二週間以上経ってました。
待っていてくれた方に感謝と謝罪の言葉を
贈ります。
待っててくれて有難うございます。
遅くなってしまいごめんなさい。
最高の話にして見せますよ!
それではどうぞ!!
<君に届け#6/>
「奥沢っ!!」
小林の手下であろう三人に連れられてきたのは
なんと喧嘩したばかりの奥沢だった。
「しょ、翔平、ここで、な、何してんの?」
奥沢はどう見てもあからさまに怯えていた。
奥沢だってバカじゃない。
今の状況くらい分かる。
全く情け無い。せっかく僕が奥沢に抱いている
本当の気持ちに気づいたのに。
その本人に心配をかけさせてしまうなんて。
「なんか雨が降ってきたんだよ。」
僕はびしょ濡れになっている現実をバレバレの
嘘で隠した。
今回ばかりは屁理屈も出て来なかった。
こんな自分が悔しくて、屁理屈なんて考えられ
なかった。
悔しい。本当に悔しい。
もっと自分が強ければ、もっと自分の性格が
良ければ、奥沢をこんなことにしなかった。
そんな事をただ考えていたその時…
「桐谷君、平気かい?」
小林から考えもしない言葉が聞こえた。
「すぐに拭いてあげる。これじゃ風邪ひくよ。
おい、お前らタオル貸せ。」
すると手下の三人がタオルを出してきた。
どういうことだ?全く現状がつかめない。
「え?どういうこと?」
奥沢も自分の思っていた現状と違い、かなり
困惑している。
これはもしや…
「さっき桐谷君が水野のことを急に殴って…
それで怒った水野が桐谷君に水をかけたんだ。」
おい。全く違うことを言ってるじゃないか。
完全にハメられた。
今きっと水野も悪い顔してんだろう。
そう思い、水野を見ると…
何故か水野は奥沢と同じような困った顔を
していた。
「おい、水野!いくら急に殴られたからって
これはひどいぞ!」
「あ?お前何言ってんの?」
なるほど。小林は水野を上手く使って裏切りを
しようってわけか。
「でも急に殴りかかった桐谷君も悪いよ。
いくら奥沢さんと喧嘩してイライラしてたから
ってこれは良くない。」
「えっ?」
その言葉を聞いた奥沢の顔が曇った。
「違う。奥沢、違うんだ!これは全部小林が!」
「あーあ、僕はね、桐谷君が奥沢さんと喧嘩して
落ち込んでたから、仲直りさせてあげようとして
奥沢さんを呼んだんだ。」
小林、お前、どこまで悪いやつなんだ。
同じ小学一年生とは思えない。
「そ、そうだったんだ。」
「奥沢、やめろ!小林の言ってることを
信じるな!僕を信じてくれ!」
クソ!本当に情けない。
これは小林と水野のただのいじめだと思ってたが
こういうことだったのか。
ただ僕から奥沢を引き離して自分のものにしよう
としているだけだ。
「でもさ、奥沢さん。いつも桐谷君と仲良くして
いるけど、本当はこんな奴なんだよ。
やっぱり仲直りはしなくていい。
こんな奴と仲良くしてると奥沢さんが危ない。」
「う、うん。」
「大丈夫。これからは僕が友達になってあげる
から。安心して。」
嫌だ。そんなことさせてたまるか!
とっさに何か口に出そうとしたが、何故か何も
出て来なかった。
「オイ!テメー!」
その時、なんと水野が小林に殴りかかった。
そうだ。水野だって裏切られたんだ。
今だけは水野がヒーローに見える。
しかし…
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「グヘッ!」
水野はそのパンチを避けられ、小林から指示を
された3人が水野を取り押さえた。
その後はもう想像がつくだろう。
あぁ、こてんぱんに小林にやられた。
クソ!僕がもっと…
「奥沢さん、帰ろっか。」
小林が手を差し伸べた。
もう終わりだ。完全にはめられた。
そう思った瞬間…
「ちょっとあなた達!何してるの!」
僕の大嫌いな担任が来た。
「ヤベ!おい、逃げるぞ!」
小林もやはり小学校だ。
先生を見てすぐに逃げ出した。
「あなた達、大丈夫?何があったの?」
「先生、僕が話します。」
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「…ってわけです。」
「なるほどね。わかった。明日小林君にも
聞いてみるわ。今日のところは帰りなさい。」
やっと終わった。僕はこうして長かった学校を
帰り始めた。
すると…
「ごめん。翔平。私…」
隣から弱い声が聞こえてきた。
泣いているのだろうか。声がかすれてる。
まあ、本当のことを聞いたときはかなり驚いて
いたからな。当たり前だろう。
「気にすんなよ。」
僕はいつもより優しく、そっと奥沢に声をかけ、
また歩き始めた。
「おい、桐谷。」
今度は何だろう。
でもこの声はもしかして…
僕の勘は見事に当たった。そう、水野だった。
「あのさ、その…悪かったな…」
なんだ。水野は何だかんだで良いやつじゃんか。
「おう。」
なんだか心が少し暖かくなった。
もう日は沈み始め、夕焼けが僕ら三人の背中を
照らす。
「なぁ、桐谷ってなんでそんなに奥沢と仲が
良いんだ?」
「いや、腐れ縁ってやつだよ。」
「何その言い方。ムカつく!」
奥沢が頬を膨らませた。
「プッ///」
思わずその姿に僕と水野は笑ってしまった。
「何で笑うわけ?怒ってんだけど。」
まるでさっきまで仲が悪かったとは思えない。
すっかり打ち解けてきたようだ。
まだこのときの僕はこの三人がこれからずっと
一緒になることを知らなかった。
それは新たな腐れ縁が出来た春の夕暮れ。
to be continued
今回は長かったですね!
これでほぼいじめ編は終わりです。
次回少し小林のその後が分かりますが…
いかがだったでしょうか?
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