「知らねぇんだよ····む···無理だって··魔封壁の解除なんて········俺達ができる訳ねぇだろ····」
ホーム内に戻ったエルザは倒した
「エルザ――!!!」
「グレイか!?」
そこにグレイが先程手に入れた情報をエルザに伝えようと戻ってくる。
「ナツは一緒じゃないのか?」
「はぐれた···つーかそれどころじゃねぇっ!!!!
と、北を指差してそう伝える。
「だいたいの話は彼から聞いた···しかし今、この駅には魔封壁g」
「ああ!!さっき見てきた!!無理矢理出ようとすればミンチになるぜありゃ!!」
「こうしてる間にもエリゴールは
「こいつ等は魔封壁の消し方知らねぇのかよ?」
苛立ちのあまり、その場に転がっている男に蹴りを入れるグレイ。
「よせ····彼等は知らない。」
どうしたものかと頭を悩ませていると、
「!」
「ん?」
「そういえば鉄の森の中にカゲと呼ばれていた奴がいたハズだ!!!奴は確か一人で呪歌の封印を解除した!!!」
「
「探すぞ!!!カゲを捕えるんだ!!!」
そう言うとエルザは駅の奥へと走っていき、グレイも彼女の後に続いて奥へと走っていく。
「カラッカ······いつまでそこに隠れてる?いるんだろ?」
男が声を掛けると、先程エクレール達が追いかけていた男が、柱から姿を現す。
「す···スマネ···」
「聞いてただろ?カゲが狙われている。行けよ。」
「か···勘弁してくれ!!俺には助太刀なんて無理だっ!!!」
「安心しな···もっと簡単な仕事だよ···!」
「え?」
――――――――――――――
「あちゃぁ〜」
所変わって、エクレール達。
「完全に見失ったな。」
追いかけていた男を完全に見失ってしまっていた。
「どうする?一度戻る?」
ルーシィがそう提案すると、ハッピーは突然血相を変えた。
「な··何よ」
「エルザは「追え」って言ったんだよ··そっか····すごいなぁルーシィは········エルザの頼みを無視するのかぁ···あのエルザの頼みをねぇ〜エルザにあんな事されるルーシィは見たくないなぁ」
「あ··あたし何されちゃう訳!?」
ハッピーがルーシィを脅すように言い放つが、
「安心しろ。何があっても俺の指示だって事にすれば、あいつだってそうそう強くは言えねぇよ。」
と言ってエクレールが笑顔を見せる。
ルーシィにはそんなエクレールがどこか頼もしく見えた。
「······でもまぁ、もう少しでカゲヤマに会えると思うぜ。」
そう言ってエクレールは走り始めてからそう呟く。
「え?ちょっと待って···!追いかけてるのはエリゴールじゃないの?」
エリゴールを追いかけていた筈がいつの間にかカゲヤマに変わっていた事に対してエクレールに問を投げかける。
「···奴はもう居ない。さっき小雲群で外を確認してきた···エリゴールの発動した魔封壁で、この駅周辺が覆われている。」
「そんな···!じゃああたし達、この駅から出られないってこと!?」
「そうでもないさ。カゲヤマという男がいればなんとかなる。」
「なんとかって···なんでそう言い切れるのよ?」
「奴は一人で呪歌の笛の封印を解いた···つまり、奴は解除魔導士だ···ならば、魔封壁の解除方法だって知ってる筈だ。」
成程、とエクレールの言い分に納得するルーシィ。
「でも、何処にいるかまでは分からないんじゃ···」
