。キスしちゃうのかなぁ…)
八幡「…」
沙希「…」
一色「うぅん…。しぇんぱ~い…」スヤスヤ
八幡ビクッ
沙希ビクッ
八幡「お、俺、外でタバコ吸ってくるわ」
沙希「わ、私は寝ようかなぁ…」
~~~~~~~~~~~~
翌朝
雪ノ下「おはよう、比企谷君。目が腐ってる上にクマがヒドイわよ」
八幡「お前らが好き勝手寝てるから、俺が寝れなかったんだよ」
一色「先輩、大きな声出さないでください。頭が痛いんですから」
由比ヶ浜「いろはちゃん、大丈夫?」
沙希「しじみの味噌汁作ったから、みんな飲んで」
八幡「さすが、川崎。オカンだな」
沙希「だ、誰がオカンだよ」
八幡「ごめんない。拳を下ろしてください」
沙希「…まったく」チラッ
八幡「…」チラッ
雪ノ下「ねぇ、比企谷君」
八幡「ひゃい!」
雪ノ下「川崎さんに変なことしてないでしょうね?」
八幡「ば、馬っ鹿。俺はヘタレだぞ。手を出さないどころか、外に逃げるまである」
由比ヶ浜「ねぇ、いろはちゃん」ヒソヒソ
一色「なにかあったっぽいですね」ヒソヒソ
~~~~~~~~~~
翌週 土曜日
ピンポーン
八幡「は~い」
沙希「よぅ」
八幡「川崎か。どうした?」
沙希「ご飯作りに来た」
八幡「また小町に頼まれたのか?」
沙希「ううん、これは私の意思。比企谷には私の気持ちを伝えたから、彼氏になってもらう為のアピール」
八幡「まぁ、玄関先で話すのもなんだから、中に入れよ」
沙希「今日は何も買ってきてないから、買い物行こう」
八幡「えぇ…」
沙希「わかった。小町に報告する」
八幡「よし!すぐ行くぞ」
沙希「はぁ…」
~~~~~~~~~
スーパー
八幡「川崎さん?」
沙希「何?」
八幡「俺の腕を解放してもらえませんかね?」
沙希「イヤ!」ギュ
八幡(近い!いい匂い!柔らかい!)
沙希「比企谷は何が食べたい?」
八幡「カレー」
沙希「はいよ」
通りすがりのおばさん「男前の旦那さんだね。しっかり捕まえときな」
沙希「はい」
八幡「…おい///」
沙希「否定するの面倒だろ」ギュウ
八幡「お、おい…」
沙希「しっかり捕まえないとね」
八幡(胃袋は鷲掴みされてます)
~~~~~~~~~~
八幡の部屋
八幡「カレー最高!」ガツガツ
沙希「そんなに慌てなくても、いっぱい作ったから」
八幡「何が違うんだ?」
沙希「それは秘密。私が作る意味がなくなっちゃうから」
八幡「この味を覚えてしまったら、普通のカレーじゃ満足出来なくなっちまう」
沙希「私と結婚したら、教えてあげるよ」
八幡「ゲホッ」
沙希「大丈夫かい?」
八幡「冗談だろ?」
沙希「半分くらいは本気かな…///」
八幡「…///」
沙希「比企谷…私、アンタのこと好きだよ…///」
八幡「それはこの前、聞いた…///」
沙希「アンタはどうなの?」
八幡「好意を真っ直ぐぶつけられることがなかったから、戸惑っていた…」
沙希「ご、ごめん」
八幡「でも、川崎は美人だしスタイルはいいし料理も上手で家族思い…。何より、一緒に居てすげぇ安心する」
沙希「…うん///」
八幡「さっきの買い物だって、すげぇ楽しかった…。この気持ちが好きってことなのか、正直よくわかってなかった」
沙希「うん」
八幡「でも、今わかったよ。俺は川崎のことが好きだ…。俺と付き合ってくれないか」
沙希「そんなの、いいに決まってるじゃないか」
八幡「なかなか、はっきり出来なくて、悪かったな」
