嫦「アニメ見る暇あったらSCP見てるわ」
A「ナニソレ寿司とピーナッツ?」
嫦「?!ww」
あ、今回テディー双子のお話です。何で行方不明だったキチがここにいるのかって話。少しシリアスかもしれない。
■日前 サイト37 ■■博士視点
大規模な認識災害が起きたと聞いて嫌な予感がしたが、実際はそんなことは微塵もなかった。
私が担当している2295が何か神話生物のようなものに変わっていた訳でもなく。
むしろかわいらしいくまの耳をちんまりと生やしてエプロンドレスを着て、ちょこんと頭にナース帽をのせた本当に「愛らしい」の言葉がぴったりな姿になっていた。
最初は私も2295も何が起きたのか整理がつかずうろたえていたが、それも最初の1日だけだった。
翌日には「ぐっもーに!博士!」と覚えたての言葉で私にあいさつしてきたし。うん、存外悪くない。
…そう思った矢先に最悪なことが起きるのは何となくわかっている。
残念ながら…今回も例外ではなかった。
20■■/■/■■
その日も2295は私にあいさつをした。少し日が経ったから随分流暢な英語を喋るようになったが。
その時、2295の横には2295に良く似たエプロンドレスの少女が立っていた。
ナース帽はつけていないが、襟元に大きな緑色のリボンをつけている。ドレスや髪の色もその少女の方が落ち着いたシックな色をしていたが、シルエットだけならどっちがどっちか見分けがつかないだろう、それくらい似ていた。
「ところで2295、君の隣にいる女の子は誰?
見た感じ君とそっくりじゃないか」
「わたしのお姉ちゃん!」
「へぇ、君にお姉さんがいたのか。何て言うの?」
「お姉ちゃんも元々テディーベアだから名前はないの!…え?なぁに?お姉ちゃん」
ひそひそと手振りを交えながら何かを2295に伝えていた。
「…名前はないけど、博士が知ってる呼び名ならあるって!」
「ほー、私が知ってる名前?」
次の瞬間私は自分の耳を疑った。
「びるだー・べあっていうの!」
今にも発狂しそうな衝動をぐっと堪えた。
ビルダー・ベアとは言わずと知れた1048の項目名だ。しかし今はサイト24で行方不明になっているはず…その狂気のテディーベアがどうしてここにいる?
頭を抱える私を見て2295はキョトンとしているが、かたや1048は尚もニコニコしている。
「…ちょっと君のお姉さんについて上に報告してくるよ。場合によっては二人とも離ればなれになってしまうかもしれないけど大丈夫?」
2295は1041にぴったり引っ付いた。離れる気は毛頭ないらしい。1048は状況を理解していないのか、まだ笑っている。
「わかった…なるべく君たちを離ればなれにさせないように上に話してみるよ。とりあえず今は二人ともここにいてくれ」
冬休みが終わっちゃうんだぜ…