はい9話目です。
今回からグレン視点になります。
犯罪的だったり、下品な言動の表現が多分に含まれておりますので、ご注意ください。
では9話目をどうぞ!
二人目の男 グレン
20××年10月27日…
アメリカ合衆国のミシガン州、デトロイト。
言わずと知れたアメリカが誇るクソ都市だ。
そんなクソ都市に寄生してるこの俺も充分クソだがな。
今は昼の14時、さて、今日の予定は飯食って酒飲んでヤクをキめて人殺してヤクをキめて女とヤってヤクをキめて酒飲んで寝る、中々多忙だな、毎日毎日疲れるぜ。
取り敢えず適当な物を胃に詰め込む、一昨日のピザが残ってた、腐ってようがカンケェねぇ。
次は酒、腐ったピザをキッツイ酒で流し込む、喉が焼ける様な感覚、食道の痛みには慣れちまったな。
吸殻だらけの灰皿を乱暴に引き寄せる、テーブルからゴミが崩れ落ちてカーペットを汚す、やっちまった、めんどくせぇ…まあいいか。
俺は煙草を吸いながら汚いいベッドの下からアタッシュケースを引き摺り出す、中から白い粉、もといコークの入ったパッケージを取り出し、袋の中身をテーブルに白線状に列べる。
俺は鼻を近付けてゆっくり吸い込む。
「スー……ゲホッ、おお、中々…」
純度は上々、これなら高く売れるな。
もう一つパッケージを取り出してから、ジーンズのポケットにしまってから、アタッシュケースを閉じてベッドの下に仕舞う、見付かれば一生刑務所暮らしが待ってるから上手く隠さないとな。
この時期、流石に裸はキツいから服を着る、じゃないと寒い、俺は寒さに弱いんだよ。
適当にタンクトップを着てからコートを羽織ればOKだ、テーブルに転がってるM1911A1を拾ってマガジンを抜き取り、確認する、良し、弾は入ってるな。
マガジンを銃に装着すると、スライドを引いて弾丸をチャンバーに送り込む、そしてそれをガンベルトに突っ込んだ。
俺はこの銃が好きだ、何時までも変わらないシンプルな外装、.45CAP弾を使用することにより実現した高い威力、キチンとメンテナンスさえすれば寸分狂わぬ精度を発揮してくれる、正しく最高の拳銃。
俺は愛する相棒のグリップを撫でるとバイクのキーを手に取り、我が家であるトレーラーから出る。
今は17時、日が傾き始めてる。
トレーラーハウスから出てすぐの場所に置いてあるバイクに跨がると、キーを挿して回す、エンジンが悲鳴をあげるが気にせずエンジンを吹かす、豪快な轟音と振動が俺を震わせる、バイブレーション機能いらね。
そしてそのまま走り出し、目的地に向かった。
バイクに乗って30分程で目的地の近くに着いた、辺りは工場地帯で賑やかな騒音が鼻に付く、クソウルセェな、燃やすぞ。
俺は目的地近くにバイクを停め、歩き始めた。
さて、標的が来るまでにまだ時間がある、近くのバーで時間でも潰すか。
「おいそこのタコ」
グレンはいきなり声を掛けられた。
背丈はグレンと同等、体格はグレンの二人分くらいの大男だ。
傍らには細身の男が酒瓶片手にニヤニヤと笑っている。
どうやら彼等はグレンの珍しい髪色と、瞳の色に気が付き、暇潰し程度の気持ちでグレンに絡んだらしい。
「………は?」
その言葉にグレンは立ち止まる、いきなり投げ掛けられた言葉に驚きを隠せない様子だ。
「は?じゃねえよ、テメェだよタコ」
大男と細身の男は笑いながら、グレンを挟む様に立つ、すると更に暴言を吐き掛ける。
「なんだ?その頭は、白髪って事はかなり苦労してんのか?さては毎晩色んな野郎にケツを差し出してるんだろ?」
「……付き合ってられねぇ」
グレンは呆れながら大男を押し退け、進もうとする。
今、グレンは気分が良かった、度数の高い酒を飲み、純度の高い麻薬が効いているからだ。
だが、細身の男が言い放った言葉により、それは一変した。
「違うだろ、多分コイツガキの頃に親に捨てられて、そっから働き詰めだったんだろうよ、可哀想にな。
しかしお前の鈍り、カナダか?さっさと国に帰れや」
細身の男はゲラゲラと笑いながら、禁句を口にしてしまった。
「………………差別すんのか?」
「…ハァ?」
「何言ってんだテメェ」
「差別!すんじゃ!ねぇ!!」
ーーグシャッ
そう叫びながらグレンは、細身の男の喉を殴り潰す。
細身の男は叫びになら無い声をあげながらゆっくりと倒れてしまった。
「っ!!…か、は…」
「て、テメェ!よくもやりやがったな!」
大男が右腕を振りかぶり、勢い良く殴りかかる、しかしグレンはそれを軽々と避け、隙を突いて背後に回ると大男の服を掴み、簡単に引き倒してしまった。
そして…
ーーゴスッ!ドゴッ!ゴスッ!ゴスッ!グシャッ!