沙希「時間かかっても、比企谷が好きって言ってくれたから、それでいい…///」
八幡「そうか///」
沙希「ねぇ、隣行ってもいい?」
八幡「あぁ」
沙希「えいっ!」ギュウ
八幡「お前、大胆だな」
沙希「…沙希」
八幡「え?」
沙希「お前じゃなくて、沙希って呼んでよ…///」
八幡「…さ、沙希///」
沙希「何?…は、八幡」
八幡「うっ!破壊力が…///」
沙希「…ねぇ、八幡」
八幡「なんだ?」
沙希「この前、出来なかったから、してよ」
八幡「何を?」
沙希「…キス」
八幡「ぐはっ!」
沙希「イヤ?」
八幡「そういう訳では…///」
沙希「じゃあ…」
八幡(沙希が目を閉じてこっちを向いてる…。美人だよな…///)
チュ
沙希「…おデコではないか」
八幡「どこの魔王だよ」
沙希「日和ったな?」
八幡「仕方ないだろ。こんなシチュエーション初めてなんだから」
沙希「じゃあ、もう一回チャンスあげる」
八幡「…がんばります」
沙希「ん」
チュ
八幡「こ、これでいいか?」
沙希「ふふっ」
八幡「なんで、そんなに余裕なんだよ」
沙希「私だって初めてなんだから、余裕ないよ。心臓がバクバクだよ。触ってみる?」
八幡(やられっぱなしは癪だから。…。えいっ!) プニッ
沙希「あっ…」
八幡(うわぁ、柔かい)フニフニ
沙希「あんっ…。八幡…///」
八幡「うわぁ、すまん」
沙希「もっとしても、いいよ…///」
八幡「もう少し、段階を踏んでから…」
沙希「じゃあ、いっぱいデートして///」
八幡「ちくしょう!可愛い!断れない!」
沙希「か、可愛い…///」
~~~~~~~~~~
翌週末
道端
一色(先輩、私がご飯作りに行ったら喜んでくれるかな♪)
一色・由比ヶ浜(あっ!)
由比ヶ浜「い、いろはちゃん、どこ行くのかなぁ…」
一色「結衣先輩こそ、どちらへ…」
由比ヶ浜「わ、私はヒッキーの所へ…」
一色「い、いやぁ、奇遇ですね。私もです…」
由比ヶ浜「あはは」
一色「あはは」
由比ヶ浜「…一緒に行こうか」
一色「…はい」
~~~~~~~~~~
八幡の部屋の前
由比ヶ浜「あ!ゆきのん!」
雪ノ下「由比ヶ浜さん!しぃー!」
一色「雪ノ下先輩、どうしたんですか?」ヒソヒソ
雪ノ下「中から笑い声がするの」ヒソヒソ
由比ヶ浜「本当だ。誰か居るのかな?」ヒソヒソ
一色「先輩ですよ」ヒソヒソ
雪ノ下「友達が出来なくて、ついに…」ヒソヒソ
由比ヶ浜「とりあえず、呼び鈴押してみようよ」ヒソヒソ
~~~~~~~~~~
八幡の部屋の中
八幡「あははははっ!沙希、やめろって」
沙希「アンタが一人前に肩がこったなんて言うから、揉んであげてるんだろ」
八幡「お前、くすぐってるだけだろ、あははははっ!」
ピンポーン
八幡「ほら、誰か来たから、やめろって」
沙希「アンタのことだから、どうせAm○zonでしょ?」
八幡「いや、何も頼んでないな」
沙希「じぁ、小町?」
八幡「小町は鍵渡してある」
ピンポーン
沙希「え?浮気?」ジトー
八幡「俺は沙希一筋だぞ」
沙希「じゃあ、私が出てくる」
八幡「宅配だったら、呼んでくれ」
ガチャ
沙希「は~い、どちら様ですか?」
雪ノ下「…」
由比ヶ浜「…」
一色「…」
沙希「…」
八幡「沙希?」
雪ノ下「…沙希?」
由比ヶ浜「名前呼び…」
一色「あわわわっ」
沙希「…え~と、い、いらっしゃい」
八幡「お前ら、どうしたんだ?」
雪ノ下「それを聞きたいのはこっちよ」プルプル
