東方四面楚歌   作:ソーヤー麺

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はい12話です

今回はかなり暴力的かつ下品な表現が多いのでご注意ください

では12話目をどうぞ!


二人目の男 一人目の男と邂逅する

 

 

 

 

 

 

 

 

 

物凄く困った、て言うかメンドクセェ。

ワンコを助けてやってからワンコが更になつくようになりやがった…

取り敢えず我が家であり貴重な移動手段でもあるトレーラーを見付けた、エンジンはどうか分からねぇが外見的には大丈夫だ、良かったぜ。

 

「…何時まで撫でてりゃ良いんだよ」

 

「もう少しだけお願いします」

 

「いい加減にしねぇとその犬耳引きちぎるぞクソ犬」

 

「あ、あはは…冗談ですよ、ね?」

 

「良いから立て、何時まで座ってんだお前」

 

俺は脱ぎ捨てたコートを拾い、埃を叩くとコートを羽織る。

そしてまだ座ったままのワンコの腕を掴むと無理矢理立たせてやった。

 

「いたた…すみません」

 

「…すっかり暗くなっちまった、今日はトレーラーで寝て明日里に行くぞ」

 

「は、はい、分かりました」

 

俺はトレーラーの鉄扉を開け、中に入る。

中はこっちの世界に来る前と一緒でグチャグチャにはなってなかった。

片付けしなくて済んだのは良かったな、だって片付けんのメンドクセェし。

中に入って鉄扉を閉め、鍵を掛ける、これで一先ず安心だな。

 

「ほら入れ」

 

「お邪魔します…あ、思ったより綺麗ですね…それに良い匂いがします…」

 

「汚そうな見た目で悪かったな」

 

「そ、そんな事言ってません!

男の人の部屋何て入るの初めてだから…その…」

 

「…今暖房入れるからそのへん座ってろ」

 

へー、野郎の部屋入んの初めてか…

この犬、初いな。

まぁ、そんな事はどうでもいい、今は甘いもんが食いたくて仕方ねぇ。

俺は冷蔵庫を開けると中から瓶ビールとコーラ、チョコレートバーを二本取り出すとコーラをソファにちょこんと座ったワンコに手渡す。

 

「これ飲め」

 

「あ、はい…ありがとうございます…」

 

コーラを受け取ると、ワンコはコーラの瓶を見詰めたまま動かなくなる。

 

「………何だよ?」

 

「あの、これは…?」

 

何だコイツ、まさかコーラ飲んだことねぇのかよ…

 

「…コーラ」

 

「こーら?」

 

俺はワンコからコーラを奪うと栓をテーブルの端で外すと、瓶をワンコに突き付けた。

 

「飲め」

 

「は、はい…頂きます」

 

恐る恐るコーラを飲むワンコを尻目に、俺もビールの栓を外し、勢い良く飲み干す。

 

「……っ!?けほっ…な、何ですかこれ!」

 

強い炭酸に馴れてねぇのかコイツ、少し飲んだだけで咳き込んでやがる。

 

「……ぶはぁ…何って、コーラ」

 

「これが…コーラですか…」

 

「…未知の飲み物です」

 

「オレンジジュースのが良かったか?」

 

「出来れば…」

 

ワンコから渡されたコーラを飲みながら、冷蔵庫からオレンジジュースを渡す。

何故か赤面してやがるワンコにオレンジジュースを手渡す。

 

「あ、ありがとうございます…///」

 

「…これ食え」

 

チョコレートバーを渡してやると甘い匂いを感じたのか尻尾が揺れ始めた、あとで触ってやる。

 

「これはチョコレートですか…っ」

 

「お前めちゃくちゃテンション上がってんじゃねぇか」

 

「そ、そんな事ないです!///」

 

「俺の分もくれてやるから食ってろ、俺はシャワー浴びてくる」

 

「ホントですか!やった!…あ……///」

 

何だ、やっぱりチョコレート好きなんじゃねーか。

そう思いながら俺はバスルームに移動する。

 

バスルームに移動して服を脱ぎ、シャワーを浴びる、熱いシャワーは身を清めるだけでなく、生きてることを実感させてくれる素晴らしい効果を持つ。

だからシャワーが好きだ。

 

髪と体を適当に洗い、バスルームから出る。

……やべぇ、洗濯してねぇや。

仕方ねぇ…流石に下は履くが上は無しだな。

 

頭をタオルで拭きながらワンコに近付く。

ワンコはチョコレートバーに夢中で俺に気づいて無い、ここはいっちょ脅かしてみるか。

 

「………」モグモグムグムグ

 

「……」モニュッ

 

