やはり鞠莉ちゃんは自由奔放が似合いますね。
さて、ここから本題に移っていきますよ。
「全く!今日は何をしにきたんですか!」
開口一番、梨子はそう口にした。
ここは大瀬崎の海水浴場から少し離れた林の中。人々の喧騒から離れた梨子達は休憩を取っている。
「え?曲を作りにきたんでしょ?」
鞠莉が嘯く。
とぼけた顔を見てげんなりしながらも梨子は鞠莉を問い詰める。
「じゃあなんで遊ぼうとしてたんですか?鞠莉さん。」
「そりゃあ…夏真っ盛り!な曲を作るためには、思いっきり夏を楽しむしかないと思ったからよ〜!!」
ダイビングスーツを着替えながら、鼻息荒く鞠莉が答える。
「おお〜。そういうことだったずらか〜。参考になるなぁ。」
我が意を得たりと花丸が頷く。
「参考にしなくていいから。
とにかく、今回の計画は私に任せるって言ってくれたんだからついてきて下さい〜!遊ぶのは明日!」
「は〜い。もう、しょうがないなぁ〜梨子は!」
梨子が懇願すると、あっさりと鞠莉は了承した。
元よりそのつもりだったのだ。梨子もなんとなく察しはついていた。
(でも…その度にボケられていたら…。)
…ついていたが、身が持たなさそうだ。
(なら、さっさと行きましょう!)
決意した梨子は、鞠莉が着替え終わるのを待って声をかける。
「それじゃあまず、大瀬神社に行きましょう。お参りしてから、奥に進むの。」
「それが曲作りに必要なの?」「ずら?」
『夏』と『神社』が結びつかない2人は首を傾げる。
「お参りは直接は必要ないけれど…。一応、神様にご挨拶しておこうかと思って。この先の森の中に入るから。」
梨子が説明すると、2人とも頷いた。
「そういうことかぁ。確かに、神様への挨拶は大事ずら〜。」
「そうね。一応、虫除け、クマ鈴は用意して来たけど…神様にもお願いしておかないとね♪危ない目に遭わないように!」
素直な2人に満足気な表情になった梨子だったが、鞠莉の用意周到さには舌を巻いた。
(なんだ…私の話ちゃんと聞いてたんじゃない…。)
鞠莉は他にも、救急キットや十分な水分など、登山者並みの装備を持って来ていた。
しかもそれを、すでに大瀬崎のダイビングショップに置いてあったというのだから驚きを通り越して呆れてしまう。
(だったら最初から、ついてきてくれればいいのに…勝手なことばっかり…。)
「はぁ〜…。」
ため息を吐いた梨子に、鞠莉がいたずらな笑みを浮かべて
「ため息つくと…美人が台無しだよ?」
「…!」
そう言われてしまったので、梨子は無言で抗議した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
大瀬神社は駿河湾の海の守護神とも呼ばれ、旧くから漁民の信仰を集めてきた。
そんな神社の境内に踏み入り、梨子、花丸、鞠莉の3人は静かに参拝する。
(良い曲ができますように…。)
(突然のご無礼、お赦しください。もう少しだけ、お邪魔します。)
(みんなが無事に帰れますように…。)
その時、不意に強い風が吹いた。
梨子はその冷たさに驚く。
(えっ?)
花丸も驚いた様子で自分の身体を見回している。
鞠莉はまだ目を閉じていた。
『今日の目的』いかがでしょうか。
なんか、ハーメルンのサイトはOSによって仕様が違うんでしょうか。
1話を投稿した時、もうちょっと編集しやすかったんですが…。
原文ママなので、スマホの方読みにくいかも。ごめんなさい。どうぞよろしく。