FAIRY-TAIL~天候を操る魔導師   作:晴月

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お待たせしました。続きです。


第五話 嵐の中の妖精達

地方ギルドマスター連盟 定例会会場

 

「マカロフちゃんあんたんトコの魔導士ちゃんは元気があっていいわぁ~♥️」

 

青い天馬 (ブルーペガサス)の総長 ボブはマカロフと会話を弾ませている。

 

「聞いたわよどっかの権力者コテンパンにしちゃったとかぁ」

 

「お━━━━っ!!!新入りのルーシィじゃあ!!!あいつはいいぞぉっ!!!特に乳がいいっ!!!」

 

「きゃ~エッチ~♥️」

 

「元気があるのはいいがてめぇんトコはちぃとやり過ぎなんじゃないかい?」

 

心配そうにマカロフを気遣うのは 四つ首の猟犬(クワトロケルベロス)の総長 ゴールドマイン

 

「評議員の中じゃいつか『妖精の尻尾』が町一コ潰すんじゃねぇかって懸念してる奴もいるらしいぞ」

 

そう声を掛けるも、

 

「うひょひょ潰されてみたいのう!!!ルーシィのおっぱいで~」

 

当の本人は何処吹く風、酔っていることもありこんな様子である。

 

「マカロフ様ミラジェーン様からお手紙が届いてます。」

 

「ん?」

 

手紙の封を開けると、手紙からミラの姿が映し出された。

 

『総長定例会ごくろう様です。』

 

「どうじゃ!!!こやつがウチの看板娘じゃ!!!め~ん~こ~い~じゃろぉ!!!」

 

『実は総長が留守の間とても素敵な事がありました』

 

「ほう」

 

『エルザとあのナツとグレイ、エクレールがチームを組んだんです。』

 

もちろんハッピーとルーシィもと付け加えて話を続ける。

 

「!!!」

 

『ね?素敵でしょ』

 

「......」

 

『私が思うにこれって妖精の尻尾最強チームだと思うんです』

 

笑顔でとんでもないことを言うミラと冷や汗をかきながらどんどん酔いが覚めていくマカロフ。

 

『一応報告しておこうと思ってお手紙しました♥️それでは~』

 

手紙からミラが消えたと同時に倒れてしまうマカロフ。

 

「マカロフ!!!」

 

「きゃー」

 

「ど..どうした!?」

 

(な..なんて事じゃあっ!!!本当に町一つ潰しかねんっ!!!しかし...ウチの良心であるエクレールがいるから何とかなるか?...それに、定例会は今日終わるし明日には帰れるが....それまで何事も起こらずいてくれぇぇぇぇっ!!!頼むっ!!!)

 

本当にゴールドマインの言うとおりになってしまうと危惧するマカロフ。

 

FAIRY TAIL屈指のトラブルメーカー三人がチームを組んだと言うのだから当然と言えば当然である。

 

そこに、FAIRY TAILの絶対的良心であるエクレールが加わっているので何とかなるかもしれないとマカロフは考えたが、果たして.....

 

━━━━━━━━━━━━━━

 

駅前では町人達がざわざわと集まっていた。軍隊が突入してから数時間と経過しており、それを心配してかどんどん集まっていた。

 

すると中からエルザが現れる。

 

「き...君!!さっき強引に中に入った人だね中の様子はどうなんだね」

 

駅員がエルザに尋ねるも、エルザは無視して彼の手からメガホンを奪い取る。そして開口一番に、

 

「命が惜しい者は今すぐこの場を離れよ!!!!駅は邪悪なる魔導士どもに占拠されている!!!!そしてその魔導士は此処にいる人間全てを殺すだけの魔法を放とうとしているできるだけ遠くへ避難するんだ!!!!」

 

と叫んだ。

 

町人達は最初、何を言ってるんだと黙っていたが直ぐにそうなのだと理解し、一目散に町から逃げていった。

 

「き...君!!!なぜそんなパニックになるような事を!!!!」

 

「人が大勢死ぬよりはマシだろう...それに今私が言ったことは本当の事だもちろん私達は全力でそれを阻止するつもりだが万が一という可能性もある君たちも避難したほうがいい」

 

そう言われた駅員達も直ぐに逃げていった。

 

(呪歌(ララバイ)...その音色を聞いた者全てを死に至らす禁断の魔法....エリゴールはそれを使い大量殺人を目論んでいる。しかし、これだけ人がいなければ呪歌を放つ意味があるまいさて....奴はどう動くか..)

 

踵を返し、駅へと戻ろうとしたエルザはだったが、

 

「!」

 

目の前で起こっているある(・・)事に驚愕していた。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━

 

一方で、エクレールはルーシィと共にを追い掛けていた。

 

「本当にこっちで合ってるの?」

 

「......」

 

エクレールは黙ったまま、エリゴールが向かっていったとされる場所へと向かっていた。

 

(おかしい...奴の気配が全く感じられない...!?...まさか、狙いはこの街じゃないのか?)