八幡「雪ノ下さん?携帯電話をしまってください…」
由比ヶ浜「ヒッキー、さきさきを名前呼びとか、キモイ!」
八幡「キモくないから」
一色「先輩、見損ないました」
八幡「どこをだよ」
沙希「アンタ、しっかりツッコむね。まぁ、そういうところなんだろうな」
八幡「何がだ?」
沙希「まぁ、後で話すよ。とりあえず、上がってもらおう」
雪ノ下(もう嫁気取りなのかしら)
由比ヶ浜(さきさきが相手かぁ)
一色(川崎先輩…、ちょっとこわいかも)
~~~~~~~~~~~
雪ノ下「説明してもらおうかしら」
八幡「説明も何も…。川崎と付き合い始めたんだけど…」
由比ヶ浜「やっぱり…」
雪ノ下「川崎さん、この男に脅されてたりしているのなら、言ってちょうだい」
由比ヶ浜「ヒッキー、そんなことしてるの!マジキモイ!」
一色「先輩、そうなんですか?」
八幡「いや、そんなことしてないからね」
沙希「はぁ…。なるほどね。八幡、ちょっとお酒買ってきて」
八幡「なんで、今…」
沙希「頼むよ」ウインク
八幡「わかったよ…///」
ガチャ バタン
沙希「え~とさ、三人とも八幡のこと好きなんだよね」
雪ノ下「わ、私は別に…」
由比ヶ浜「…え、え~と」
一色「だって、先輩ですし…」
沙希「その、はっきりしない態度と、さっきみたいな罵詈雑言だよ。子供じゃないんだから」
雪ノ下「そ、それは、つい…」
沙希「私が聞いてても、気分が良くないんだから、本人は相当だろうね」
由比ヶ浜「うぅ…」
沙希「でもね、それをアイツはたのしそうに話すんだよ。好きな人の話じゃなくて仲の良い友達の話だったよ」
一色「…そうだったんですね」
沙希「私は前から、アイツのことが好きだったよ。アイツだって、アンタらに『もしかしたら』と思っていたと思う。それに反して、さっきみたいな言動だからね。だから…」
雪ノ下「川崎さん、わかったわ。私の大好きな比企谷君をよろしくね」
沙希「雪ノ下…」
雪ノ下「でも、隙があったら…ふふふ」
由比ヶ浜「わ、私だって、ヒッキーのこと好きだもん。だから…」
一色「先輩は私の憧れです。だから…」
沙希「アンタたち…。はぁ、気が抜けないね」フフッ
ガチャ バタン
八幡「買って来たぞ」
沙希「じゃあ、飲もうか」
雪ノ下「そうね」
由比ヶ浜「飲もう!」
一色「先輩のオゴリですよね」
八幡「お前ら…」
沙希「今日はそうしてあげなよ」
八幡「わかったよ」
~~~~~~~~~~
八幡「アイツら帰ったら、静かになったな」
沙希「ねぇ」
八幡「なんだ?」
沙希「あの三人の気持ちもわかってあげてね」
八幡「あぁ。その上で、俺は沙希を選んだんだ。沙希となら、本物になれるって思ったんだ」
沙希「私、責任重大だね」
八幡「そう、堅苦しく考えるなよ。俺は沙希と居たい。沙希も俺と居たい。今はそれだけでいいよ」
沙希「うん。…八幡」
八幡「なんだ?」
沙希「私、すっごい幸せ」
八幡「俺もだよ、沙希」
~~~~~~~~~~~~
某日
デート中
沙希「私、こういう服、似合うかな?」
八幡「沙希はスタイルいいから、もう少し体のラインが出る服の方がいいかな」
沙希「スケベ///」
八幡「なっ!マジメに答えたのに…」
沙希「でも、八幡がいいっていうなら、着てみようかな…///」
八幡「お、おう…///」
沙希「じゃあ、こっちのは?」
八幡「この可愛い系は沙希じゃなくて、けーちゃんだな」
沙希「もう、自分の妹のつもり?」(ん?なんだろ?)
