銀河英雄ガンダム 〜ラインハルトは援軍の巻物を読んだ〜   作:ラインP

29 / 30
障害により、何話か読めなくなっているようです。
私も第四百七十七話までの何話かが非表示になって読めなくなっています。
ですが、毎日更新しているので、常連の方はちゃんと読めてると信じて投稿します。


第四百七十八話 魔術師の嘲笑

「オーベルシュタイーーーン!」

 

袖付きのモビルスーツから放たれた兇弾から死皇帝ラインハルトを身を挺して守った参謀大臣のオーベルシュタインは血塗れ身体で縋り付くラインハルトの頬を撫でて安心した顔を浮かべる。

 

「陛下・・・ご無事で何よりです・・・」

 

「もう良い、喋るな! メディーーーック!」

 

ラインハルトはオーベルシュタインの口を両手で塞ぎ、応急手当をする。

ビームライフルの直撃を受け、オーベルシュタインの身体は全身が重度のやけどを負っていた。

ラインハルトは水筒の水をかけて熱を冷ますが焼け石に水だ。

 

「これは酷い。今すぐ手術が必要です」

 

メディック兵はオーベルシュタインの惨状を見て、直ぐさまその傷の深さに気付き、開腹手術を開始する。

 

「オーベルシュタインは助かるのか!」

 

「ここまでの重傷だとオーベルシュタインの気力次第です。全治数ヶ月は覚悟してください」

 

ザクザクとオーベルシュタインの全身が切り刻まれていく。

切断された動脈からブシュッと血が噴き出すがメディック兵は怯むことなくメスを振るう。

その姿はまさしくプロフェッショナル。

司令部付きのメディック兵は選りすぐりのエリート貴族から選出されたまさしく凄腕であった。

 

ラインハルトは手術が無事に終わりミイラ男のようになったオーベルシュタインを見て安堵を浮かべる。

そして眦をつり上げ、オーベルシュタインを撃った目の前に立つ袖付きのモビルスーツを睨みつける。

 

袖付きのモビルスーツ、ローゼンジョールはラインハルトを再度仕留めるために突きつけたビームライフルの引き金を再度引く。

だが、それよりも早く、ラインハルトがブリュンヒルデ二式改の銃座へと取り付き、主砲を撃つ方が早かった。

 

「オーベルシュタインの仇!喰らえ!」

 

主砲から放たれたゲロビームにより、ローゼンジョールは吹き飛ばされる。

 

「ちっ!体力が100残ったか!流石400コスト!硬い・・・だがまだだ!」

 

ラインハルトは舵へと取り付き、ブリュンヒルデ二式改を全速力で発進させる。

ロケットブースターで加速して、艦首をローゼンジョールへと体当たりさせる。

これにはローゼンジョールも耐えれず、爆散する。

 

袖付きのパイロット、キョウラン・ザラは父・アスラン・ザラの名前を叫びながら死んでいった。

 

その光景はたまたま乗り合わせたテレビクルーのカメラを通じて、プラントの袖付き本部に居るアスラン・ザラへと届けられていた。

 

「おのれ、死皇帝ラインハルトめ!そこまでして平和を乱したいか!」

 

玉座で全てを見ていたアスラン・ザラは怒り狂い、手に持ったダイヤモンド製のワイングラスを地面へと叩きつける。

 

平和を願い、単独ラインハルト討伐へと赴いた息子を無惨にも虐殺され、それを悲しまない親は居ない。

 

「今すぐだ!今すぐ帝国に宣戦布告を宣言せよ!」

 

ザフトと帝国軍の間に結ばれた平和協定はたった10年で終わりを迎えることになる。

 

こうして第三次銀河戦争が開始された。

 

だが、彼らは知らない。

 

この事件の真実を。

 

キョウラン・ザラを焚きつけ、更にラインハルトに彼を殺させたのは誰か。

 

イゼルローン要塞の奥深くでテレビを見ながらブランデー入りの紅茶を飲みながら、計画通りに行ったと魔術師は嗤う。

 

これから始まる地獄を止められるのはただ一人。

 

未だ眠る彼のみ。

 

キラ・ヤマトが参戦するまで後2時間39分。

 

魔術師に踊らされるピエロ達の嘆きが銀河へと響く。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。