 

ひとり、エリゴールの目的に気付きつつあるエクレール。

 

そして分かれ道に差し掛かった時、

 

「エクレール···?」

 

「!···あぁ、スマン何だ?」

 

漸くルーシィが話しかけている事に気付いたようだ。

 

「もう、だから道はこっちで合ってるのかって聞いてるの!」

 

そこでエクレールは急に足を止める。

 

「まぁ、確かにエリゴールが此処を通って行ったか何て分からないしな。」

 

すると、エクレールの後ろを付いてきていた雲から何かが飛び出してきた。

 

「えっ?」

 

よく見るとそれは、小さなエクレール達であった。

 

「可愛い···」

 

クラウディーズ(子雲群)探しもの専門の魔法だ。」

 

ルーシィに一通り説明すると、エクレールはミニエクレール達に向き直った。

 

「見た目は俺の記憶から、魔力の特徴は嵐の様に荒々しい奴だ。探せ。」

 

 

エクレールがそう命令するとミニエクレール達は散り散りになり、左右の道を二手に分かれて探索していく。

 

「俺達はこの道だ。」

 

そう言って、真ん中の道をどんどん進んでいくエクレール。

 

――――――――――――

 

一方、こちらはナツと共にエリゴールを追いかけ、二手に分かれたグレイ。

 

天井に設置されたスピーカーを一瞥し、軽く舌打ちをする。

 

「呪殺の音色をあんなモンで流されたらたまったモンじゃねぇぞ。」

 

そう呟き···瞬間、何かに気付き、もと来た道を戻る。

 

そして見つけた放送室(・・・)の扉を蹴破り、中に侵入する。

 

しかし、中には誰も居らず辺りを見回すグレイ。

 

「何故いねぇ?放送するならココからしかできねぇだろ?」

 

そんなグレイの頭上から忍び寄る一つの影。

 

「待てよ···此処に居ねぇのはおかしい···放送が目的じゃねぇってのか?」

 

鉄の森の魔導士 レイユールはグレイの頭上から奇襲をかけようとするが···

 

 

グレイは即座に気付き、攻撃を回避する。

 

「お前、勘が良すぎるよこの計画には邪魔だな」

 

「やっぱり何か裏があるって事か?全く···仕事もしねーでな~にしてんだから······」

 

レイユールの攻撃を躱し、そう結論付けたグレイ。

 

レイユールは天井から降り、グレイを睨み付ける。

 

「計画の邪魔をする奴は全て殺す。」

 

「計画もクソもねぇだろ···呪歌を放送してぇならこの場所からしかできねぇ···その呪歌を持ったエリゴールが此処にいねぇんじゃ何の為に駅を占拠したのかわかんねぇぞ。」

 

レイユールは再びグレイを殺そうとして攻撃を仕掛けるがグレイはそれを、即座に回避する。

 

レイユールの攻撃は、グレイの後ろにあった放送機器を破壊し、放送室の一角を崩壊させる。

 

 (放送機器を躊躇なく破壊しやがった······!!!やはり呪歌を放送する気はねぇぞコイツ等···!!!)

 

「!!!」

 

一度放たれたレイユールの攻撃は、角度を変えて再びグレイに迫っていく。

 

 

グレイはそれを発動した氷魔法で防御する。

 

「氷!!?···へぇ」

 

レイユールは何か納得した様子でグレイを睨み続ける。

 

「てめぇ等の本当の目的は何だ?」

 

レイユールは少しの間、黙っていたがすぐに口を開いた。

 

「そろそろエリゴールさんの“魔風壁”が発動する頃だな。」

 

「“魔風壁”?」

 

聞き馴染みのない言葉に、グレイは疑問符を浮かべながらレイユールの言葉を反復した。

 

「貴様等を此処から逃がさねぇ為の風のバリアさ。」

 

「何!!?」

 

――――――――――――

 

駅の外に出ているエルザは、目の前の光景に驚愕する。

 

「こ··こんな事が····」

 

そこには、駅を覆い隠す様に巨大な竜巻が発生していたからである。

 

 

「駅が風に包まれている!!!!」

 

これではエクレール達は外に出ることが出来ない。そう痛感していると、

 

「ん?何故妖精(ハエ)が外に一匹··」

 

「!」

 

背後から男の声がする。

 

「そうか··野次馬共を逃したのはてめえか女王様よぉ」

 

「エリゴール!!!」

 

振り向き、顔を上げるとそこには鉄の森のリーダー エリゴールがエルザを見下ろしていた。

 

「貴様がこれを!?」

 

「てめぇとは一度戦ってみたかったんだがな····残念だ今は相手をしてる暇がねえ···中でじっとしてな」

 

直後、エリゴールは魔法を発動させてエルザを吹き飛ばし、彼女も竜巻の中へと閉じ込めた。 

 

「エリゴール!!!」

 

即座に竜巻の外へと出ようとするエルザだったが、

 

「あぐっ!」

 

先に入れた右腕が切り刻まれる感覚に襲われ、思わず腕を引き戻す。

 

「やめておけ··この魔風壁は外からの一方通行だ、中から出ようとすれば風が身体を切り刻む。」

 

「コレは一体何の真似だ!!?」

 