そう言いかけた所でエクレールは口を開く。
「奴は列車内でナツを襲ってた···それにさっきはナツを忌々しそうに睨んでいた···この事から奴の狙いはナツだ···なら、ナツを探せば奴はいる筈だ···!」
「···以外にも冴えてるのね····」
戸惑いつつもエクレールに対してルーシィはそう評価する。
「そりゃねぇ···ナツやグレイ、エルザなんて問題児共を見てたら一周回って冷静にもなるさ。」
その時、エクレールは苦笑いでルーシィに答えた。以前からあの三人には手を焼かされているエクレールである。彼らを反面教師としていたらいつの間にかそうなっていたのだそうな。
「···まぁ、俺としても奴らの狙いが分かった以上···ここで足止め食らう訳にもいかないからな。」
だからこそと付け加えてエクレールは語る。
「今はナツを探す。そしてあいつが戦っているであろう相手が俺の探している男だ。」
―――――――――――
一方その頃、ナツは今だに駅内でエリゴールを探していた。
「エリゴォォォル!!!!どこに隠れてんだコラァァァーっ!!!!」
ナツは駅内の部屋の壁を一室一室壊しながら探すというかなり···いや、とてもバイオレンスなやり方で探していた。
そして壊した部屋にいないと分かると直ぐに隣の部屋の壁を壊し、また同じようにエリゴールを探す。
(あ···あいつ··扉ってモンを知らないのかよ···全く····滅茶苦茶な奴だな····)
それをナツの頭上で見ていたカゲヤマはそんなナツの行動に呆れていた。
(しかし、エリゴールさんはもうこの駅にはいないよ····いくら探しても無駄なんだ···もう放っておいても何の問題もないんだけど…それじゃあ僕の…)
「気が収まらないんでねっ!!!!」
「ぐほぉ」
カゲヤマに思い切り蹴られた衝撃で、近くの台車に頭から突っ込んだナツ。
「ヒャハ」
「おおお··」
「またお前か―――っ!!!」
まるで顔出し看板に頭を突っ込んだような見た目になったナツ。
「君の魔法は大体分かった。体に炎を付加することで破壊力を上げる···珍しい魔法だね。」
と、冷静に分析するカゲヤマに対して、
「ぬぉおおっ!!!めっちゃくちゃ殴りてぇけどそれどころじゃねえっ!!!殴りてぇけどおめえには用はねえ!!!エリゴールはどこだっ!!!」
怒り心頭で看板を破壊するナツ。
「さあてどこかな?僕に勝てたら教えてやってもいいけどね。」
そう言いながら自身の魔法を発動する。
「お!殴った後に教えてくれんのか···!?一石二鳥じゃねーか!、燃えてきたぞ!!」
「チッ!!····すばしっこい!!!」
しかし、持ち前の運動神経で全て躱していくナツに業を煮やしたのか、更に別の魔法を発動する。
「しかし
「うらぁっ!!!!」
「なっ!!!!?」
しかし、ナツは次々に襲い掛かってくる魔法を一つ一つ破壊ししていく。
「ば···馬鹿な!!!全部破壊しやがった!!!」
そして全て破壊した後に残っているのはその魔法を発動した術者本人のみ。
「!!!」
「だりゃあっ!!!!」
「がっ!!?」
(な···何だこの一撃は···!?ま···魔導士の拳じゃねぇ!!!?)
ナツは、殴られた衝撃で転がっていくカゲヤマの襟を掴むと、そのまま壁に思い切り叩きつけた。
そしてそのまま”火竜の咆哮“を喰らわせる。
(ば···化け物めェ!!!!)
