はいソーヤー麺です。
小説を書くのは中々難しいものですが、楽しくもあります。
とりあえず完結までさせたいので頑張ってバンバン書いていきます!
今回、初戦闘です。
では5話目をどうぞ!
昔の話。
人が数える事を諦める程、過去の話。
まだ人間が生まれる前、草に良く似た姿の「モノ」が居た。
その草に似た「モノ」は数を増やした。
何時しか草は、人と呼ばれるようになった。
二人が三人に、三人が五人に、五人が七人に、七人が十三人に、どんどん数を増やした。
その草に似た「モノ」を、神様は「人間」と名付けた。
そして神様は「人間」と名付けた「モノ」に更に名前を与えた。
一人目の「人間」始まりの者…人々はそれを葦牙(あしかび)と、神はそれをーーー
ーーー浅木……
「っ!?」
不意に名前を呼ばれた気がした、微かに頭痛がする。
平衡感覚が狂う、グラリと体が揺れ、壁に手を突き、倒れそうになった体を支える。
10秒程目を閉じた、そしてすぐに目を開く、よし大丈夫だな……
「浅木…」
魔理沙は瞳に涙を浮かべながら此方を見る、どうやら俺が今更怖じ気付いたと思っているらしい。
俺は大丈夫、大丈夫だから…と魔理沙に言い聞かせながら優しく頭を撫でた。
俺自身にも、言い聞かせる為に小さく呟く。
大丈夫…と
俺は覚悟を決めて、扉を開く。
そこには…
ーーーグシュッ
「あれ?普通の人間じゃないか…おかしいな…凄い妖力を感じたから来たのに」
俺の腹には、腕が突き刺さっていた。
「ぐ…ふっ…」
「……ゴミが、邪魔」
奴が突き刺した腕を振るうと、俺は後方に軽々と吹き飛んでしまった。
「あ、浅木!浅木!!」
魔理沙が俺に駆け寄ろうとする。
「あ、ちょっと待った、君、魔女?」
「くっ…!」
駆け寄ろうとした魔理沙の前に、奴が立ちはだかった、くそが、邪魔しやがって…
「さっきの、君の力?」
「………ああ、そうだぜ…!私の力だ!」
な、何を言ってるんだ魔理沙!
こいつが来たのは、俺のせいだろ!?
何で庇うんだ!
って叫びたいのは山々何だが…もう声が出ない、腹からは血が止めどなく溢れ、既に血の海だ。
「そいつはただの人間だ…ほっといても死ぬ、でも、お前の狙いは私だろ?
ほら来いよ!私を捕まえてみやがれ!」
そう叫ぶと魔理沙は箒に跨がり、全速力で走り去った。
「へぇ…、はは、待て待て」
そして俺の腹をブッ刺した本人は笑いながら魔理沙を、追いかけて飛び去った。
なぁ、魔理沙…今、お前、声は聞こえなかったけど。
口許だけしか見てなかったけどよ。
ーー逃げて、って言ったよな?
私は森の中を逃げていた、奴は後ろから来てる。
浅木を逃がすためについた嘘、それが今度は私を殺そうとしている。
これで死んだら浅木の枕元に毎晩立ってやるぜ。
全く、アイツのせいで殺されそうになるわ、昨日の晩飯を食いっぱぐれるわで散々だ、生きて会えたら文句言ってやる。
奴は後ろから、妖力を固めた弾を撃ってくる、弾幕ごっこなんて生易しい物じゃない、純粋に殺すための物を…
幸い、速度は速くない、何とか避けれる、何とか逃げ切れば…いや、多分私が先に消耗するだろう…奴の方が速度は上だ、ならば…此処でッ!
魔理沙は拓けた場所に出る。
そして素早く振り返り、ミニ八卦炉と呼ばれる物を手に取り、妖怪に向けてこう言い放った。
「魔砲「ファイナルマスタースパーク」!」
ーードドドドドドドドドドドド!!!
するとミニ八卦炉から、圧倒的な破壊力を持った、巨大な極太レーザーが飛び出した。
そのレーザーは、全くブレる事なく標的の妖怪に正面から直撃した。
暫く放射され続けたレーザーは、少しずつ勢いを弱め、ゆっくりと放射を止めた。
「ハァ…ハァ…やったか?」
切れた息を整えながら魔理沙は呟く。
目の前には焼け焦げ、灰になった草や朽ち倒された木々が散乱していた。
それは魔理沙が放ったレーザーの威力を証明していた。
「何とか…なったかな…」
魔理沙はその場にペタリと座り込んでしまった、そして目の前をじっと見つめる。
すると…何かが確かに動いた、魔理沙は思った
嘘だ、そんなまさか…と。
「んー、威力はまぁまぁかな…もう少し火力があったら相殺しきれ無かったかも」
そこにはニコニコと笑いながら近付く妖怪の姿があった、整った顔立ちに底冷えする様な笑顔を張り付けた男。
圧倒的な恐怖に魔理沙は震えた。
「どうやって…あれを…」
「簡単なことだよ、同じような物をぶつけただけさ、僕の方が少し、火力が高かったみたいだけどね」
魔理沙は項垂れた、そして悟った。
やはりこいつには勝てない、私はここで死ぬんだ。
「見たところ、君も人間みたいだけど…まあ魔力は中々あるみたいだし、頂こうかな」
目の前の妖怪が魔理沙の首を掴む、魔理沙の瞳に恐怖の色が映った。
そして瞼をキツく閉じ、その時を待つ。
ーーゴシャッ!!!
