この街の名前は何ですか?   作:神山甚六

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「神は現世における様々な心配事の償いとして、我々に希望と睡眠を与えたもうた」

ヴォルテール(1694-1778)


アルコールは二十歳になってからだけど、そもそも飲めない奴だっている(その1)

 落語家の立川談志は「酒が人間をダメにするんじゃない。人間がもともとダメな存在だということを教えてくれるものだ」という言葉を残している。二日酔いで沖縄開発政務次官を更迭された御仁の発言だということを踏まえて考えると、なんとも含蓄のある発言である。

 

 酒に関する諺は、コーヒーの格言よりも遥かに多い。アルコールの害を説くよりも、それをたしなむ人間への苦言が多いような気がするのは、いかに人類が長い間、この「キチガイ水」と付き合ってきたかということの証左であろう。

 

 というわけで酒臭いならぬ、生臭い話をひとつ。

 

 アルコールに対する宗教的タブーのない日本は、その取り扱いについて寛大とされる。だがそれは、あくまで嗜好品の対象として購入、あるいは摂取する場合に限られている。昨今の飲酒運転の取り締まり強化によって、そのタブーも変化しつつあるとされるが、流通や販売のハードルは元から高いのだ。

 

 それを裏付けるように、一昔前まで旧大蔵省において重要な徴税対象だったのは煙草と塩、そして酒である。

 

 酒類、つまりアルコール類の販売には「酒類販売免許」と呼ばれる管轄の税務署長からの許認可が必要であり、またこの免許があったとしても、年に何回かの講習を受ける義務が生じる。仮に受講を拒否したり、販売業者としてふさわしくないと判断されれば、免許剥奪もありうるという厳しいものだ。

 

 「自己の飲食店の中で、食事等と共に提供する」限りにおいては、該当する保険所の許可だけでもよいのだが、販売免許があったほうが、より幅広い商売が可能になることは想像がつくだろう。例えばレストランで提供したワインやウィスキーをお客様が気に入ったとすれば、それとなくお土産としての買い上げを進めることも可能になる。しかし飲食店や酒場は、酒類販売の場所としては「不適格である」というのが税務署の見解であり、前述のような商売は本来なら不可能である。

 

 この酒類販売免許だが、新規申請のハードルは極めて高い。既存の経営との厳格な分離、一定以上の資産や販売場所の確保と申請、地元の地方自治体の条件のクリア等々。決して不可能ではないが、とにかく片手間では片付けられないだけの時間と労力が必要である。行政書士による代行も可能だが、思い付き程度の考えで依頼するにしては、いささか尻込みする金額を要求される。具体的には6ケタ程度。

 

 そのため、休眠状態にある酒屋や居酒屋(申請が今ほど厳格でない時代にとりあえず確保していた)から既存の販売免許を買収したり、名義貸しで営業するという抜け穴的な商売があるとか、ないとか、あるような、ないような……

 

 伝聞であるので事実かどうかは知らない。知らないので税務署さんは来ないでください。

 

 さて「ラビット・ハウス」である。

 

 元々、ここで営業していた居酒屋飲食店から営業譲渡をうけたマスター、つまり香風(かふう)老人が、店内を自分好みに全面改装して営業を開始したのが始まりである。そしてお上には従順であるマスターは、年間講習を受け続けてきた。

 

 つまり香風老人は、喫茶店のオーナー経営者でありながら、酒類販売免許を保持している。

 

「ワシは、ラビット・ハウスを酒屋にするつもりはない!!」

 

 経営改善案の一環として、それとなく酒類販売の取り扱いを提案したタカヒロさんに、香風老人は青筋を立てて激怒した。

 

 まぁ、そらそうなるわな。

 

 