「…………………………ひゃああ!!////」

 

後ろから乳を揉んでやった、すると尻尾の毛を逆立てながらソファから跳び跳ねて転んだ。

中々良いリアクションするじゃねぇか。

 

「お、結構跳ねたな」

 

「い、いいいきなりなななななにするんですかぁ!!?////」

 

「乳を揉んだ」

 

「何平然と答えてるんですか!///」

 

どうやら乳を揉まれるのも初めてだったらしいな、まぁ、悪いとは思わねぇけど。

 

「それと!どうして上半身裸なんですか!?// 」

 

「着替えがねぇのと楽だから」

 

「うぅ…変態…///」

 

「うるせぇ、また揉むぞ、早くシャワー浴びて来い…傷気を付けてな」

 

「…むぅ…まだ言い足りないですけど、分かりました//」

 

ワンコがバスルームに行ったのを確認すると俺はソファに寝転ぶ、少しするとシャワーの音が聴こえ、睡魔が襲ってくる。

しかし、本当にちょろいなコイツ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

明日になれば何かが変わると思っていた。

だから明日に生かされる。

毎日が戦い、生きることは戦いだ。

 

戦いを止めるのか?

ならお前は生きることを止める事になる。

形を変えて襲い掛かるのは殺した人間の思いが俺の中で生きているからだろう。

 

だが、気にする事は無い。

お前は…悪魔だろう?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……グレンさん」

 

暖かい物が頬を撫でる。

どうやら寝ちまったらしい、変な夢をみちまった。

 

「…上がったのか」

 

「はい…大丈夫ですか?」

 

ワンコが心配そうに俺の顔を見る、俺の頬を撫でながら見詰める目に、俺は釘付けになっていた。

普段なら頬を撫でる手を払い除けただろう…だけど今だけは好きにさせてやるか。

 

「ああ…大丈夫だ」

 

「うなされてましたよ…」

 

「何時もの事だからな…」

 

「…私、グレンさんの妹さんに似てるんですよね…?」

 

「そんな事言ってねぇ…」

 

馬鹿のクセに覚えてやがったか…

 

「どこが、似てるんですか?」

 

「無視かよ………………雰囲気、だな」

 

「…そうですか」

 

ワンコは嬉しそうに笑った。

その顔は俺にとっちゃ眩しすぎるぜ…

 

「グレンさんは、妹さんが大好きなんですね…」

 

「……ああ、そうだな」

 

「妹さんは、今どこに?」

 

「…知らねぇ」

 

俺はワンコの手を払い除け、ゆっくり立ち上がった。

正直そろそろ限界だ、こんなにベタベタ触られたら夢に出ちまう。

俺はタバコに手を伸ばす。

 

「あ、あの…」

 

「何だ?」

 

「それ、煙草ですよね…煙草は体に悪いですよ…」

 

「………ほっとけ」

 

全く、今更禁煙した所で何が変わるでもねぇ。

我慢するだけ損じゃねぇか…

俺はタバコを吸いながらソファに座り、ワンコの方を見る。

ワンコは煙たそうにしながら俺を見据えてやがる。

 

「何か食うか?」

 

「いえ、さっきチョコを食べたので…ケホッ」

 

小さく咳き込むワンコを見てると自然にタバコの火を消していた。

正しくワンコマジックだな、チクショウ。

 

「ならもう寝ろ、明日は早ぇからな。

お前はベッド使え、俺がソファで寝る」

 

「そんな、私がソファで…」

 

「命令な、破るなら出ていけ」

 

「…分かりました、ありがとうございます、おやすみなさい」

 

ワンコは深々とお辞儀をしてから寝室へと歩いて行った。

一々律儀なやつだ。

さて、明日の準備をするか…

 

先ずM1911A1のマガジンを外し、弾を込めていく。

7発の.45CAP弾を込めるとマガジンを本体に装着し、スライドを引く。

M1911A1をテーブルに置くと、イサカにスラッグ弾を込める。

次に、鉄製のウェポンボックスを開け、中からイングラムM10と幾つかの手榴弾を取り出す。

イングラム専用の9㎜弾が入ったロングマガジンをイングラムにセットし、オープンボルトを引いて次弾をチャンバーに送り込んで完了。

 

準備を終え、一息つく。

ベッドの下からアタッシュケースを取り出し、中からコークを幾つか取り出す。

テーブルにコークを出し、直線状にしてから鼻で吸い込む。

 

「…あー……」

 