「オラオラァ!何だテメェその程度か!?
ケツの穴みたいなツラしやがってよォ!!」
「ぐっ!ぎゃあ!やめ…っ!」
グレンは何度も何度も大男の顔面を、硬い靴で踏みつける。
皮膚が裂け、血が噴き出し、骨が砕けるまで止む事は無く、大男が意識を失い、血塗れになった所でようやく止まる。
「ぐ…グググゥ!!クソが!そのまま死んでろ!!」
グレンは拳を握りしめ、苛立ちを体現しながら叫び、その場を去った。
全く、腐った差別主義者のせいで要らねぇ時間を使っちまったな、取り敢えずポリ公が来る前にさっきのバーに行くか。
俺は足早にバーへ向かう、そしてバーに到着するとドアを開け、店内に入った。
「いらっしゃい」
「バーボンボトル」
「はいよ」
マスターらしきオッサンに酒を注文する、酒は良い、テンションは上がるし何より感覚が鈍くなる。
二、三発撃たれたくらいじゃ怯まなくなる、痛みも抑えられて良いこと尽くめだ。
「どうぞ」
「ああ…」
栓が外された、瓶が目の前に置かれる。
俺はそれを手にすると勢い良く飲む。
すると隣に酔っ払いがやって来た、ウゼェ。
「おー、お前良いのみっプリだなぁ、」
「…ウゼェな、消えろ」
「あー…?テメェ…誰に向かって…」
ーーーバリンッ!
「っ!」
俺は絡んできた酔っ払いの顔面で酒瓶を叩き割った、すると酔っ払いは鼻血を出しながらぶっ倒れやがった、いい様だ。
「……チッ、気分ワリィ」
「おいおい…兄さん、喧嘩なら外でやってくれ」
「俺は被害者だ」
思わず笑っちまった、酔っ払いのオッサンよ、運が悪かったな。
壁に掛かった時計を見る、時刻は18時の少し前を指していた、そろそろ動くか。
「金置いとくぞ」
「ああ、ありがとうな」
俺はカウンターに10ドル札を置くと、バーを出た。
バーから出ると裏手に広がる工事地帯をゆっくり歩く、目的地はとある建築現場。
歩いて五分程の場所に、建築現場はあった。
俺の仕事は、殺し屋…と言うよりは民間の傭兵だ。
金をもらって人を殺す所は同じだが、人殺しだけが仕事ではない、警護や誘拐、破壊工作に暗殺なんでもござれだ。
今回の仕事は建築現場の現場主任を殺すことだ、どうやら雇い主はこの工事をどうしても止めたいらしい。
だが自ら赴けば足が付いてしまう、そこで俺の出番だ。
主任を殺すことによって、建築に関わるものに与えるプレッシャーは計り知れないからな、かなり効果的だろう。
さて、殺るか。
静かに、物音を立てないように扉を開ける。
中を覗き見る、よし、大丈夫だ。
足音を消すのはお手の物だ、過去の経験が生きてるな。
詰所はこの先か…
外では工事のけたたましい騒音が響いている、俺はゆっくりと廊下を歩いた。
やがて扉の前で立ち止まる、ホルスターの銃に手を掛けながらゆっくりと扉を開いた。
「………」
奴は雑誌を読んでいた、裸のネーチャンが官能的なポーズをしている写真の載った雑誌だ。
ーーグリッ
「………言い残す事は?」
俺は銃を男の後頭部に突き付け、問う。
「っ…や、やめろ…やめ」
ーーパンッ!!
男の脳味噌が、壁を飾った。
「おつかれさん」
俺はインスタントカメラで死体を撮ると、素早く踵を返し、その場を後にした。
「あー、疲れた…」
俺はトレーラーハウスに帰宅してからそのままソファに寝転がる、滅茶苦茶疲れた。
「もう、ここにも居られねぇよなー」
俺はこの辺りでは顔は割れている、そろそろ移動した方が良さそうだな。
思ったなら行動に移すのは早い方が良い、定住地を探すついでに雇い主の所に顔を出すか。
トレーラーの運転席に乗り込み、キーを回す、エンジンを掛けるとゆっくり発車する。
ーーーガッシャーン!!
俺はそこで意識を失った。
9話目でしたー、
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ではまた次回!