そして、
激突音のような大きな音が駅の内部に大きく響き渡り、
内部にいたグレイやエルザ、エクレール達にもその音は聞こえて来たのだった。
「え!?何!?」「恐らくナツだ···近くにいるな」
「近いぞ!!向こうだ。」「こりゃあナツに間違いねぇ」
全員がナツを探していた為、同じようにナツのいるであろう場所へと走っていく。
「かっかっかっ!!!オレの勝ちだな!!!約束通りエリゴールの場所言えよ」
そのことを知らないナツは、漸くムカついていたカゲヤマを殴れた為、上機嫌でエリゴールの場所を聞き出そうとする。
「くくく···馬鹿め···エリゴールさんはこの駅にはいない·········」
「は?」
どういうことなのか理解出来ないでいると、
「ナツー!!!それ以上はいい!!!彼が必要なんだ!!!」
「うお!?なんだなんだ!?」
突然現れたエルザとグレイに驚きつつまだ状況を呑み込めていなかった。
「でかした!!!クソ炎!!!」
「流石だなナツ」
「何だよ二人して···これくれーなんともねぇよ」
「····」
突然褒められたと思ったのか、ナツは訝しげに二人を見やる。
「説明してる暇はねぇが、そいつを探してたんだ」
「私に任せろ」
そう言うとエルザは左手に剣を召喚し、右手でカゲヤマの襟を掴むと、壁に叩きつけながら首元に剣をチラつかせるような状態で脅しを掛ける。
「四の五の言わず魔風壁を解いてもらおう。一回NOと言う度に切創が一つ増えるぞ。」
「う··」
「オイ···そんなボロボロなんだいくらなんでもそりゃヒデェぞ」
「黙ってろ!!!」
「いいな?」
「わ···わかっ···!?ばっ!?」
突然吐血し、意識を失うカゲヤマ。倒れる彼の背中には短剣が突き刺さっていた。
やったのは同ギルドメンバーのカラッカであった。彼はカゲヤマを殺せとの命令を受けて、彼を殺しに来たのである。
そんな彼をなんとかして意識を戻そうとするエルザとグレイ。
「あ··うあ··ああ··」
「仲間じゃ······ねぇのかよ···」
「ひっひいいっ!!!!」
「同じギルドの仲間じゃねえのかよ!!!!」
魔法を発動し、カラッカを殴りつけるナツ。
意識の無いカゲヤマを無理矢理起こそうとするエルザにそれを諌めようとするグレイ。同じギルドの仲間を、平気で切り捨てる行いに激怒するナツ。
そして、
「遅かったか···!」
遅れてやってきたエクレールとルーシィ達。
エクレールは急いでカゲヤマの応急処置を行うのだった。
――――――――――――――
「エリゴールの狙いは······定例会なの!?」
それから暫くして、全員駅の外もとい、魔風壁の前まで戻ってきたが、眼の前にある竜巻の壁にどうすることも出来ずに立ち尽くすのみであった。
「ああ···だけど、この魔風壁をどうにかしねぇと駅の外には出れねえ。」
グレイがそう説明するも、ナツが魔風壁の中へと飛び込んでいく。
「ぎゃああああっ!!!」
「な?」
「あわわ···」
一方のエルザはエクレールの雲の上に寝かされているカゲヤマを起こそうとしている。
そしてエクレールは、
「······」
どうやってここから出るかを考えている。
「こんなもん突き破ってやるぁっ!!!」
しかし、弾かれてその場に倒れるナツ。
「ナツ!!」
「馬鹿野郎···力じゃどうにもなんねぇんだよ。」
「急がなきゃマズイよっ!!!アンタの魔法で凍らせたり出来ないの?」
「できたらとっくにやってるよ」
「そうだ···!」
すると突然、エルザが何かを思い出したかのようにエクレールへと近づく。
「エクレール。」
「何だエルザ?今、俺は此処から出る方法を考えて···」
次にエルザの口から出た言葉はエクレールの想像を絶するものであった。
「カゲヤマに
「!?···オイ、本気で言ってんのか···!?」
エルザの発言にエクレールは自分の内側からふつふつと怒りが込み上がってくるのを感じ取った。
「癒やしの雨?なにそれ?」