手足をダラリとさせ、項垂れる。

高揚感と浮遊感が思考を鈍らせ、本能を呼び覚ます。

ヤベェ、今日は…荒れそうだ…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

グレンは手に大きな鉈とバケツを持ち、トレーラーハウスを出た。

行き先は、数時間前に自身と椛が殺した妖怪の死体が放置されている場所だ。

上半身裸のまま、鉈とバケツを手に山の中を歩き続け、やがて妖怪の死体が転がる場所に辿り着いた。

 

「…クソ汚ねぇ害虫共が…、クソに集るハエにも劣って見えるぜ…」

 

ーーザクッ…ゴリゴリ……グサッ…ブチンッ

 

グレンはブツブツと何かを呟きながら妖怪の死体に鉈を入れ、バラバラにしていく。

四肢を切り落とし、腹を捌いて内臓を引き摺り出す。

やがて四体全てが解体され、肉片と化したソレをバケツに入れる、血塗れの掌で口許を拭い、笑いながら山の奥に入って行った。

 

「~~♪」

 

暫くして、トレーラーハウスへと帰るグレン。

血塗れのバケツに同じく血塗れの鉈を突っ込み、口笛を吹きながら暗闇を歩く。

 

ーーひゅるるる~

 

すると、一際大きな風が吹いた。

そして背後に気配を感じる。

大きな気配、恐らく妖怪であろう。

 

「…何か用か?」

 

グレンは振り返らずに尋ねる。

 

「…貴様だな、我々の同胞を殺しただけではなく、亡骸を切り刻んで川に蒔いたのは」

 

「…だったら?」

 

「貴様にも同じ運命を辿って貰う…」

 

「ははは、それは熱心なことで…」

 

グレンはゆっくりと振り返る、顔に笑顔を張り付けて。

 

「テメェ如きが俺の運命を決めてんじゃねぇぞクソ雑魚が…ッ!」

 

その笑顔は凶悪な悪魔の様な形相に変わった。

バケツから鉈を抜き、再び笑みを浮かべる。

 

「……その心意気、人間の割りには大した物だ」

 

刹那、目の前の妖怪が消えた。

 

「だが、死ね」

 

グレンの首に向かって鋭い刃が飛ぶ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…止まって見えやがるぜ、クソ雑魚」

 

 

 

 

ーードンッ!

 

 

 

 

妖怪、改め鴉天狗は何が起きたか解らなかった。

自らの刃が、目の前の男の首筋を切り裂き、其処から噴き出す血を浴びる、そして男の頭を土産に仲間の元に帰る。

それが鴉天狗が思い描いていた未来なのだから。

 

その未来は確実な物、の筈だった。

いくら目の前の男が強かろうと自分の速さに追い付ける筈がない、そう思い込んでいた。

なのに、今の自分はどうだ?

頭に、目の前の男が持っていた鉈が叩き込まれている。

考えてる内に、やがて鴉天狗の意識は闇に堕ちた。

 

 

 

「…残念だったな、クソ雑魚」

 

 

 

そう呟くと、グレンは死体の頭から鉈を抜き、死体を川に運んだ。

 

グレンが外に出て四時間後、空が白み始めた頃にグレンはトレーラーハウスに帰った。

帰ってすぐにバケツと鉈を水で洗い、自身の体をシャワーで清めてからソファに座り、タバコを吸う。

 

「…あ、おはようございます、グレンさん…随分早起きなんですね?」

 

椛が起床し、ソファに座るグレンに声を掛ける。

グレンは何事も無かったかの様に…

 

「……眠りが浅かっただけだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

またヤっちまった。

いくら奴等に見付けられないように死体を隠そうとしたからってあんなになるまでヤっちまうとはな。

それにまた、一人殺っちまった…

 

「おい、それ食ったらそろそろ行くぞ」

 

「ふ、ふぁい!」モグモグ

 

その後、ワンコが飯を作りたいと言い出したので適当にあるもので作らせた。

特別ウマイ訳では無い、マズくもないが。

返り血で汚れたタンクトップとコートを着る、洗濯しねぇとな、メンドクセェ。

さて、途中までトレーラーで行くか。

 

「結構揺れるはずだ、掴まってろ」

 

「は、はい」

 

俺はキーを回してエンジンを掛ける。

一回でエンジンが掛かり、小さくガッツポーズをしてからアクセルを踏む、ゆっくりと山を下って行くが、案の定結構揺れやがる、ケツがイテェ。

 

山をトレーラーで降り、外に出る。

流石に森はキツイのでここで暫くお別れだ。

大きめの革袋にイングラムとイサカ、手榴弾と各種弾丸を詰め、肩に背負う。

腰にはナイフとM1911A1、これで大体のことに対処できんだろ。

先に進む前に…

 

「おい、コイツを持っていけ」

 