八幡「沙希?」
沙希「なんでもないよ」
~~~~~~~~~~
レストラン
八幡「これ旨いぞ」
沙希「こっちも当たり」
八幡「小町にも食わしてやりたい」
沙希「出たシスコン」
八幡「お前だって、ブラコンたろ。大志は元気なのか?」
沙希「仕事キツイって言いながら、がんばってるよ」(なんだろう、この違和感…)
八幡「沙希?どうした?」
沙希「なんでもないよ」
~~~~~~~~~~~
帰り道
八幡「今日は家、来ないのか?」
沙希「一番下が明日お弁当だから、支度しないと」
八幡「相変わらずだな」
沙希「ごめんね」
八幡「家族思いなのも、沙希の良いところだよ。今の八幡的にポイント高い」
沙希「なにその、ポイント制。小町も言ってたけど」
八幡「俺のは小町のマネだ」
沙希「小町は、私のこと、もう『お姉ちゃん』って言ってるからね」
八幡「まぁ、このまま順調に行けば…け、け、結婚…///」
沙希「そ、そうだね…///」
八幡「ま、まだ気が早いかな…///」
沙希「…///」
~~~~~~~~~~~
川崎家前
沙希「送ってくれて、ありがとう」
八幡「おぅ、またな。愛してるよ、沙希」
沙希「…バカ///」
八幡「バカって…」
沙希「私だって、愛してる。八幡」
~~~~~~~~~~~~~
沙希の部屋
沙希(八幡と結婚かぁ…///)
沙希「えへへ…///」
沙希(でも、何かひっかかる…。なんだろう…。不安…。八幡…、こわいよ…)
~~~~~~~~~~~
数ヶ月後
週末 夜
比企谷宅前
八幡「大志…。なにやってんだ、お前」
大志「お兄さん!いやぁ、比企谷さんが、飲んで寝ちゃって…」
八幡「よし、大志。警察行こうか」
大志「勘弁してほしいっす」
八幡「たまに帰ってきたら…。大志、代わるぞ」
大志「ありがとうございます、お兄さん」
八幡「あ~、大志、時間あるか?」
大志「明日、休みなんで大丈夫っす」
八幡「一杯、付き合え」
大志「了解っす」
八幡「あと、ボリューム抑えてね」
~~~~~~~~~~~
比企谷君 リビング
八幡「ふぅ、小町も大きくなったな」
大志「お兄さん、お疲れ様っす」
八幡「おう」
大志「それと…」
八幡「なんだ?」
大志「『お兄さん』って言っても怒らないんですね」
八幡「まぁ、そういうことだ」
大志「小町さんとの交際を…」
八幡「そっちじゃねぇ!」
大志「冗談っす!拳をおろしてほしいっす」
八幡「お前な…」
大志「姉ちゃんとって、ことですよね?」
八幡「あぁ。まだ誰にも言ってない。もちろん、小町にも」
大志「そんな大事なことを…」
八幡「なんでだろうな。自分を追い込むっていうのもあるし。…俺も弟が出来るのが嬉しいのかもな」
大志「俺も兄が出来るのは楽しみっす。京華は姉ちゃんに『はーちゃんをお兄ちゃんで呼びたい』って、言ってますからね」
八幡「そうか。まだ誰にも言うなよ」
大志「わかったっす」
八幡「お前も少しは頼れるようになったな」
~~~~~~~~~~~~
数週間後の週末
八幡の部屋
八幡「よし!今日はプロポーズするぞ。身だしなみ…、よし!指輪…よし!行くぞ!」
~~~~~~~~~~~
数時間後
とある公園
沙希「楽しかったぁ♪」
八幡「たまには、シーの方もいいな」
沙希「今日も色々ありがとうね」
八幡「な、なぁ、沙希」
沙希「ん?なに?」
八幡「お、俺と…、け、結婚してくれないか」
沙希(なに?今までにない、この胸のモヤモヤは…)
八幡「沙希のことは、もちろん大好きだ、愛してる」
沙希「う、うん」
八幡「それに、新しい弟や妹が出来るのも、すげぇ楽しみなんだ」
沙希「あっ…(胸のモヤモヤはこれなんだ)」ボロボロボロ
八幡「沙希?」
沙希「ごめ…んなさい。わ、私、結婚出来ない」タッタッタッ
八幡「さ、沙希~!」
八幡「あれ?沙希…、泣いてた…。俺が一人で盛り上がってただけなのか…ははは」
