はい18話です!
今回はかなり卑猥でグロテスクな表現があるのでご注意ください
ではどうぞ!
「貴方、いったいどうしてこんな所に居るの!?」
目の前の綺麗なメイドさんが、ボクに尋ねる。
しかし凄い綺麗だなぁ…滅多とお目にかかれないよ。
「……」ジー
「聞いてるの…?」
綺麗なメイドさんがボクの目の前でヒラヒラと手を振る。
「あ、ああうん、聞いてる聞いてる…」
「……貴方、もしかして外来人ね?」
「外来人?なにソレ」
「やっぱり…何処から来たのかしら?」
「えっと、京都…かな」
「……良い?落ち着きなさい
此処は幻想郷、外で言う日本の様な、でも日本ではない世界よ」
まったく意味が解らない、ややこしいよメイドさん…
て言うか幻想郷?
日本じゃない違う世界?
なにソレ、ラノベっぽい。
「とにかく、此処は危ないから早く逃げなさい!」
「え、なんで危ないの?」
「良いから早く…」
ーー…メイドー!!
ボクとメイドさんが話していると、いきなり男の呼び声が聞こえる。
どうやら目の前のメイドさんを呼んでいるみたいで、呼ばれたメイドさんは男の声を聞くと、一気に顔面蒼白になり小さく震え始めた。
「は、早く…逃げなさいっ…!」
「……忠告ありがとう素敵なメイドさん、じゃああの窓から逃げさせてもらうね」
触らぬ神に祟りなし、ヘタに突っ込んで面倒なことになったら大変だしね、ここはメイドさんの忠告に甘えさせてもらう事にしよう。
「まぁ…頑張ってねぇ…あらら…泣いてる…」
メイドさんを励ます為に振り返ると、メイドさんが泣いてた、ちょっと良心が揺らいだけど面倒なことを避ける方が大切なので、ボクは窓から外に出る事にしよう。
メイド長、十六夜咲夜は泣いていた。
自分の不甲斐なさに、そして自身と自身が支えるこの紅魔館の主、レミリア・スカーレットとその妹である、フランドール・スカーレットを襲う余りの理不尽に対する怒りに、止めどなく涙を流す。
咲夜は自分を呼ぶ声に従い、自分が歩き慣れた館の廊下を歩く。
そして、朝になれば主人を起こす為に毎日訪れていた一室、レミリア・スカーレットの寝室の扉の前に立った。
ーコンコン
「し、失礼…致します」
二度、ノックしてから震える手で恐る恐る扉を開ける。
扉を開けると同時に粟の花の匂いを濃くした様な、またはイカを腐らせた様な異臭が鼻を衝いた。
「う…っ……お待たせ、しました…」
「遅いんだよ…あんまり待たせるとコイツ殺すからな…」
「いっ…た…いっ!」
「っ!!申し訳御座いません!
それだけはお許しください…!」
裸の男が、自ら犯す少女の髪を掴み、頭を持ち上げる。
髪を引っ張られる痛みに、思わず声が出てしまい、元から苦痛に満ちていた表情は更に酷いものになる。
「ほら愚図なメイドのせいで痛い痛いだねー…?」
男は、主人の小さな体が犯されるのを見て涙を流すメイドを見ると更に激しく腰を揺らした。
「いっ…た…ああっ…あ…さ…くや…助けてっ!!」
「お願いです!
私ならどうなっても構いませんから…お嬢様と妹様に乱暴しないでください!!」
咲夜は大粒の涙を流しながら、必死に頭を床に擦り付ける。
それを見る男の顔は酷く歪んだ笑みになっていた。
するとレミリアではなく、フランドールを犯す男が咲夜に言う。
「それじゃ意味ネェだろ?
俺らはお前じゃなくコイツらに用があって来たんだからなァ?」
「いたい!いたいよ!たすけて咲夜!!」
男がフランドールの小さな体を乱暴に蹂躙する、するとフランドールが大きく叫んだ。
「妹様!!
言う通りにします!
だから止めてください!」
男はニヤリと笑うと、ある物を咲夜の目の前に放り投げ、咲夜自身が想像もしないおぞましい事を言い放った。
「その銀のナイフでこの二人を切り刻め、なに腐っても吸血鬼だ、死にはしない」
男二人は、スカーレット姉妹から離れると笑いながら咲夜を見た。
現在、紅魔館の住民は全員能力を封じられていた。
男は実は妖怪で、紅魔館にちょっかいを出しては半殺しにされ、追い返されていた内の二人である。
そして今回、自身が思いもよらぬ力を手に入れた事によって、紅魔館の住民への仕返しを思い付いたのだ。
手始めに門番の胸を殴り、心臓を止め。
次に大図書館に押し入り、魔女と小悪魔の腹を引き裂いた。
次にメイドの能力を霊札により封じ。
仕上げに紅魔館の主と、その妹の能力を霊札で封じた後に、炒り豆を砕いた物が織り込まれた縄を用いて二人を縛り上げた。
心臓が止まった門番は動けず。
腹を引き裂かれた魔女と小悪魔は重傷により瀕死に。
能力を封じられたメイドはただの人間に成り下がり。
力を封じられた上に縛り上げられた姉妹は、ただの少女と化した。
事実上たった二人の妖怪により、紅魔館は没落したのだ。
「ほら、早くやれよ」
「うぐっ…げほっ!」
男はレミリアの腹を蹴りながら、咲夜を煽る。
咲夜はナイフを拾うと胸に抱き、ガタガタと震えながら目をぎゅっと瞑って動けない。
「……む…り、です…」
咲夜には出来無かった。
自らが愛してやまない主人を、その妹を切り刻む事など出来る訳が無かった。
「やらネェなら俺らがヤるけど?
