少し間が空いてしまって申し訳ありません。休日は遊んでおりますので…。
梨子、鞠莉の今後が気になりますが今回は花丸のお話です。
どうぞ!
ーー人々はその存在を忘れつつあった。
みんなに自分たちの存在を認めてもらうにはどうしたらいいか。
そんなことは決まっていると、そいつは言った。
ならば、こうすればいいーー
花丸は、雲の上で考え事をしていた。
(ん〜…。空を飛ぶのには慣れてきたけど…)
「どうやって戻ろうかなぁ…。」
『空を飛べる』と気がついた時は無性に楽しくて、側にいた子供と一緒に沼津中を飛び回って遊んでいた花丸だったが、冷静に考えてみれば今の自分の状況はおかしい。
(地上に降りようとすると壁に当たるし、沼津からは出られないし…。あの変な立方体はどうやら本当に箱みたい…)
子供が姿を消し、途端に冷静さを取り戻した花丸は、沼津中を飛び回ってこの空間を調査していた。
調べ尽くした時にはもう日が暮れていた。
(それに…)
子供と一緒にいた時の記憶が曖昧だった。『楽しかった』はずなのだが、何をしていたのか、具体的なことは靄がかかったように思い出せない。
(あの子が特別な力を持ってる…?何か人に催眠術をかけるような…。)
その時、どこかから笑い声が聞こえた。
【うふふふふ…。遊ぼう…。】
「!?ーーー誰!?どこずら〜!?」
その時、3つの白い箱が淡く光り始めた。
しかし、花丸はそれに気がつかず笑い声のする方へ飛んでいく。
【あはははは…!あはははは…!】
「うふ、うふふふふ!なんだか楽しくなってきた♪」
子供の声があまりにも楽しそうでーー花丸は、段々と色んなことがどうでもよくなっていく。
「よーっし!遊ぶずら〜!!」
そう言って、声が聞こえた場所
ビャクシン樹林の中へ消えていった…。
ーー大人達は森の中を照らす
行方不明の少女を探して
その内の1人が美しい髪を持つ少女を発見した。
「おぉ〜い!この子じゃねえか?」
「あぁ、そうだなぁ。この近くの寺の子だ。間違いねえ。」
「すぐ連絡だ!」
そう言って大人の1人が携帯電話を取り出した。
まさにその時
突然少女が目を覚ます。
「お、起きた。」
「大丈夫か?」
少女は応えず、ただニヤッと笑うと、突然走り出した。
「おい!どうした!?」
大人達が追いかけるが、強い風が邪魔をする。
【あはははは…あははははは…!】
少女は笑い、遂には身体が浮き、森の中を自由に飛び始める。
呆気に取られる大人達を尻目に、少女は飛んで去って行ってしまった…。
ーー町が出来ていく。
高いビルが建つ。
とうとう自分たちを知る者は僅かとなってしまった。
知っている者の多くは誰かにそれを伝える前に自分たちのせいで死んでしまった。
寂しい。寂しい。
友達が、欲しいーー
第9話『遊ぶずら!』いかがでしたでしょうか。
白い箱、テストに出ますので覚えておいてもいいですが、今回で最後の登場です。残念。
とうとう大瀬崎に空飛ぶ少女が現れましたね。この子は一体誰なのか。
そこらへんも含めてお楽しみに!