~~~~~~~~~~
比企谷家
八幡「たで~ま」
小町「あっ!お兄ちゃん!おかえりって、久しぶりに目が腐ってるよ。大丈夫?」
八幡「ん、大丈夫だ。ちょっと部屋に行って、すぐ出るから」
小町「うん、わかった(沙希さんと何かあったのかな?)」
八幡(あった。沙希の写真…。文化祭の時に撮った…)
八幡「じゃあな、小町」
小町「お兄ちゃん…あの…」
八幡「すぐ戻るから、その時にな」
小町「どこ行くの?」
八幡「学校…。心配すんなよ」
バタン
~~~~~~~~~~~
川崎家
沙希(思わず逃げてきちゃった…。八幡、ごめんね)
沙希「ただいま」
京華「おかえり。お姉ちゃん、目が真っ赤だよ、はーちゃんとケンカでもしたの?」
沙希「大丈夫、違うよ。ちょっと部屋で休むから」
京華「うん、わかった」
京華(う~ん、あからさまにおかしい…。お兄ちゃんに聞いてみよう)
京華「お兄ちゃん」
大志「どうした?」
京華「お姉ちゃんが目を真っ赤にして帰ってきた」
大志「え?ご機嫌で帰ってきたんじゃないの!」
京華「お兄ちゃん、何か知ってるの?」
大志「実は、お兄さんが、近々プロポーズするって言ってたから…」
京華「…。わかった」
コンコン
京華「お姉ちゃん、ちょっと来て」
沙希「少し一人にして」
京華「ダメ!早く居間にきて!」
沙希「なに?けーちゃん」
京華「お姉ちゃん、正座」
沙希「う、うん」
京華「お姉ちゃん、はーちゃんにプロポーズされたでしょ?」
沙希「!!!何故そのことを…」
京華「で、断ったんだね?」
沙希「う、うん」
京華「はぁ~。これだから、ゴミねぇちゃんは」ヤレヤレ
沙希「けーちゃん、どうしたの?その言い方」
大志「比企谷さん、ソックリ…」
京華「どうせ、私達のことが心配で断ったんでしょ?」
沙希「だって、アンタたちにまだ手がかかるし…」
京華「お姉ちゃん、私も怒るよ。そんなに、私やお兄ちゃんが頼りない?」
沙希「そうじゃないけど…」
京華「私達の為に、一生懸命がんばってくれてたんだから、お姉ちゃん幸せになってよ」
大志「そうだよ。この前、お兄さんに頼れるようになったて言われたんだよ」
沙希「で、でも…」
京華「じゃあ、はーちゃんは私の旦那さんになってもらう」
沙希「だ、ダメ!」
京華「じゃあ、どうするの?」
沙希「少し待って貰う…」
大志「そんなことしてたら、お兄さんとられちゃうよ」
沙希(雪ノ下「でも、隙が、あった、…ふふふ」)
沙希「嫌だ!八幡は私の大事な人だ!誰にも渡さない!」
京華「だったら」
沙希「わかった」
ppppp
『おかけになった電話は…』
沙希「どうしよう、繋がらない…」
大志「比企谷さんに聞いてみよう」
ppppp
小町『もしもし』
大志「比企谷さん?大志っす」
小町『もしかしたらと思ったけど…』
大志「お兄さん、どこへ行ったか知らないっすか?」
小町『何があったの?』
大志「実は、姉ちゃんがお兄さんのプロポーズを断って…」
小町『えぇ!…そっかぁ、それでお兄ちゃん…』
大志「でも、姉ちゃんにも事情があって…。今、京華と二人でお説教して…。お兄さんと話がしたいんですけど、電話が繋がらなくて…」
小町『大志君、沙希さんと変わって』
沙希「もしもし」
小町『沙希さん、お兄ちゃんの目がまた腐っちゃいました。どうしてくれるんですか!』
沙希「ごめんない。でも…」
小町『お兄ちゃんの目を元に戻せるのは、沙希さんだけです。どうか愚兄をよろしくお願いします』
沙希「わかった」
小町『兄は学校へ行くと行ってました。がんばってください、お姉ちゃん』
沙希「ありがとう、小町」
p
沙希「行ってくる」
京華「ちゃんと、謝ってね」
大志「お兄さんなら、きっと大丈夫だよ」
バタン
prrrrr
沙希(何!この忙しい時に!)
