僕の友人がヤンホモだった。   作:ぐ腐腐

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今回はかなり短いです。


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 クラスがしんと静まり返っている。

 そんな中、僕が恐る恐る教卓へ立つとみんなが一斉に僕に注目した。

 僕はそれにたじろぎながらも、自己紹介を始める。

 

 

 佐々木咲人です。よろしくお願いします。

 

「みんな、佐々木君は事故で入学が遅れたんだ。早くクラスに馴染めるよう仲良くしてやってくれ」

 

 

 担任の先生の声で静かだったクラスに徐々に騒がしさが戻り始める。ありがとうございます先生!助かりました!

 先生へ心の中で感謝を伝えながら、教えられた席へと向かう。その間も注目されていたが、比企谷君と由比ヶ浜さんを発見したため少しだけ気が楽になった。

 

 

 少しすればHRも終わり、終わると否やクラスの人たちがたくさん僕の元にやってきた。

 確かに一週間遅れで学校に来ることになったけど、それだけでここまで注目されるとは思わなかった。何だか居心地が悪い。

 

 

「やあ佐々木君…でいいんだよね?」

 

 え、あ、うん。

 

 

 そんなことを考えていると、クラスの人たちの中でリーダーっぽい男の子が僕に話しかけてきた。何だか凄いキラキラしている人だ。

 

 

「俺は葉山隼人。いきなりだけど咲人って呼ばせてもらってもいいか?」

 

 

 ニコッと音が付きそうなほど爽やかな笑みを浮かべる葉山君。

 ………横から飛んできている視線に気付かないフリをし、僕もそれに答える。

 

 

 うん。よろしく葉山君。仲良くしてね?

 

「……っ、う、うん。よろしく」

 

 ……?どうしたの?

 

 

 挨拶をしただけなのに顔を逸らされてしまった。え?何?なんか僕の顔に変なものでもついてる?

 

 

「ああ、いや何でもないよ。…… (可愛すぎる)

 

 そっか、ならいいんだけど。

 

 

 聞き取れないほどの小さい声で何かを言っていたが、まあ大したことではないだろう。

 その後もクラスメイトたちと交流して、楽しそうな学校生活になりそうだと安心した。

 ただ安心できないと思ったこともある。

 それは、僕が女の子から連絡先を聞かれたとき殺気を飛ばしてきた比企谷君と、何故か光一つない淀んだ目でこちらを見つめてきた由比ヶ浜さんのことだ。

 

 怖いよ、比企谷君も由比ヶ浜さんも…

 由比ヶ浜さんに至っては瞬き一つせずに見つめて来るからね。しかも目が合えばそのままの光がない目で笑いかけてくるし。

 今だって何かを口パクで伝えてきている。

 

 

 ……え?お仕置き?

 

 

 

 

 

 ……………え?

 

 

 

 

 ****

 

 

 学校生活一日目が終わった。

 あの後、由比ヶ浜さんからのお仕置きと称したお説教があったり、比企谷君から男子トイレの個室に連れ込まれ抱きつかれたりなどがあったが、それ以外は何の珍しいこともない平凡な一日だった。

 

 それにしても由比ヶ浜さんのお説教が思っていたより怖かった。

 少しすればあの光の無い目で見つめられるのに慣れたのだが、いかんせん僕の耳元で囁くのが辛かった。

 

『咲人くんは私だけを見てればいい』

『咲人くんと私は将来を誓い合った仲』

 

 そんなことを言われた時は、小町ちゃんと似たような子なんだなぁと他人事のように考えていた。

 結局そのお説教は僕が由比ヶ浜さんのお家に遊びに行くことを材料に許してもらうことができた。

 というか、小町ちゃんの件もそうなんだけど、将来を誓い合った覚えが全くないんだよね。もしノリで結婚したいとか好きだとか言ってたら………その時は煮るなり焼くなりしてほしい。

 

 比企谷君のことはいつも通りの感じだった。

 嫉妬深いのは知っていたし、比企谷君も「このくらいで嫉妬してごめん」なんて謝ってくれた。

 告白の返事を伸ばしている時点で謝るのは僕の方なんだけど……

 

 

「どうしたんだ咲人?」

 

 ううん。何でもないよ。ただ今日一日楽しかったなーって思ってただけ。

 

「そっか。俺も咲人がいたから楽しかったぞ」

 

 

 そう言いながら僕の右手に手を絡ませて、笑いかけてくる比企谷君。にぎにぎと僕の手の感触を楽しんでいるようだ。

 

 

 あ、そういえばさ。今度由比ヶ浜さんのお家に行くことになったんだけど、比企谷君も来る?

 

「…………いや。俺はいいや」

 

 

 僕はその答えに驚いてしまう。

 あの嫉妬深い比企谷君が女の子の家に行くときについてこないなんて……

 

 

「なんか失礼なこと考えなかったか?」

 

 い、いや、そんなことないよ。

 

「ふーん。ま、いいけどな。……今日は家に寄ってくのか?」

 

 うーん。そうしようかな。小町ちゃんにも挨拶したいし。

 

「そっか」

 

 

 僕が寄ると答えると比企谷君はそっぽを向いてぶっきらぼうに返事をした。

 比企谷君はそれでバレてないと思ってるのかもしれないが、その陰ではニヨニヨとしてるのを僕は気づいてるよ。

 

 

 ふふっ、じゃあ早く帰らないとね?

 

「っ、そ、そうだな。うん」

 

 

 むふっー、と息を吐き歩き出す比企谷君。

 そんな様子に思わず笑ってしまいそうになる。勿論、微笑ましいという意味でだ。

 

 

「何してるんだ?早く行こうぜ」

 

 はいはい。

 

 

 猫背のせいで低くなっている頭をぽんぽんと叩き、僕らは比企谷君の家に向かっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ***

 

 佐々木咲人。

 陽乃さんから、その男の子のことは聞いていたが実際に会ってみるとすごく可愛い子だった。

 

 陽乃さんは咲人のことを、私のことをちゃんと見てくれた面白い子だと言っていた。

 

 確かに面白い子だった。

 人を惹きつけるような不思議なオーラを纏っていて、あの聞いていて心地の良い声は更に魅力を色濃くしていた。

 クラスの女子たちがこぞって連絡先を聞いていたのも納得できる。

 

 盛り上がる女子たちに対し、咲人は苦笑いを浮かべていたが断ることはなかったことから優しい性格であることもわかる。

 

 陽乃さんがあんなに気に入っているだけある子だ。

 悪い女子たちに絡まれないように俺がちゃんと見てやらないと。

 

 

 

 

 

 




葉山くんまじお父さん。
早く戸塚くんを出して、主人公と絡ませたい(意味深)。
最近R-18も書いてみようかななんて思ったりもしてます。もし書いた時は後書きなどでお知らせするので見てくださると嬉しいです。
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