事情を知らないルーシィはエクレールにそう尋ねた。
「···俺が使える回復魔法の一つだ。どんな傷でも少しずつだが、完治させる魔法。」
「えっ、凄っ!」
「だが、アレは
「えっ何で···!?」
でも何故エクレールがそれを使えないのかが分からないルーシィ。
「何故だ!?」
それはエルザも同じだったようでエクレールに詰め寄りながらそう聞いてくる。
「···あの魔法は俺が仲間だと“認識”した者にしか使えない魔法だ···ましてや対象は闇ギルド所属の魔導士···それに、」
言葉を続けた瞬間、エクレールのパーカーが白から”赤“へと変化した。
「コイツは俺達を
エクレールのパーカーはエクレールの感情によって色が変化する仕様。つまり、赤になったということは怒りを顕にしているということだ。
「私が頼んでいるんだ!何とかしろ!」
と、コレまた無茶振りをするエルザだが、
「お前さぁ···何か勘違いしてないか?」
「!!?」
今のエクレールには普段感じられない威圧感があり、それが今、エルザに全て向いている。
当の本人であるエルザは冷や汗をかきながら、無意識ではあったが、後ろに一歩下がっていた。
「俺が助けるのは
「······」
それを口にされた途端、エルザは気まずそうに視線を反らす。
「妖精の尻尾で一番権力を持っているのはギルドマスターであるマカロフただ一人だけだ。それ以上でもそれ以下でもない···忘れてんじゃねぇよ!!!!!」
「······済まない。」
気まずそうに目をそらしながらエルザはエクレールに謝罪した。
それに満足又は納得したのかエクレールのパーカーは赤から白へと変化し、彼も落ち着きを見せた。
「···ならいい。」
「······」(あんな風に怒るんだ···エクレールって···)
そんなエクレールを見てルーシィはそう感じた。
グレイは冷や汗をかいて行く末を見守っていたが、エクレールの機嫌が戻ったことで安堵のため息を吐いた。
「ぬぁあああっ!!!!」
しかし、ナツだけは力ずくで出ようしていた為、我関せずで魔風壁を突破しようとしていた。
「ちょ······ちょっと!!!やめなさいよっ!!!バラバラになっちゃうわよ!!!」
「がっ!?」
「やめなさいって!!!」
羽交い締めにしてナツを魔風壁から引き剥がしたルーシィだったが、ナツは直ぐにルーシィに視線を向けた。
「何よ!!」
「そうだっ!!!星霊!!!」
「え?」
「エバルーの屋敷で星霊界を通って場所移動できただろ?」
「いや······普通は人間が入ると死んじゃうんだけどね···息が出来なくて。」
と、ルーシィがナツに説明していると、
「それは無理だ。」
と、ここでエクレールが口を開いた。
「!?···エクレール···?」
「何でだよ、エクレール?」
「星霊魔導士が、鍵を使って
と、エクレールなりに分かりやすくナツに教えたのだが、
「ややこしいないいから早くやれよ!!!」
「話聞いてたか?もう一人いないと出来ないって言ってんだろ。」
と、ナツの馬鹿さ加減に呆れた様子のエクレール。
「そうだな···」
と、一言呟くとその場にしゃがみ込み、床を触ったりコンコンと軽く叩いたりを何度か繰り返した。
「えっと···何してるの?」
「···成る程。」
と、呟く。
「この程度の強度なら”アレ“で行けるな。」
「“アレ”?」
ナツ達の方へ振り向いたエクレールは一言呟く。
「ナツ、魔風壁を抜けられるぞ。」
「ホントか!?」
ああ。と頷いたが、ただしと付け加える。
「ルーシィの力が必要だ。」
「えっ!?私?」
「そうだ···ルーシィ”処女宮“の鍵は持ってるか?」
「“処女宮”って···」
「バルゴだ。アイツは土の精霊力を宿しているから地面に潜ったり、穴を掘ったりすることが出来る···まぁ、契約していればの話なんだが···」
と言って、ルーシィを見るが
「ゴメン、私···バルゴの鍵は持ってないの···前に戦ったエバルーって魔導士が持ってたんだけど···逮捕されちゃったし。」