 毎年のように異常気象が騒がれる中であっても、「暑さ寒さも彼岸まで」の格言は不変のようだ。この街の支配者たる傍若無人な耳長と、被支配者である我ら人類を、等しく頭上から苦しめた夏の太陽神たる炎帝は、8月15日を前後として表情を変える。無慈悲な陽射しは、僅かながらも鋭さを緩め、体感的にも精神的にも開放されたような錯覚を私たちに齎す。ひょっとすると、あちらに戻る御先祖様が、苦しむ子孫を見かねて、茄子の牛か胡瓜の馬の背中に炎帝様を乗せて連れてくのかもしれない。

 

 とはいえ、カレンダー上はまだ8月。炎帝の姿が去ったとしても、喉の奥にへばりつくような残暑は健在である。「ラビット・ハウス」の定休日であるこの日、私は「臨時休館」の張り紙が貼られた図書館の玄関前で、途方に暮れていた。

 

 観光に特化した「木組みの家と石畳の街」の中でも、この街の図書館はちょっとした名所である。大正期の富豪の別宅を改装した建物は、観光客の間でも人気が高いが、同時に公立図書館としても日本では十の指に入る存在だ。

 

 他の公立図書館が財政的に苦境に立たされる中、篤志家からの支援による強固な財政基盤に支えられ、私の通う大学を始めとした全国の教育機関との連携も充実している。寄贈された収蔵書籍の中には、国立国会図書館にすら現物がないという歴史的価値のあるものが多数含まれており、東西を問わない稀覯書や稀書、あるいは珍本の類まで取り揃えている。この図書館を目当てに、国内外から街を訪れる学者先生もいるとか。

 

 とはいえ私のような特に目的意識のない大学生にとっては、安い利用料でクーラーの効いた場所を利用出来るという以上の意味はない。提携大学の学生は無料で利用出来ることから、資料探しの名目で、涼をとるついでに冷房代を節約しようという私の計画は、張り紙一枚であっけなく頓挫した。

 

 どうしたものかと途方に暮れる私の視線に、図書館玄関脇の掲示板に張られたポスターが目にとまった。

 

「花火大会ねぇ」

「去年のクライマックスの、大玉三十連発は壮観でしたよ」

 

 何度目だ、青山。

 

 

 「お暇ならご一緒しませんか」という女神からの御誘いに、何も知らない初な女の子のように(あるいは餌のない針に食らいつくタボハゼの如く)ほいほい飛びついた私であったが、目的地が『甘兎庵』であると伝えられた際には、少しばかり厭な予感がしたものだ。

 

 そして、私の予想は的中する事になる。

 

「いらし「ああー!!!」ませぇー?」

 

 私と青山女史が『甘兎庵』に連れだって入ると、女性店員の挨拶を遮るようにして、あからさまに動揺した叫び声が店内に響く。絹を切り裂くような声に、店内にいた全ての人間は驚愕して「何事?」と視線を向けるが、騒動の元凶たる真手(まて)(りん)君は、全くそれに気がついていないようだ。おそらく青山女史しか見えていないであろう真手君は、中央のテーブル席から立ち上がったまま、私達を指さしている。口をパクパクさせている姿は、酸欠の金魚のようだ。

 

 突然の叫び声と奇行に、店内に居合わせた不幸な人々は、相変わらず私達と真手君をキョロキョロと見比べている。和菓子が陳列されたショーケースの向こうでは、宇治松(うじまつ)夫人がすざましい表情でこちらを(というよりも私を)睨んでいる。注目されることに慣れていない私は、いたたまれなくなって、視線を木目調の床に落とした。

 

「成る程、和風の喫茶店というのもいいですねぇ」

 

 薄々感づいていたが、青山翠という人は相当な自由人である。店内の内装や家具を観察するためか、左右や天井に床と、あちこちに視線を投げ掛けながら真手君のいる席へと進む。私はといえば、青山女史の後ろで身を縮こませながら「すいません、連れなんです」と頭を下げて、御嬢様に仕る執事のように続いた。

 