死んじゃったらごめんな?」
男は咲夜からナイフを取り上げようとする、だが咲夜はナイフを渡さず、首を横に振った。
確かに自分で主人達を傷付けるなど拷問の様な所業だが、何より主人達を死なせるなど言語道断、あってはならないからだ。
「お嬢様…妹様…………」
咲夜は涙で前か見えないのか、何度も目を擦りなら変わり果てた二人に目を遣る。
「……さく…や…良いわ、やりなさい…コイツらにやられるくらいなら…あなたにやられる方が断然マシよ…」
レミリアは濁った瞳で咲夜を見る、全てを諦めたような表情で咲夜に笑みを向けた。
「お…嬢様っ…」
「咲夜…良いんだよ、私も咲夜になら殺されてもいい…」
同じくフランドールも全てを諦めたような表情で咲夜を見る。
咲夜は二人の元にフラフラと近付くとナイフを振り上げた。
「クックック…愉快だねェ…」
「良い気味だなスカーレット、従者に殺られる気分はどうだ?」
片方の男は笑いを必死に堪え、もう片方の男は腕を組んで姉妹を見ていた。
「お嬢様ァ!!!!妹様ァ!!!!」
咲夜が泣き叫びながらナイフを振り下ろそうとした、その時…
ーーガシャアアアンッ!
大きな窓が、けたたましい音を響かせながら砕けた、すると部屋の中には誰も知らない男が一人飛び込んで来ていた。
いや、一人だけが知っている、咲夜だ。
「よっ…と、イテテ…はい!呼ばれて飛び出てジャジャジャジャ~~ン♪」
一人の男、碧生が決めポーズをしながらウィンクする。
余りの出来事に咲夜以外の者の思考が停止した。
「あ、貴方は…!
何で…逃げてって言ったじゃない!」
咲夜は思わず叫んでいた、見知らぬ男、それも外来人である普通の人間を巻き込みたくなかったからだ。
「いや~、触らぬ神に祟りなしって思ったんだけどね?
触らぬ神もなにも自分が神だし、神からなら触っても良いかな~って、アハハ…て言うかこの部屋臭いっ!」
碧生が鼻をつまみながら辺りを見渡すと、二人の男が碧生を睨んでいた。
「……君達だね?
この子達をこんなになるまで弄んだのは」
「だったら何だ?
正義の味方気取りは止めといた方が良いぜ?」
「その通り、お前死ぬぞ?」
「ヤッチマイナァ!みたいな?」
「……なに言ってんだコイツ」
「もういい、殺るぞ」
男達がゆっくりと碧生に近付く。
だが碧生はおもむろに黒いブレザーを脱ぐと咲夜に差し出した。
「ちょっと預かって」
「…止めて、本当に死ぬわよ…?」
「まぁまぁ、ボクに任せなよ」
咲夜に無理矢理ブレザーを押し付けると、着ている肩だしニットの袖を捲り上げる。
ーピリッ…
だがその時、咲夜は見ていた。
袖を捲る時に走った一筋の青い光を。
(今のは…電気…?)
「さて、しっかり見てな…ヘブッ!」
「うるせぇ!死ね!」
「うわコイツ弱いww」
カッコつけてたが、碧生は一撃で殴り飛ばされた。
「イテテテ…喧嘩は苦手だ…」
「そのまま死ねよ、ほら跡形もなく消してやる…」
男の一人が掌に妖力を溜め始める、すると大きな塊になり咲夜が青褪めた。
「館ごと消し飛ばすつもり…っ!?」
「ご名答だ、お前ら全員死ねッ!」
男が最期に見たのは、白く細い二本の指だった。
ーーズブブ…
「……言ったでしょ、しっかり見てなよってさ」
一瞬にして距離を詰め、男の双眼に右手の指を突き刺す碧生。
すると片方の男が碧生に飛び掛かる。
「テメェェ!」
「ライトニングボルト」
ーービシッ!!
左手を男の頭にかざす、すると大きな音と共に強烈な雷撃が男の顔面を襲った。
「ぐふっ!!?」
男は碧生が放った一撃でいとも簡単に気絶してしまった。
「さて、このオトシマエは付けさせてもらうよ…」
ーーミシミシ…ビシッ…ビリッ
「うあああ!がアッ!!」
突き刺した指から多量の電流を流す、すると高電流により刺激された臓器が悲鳴を上げ、穴と言う穴から血を垂れ流し始めた。
「喧嘩は苦手だけど…殺すのは得意なんだ」
「アアアアアアア!!!??!!??」
碧生はニコニコと笑いながら流す電流の勢いを更に強める。
ブスブスと音を立てながら皮膚と肉を焦がし、血を沸騰させる。
それは想像を絶する苦痛であろう。
「アアアア!!!……」
ーーバシュッ!
脳内の血が沸騰し、圧力に耐えきれず男の頭が破裂してしまった。
辺り一面に脳奬が散乱する。
「ありゃ?やりすぎちゃったかにぃ…?」
碧生は首を傾げながら小さく呟く、それを一部始終見ていた咲夜は唖然とし、動くことが出来なかった。
「メイドさん、メイドさーん」
「…は、はい!!ごめんなさい!!」
碧生が咲夜の肩を揺さぶるとフリーズしていた咲夜が気が付く、しかし碧生を見ると同時に謝罪を述べ始める辺り、どうやら相当の恐怖を植え付けてしまったらしい。
「いや謝らなくて良いんだけどね、終わったよ、二人を助けてあげたら?」
落としていたナイフを咲夜に握らせ、ニッコリと笑い安心させようとする。
咲夜はナイフを握り締めると再び涙を浮かべながら二人を縛る縄を切り始めた。
「やれやれ、神から触っても面倒なことになるんだなぁ…」
はい18話でした!
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ではまた次回!