沙希「もしもし」
雪ノ下『川崎さん?』
沙希「雪ノ下…」
雪ノ下『さっき、比企谷君を見かけたのだけど…』
沙希「えっ?」
雪ノ下『私が貰っていいということなのかしら?』
沙希「ダメ!絶対ダメ!八幡は誰にも渡さない!」
雪ノ下『そう、なら急いでね』
沙希「雪ノ下…」
雪ノ下『何かしら』
沙希「ありがとう」
p
雪ノ下(私も甘いわね)
~~~~~~~~~~~~
総武高
ガラガラ
沙希「失礼します」
平塚「川崎か、珍しいな」
沙希「平塚先生、あの…八…。比企谷が来なかったですか?」
平塚「さっき来て、校内歩いてくると、久しぶりに腐った目をしてたな」
沙希「ありがとうございます。私も校内見ていいですか?」
平塚「無論、構わん」
沙希「ありがとうございます」
平塚「川崎」
沙希「はい」
平塚「いい目をしている。比企谷のこと、頼むぞ」
沙希「はい!」
~~~~~~~~~~~
階段付近
八幡(この辺だったかな)
八幡(この写真、我ながらよく撮れてるなぁ。この頃から、沙希は美人だよなぁ)
八幡(また黒歴史が増えちまったな)
八幡「愛してるぜ」
八幡(な~に言ってるんだか)
沙希「八幡!私も愛してるよ」
八幡「沙希…。どうして…」
ダキツキ
沙希「ごめんね、ごめんね」
八幡「俺の方こそ、すまなかった。一人よがりで」
沙希「違うの!違うの!私も八幡と結婚したい!」
八幡「沙希…」
沙希「私ね、家族が一番大事だったの。それが八幡が一番になって…
。でも、プロポーズされた時に弟や妹の顔が浮かんで、あの子達を置いて結婚出来ないと思ったら…」
八幡「そうか…」
沙希「家に帰ったら、大志と京華に説教された」
八幡「ふふっ」
沙希「なんで笑うのよ」
八幡「俺は小町によく説教されたけど、沙希が説教されてる姿を想像したら…クククッ」
沙希「笑わないでよ」
八幡「後で大志とけーちゃんに聞こう」
沙希「ねぇ。途中で雪ノ下に会った?」
八幡「あぁ、会った。いきなり『変質者の目ね』って言っていなくなった」
沙希「雪ノ下からも、電話があったんだ」
八幡「へっ?」
沙希「『比企谷君はもらってもいいの?』って」
八幡「あの時、普通に接しられたら、ヤバかったかも…」
沙希「雪ノ下って、いいヤツだね」
八幡「そうか?」
沙希「だって、八幡を奪い取るチャンスを…」
八幡「…そうだな」
沙希「ねぇ、虫がいいのは重々承知してるんだけどね…。私を八幡のお嫁さんにして」
八幡「本当だよ。俺の黒歴史を増やして」
沙希「ごめんない」
八幡「でも、俺は沙希のことを、愛してるって再確認出来た」
沙希「私も八幡のことを、すっごく愛してるのが、改めてわかった」
八幡「沙希、俺にはお前しかいない。俺と結婚してくれ」
沙希「はい。末永くよろしくお願いします」
八幡「そうだ!指輪!」ペラッ
沙希「あっ!この写真!」
八幡「実家にしまっておいたんだ。誰だか知らないけど、美人だよな、目がこわいけど」
沙希「一言余計。でも、ずっと持っててくれたんだね」
八幡「あぁ。ほら、手を出して」
沙希「ん。ピッタリ」
八幡「よし、帰るか」
沙希「はい」
~~~~~~~~~~
職員室
ガラガラ
八幡「平塚先生、帰りますよ」
平塚「川崎、比企谷をしっかり捕まえておけよ」
沙希「はい、絶対に離しません」ギュ
平塚「ははっ、手なんか繋いで…。ん、その指輪は…」
八幡「沙希…。川崎と結婚します」
平塚「ぐはっ!」
沙希「平塚先生、大丈夫ですか?」
平塚「大丈夫じゃない…」
八幡「沙希、逃げるぞ」
沙希「えっ?」
平塚「待て!比企谷!」
ガラガラ ピシャ
沙希「八幡、どうしたの?」
八幡「妖怪イキオクレに呪われる」
沙希「呪われたら、どうなるの?」
八幡「俺が貰われちゃう」
沙希「それはダメ!」
