ロウリア王国強化   作:EC

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進行

中央暦1639年3月25日

クワ・トイネ公国 城塞都市エジョイ

 

ロウリア空海軍による攻撃から40分後、クワ・トイネ=ロウリア間の国境付近で待機していたロウリア陸軍部隊は、総司令部からの第二段階発動命令を受け一斉に侵攻を開始。

2個自動車化狙撃兵連隊を先頭とする侵攻部隊は、途中小規模な部隊と交戦しながら一路エジョイへと進撃を始めた。

 

 

城塞都市エジョイ

西部方面師団臨時司令部

 

「急ぎ残存部隊を纏めろ!東部方面軍に増援要請を出せ!」

ロウリア空軍の攻撃で破壊された司令部の代わりとして設置された臨時司令部では、運良く空爆から生き残った西部方面軍司令官のノウ将軍が指示を飛ばしていた。

 

「将軍!本国から、ロウリアが我が国に宣戦布告したとの魔信が来ました!」

 

「何!?ロウリアが?そんな馬鹿な!」

 

ノウが魔信の内容に驚愕する中、臨時司令部に慌てた兵士が入ってくる。

そしてノウがそれに反応するよりも早く、大声でこう言った。

 

「将軍、敵の攻撃です!」

 

 

ロウリア陸軍第3自動車化狙撃兵連隊は、空軍のMi-24による支援を受けつつエジョイ市に突入。

90両のBMP-2は市内で再編成中だった一万弱の兵士を薙ぎ倒し、1時間の戦闘の末エジョイ市を占領した。

戦闘によってクワトイネ側は7千の兵士と六百の市民を失い、対するロウリア軍の損害はゼロ。

この戦いは、新生ロウリア軍にとって初の本格的な戦闘であり、彼らはこの戦いで地球の兵器の強さを改めて感じることとなった。

 

第二段階発動から1時間。連隊ごとに各目標へ侵撃した侵攻部隊は、一人も戦死者を出すことなく全ての戦闘に勝利。

また、これらロウリア軍の侵攻に関する情報は、方面軍司令部、あるいは公都の政治部会にはほとんど届いていなかった。

交戦したクワトイネ軍部隊のほとんどが十分な報告ができぬまま壊滅したことに加え、第一段階の空爆で魔信機が破壊されたことがその主な原因だった。

 

 

 

クワ・トイネ公国 公都クワ・トイネ 政治部会

ロウリア王国による宣戦布告から1時間後、クワ・トイネ政府は大混乱に陥っていた。

数十年来の友好国であり、ロデニウス大陸同盟の加盟国として様々な協力を行なっているロウリアが侵略してくるなど想定されていなかったためである。

 

 

「一体どうなっているんだ!?」

閣僚の一人が悲鳴にも近い怒鳴り声を上げた。

 

「まさかロウリアが侵略してくるとは・・・」

 

「将軍、ロウリア軍の侵攻を防ぐことは可能か?」

カナタ首相が軍最高司令官に問う。

「エジョイが持ち堪えれば、東部・南部方面軍から兵力の増援で防衛できます。万が一エジョイが陥落した場合でも、国土の多くを失いますが

防衛自体は可能です」

 

「そうか・・・。外務大臣、ロウリアからの要求は?」

 

「植民地化のみです。それ以外の要求はありません」

 

「それ以外の条件での講話は認めないと言うことか」

 

「恐らくは・・・」

 

政治部会に重苦しい空気が広がる。

 

「首相、日本に助けを求めるのはどうでしょうか」

参加者の一人が声を上げた。

 

「日本に?」

 

「はい、かの国は凄まじい国力と技術力を有しております。軍も強大でしょうし、何より我が国から大量の食料を輸入しています」

 

「ふむ、外務大臣。日本は我が国以外に有力な食料輸入先を持っているか?」

 

「今の所そういった情報はありません。輸入量も大きく変化していませんし、恐らく食料は未だ我が国からの輸入に頼っているかと」

 

「そうか・・・、よし、それでいこう。外務大臣、直ちに日本大使館に人を送れ。日本大使に我々の意思を伝えるんだ」

(それにどのみち、我が国単独でロウリアに勝利する事は不可能だ。クイラ王国ならば侵攻には耐えられるかもしれないが、食料供給を絶たれればいずれは負ける。ならば、日本を巻き込む以外に道は無い)

 

「将軍、ロウリア軍がエジョイを攻撃するまでどのくらいかかる?」

 

「一ヶ月程かと」

 

「よし、公国全土から兵を集めてロウリアとの前線に送れ、できるだけ侵攻を遅らせろ」

 

「はっ」

 

日本の参戦というクワ・トイネ唯一の希望、それを実現させるため、公国政府は動き出した。

しかし、政治部会の人間は知らなかった。この戦争は驚異的な速度で進行し、ロウリア軍は今まさに彼らの元へ突き進んでいることを。

 

 

第二段階発動から1時間後 公都クワ・トイネ近郊

第1独立空中襲撃旅団 第2空挺連隊

 

「第3中隊より報告!目標より15kmの地点で小規模な敵部隊と接触し、これを撃破したとのことです!」

 

公国が本格的な対応を始めた頃。公都近辺に降下したロウリア軍空挺部隊は、何度か公国軍と交戦しつつ、着々と公都に迫りつつあった。

 

 

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