「…おい、ブライト。正気か?」
「もっちのろんよ!面白そうだろ?それに万が一の保障にカインがいるんだから大丈ーブイ!」
「俺がこのクロステストの保障になる根拠が見当たらないんだけど?」
全く、俺がいればなんでもなんとかなると思ってんのかコイツ…。
ご覧の通り今からクロステストが行われるのだが、1つ問題がある。
今回1048とイオンをクロステストさせるのだ。
嫌な予感しかしない。
1048が認識災害を受けてもまだそのサイコパスな一面が消えていないことは当然知っている。
それがイオンと会ったらどうなる?
余計に殺意衝動が増してまた耳や胎児でできた分身がわんさか作られることになるかもしれない。
イオンはイオンで何を考えているかわからないし。
…いや、何考えているかわからないのはここの博士連中にも言えるか。良い意味でも悪い意味でも。
“それではクロステストを開始します。両オブジェクトを実験室に移動させてください…”
「さぁ、ショータイムだ!」
…前々回の682の件と言い、さてはコイツメ●ルギア好きだな?
まぁ二次ヲタなところがあることは俺も知っていたが。
そんなことを考えながら俺は窓から実験室を見下ろした。
上から見る限りイオンはいつも通りだ。
1048は…認識災害後の姿は初めて見たが幼女の姿になっていた。
しかし熊耳と緑色の大きなリボンで1481とわかる。
「だーれ?」
「フフッ、誰だろうね?当ててごらん、お嬢ちゃん」
スピーカー越しに音割れした会話が聞こえる。
まだ大丈夫そうだ。
しばらく1048のクイズの答えが続いたが、1048がイオンの近くでふよふよ浮かんでいる手に興味を示した。
「どうしておててがちぎれてるの?」
「そんな気分だからさ。その気になればこの首だって体から離すことができる」
そう言ってイオンは人差し指を首もとで横に振って、頭を少し傾けた。
「いたくないの?」
「ああ」
表情は窓越しにはわからないが、二人とも声色は最初から変わっていない。
「思ったより穏便に進みそうだな?ちょっと残念だ」
横で不満気にブライトがペンをカチカチいわせていた。
「アンタはコイツらに何を求めてたんだ…」
「●乱闘Keterブラザーz」
「『"究極の宿命による究極の対決"はSCP-682やアベルを含む15以上の好戦的なSCPオブジェクトを戦わせる根拠にはなり得ません。』」(※禁止リストより抜粋)
「何で!つかよくそんな長文覚えてたな!」
「俺の記憶力舐めんなよ…じゃなくて、SCPオブジェクトはアンタのオモチャじゃないんだぞ?Keterは特に…」
30話行ったら一旦キャラ整理のやつ投稿しよう…。