「ぐぶっ!」
「…えっ」
気付けば魔理沙は地面に倒れようとしていた。
だがそれを許さないと言わんばかりの勢いで、何者かの腕が魔理沙の華奢な体を抱き上げた。
「…………浅木…?」
「…ああ、待たせたな、ごめん」
そこには知った顔の男がいた、そして、圧倒的で、恐ろしく、だが何故か安心できる妖力を纏った男。
その男はゆっくりと魔理沙を地面に降ろすと、木に凭れ掛けさせた。
「すぐに終わらせるから、ちょっとだけ我慢してくれ」
浅木の大きな掌が、魔理沙の頭を撫でる。
「……逃げろって、言ったのに…」
「ヒーローは遅れて登場するもんだろ?」
「うるせぇ…」
浅木が優しく微笑むと、魔理沙はようやく頬を綻ばせた。
魔理沙は浅木の腹に目を遣る、そこには傷は無く、服に大きな穴と、血の痕を見付けただけだった。
「……預かっててくれ」
浅木はパーカーを脱ぎ、中に来ていたシャツも脱ぐと魔理沙に渡す、晒された裸体は余分な脂肪が一切なく、適度な筋肉に被われていた。
「すぐに、終わるからよ」
そう呟くと浅木は未だに倒れたままの妖怪を、鋭い眼光で睨み付ける。
睨まれた妖怪ゆっくりと立ち上がると、口許の血を手で拭い、笑みを浮かべて告げた。
「……殺すッ」
刹那、驚くべき瞬発力により、一瞬で距離を詰める妖怪、そしてそのまま全力で右拳を浅木の顔面に向けて振り抜く。
「ウガアァァァ!!」
しかし
「…ふんっ!!」
妖怪の拳は、浅木の頭部を粉砕することはなく、軽く避けられ、逆に強烈なクロスカウンターを顔面に受けた。
「ぐ…っ…」
余りの威力に脳が揺さぶられ、その場でよろける妖怪に更に追い討ちを加える。
ーーゴンッ!!グチュッ!!ドゴッ!!
更に脇腹へのフックで肋骨と内臓を破壊し、ストレートで鼻を潰し、ストロングフックで顎を的確に射抜き、砕く。
妖力を纏った拳は強力な武器になり、妖怪の体を壊して行く。
ーードスッ!!
「ゴブァ!!」
妖怪の鳩尾に強烈な前蹴りが突き刺さる、妖怪は吐瀉物と血の混ざった物を撒き散らしながら、激しく吹き飛び、巨木に衝突した。
衝突の衝撃で巨木は大きくしなり、妖怪は背骨を粉砕させた。
「……ゲフッ…ブグッ…」
既に妖怪は虫の息だ、内臓の大半を破壊され、顎は砕かれ喋れず、鼻は潰され機能していない。
背骨も粉砕しているので立ち上がることも腕を動かす事も出来ない。
「……運が悪かったな、俺も、お前も」
「ウグッ…」
「最期に、何か言い残すことは?」
「……グァ…!!」
「そうか、喋れないんだよな、忘れてた」
ーーベシャッ!!
浅木は、妖怪の頭を軽々と踏み潰した。
辺りには脳漿が散乱している、芳醇で噎せ返るような血の匂いが立ち込めた。
「……疲れた」
俺はそのまま能力を解除した、脱力感が全身を襲う。
……クセェ、てか靴と服が…
「魔理沙…大丈夫か?」
俺はゆっくりと魔理沙に歩み寄る
「ん、何とか…」
魔理沙はニンマリ笑う、俺は魔理沙のこの顔が好きだ、可愛すぎる。
「ほら、立てるか?」
「ん……」
手を差し伸べると、魔理沙は俺の手を掴んで立ち上がった。
そしていきなり抱き着いてきた。
「………ありがとう」
「いや、元はと言えば俺のせいだ。
悪かったな」
「でも、助けてくれたから、浅木は私のヒーローだぜ」
屈託のない笑顔を向けてくる魔理沙、スッゲェ可愛い、魔理沙のためなら火の中にでも入ってやる。
「しかし…良く見付けられたな、森の中で」
「ああ、魔理沙の匂いを辿ってきた」
「……な、何だそれ!?///」
一気に真っ赤になった魔理沙、事実を告げただけだぜ?
「その…臭かったか?////」
魔理沙が赤面しながら上目遣いで問うてくる、この表情だけで白飯三杯はイケそうだ。
「いや、全然、大丈夫」
「ぐ、ぐぬ…///」
魔理沙は何か言いたそうに押し黙った。
「ほら、帰ろう、私も風呂に入りたいし、浅木も風呂入らないとな///」
「何から何まで悪いな…ックション!」
そう言えば、俺裸だったね…どうりで寒いわけだ。
「ふふっ、ほら早く帰るぜ!」
魔理沙が笑いながら背中を叩いてくる。
(あー…これからどうしよ…)
なんて考えながら、俺は肌寒さに震えた
5話目でしたー
戦闘描写下手癖ですねー、精進しなければ!
さてさて、感想、批判、アドバイス、誤字脱字指摘待ってます!
ではまた次回!