 中央のテーブル席につくや否や、私は真手君に嫌みのひとつでもぶつけてやろうかと考えていた。だが先手を打ったのは真手君であり、この小生意気な女学生は、青山女史と私の顔をじろじろと見比べてから「豚に真珠ですね」と厳しい一言を発した。

 

 ここで大人しく引き下がっては、男の面目が立たない。私は青山女史から見えない位置にあるのをいいことに「ふふん、うらやましいだろう」と自慢する代わりに、にやりとほくそ笑む。

 

「な、あっ……?!」

 

 あこがれの青山先輩の前で、声を荒らげるのは躊躇われたのだろう。真手君は声にならぬ呻き声のようなものを漏らしつつ、ぎりぎりとこちらを睨み付けている。私はようやく溜飲を下げ、心穏やかな気持ちになった。

 

「豚に真珠か。俺はさしずめ金華豚かイベリコ豚かな?」

「は?何を勘違いしているんですか?先輩はせいぜい便所豚がいいところです。そもそも豚は本来、綺麗好きな生き物、どうせ万年床の先輩を豚に例えるなんて、豚に失礼というものです。今すぐ山に入ってイノシシの前で土下座してきてください。そして突き飛ばされてください」

「凛ちゃん、あまり乱暴な言葉を使っちゃ駄目だよ?」

 

 やーい、怒られてやんのー

 

「店員さんもですよ?」

 

 これには私もぐうの音も出ない。それを見た真手君は「ふふん」と得意げに胸をそらした。そうしたところで、その板のような胸が膨むわけでもないのにと私は考えたが、青山女史の手前、その言葉を飲み込んだ。

 

 その真手君は、白のレディース用カッターシャツに、スーキージーンズというシンプルな格好をしている。無意識かもしれないが自分の容姿に自信がないと、特に足にフィットするタイプのスーキージーンズは履けないものだ。可愛いというよりもかっこいいという言葉が相応しく、悔しいがそのスレンダーな、スレンダーな(大事な事なので2回言った)体型によく似合っていた。

 

 一方で、こちらも私服姿の青山女史は、襟首の広い薄緑色のブラウスに、前にボタンのついたフロントボタンスカート。小物はそれにあわせた品のよいものをいくつか身に付けており、靴は赤いレディースサンダルを履いていた。ファッションはよくわからないが、女神は何を着ても美しく可愛いので問題はない。

 

 その青山女史が真手君から向かって正面の席、すなわち私の横の席に着席すると、先ほどにもまして真手君があわあわと慌て始めた。

 

「あ、青山先輩。どうぞ私の横に来てください。そのほうが話しやすいですし」

「私はここで大丈夫ですよ。それにこの席だと、凛ちゃんの顔が正面からよく見えますからね」

「いえ、でも……」

 

 ぼそぼそと口ごもりながら、真手君が私に視線を向ける。私は特に何も考えていないよう顔でメニューを広げていたが、実際には青山女史の横に着席出来た事に舞い上がっており、メニューなどまったく頭に入ってこなかった。それでも彼女の視線に気がついて顔を上げたが、真手君はぷいっと顔をそらした。

 

「だ、駄目です!そんな変態の横に座ったら、青山先輩が汚れます!」

 

 はっはーん、なるほど……

 

 私はやたらと攻撃的だった彼女の不可解な言動が、ようやく腑に落ちた。要するに真手君は、大好きな先輩が誰かに取られるかもしれないと焦っているのだ。私の女神対する信仰を俗人のそれと同一視しているのは気に入らないが、それはそれで面白い。顔を真っ赤にする真手君に対して、私はここぞとばかりに追撃をかけた。

 

「ひどい、ひどいわ凛ちゃん!そんなひどいことを言うなんて、おじさんは悲しいよ!」

「……なっ、あ、り、凛ちゃんって!!先輩に私の事を呼び捨てにされる筋合いはありません!大体、先輩は私の一体何なんですか!」

「熱中症になりかけたところに、救いの手を差し伸べた命の恩人だよ」

「むっきー!!」

 

