君に届け   作:アインシュタイン

8 / 10
どうも!

最近多くの方にこの小説を読んでもらえていて
とても嬉しいです!
有難うございます。

今回は前回の続きではなく…


初の番外編!

それではどうぞ!!


番外編 一日遅れのクリスマス

<君に届け #一日遅れのクリスマス/>

 

 

 

12月24日

そう、それは聖なる夜、クリスマスイブだ。

 

このシーズンになると街はカップルが賑わう。

この商店街も今日はカップルばかりだ。

 

皆二人で歩いているのに自分だけ一人でなんだか

恥ずかしくなった僕は、目的地へといつもより

速く歩き始めた。

 

カラン

 

いつも通りのドアベルの音がなり、僕は目的地

に着いた。

 

「いらっしゃいませー」

 

「よっ!」

 

「お、翔平じゃーん。」

 

僕が来たのは山吹ベーカリー。

 

僕の同級生の山吹紗綾の親が経営してる店だ。

この店のパンの上手いこと。

 

僕はこの店の常連客だ。

 

「いつもの、用意してあるよ♪」

 

「おっ、サンキュー」

 

山吹もよくこの店を手伝っており、僕が来ると

いつもこうして例のものを出してくれる。

 

その名は…

 

クロワッサン

 

この程よい甘さが調度良い。

 

「今日は彼女とデート?」

 

「いや、彼女いないから」

 

「あっそうだったね。高校一年生のクリスマス

イブ、翔平はボッチだったかー」

 

彼女はそう言ってニヤリと僕に笑いかけた。

 

山吹は結構腹黒い。ドSってやつか。

でも何て言うか憎めないやつだ。

 

「はいはい。そうですよー。そういう山吹は?」

 

「あっ!それ聞いちゃう?」

 

「聞いちゃう」

 

「それがねー、なんと今年はね♪」

 

ま、まさか。山吹に彼氏が!

 

「山吹、お前まさか!嘘だろ!」

 

「えっ?何が?」

 

「か、彼氏出来たのか?」

 

「いや、今年はポピパの皆とパーティーだよ。」

 

なるほどね。ちょっとビビった。

 

山吹はpoppinpartyというバンドをしている。

 

なんか色々あって一時期バンドしたくない

症候群だったが、猫耳女こと戸山香澄により、

今は思いっきりバンドをしている。

 

話すと長くなるから言わないけど。

 

山吹のドラムがこれもまた上手いんだな。

 

一応ライブも全部行ってる。

 

「翔平、ドンマイ♪」

 

「おう。一人でクロワッサン食ってるわ。」

 

「美咲のこと誘えば良いじゃん。」

 

「いや、あのな。山吹…」

 

「はいはい。冗談ですよー」

 

全く山吹って奴は。

 

ここで美咲の名前を出すか。

どうしようか。誘いたいがきっと迷惑だろう。

 

一応家に寄ってみようか。

 

そんなこんな考え、僕は山吹ベーカリーを出た。

 

----------------------

 

「来ちゃった。」

 

僕は結局、紆余曲折の末、美咲の家の前に

来てしまった。

 

ここまで来たなら仕方ない。

 

僕は覚悟を決め、インターホンを鳴らした。

 

ピンポーン…

 

誰もでない。

 

「ハァ…」

 

バンドの練習だろうか。2分ほど待ったが誰も

出て来なかった。

 

ホッとしたような寂しいような。

 

自分の複雑な気持ちが少し嫌になった。

 

「クロワッサンでも置いてくか。」

 

僕はクロワッサンを買いすぎた為、4つ

クロワッサンを違う袋に分けてドアノブに

かけた。

 

美咲は喜んでくれるだろうか。

 

来年こそは必ず、この思いを届けよう。

 

僕は新たな決意をし、家へと帰り始めた。

 

 

----------------------

 

僕は家に着き、思いっきりベッドに寝転んだ。

 

RAINを開き、着信を確認する。

 

美咲からの連絡は無し。

 

「ハァ…」

 

高校一年生のクリスマスイブがボッチか…

 

落ち込みながらテレビをつけようとしたその時…

 

 

プルプルプル…

 

僕の電話が鳴った。

 

「もしもし。」

 

「もしもし。翔平?」

 

「おう。何?」

 

この甘ったるい声の主は…

 

そう、奥沢美咲だった。

 

「クロワッサン。翔平でしょ?ありがと。」

 

「ん。」

 

「何その返事。素直に感謝してあげてんのに。」

 

「悪い悪い。」

 

さっきまで落ち込んでいたはずの心が、たった

これだけの会話で明るくなった。

 

そうだ。今こそ…

 

「あ、そうだ。美咲…」

 

「ん?何?」

 

「あの…さ…」

 

「うん。」

 

「明日って…空いてる?」

 

僕は震える手を押さえながら、恐る恐る

聞いてみた。

 

どうだろうか。美咲は忙しいのだろうか?

