無人島提督生活   作:n番煎じの戦闘員

3 / 9
12/16
改稿しました


2 はじめて出会った船はイ級でした

「何だよ…あれ…」

 

海の遠くから姿を現した船は、パソコンの中で闘い、何千、何万と沈めてきたイ級の姿をしている…ように見える。

…いや、実際に見たことなんて無いし…でも…あれはイ級の姿そのもので…

 

…ちょっと待って、理解が追いつきません。

 

 

「何あれ…?コスプレ船…いやなんかドス黒いオーラ出てるんだけど…よく見えんが、醜いなぁ…生理的に嫌いになるやつだこれ…。なんで艦これ運営はこんな姿にしたんだ?…口から砲身はないだろうに」

 

あれ?…なんか、遠回しに運営をdisってる気がする……まあいいか。

 

…てかホントになんだアレ?船なのか?

もしかして…本当にご本人さまだったりして……となると…

 

「あれ?もしかしてここ艦これ世界?いやそんなバカな…じゃあ、あのイ級はどうなる?…え?やっぱそう言うことなの?」

 

ドス黒いオーラを出しながらイ級が近づくごとに、現実感増していき、ファンタジー世界を見ている気分になってきた。

 

「にしても、艦娘に会う前に敵キャラに出会うとは…まさかの敵サイドストーリー?」

 

あの北方の子いる?いたら考える。

 

…と、バカなこと考えているうちに、結構な距離を近づかれていた。イ級は、ずっと俺を見ている。

 

…眼光がヤバい。黒青く揺らめく光は、こちらを殺さんとばかりに睨みつけてきていた。

 

 

「気づかれてたかー…なら、射程内に入る前にとっとと逃げるか。敵意凄まじ過ぎて、共闘パターンとかはあり得なさそうだし。てか駆逐艦1匹って、やっぱはぐれなのかな?

……ん?今なんか砲身が光っ…」

 

 

ドゴォォッッ!!

 

 

突如、俺の右の砂浜が爆ぜた。

 

 

…因みに、イ級は主人公の視認より先に探知していた。

…当たり前だが、人間の感覚でいう銃の射程と、艦の砲撃の射程が同じはずがなかった。俺が大きな勘違いをしていたことに気づいたのは、だいぶ後の事だったが。

 

…そんなバカな俺は、想像以上の爆音に頭の中が一瞬真っ白になった。

…一拍後、再起動した脳で現状を理解する。

 

「ギャァァァッッ⁉︎

ヤバイッ!もう射程圏内⁉︎随分ハイスペックだなぁおい!逃げねぇとっ!ヤベェ!また砲身が光っ…」

 

 

ドゴォォォォッッッッ!!

 

 

今度は左側の砂浜が爆ぜた。しかも初撃より近い位置で。

 

 

「っ⁉︎これは夾叉…じゃねぇ!マジでヤバイッ!」

 

 

声にならない悲鳴をあげながらも冗談が言えるくらいには冷静だった。(頭のネジが外れているとも言う)

 

俺は死を覚悟しながら、唯一の安全地であろう背後の森に向かって全力で走り出した。

 

 

☆☆☆

 

 

…なんとか逃げ切ってやったぜ……森に入る直前、真後ろに着弾した時は「あ、死んだ」とか思ったがな…。

 

「はあ…はあ…ここまで来れば……ってこれはフラグか。森に入った後もまだ砲撃音してたし…逃しては来れないようだな、チクショウ。…援軍とか呼ばれたらどうしよ」

 

森に永遠に隠れるのは嫌なので(無人島から抜け出す意味でも)イ級の対抗策を考えてみる。

 

「さてどうしようか?武器は…ダメだな。海から撃たれてたらどうしようもない。じゃあ重火器…ってどこにあんだよ。いや…艦これなら艦娘か…」

 

 

頭では考えごとをしながら、森の奥へと歩を進める。…万が一にもイ級の砲弾を当たらないように…

…てか俺よく普通に歩けてるな…こういう場面って、ふつう腰抜けて立てなくなったりしない?

 

自分の肝の座りっぷりに驚きつつ、俺は森の奥へと進んで行った…

 

「…にしても、随分と静かな森だな」

 

最後の砲撃音から、自分以外から音は聞こえず、森の中はひどく静かだった。

 

 

「動物どころか虫の1匹も見えない…ま、いるよりはマシか。木もたいして生えてなくて明るいし…思ったより怖くないな。」

 

 

島の探索時は、物静かな森が不気味だと感じていたが…いざ入って見ると、案外居心地が良かった。

個人的には、こういう静かな環境は好きだったりする。

 

 

☆☆☆

 

 

「ある〜日♪森の中♪球磨さんに…ってまたフラグ立てようとしてたぜ…」

 

それを見つけたのは…森を歩いているうちにイ級への恐怖が薄れ、歌を歌うくらいは余裕が戻って来ていた(現実から目を背けていた)時だった。

 

「腹減ってきたな〜……ん?あれは……お⁉︎小屋じゃねぇか⁉︎お〜いっ!!」

 

右前方に木造1階建らしき小屋を発見した。

分からない住人に対する多少の恐怖はあったものの、イ級に比べれば断然マシだと思い、俺は小屋に向かって勢いよく駆け出した。

 

 

「お〜い!誰かおりませんかぁ〜!」

 

…あ、言語違ったらどうしよ。え、英語なら…アイドンノーイングリッシュ

 

しかし、幸か不幸か…小屋に向かって呼びかけるも返事はなく、小屋に辿り着き入り口を見つけるも誰かがいる様子はなかった。

 

 

「窓もカーテン掛かって見えないし………よし、入るか」

 

行動力と諦めの早さには自負があります。(自慢できることではない)

 

ドアは鍵穴はなく、小屋全体もそうだが、誰かが掃除しているかのように綺麗だった。

 

 

(ガチャ)「こんにちは〜。お、照明ついてる。人は…いないな……けど、部屋は綺麗で片付いてるし、誰かが住んでんのは間違いないな」

 

 

『みえない?みえてない?』

 

 

「ん?……なんだ?」

 

 

突如、声が聞こえる。いや、まるで脳に直接届いてるかのように、脳内で響いた。

 

『きこえる?きこえてる?」

 

幼い少女のような舌足らずなこえが聞こえてきて、あたりを見渡すと…

 

 

「妖精?」

 

 

右前方の空中に、身長約20cmほどの幼い少女の姿をした…妖精らしき生き物がいた。

 

…なぜにセーラー服?

 

 




妖精さんのご登場!

注意ーこの小説の妖精さんはオリジナルです。二頭身とか猫とかではないのでご注意を。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。