俺は一本の日本刀を差し出す。

 

「これは…?」

 

「少し前に俺が仕事の報酬で貰ったもんだ、俺にはいまいち価値が分からん、だからお前にくれてやる」

 

「いいんですか…?」

 

「早く受けとれ」

 

ワンコは礼を言いながら日本刀を受け取ると、刀を抜き、刀身を確認した。

そして満足したのか鞘に戻し、腰に差す。

中々似合ってんじゃねぇか。

 

「ほら、先導しやがれ」

 

「分かりました、もうすぐですよ」

 

森の中を歩く、警戒しながらゆっくりと。

ワンコの能力とやらを使いながら進んでいく、そして二時間程歩くと里の入り口が見えた。

どうやら何事もなく到着出来た様だ。

 

「此処が人間の里です」

 

「……デケェな」

 

「さぁ、行きましょう」 

 

里の中を二人で歩く。

怪我人が多い、人間に混じって妖怪がちらほら見えるな。

まあ、襲って来ねぇ限りは撃ったりしねぇけど。

 

 

 

 

グレンは気付かぬ間にコカインの入った袋を落としていた。

それに気付き、拾い上げる人物が居た。

寺子屋の教師で半人半獣の上白沢慧音である。

 

「ん、これは…其処の貴方!落とし物ですよ!」

 

「………」

 

「其処の背の高い貴方!」

 

「もしかしてグレンさんの事じゃ…」

 

「何?」

 

グレンは振り返る、するとコカインの入った袋を持って此方に歩み寄る少女が居た。

 

「ああ、良かった、これを落としましたよ」

 

少女は微笑みながら袋を差し出す。

 

「あ、ああ、すまねぇな…」   

 

グレンが袋を受け取ろうとしたその時。

 

「…待ってください、もしかして 」

 

少女が袋を開き、中の匂いを嗅いだ。

 

「おい、ちょっと…」

 

「……これは、麻薬の類いですね?」

 

「……良いから返せ」

 

「返せませんね、少し其処でお話をしましょう」

 

そう言って慧音は自らが勤める寺子屋を指差す。

勿論グレンが従うはずも無く…

 

「ふざけんな、良いから返しやがれ…」

 

「お話をキチンと聞いて頂ければ、お返し致します」

 

「……ちょっと待ってろ」

 

グレンは肩に掛けていた、武器の入った革袋を椛に渡す。

 

「わ、分かりました…」

 

「ほら、さっさと行くぞ…」

 

「悪いようにはしません」

 

慧音に言われるがまま、グレンは寺子屋に入って行った。

中には一人の少女が居た、腰よりも長い銀髪、大きなリボンに小さなリボンを飾った特徴的な髪型の少女。

不老不死の蓬莱人、藤原妹紅である。

 

「……慧音、ソイツは?」

 

「ああ、妹紅来てたのか、頼む、少し外してくれ」

 

「でも…」

 

「頼む、妹紅が居たら喧嘩になりかねない話なんだ」

 

「……分かったよ」

 

「ありがとう」

 

妹紅はグレンを一睨みすると寺子屋から出ていった。

 

「さて、私はこの寺子屋で教師をしています、上白沢慧音と申します、貴方は?」

 

「……グレン」

 

「グレンさん…悪い事は言いません、麻薬は止めるべきです」

 

「うるせぇ、テメェには関係ねぇだろ」

 

「私は君の為を思って言っているんだ、グレン君」

 

「いきなり馴れ馴れしく話しかけてんじゃねぇよクソ女」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本当に何なんだってんだ、この女は…

相当イカれてやがる…チクショウ、腹立ってきた…

 

「良いからそれを寄越せって言ってんだろうがクソ女!!」

 

「駄目だ!これは麻薬の類いだろう、こんな物は渡せない!」

 

「ウルセェんだよ!さっさと寄越せ!」

 

「無理だな」

 

「……ああ、そうかい、そう言うことか…テメェ俺を嘗めてんのか?」

 

「違う、私は君の為を思って…」

 

「ならさっさと渡せってんだよ!!それが一番俺のためになるんだからなァ!!」

 

思わず声を荒げちまった、とにかくこのクソ女はムカムカする、一番嫌いなタイプだ。

 

「!魔理沙…妹紅……あとは…」

 

クソ女こと慧音がいきなり俺の後ろを見ながら呟いた。

話の腰を折りやがって…心底腹が立つぜ。

 

「アァ…?」

 

 

 

 

 

そこには、変な魔法使いとさっきの女とジャージ姿のガキが居た。

 

 

 

 

 

 





はい12話でしたー

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ではまた次回!
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