「鳥籠ならぬ妖精(ハエ)籠ってところか··にしてはちとデケェがな」

 

「てめぇ等のせいでだいぶ時間を無駄にしちまった、俺はこれで失礼させてもらうよ。」

 

「何処へ行くつもりだ!!?エリゴール!!!まだ話は終わってないぞっ!!!」

 

しかし既にエリゴールは魔封壁の外には居らず、エルザの叫びは空に消えるのみであった。

 

「·····一体···どうなっているんだ··この駅が標的じゃないというのか!?」

 

切り刻まれた右手を握り締め、悔しさを滲ませるエルザ。彼女もまた、エクレール同様敵の真の目的に気付き始めていた。

 

――――――――――

 

一方、此方はグレイ

 

「ぐほぉ」

 

グレイと対峙したレイユールは彼の蹴りによって、壁の向こう側へと吹っ飛ばされていた。

 

「ややこしい話は嫌ェなんだ、何がどうなってやがる!!」

 

「···計画に想定外の妖精が飛んできた。だから閉じ込めたってだけの話さ。」

 

口元の血を拭いながら、レイユールはグレイの質問に答える。

 

「本来、この駅を占拠する目的はこの先の終点クローバー駅との交通を遮断する為だ。」

 

「!?」

 

「あの町は大渓谷の向こうにありこの列車以外の交通手段はない。エリゴールさんのように空でも飛べれば別だがな。」

 

呪歌(ララバイ)はそっちかっ!!?」

 

「クローバーには何があるかよーく思い出してみるんだなっ!!!」

 

その瞬間、レイユールの魔法がグレイに直撃する。

 

そしてグレイは、レイユールの言葉でクローバーで今日、行われている行事(・・)を思い出した。

 

「ま····まさか··!!そんな··!!クローバー········あの町は······」

 

―――――――――――――――――――

 

「······」

 

エクレールはルーシィ、ハッピーと共にカゲヤマを追いかけ続けていたその時、放った小雲群の一体から連絡が入った。

 

(この駅を中心として巨大な竜巻が発生!?)

 

その連絡は先程エルザが見たあの巨大な竜巻の事であった。

 

(···恐らくはエリゴールの魔法だな···大方、俺達を閉じ込めるつもりなんだろう。しかし、妙だな···この駅で呪歌を放送するつもりなら、そんな事をすれば自分達も出られない筈···)

 

エリゴールのしたことに疑問を感じ始めるエクレール。

 

(まさか、他に目的が?····一体···奴は何をしようとして···?)

 

その時、エクレールはふと、この駅の先にあるとある町の事を思い浮かべた。

 

(そういや、この駅の終点はクローバー駅···今日は確か···!!!)

 

エクレールは気付いた、エリゴールの真の目的が何なのかを。

 

―――――――――――――

 

「じーさん共が定例会をしてる町だ!!!!本当の狙いはギルドマスターかぁっ!!!!」

 

―――――――――――――――――

 

(間違いない···奴らの本当の狙いはギルドマスター達···マカロフ達に呪歌を聞かせて呪殺しようって腹づもりか!!!)

 

エリゴールの真の狙いに気付いたエクレールは直ぐに動いた。

 

(クラウディーズ!!!駅の外に集合、各自その場に待機!)

 

クラウディーズ達へ即座に支持を出すとエクレールは、

 

「え?ちょっと!?」

 

ルーシィをお姫様抱っこする形で抱きかかえ、通路を走っていく。

 

(こうしちゃいられない、早く···奴を見つけないと···!!!)

 

奴とは、カゲヤマのことである。

 

エクレールはエルザの話からカゲヤマが解除魔導士(ディスペラー)だと聞いていた為、エリゴール捜索からカゲヤマ捜索へとシフトチェンジし、急いで探す事に決めた。

 

――――――――――――

 

「ハハッ!!!」

 

「強力な魔法を持ったじーさんども相手に思い切った事するじゃねーの。」

 

「何も知らねえじじい相手に笛を聴かせるなんて造作もねぇさ、エリゴールさんならきっとやってくれる。そして邪魔するてめぇ等はこの駅から出られない···そうだ····もう誰も止められないって事だ。」

 

この時、レイユールは話す事に集中していた為気付かなかった。既にグレイの怒りが限界になっており、魔法を発動しているという事に···

 

「今まで虐げられてきた報復をするのだっ!!!全て消えてなくなるぞォ!!!!」

 

その瞬間、レイユールの顔面にグレイのアイアンクローが炸裂。

 

「止めてやるよ。」

 

その手からは氷魔法が放たれ、レイユールは顔面から徐々に凍っていく。

 

「あっ···おっ···」

 

「そして、俺達の“親”を襲った事を後悔しやがれ」

 

「がっ···は··」

 

「闇ギルドよりもおっかねえギルドがあるって事を思い知らせてやる!!!!」

 

グレイの怒りが籠った氷魔法によってレイユールは頭部を凍らされ、その場に倒れ、戦闘不能となる。

 

果たして、エクレール達はエリゴールの計画を阻止することが出来るのだろうか·····!?

 

···········続く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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