ハリケーンブロッサム   作:びしゃもん

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第16話です。
前回、嵐花の振り回したボンベに頭を持っていかれそうになった梨子。
それを助けたのは誰なのか?
どうぞ!


Promise you

ーーー鞠莉・梨子:ダイビングショップーーー

 

しばらくして、鞠莉が床に膝を落とす。

 

「う…う…。

うあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!

 

そして、大声で泣き始めた。

 

「鞠莉ちゃん…。」

 

間一髪、難を逃れた梨子は鞠莉の近くで膝を降ろす。

 

「バカっ…バカ…梨子のバカぁ…。

バカ…バカバカバカバカ…!」

 

梨子をひたすらに叩く鞠莉。

 

「バカ…!死んじゃったらどうするのよ…!」

「ごめん…。」

「私…すごく怖かった…!梨子がいなくなっちゃったらって…!」

「…ごめん…。」

「ダメ…もう絶対許さない…!」

「……………ごめん……なさい……。」

「イヤ。」

 

そっぽを向いてしまう鞠莉。

梨子はそんな鞠莉に近づき、その背中に額を乗せる。

 

「鞠莉ちゃん…。私…約束する。もう無茶はしない。勝手にどこかへいなくなっちゃうなんてこと、絶対にしないから…。

お願い…こっち向いて…。」

「ほんと……?」

 

そっぽを向いたまま、鞠莉は応える。

 

「本当だよ。私、もう鞠莉ちゃんの手、離さないから…!」

 

そう言って梨子は、鞠莉の手をギュッと握った。

その温かさに鞠莉は安堵し、そして振り向き、ハグをする。

 

「約束…絶対だよ…?次やったらもう、罰ゲームじゃ済まさないから…!」

「うん…!」

 

ーーー?・嵐花ーーー

 

目の前がぐるぐるしたと思ったら、体から飛び出していた。

 

「うわわ!なんずら!急に!?」

 

よく見ると、現実にいる自分がボンベを振り回している。

そして、そこに突っ込もうとしている人影がひとつ。

 

「!!ーー梨子ちゃん!!」

 

それを見るなり少女の体は梨子の目の前に移動する。

そして、回ってくるボンベに手を突き出した。

 

(お願い…!!)

 

少女の手は光を放ち、ボンベと衝突する。

ボンベは床を突き抜け、砂に沈んだ。

 

「ふぅ…間一髪ずら…。」

 

少女は一息つくと、呆然と立ち尽くしている自分を睨みつける。

そして

 

「こぉぉぉぉ〜らぁぁぁぁぁ〜!!!!!」

 

大声で怒鳴り始めた。

そのあまりにも大きい声に、嵐花は体をすくませる。

少女は砂に沈むボンベを指差して言った。

 

「こんなもの振り回したら危ないずら!!もう少しで梨子ちゃんに当たるところだったんだよ!?」

【………。】

 

嵐花は俯いたまま答えない。

 

「こんなものが当たったら人の頭なんて簡単になくなっちゃうずら!分かってる!?」

【………。】

 

少女はなおも責めたてる。

後ろでは鞠莉が大声で泣いていた。

 

【…なさい…。】

「…なに?」

【ごめん…なさい…。】

 

絞り出すように嵐花は声を出した。

それに対し少女は頷く。

 

「うん。

でもその言葉はーー

…おらに言うことじゃないよね。」

 

少女は厳しい顔を少し緩め、嵐花の背中を押す。

 

【うん…。】

「じゃあ…行こっか。」

 

少女に促され、嵐花は梨子の方へ歩き始めた。




第16話『Promise you』いかがでしたでしょうか。
嵐花と花丸の感情には気を使っているつもりですが、やっぱり思ってたのと違うのは、イレギュラーの鞠莉がいるからかな。
次もお楽しみに!
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