投稿がこれまでにないほど遅れました
173ちゃんとこにいってきます(白目)
収容室のドアが開いた。
その音に驚いてか、それとも彼の本能でなのかはわからないけど096…シャイガイは酷くびっくりして物陰に逃げ込んだ。隠れたつもりなのだろうけど2m越えの高身長は縮こまっても隠れきってない。
「あたしよ。」
あたしが物陰に行って姿を見せると、安心したようにシャイガイは立ち上がった。
さっきまで視線は下だったのが一気に上になったからクキィと自分の首が鳴った。痛い。
「…アンタも人の姿になったんだ。相変わらず図体だけはでかいんだから。図体だけは」
シャイガイは口をへの字にして唸った。
「喋れないの?」
首を横に振ると
「……しゃべりたくない」
考えられないほど低い声で答えた。
多分この低い声が嫌なんだろう。
「地獄みたいに低い声ね…で?対人恐怖症のアンタがあたしを呼ぶなんて珍しいじゃない。どうしたの?」
「サイト■■に大事なものが没収された。取り返しに行くのについてきてほしい。」
「具体的に何取られたのかも気になるけど、何であたしがついてこなきゃいけないのよ」
「一人で歩き回っているのを見られたくない」
…女子みたいなこと言うわね、コイツ。
そんなことを考えながらも暇だからあたしはついていくことにした。
「…シャイガイ」
「?」
「あのさ、アンタが顔見られるのが嫌いなのはあたしも知ってる。
けど紙袋被るのもどうかと思うわ」
2m越えの男が紙袋を被って歩き回っている横を歩いていて、こっちとしては正直恥ずかしい。
紙袋を発案したのはあたしだけども。
本当に被るとは思ってなかった。
「そもそもアンタフードがついたパーカー着てるんだから前だけ隠せばいいじゃない」
「全部隠さないと俺の気が休まらない。
それにこの方が前が見える」
「はぁ…精々ブライトに\(^o^)/みたいな顔をかかれないことを祈るわ」
「ここだ」
サイト■■ SCP-106の収容室
「…」
収容室の番号を見てあたしは黙った。
「オールドマン?物品収容ロッカーとかそういうのじゃなくて??」
あたしはシャイガイに聞いたが、何も答えずにシャイガイはずかずかとオールドマンの部屋を進んでいく。
腐った甘い匂いが部屋中に蔓延していた。
長く吸っていると脳みそまで腐ってしまいそうだ。
「オールドマンは他所に人間を襲いに行っている。
今のうちに取られたものを取り返す」
(そういえば取られたとは言ったけど
部屋の奥のロッカーを開けようとしたけど、鍵が
かかって開かない。
なんとか開けようとシャイガイは蓋をガチャガチャさせているけど、現状は変わらないままだ。
余談だが紙袋の下りは化学の時間に思い付きました。暇人かコイツ。