「やかましいよあんたら!!」

 

 私と真手君の後頭部を、宇治松夫人が両手に持った木のお盆で遠慮なく引っ叩いた。

 

「あ、お婆さん。私この抹茶と善哉のセットで。お餅はふたつでお願いしますねー」

 

 あ、青山さぁん……

 

 

 ほどよく冷房が効いている「甘兎庵」の店内には、焙煎した茶葉と熱を加えられた小豆特有の香りが立ち込めている。木目調で統一されたインテリアの中で、ショーウィンドーに並ぶ色彩豊かな和菓子達は、鮮烈かつ自然な対比となり、客の目と舌を楽しませていた。

 

 そんな静かで穏やかな時間が流れる「甘兎庵」だが、ひときわ異彩を放つインテリアが、店の中央に鎮座している。鉄棒を床に突き刺して垂直にした上に、鉄球を半分にカットして突き刺したような謎の装置。単なるインテリアにしては存在感がありすぎるし、実用性があるとも思えない。どのような意図によって、これが設計され、そして設置されたのか。

 

「なんで先輩がここにいるんですか?」

 

 少なくとも、後頭部の鈍痛に襲われている私には想像もつかない。

 

「ちょっと先輩、無視しないでくださいよ」

「……あぁ、先輩って俺のことか。一瞬、誰のことかわからなかった」

 

 口の悪いリバーシブル胴体こと真手君は、私と同じように後頭部を抑えながら、小声で詰問する。声を出せば頭に響くからだろう。

 

 それにしてもあの婆さん、手加減なしにおもいっきり叩きやがって……まあ、他の客の迷惑も顧みず、店内で騒ぐだけ騒いだ私と真手君が全面的に悪いのではあるが。全く、末恐ろしい婆さんである。婆さんで末恐ろしいというのも妙な話だが。

 

 そんな下らないことに思考を飛ばしながら、私は真手君に対して、青山女史に同道を許可された経緯を簡潔に伝えた。

 

「青山さんに図書館でナンパされてね」

「なるほど。あの喫茶店をクビになったんですね。おめでとうございます」

「お前、人の話聞いてた?それとも頭叩かれておかしくなったか?」

「私はお前という名前じゃありません。それと先輩は叩かれても叩かれなくても、大して変わりませんね」

 

 ああ言えばこう言う奴である。真手君への反論は山のようにあったが、この失礼きわまりない後輩に大学生としての余裕をみせつけるため、私は断腸の思いで腹の中におさめた。

 

「いきなり先輩扱いとは、どうした風の吹き回しなんだ?」

「いかに人面獣心の性欲野人な野蛮人であっても、年長者としての敬意は払うべきだと思いまして。たかが3年で大きな顔をしないで下さいと思いますけど、先輩であることは変わりませんから」

 

 「それに私は『貴方』の女房じゃありませんし」と、真手君は「貴方」のところを強調する。前回の私の発言を、いまだに根に持っているようだ。

 

「お待たせしました。抹茶です」

 

 そうこうしている間に、私達が注文した商品が運ばれてくる。先ほど真手君によって発言が遮られた例の女性店員は、見事な営業スマイルを浮かべながら配膳作業を行う。だが、私の鋭い観察眼は、店員が青山女史と真手君の顔を順番に確認してから、最後に「何でこいつここにいるんだ」とでもいいたげな視線を私に送ったことを見逃さなかった。

 

「セットの善哉はもう少々お時間がかかります。ごゆっくりどうぞ」

 

 私としては店員の態度に憤慨してもよかったのだが、それよりも差し迫った問題を突きつけられていた。私は内心の焦りを隠しながら、目の前に置かれた抹茶を、茶道で使うような本格的な茶器に入れられたそれを見下ろしていた。

 

 習字で使う墨汁のように真っ黒な色をしたそれは、茶碗というよりも円柱の底を切ったような形をしている。その中に泡立った深緑色の液体が満ちており、コントラストがなんとも美しい。香りと共に、仄かに立ち上る熱を感じさせるそれは、さながら一つの芸術作品のようだ。

 

 ……これ、どうすればいいんだ?

