謀っただろって?ええ謀りましたとも(開き直り)
今回ちょっとホラーっぽくしました。
…なってるといいなぁ。
「先生大変だよ!!ヒイロの目が、目がアアアアア!!」
「どこぞの大佐をいれないでください!!
大体貴女のせいで前回の後半から俺が厨二病のアニオタみたいになってますからこれ以上有らぬ誤解を植え付けないで!!」
「厨…病?気分でも悪いのかな、ヒイロ?」
病、という言葉に反応して深刻そうな目で先生は俺を見た。先生は「~病」という言葉に異常に反応する。
「あああ、気にしないでください先生。いわゆるネットスラングってやつなので」
「そうか、少しびっくりしたよ…」
ハハハと渇いた笑いをあげながら先生はハーブティーを注いで飲んだが、
「ってそうじゃなくて!ヒイロの右目がなくなってるの!!」
マロが言うと驚いてハーブティーを吹いた。
「なんだって?」
「右目がないの!それでちょうどこの子がいたからもしかしたらって思うんだけど…」
マロはパーカーの子を抱えた。まだ口のなかで何かをかじってコリコリ言わせている。
パーカーの子を見て何か嫌な予感をして先生は声を上げると、
「…ちょっと失礼」
恐る恐る俺の右目を見た。
「痛いかもしれないが、少し我慢してくれ」
「え?な……痛っ!!」
目元をぐーっと押さえて伸ばした。そしてしばらく見てから言った。
「…噛み痕がある。間違いない」
……噛み痕?
ここにくるまで目を噛まれたことなんて1度もないですよ?
もちろん日本に居たときも含めて。
「マロ、どうやら君の予想は当たっているようだ」
「やっぱり…」
そしてパーカーの子を見ると、「特異で遊んじゃだめって言ったでしょ?」と軽く怒っていた。
えーっと…つまりパーカーの子の特異で俺の右目がなくなったってことみたいですね。
「先生、あのパーカーの子の特異って何ですか?」
「彼は口をつけずとも物を食べる特異を持っている。
それだけならただの食いしん坊さんですむんだが、困ったことに今回の認識災害でその食べる対象は食べられないもの…イスやコンクリートの壁にまで及ぶようになってしまったんだ。
小さい子供はなんでも口に入れるとは言うけれども…ねぇ」
「…ん?じゃあ俺の右目は…」
先生は頷いた。
「……!?」
途端にパーカーの子の口から聞こえる音が怖く、グロテスクに感じた。
事案■■ 20■■/■/■■
SCP-1616がいつものことですが物を食べるような口の動きをさせて収容室に帰ってきました。
口からコリコリと異様な音がしたため■■■研究員がSCP-1616の口のなかを調べたところ、虹彩が赤い眼球が発見されました。
この虹彩が赤い眼球はSCP-444-jpの右目だと考えられます。