 

もし。もし、空いているなら…

 

「あー明日かー。ごめん、空いてないや。」

 

やっぱり。僕はついてないらしい。

 

「そっか。分かった。」

 

「ハロハピのメンバーとパーティーなの。」

 

「おう。」

 

なんかこの流れ、山吹ともした気がする…

 

「ごめん、翔平。」

 

「大丈夫。気にしてねーから。」

 

「本当?」

 

「おう。」

 

「そっか。じゃあ。またね♪」

 

「ああ。またな。」

 

 

プー…

 

僕はこうして高校一年生のクリスマスを一人で

過ごすことになった。

 

----------------------

 

12月26日

 

結局昨日は一人が悲しくなり、水野と一緒に

ラーメンを食った。

 

ケーキじゃないという…

 

本当は美咲と一緒にクリスマスを過ごした

かったが… 遅すぎた。

 

過ぎたことは忘れよう。

 

もう時計は12時過ぎを指している。

 

「26日か…」

 

もう昨日クリスマスが終わったことで街は

お正月モードだ。

 

全く…宗教ごちゃ混ぜなこの国に呆れる…

 

美咲は今何をしているのだろうか。

 

その時…

 

 

 

プルプルプル…

 

「もしもし。」

 

「もしもし。翔平。」

 

「おう。今日はどうした?」

 

「今日雪だね。」

 

僕は雪が降っていたことを知らず、

急いでベランダに出た。

 

「本当だ。一日遅れの雪だな。」

 

「本当だよ。昨日降ってくれれば良かったのに。」

 

「だな。」

 

「ねえ、翔平…」

 

「ん?」

 

「下…見てみて…」

 

どうしたのだろうか。

 

僕はベランダから玄関を見下ろした。

 

すると…

 

何とそこには美咲が笑顔でこっちに手を

ふっていた。

 

「美咲…」

 

「昨日会えなかったでしょ♪」

 

「今そっち行く。」

 

僕は嬉しかった。美咲に会えた。

 

まるで幻のようだ。

 

 

 

ガチャ

 

鍵を開けるとそこにはすぐ近くに美咲がいた。

 

「お邪魔しまーす」

 

「おう。」

 

美咲は手に紙袋を持っていた。

 

これはもしや…

 

「美咲、ココアいるか?」

 

「あ、待って。その前に…」

 

僕は胸が高まった。

 

「はい。一日遅れたけど、メリークリスマス♪」

 

美咲は僕にその紙袋を差し出した。

 

「ちょっと待ってろ。」

 

 

数分後…

 

 

「お待たせ。」

 

「うん。」

 

「ん。これ。」

 

僕はそう言って袋を差し出した。

 

そう、美咲の為に買っておいたのだ。

 

今年は渡せないと思っていたのだが…

 

「わー♪ありがとう。」

 

「おう。」

 

「開けて良い?」

 

「好きにしな。」

 

「照れてんの?」

 

うっかり美咲を目の前にして僕は頬を赤くして

しまった。

 

自分の恥ずかしさを隠すため、僕も袋を

開けてみた。

 

そこには…

 

僕の好きなバスケットボールプレイヤーの

リストバンドと服が入っていた。

 

一方、僕の渡した袋には…

 

「わー!ネックレス!」

 

「似合うかなーって思ってさ。」

 

「ありがとう♪これ欲しかったの!」

 

本当かどうかわからないが、僕はとても

嬉しかった。

 

「僕もこれ、欲しかった。」

 

「良かった。」

 

「次の部活で使うよ。」

 

「うん♪」

 

やっぱりクリスマスは良い。

 

世界中の皆に幸せを運んでくれる。

 

「美咲…」

 

「ん?」

 

「遅くなったけど、メリークリスマス!」

 

「うん♪」

 

すっかり外は雪景色だ。

 

白さが幻想的で、今にもサンタが出てきそうだ。

 

 

 

 

いつか美咲にこの思いは届くだろうか。

一日遅れのクリスマスでもどうか

 

この思い…

 

 

 

 

 

君に届け

 

 

 

 

to be continued

 

 




どうでしたか?

まだまだ下手くそですけど、
皆さんに少しでも喜んでいただけると
嬉しいです!

感想本当にお待ちしてます!



皆さん、一日遅れましたがメリークリスマス!
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