 

 確かに私と真手君は、青山女史に釣られるように抹茶のセットを頼んだが、まさか本当に裏だか表だか武者小路だかで使うような器に入って出てくるとは、想定していない。

 

 これはどうしたものかと視線を上げて見れば、真手君と視線がぶつかる。その焦りの表情からして、私と同じような思考を辿ったであろうことは想像に固くない。だからといって、助けを求めるような視線を向けられても困るのだが。それに「3年で先輩面しないでくれ」と言ったのは、君ではなかったか。

 

(先に飲んでいいよ)

(いえいえ、先輩からお先にどうぞ。遠慮なさらず、どうぞどうぞ)

(レディーファーストというだろ。君こそ遠慮しなくてもいい)

(やはりここは年長者を立てるべきかと……早く飲んでくださいよ)

(いやいや、まずは君から)

(いやいやいやいや、まずは先輩から)

 

 言葉を交わさずとも、互いの気持ちは通じあった。アイコンタクトで醜い切実な押しつけ合いを続けること30秒近く。私と真手君の苛立ちと焦りが頂点に差し掛かったその時、穏やかな声が私達の耳に届いた。

 

「あ、これ美味しいですねぇ」

 

 あっけにとられる私達の視線の先で、青山女史は両手で茶碗を持ち上げて、一足早くお茶の味を楽しんでいた。確かに茶席じゃない、ただの喫茶店なんだから、普通に持ち上げて飲めばいいのか。そりゃそうだよな。うん。

 

 先ほどまでのやり取りがなんだか居た堪れなく、真手君も私も視線を合わせられない。私達は青山女史を見習い、見よう見まねで右手で茶碗の側面を持ち、左手を底に添える。そして鏡写しのように羞恥心で赤く染まった頬を隠すように、茶器を顔の近くまで持ち上げる。

 

 なんとも馥郁とした香りが私の鼻をくすぐり、私は口をつける前に再度、茶器の中身をじっくりと観察した。

 

 抹茶は混ぜるのではなく「練る」と表現する。流派によって細かな違いがあるようだが、粉の量が多ければ濃茶、少なければ薄茶と呼ぶらしい。私の見る限りでは、この店の抹茶は濃茶に属するもののようだ。私はゆっくりと茶器を傾けると、片栗で薄くとろみをつけたような液体を口に含んだ。

 

 ずずっという音とともに、口の中から鼻の奥まで、鍋で煮詰めたかのような濃厚な茶の香りが広がる。

 

 真っ先に感じたのは、抹茶の苦さである。しかしそれは、例えば収穫から少し時間が経過した野菜のような青臭さではない。ここに提供されるまでの、幾多の丁寧な下処理の工程をたどるように、幾層にも折り重なった重層な苦さである。そして十二単衣のような重ね着の奥には、確かに旨味と甘さがあり、最後には口腔がそれで満たされた。

 

 以前の騒動の際、香風老人は『甘兎の主人はどうしようもない因業ババアだが、抹茶と餡子に対する向き合いと姿勢だけは大したものだ』と評価していた。そういえばメニューにも「当店で提供する抹茶はすべて前日に挽いたものを使用しております」という注意書きがあったはずだ。なるほど、丁寧に挽いて処理をした抹茶とは、こういうものなのか。

 

 私は感心しつつ、さらにもう一口、この苦みを楽しもうと茶器を傾け……

 

「苦いですねこれ。抹茶オレにすればよかった」

「このお子ちゃま舌め。家に帰って氷砂糖でも舐めてろ」

「な、何ですって!」

 

 私は再び真手君と激しい言い合いになり、宇治松夫人から2度目となる厳重注意処分を受けた。




青山「凛ちゃんと店員さん、仲がいいんですねー」

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