八幡「早急に防御アイテムを買わなくては」
沙希「じゃあ、次の休みに八幡の指輪、見に行こう」
八幡「わかった。これからどうする?俺としては、小町に報告したいんだが」
沙希「うっ、小町にも説教されそう…」
八幡「俺が一緒に居るから平気だろ」
沙希「そのあと、私ん家ね。両親居ると思うから」
八幡「それも、ハードル高いな」
沙希「私が居るから、大丈夫でしょ。それに、兄弟達はみんな味方だから」
八幡「じゃあ、そうするか」
~~~~~~~~~~~
比企谷家
八幡「ただいま」
沙希「お邪魔します」
小町「おかえり~。沙希さん!」
沙希「はい…」
八幡「あ~、小町。話は後だ。カマクラをリビングから出してくれないか」
小町「大丈夫だよ。沙希さん来ると思って、かーくんは私の部屋だよ」
八幡「さすが、小町」
小町「そういうことなんで、遠慮なくどうぞ」
沙希「どうしよう…。小町がとてつもなく恐いよう…」
八幡「俺も居るから大丈夫だ」
~~~~~~~~~~
リビング
八幡「なんで、お前らがいるんだよ」
大志「お邪魔してるっす」
京華「はーちゃん、おかえり」
沙希「大志、京華…」
大志「姉ちゃんだけじゃ心細いだろ?」
京華「さーちゃんは口下手だから」
沙希「アンタたち…」
八幡「いい弟妹だな」
沙希「うん」グスン
八幡「うちの妹だって負けないぞ」
沙希「シスコン」
八幡「ブラコン&シスコン」
小町「はいはい、お茶いれたから座ってゴミぃちゃんとゴミねぇちゃん」
八幡「はい」
沙希「すいません」
小町「沙希さん」
沙希「はい」
小町「事情は聞きましたので、今回は不問にします」
沙希「はい」
小町「こんなひねくれた、ど~しようもない愚兄ですが、よろしくお願いします」ペコリ
沙希「こちらこそ、よろしくお願いします」ペコリ
八幡「小町ちゃん、さらっとディスらないでくれるかなぁ」
京華「今度、なにかあったら、はーちゃんは私がもらうからね」
大志「じゃあ、小町さんは…」
八幡「大志、それ以上言ってみろ」
沙希「八幡、大志になんかしてみろ。どうなるか…」
八幡「ふん!命拾いしたな、大志」
京華「まったく、この二人は…」
小町「困ったモンですね、これから弟・妹が増えるのに」
………
……
…
八幡「じゃあ、小町。今日は帰るな」
小町「お父さんとお母さんには言っておくよ」
八幡「頼む。沙希連れて、また来るから」
京華「あ!さーちゃん、今日は帰ってこなくていいから」
沙希「アンタ、なに言ってるの」
大志「父ちゃんと母ちゃんには言っておくから」
京華「ちゃんと、お義兄さんと仲直りしてね」
八幡「お、お義兄さん」
京華「さーちゃんのこと、よろしくお願いしますね、お義兄さん」
八幡「任せておけ」
~~~~~~~~~~~~
八幡の部屋
沙希「ちゃんと、連れて行くから心配しないで…確かに色々あったけど…もうしないから大丈夫だよ…じゃあ、今夜は帰らないけど…変なこと言わないでよ…おやすみ」
p
八幡「ご両親はなんだって?」
沙希「相手の気が変わらないうちに連れてこいって」
八幡「あと、変なことって?」
沙希「早く孫が見たいって…///」
八幡「そ、そうか…///」
沙希「私も八幡の子供、早く欲しい…///」
八幡「ま、まずは結婚だろ」
沙希「そうだね」
八幡「なぁ、両親へ挨拶する時に同棲の許可をもらおうと思ってるんだが、どうかな?」
沙希「あの感じなら、まず大丈夫でしょ」
八幡「部屋探しもしないとな」
沙希「そうだね」
八幡「やることいっぱいだな」
沙希「うん、でも楽しみ」
八幡「俺もだよ」
沙希「私を選んでくれて、ありがとう」
八幡「俺の方こそ、ありがとうだよ」
八幡「愛してるぜ、沙希」
沙希「私も、愛してるよ、八幡」
終わり