十六夜の登る頃   作:雪楓❄️

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お久しぶりです?

この作品は比較的最近の更新だと思ってたんですが、それでも大分前のことで驚いてます。


作品の更新が遅いのに転スラの新作を書いた馬鹿ですが、宜しければそちらも見て貰えると嬉しいです!


それでは日常回?どうぞ!


8話

晴れて風紀委員に選ばれた翌日。

摩利さんから忙しくなる1週間と言われたにも関わらず、私は学校を休むハメになってしまった。

 

「そろそろ機嫌を直して下さらないかしら?」

 

「いくら何でも急過ぎますよ、折角水波ちゃんにお弁当まで作ってもらったのに……」

 

私は今車に乗っているのだが、それは学校に行くためではなくある場所へと連れ去られているからである。

朝、いつもの様に学校に行こうと家を出るなり玄関先にて叔母に拉致られた。

普段ならばこういった予定がある場合は前日に連絡が来るものなのだが、前日の定期電話の時に水波ちゃんと余計な話で盛り上がったおかげで私に言うのを忘れていたらしい。

 

 

「……それに、私あの人たち苦手なんですよね」

 

魔法師の社会的立場の改善をするつもりもなく、ただの生体兵器としか思っておらず、有事の際や対外交渉の際には勝手に頼ってくる始末。今回、私が呼ばれたのも後者関係のことである。

 

「わからなくもないわよ?でも、仕方ないのよ…一応約束してしまったのだから。それにこれは達也のためでもあるのよ」

 

「………うぅ…」

 

真夜さんの言う通り、3人目の戦略級魔法師である大黒竜也の存在は日本国にとっては隠しておいて得があるかと言われれば全くないと言い切れる。四葉家から圧力をかければ問答無用で黙らせることも出来るのだが、無理に押さえつけて政府から反感を買うのも好ましくない。そのため、達也を隠しておく代わりに私だけを対外的に発表するという形になったのだ。

 

「花楓ちゃん、諦めて?」

 

「…………はい」

 

真夜さんの懇願するような表情に私が反対出来るはずもなく、私は目的地まで車に揺られた。

 

 

 

◇◇◇◇

 

「お待ちしておりました、四葉真夜様。四葉花楓様」

 

到着するなり、仰々しい出迎えと共に出てきた副官の人は私たちに深くお辞儀をするとそのまま奥の部屋へと案内した。

 

「あっ、花楓ちゃん久しぶり〜!!」

 

そんな声と共に私へと大手を降ってくる女性が一人。

 

「…そんなに動いてると危ないですよ、澪さん」

 

この車椅子の人は五輪澪。私と同じ戦略級魔法師の1人で【深淵】の使い手である。澪さんは歩けないという訳では無いが、移動が楽という理由で車椅子での生活を送っているらしい。

 

「ようこそいらっしゃいました、四葉殿」

 

「お招きありがとうございます」

 

久しぶりの再会に挨拶を交わす私と澪さんを横目に、総理大臣と真夜さん、そして軍のトップである防衛大臣の3人は既に話を始めようとしている。基本的に私はこの手の話はノータッチであることが多く、真夜さんに任せている。

 

「ほら、花楓も一応座りなさい」

 

私も促されるままに真夜さんの隣へと腰を下ろす。"一応"と付けているあたり、真夜さんも分かっているのだろう。

こうして、新たな戦略級魔法師としての私の立場などが話し合われることとなった。

 

 

◇◇◇◇

 

 

「それじゃあ、澪さんまた」

 

「えぇ、またね」

 

長い長い会談を終えた頃には既に日は暮れていた。

特にあの総理たちの魔法師への見下したような視線はあまり好きではないので、私にとっては地獄の時間でしかなかった。それは澪さんも同じだったようで話が終わると同時に2人ですぐにその場を去った程。

 

「花楓ちゃん、あなたあそこまであからさまに逃げることないでしょう」

 

澪さんと別れたとほぼ同時に真夜さんが、挨拶を終え私たちに追いついた。真夜さんもあまりいい顔はしていなかったが、それでも最後までいつも通りだったのは流石だと思った。

 

「頑張った方ですよ?あの人たち、私たちを道具か何かだと思ってるですもん」

 

「否定は出来ないわね…」

 

真夜さんは苦笑いしながらも私の意見を肯定した。

魔法師が戦争において強大な戦力であることは否めないが、それでも同じ人間にあのような視線を向ける彼らと友好的にやるというのは中々厳しいものである。

 

「帰りましょうか」

 

真夜さんの提案に私も頷き、葉山さんの待つ車へと向かった。

 

 

 

◇◇◇◇

 

 

家に帰った私を待っていたのは達也からの報告だった。

深雪や水波ちゃんからの愚痴は覚悟していたが、達也からのまさかの愚痴のようなものには驚いた。

達也曰く「花楓がいなかったおかげで、お前のファンとやらに狙われた」とのこと。それ以外でも、剣道部の騒ぎを沈静化させたりと今日は大活躍だったようだ。

ファンがいるというのは嬉しいことなのだが、行き過ぎたものやまして達也を狙うとはいい覚悟である。

 

「……達也に名前聞くの忘れた」

 

制裁を加えようにも名前が分からない以上どうしようもなかった。翌朝、達也に聞こうとしたが頑なに名前を言おうとはしなかった。

 

 





大して進まない上に、どうでもいい日常回となりました…。


次回からは原作に干渉していくかと思うのでどうぞよろしく!!
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