「そうか···」
振り出しに戻った。
そう全員が思った時、
「あーーーーーーーーっ!!!!」
何かを思い出した様子のハッピーが突然大声を上げた。
「どうしたハッピー?」
「ルーシィ!!思い出したよっ!!!」
「な···何が?」
「来る時言ってた事だよぉ!!!」
そう言ってハッピーは背負っていた風呂敷から黄道十二門の鍵の一つ ”処女宮“の鍵 つまり、バルゴの鍵であった。
「これ」
「それは···バルゴの鍵!!?駄目じゃないっ!!!勝手に持ってきちゃーーー!!!」
「違うよバルゴ本人がルーシィへって」
「ええ!!?」
まさかバルゴ本人から鍵を渡されるとは思わず驚きを隠せないルーシィ。
「エバルーが逮捕されたから契約が解除になったんだって。それで今度はルーシィと契約したいってオイラん家訪ねてきたんだ。」
「アレが···来たのね···」
その時のルーシィの脳内ではエバルーの屋敷で見た巨漢の女メイド状態のバルゴを思い描いていた。
「ま、何にせよバルゴ本人から契約したいって来てくれたんだ。ここは早く契約した方がいいだろう。」
と、エクレールがルーシィに助け船を出す。
「!···うん、そうね。」
そう言ってルーシィはハッピーから鍵を受け取ると直ぐ様構えた。
「我···星霊界との道をつなぐ者。汝······その呼び掛けに応え、門をくぐれ。」
そして、星霊魔導士が星霊と契約を結ぶ際の詠唱を始めた。
「開け!!!処女宮の扉!!!···バルゴ!!!」
そして、鐘の音と共に現れた魔法陣から出現したのは、ピンク色のショートヘアのメイドの女性であった。
「お呼びでしょうか?御主人様」
「え!?」
ルーシィは驚いた様子でそのまま固まってしまった。それもその筈、前回見たバルゴの見た目とは異なり、細身の女性の姿をしていたからである。
「痩せたな」
「あの時はご迷惑をおかけしました。」
「痩せたっていうか別人!!!」
あまりの変わりっぷりに驚きを隠せないルーシィだったが、直ぐに気持ちを切り替えてバルゴに近づく。
「あ···あんた、その格好···」
「私は御主人様の忠実なる星霊。御主人様の望む姿にて仕事をさせていただきます。」
「前のほうが迫力あって強そうだったぞ」
「では」
「余計な事言わないの!!」
そんなやり取りを間近で見ていたバルゴだったが、エクレールに気付くと驚いた様に表情を少しだけ変えたが、エクレールが左目を閉じて口に人差し指を当てたのを見ると軽く会釈だけして、再びルーシィへと向き合った。
「時間が無いのっ!!!契約、後回しでいい!?」
「畏まりました御主人様。」
「てか、御主人様はやめてよ」
するとバルゴはルーシィの鞭を一瞥し、
「では『女王様』と」
「却下!!!」
「では「姫」と···」
「そんなトコかしらね」
「そんなトコなんだ!?つーか急げよ!?」
時間が無いにもかかわらず始めたバルゴとルーシィのやり取りに思わずグレイは口を出すがバルゴは直ぐ様次の行動に移った。
「では!!!、いきます!!!」
そう言ってバルゴは地面に潜り、穴を掘って駅の外へと進んでいく。
「おお!!!潜った!!!」
「いいぞっ!!!ルーシィ」
「痛っ!?」
「おし!!!あの穴を通っていくぞ!!!」
ルーシィを褒めたエルザは鎧の胸元に抱き寄せ、グレイはこの機を逃すなと言わんばかりに穴へと走っていく。
「エクレール、こいつ連れて行こうぜ」
「何言ってんだナツ!!」
「···いいのか?」
グレイは驚き、エクレールも同様の気持ちで確認する。
「あぁ。オレと戦った後に死なれちゃ後味悪ぃんだよ」
それを見たエルザは微笑み、気絶から目覚めたカゲヤマも驚きを隠せなかった。
――――――――――――――
「出れたぞーーーーー!!!」
いの一番に穴へと入って外へと出たナツは漸く出れた事に喜びを隠せなかったようで子どものようにはしゃぎだす。
「急げ!!!」
「うわっ!?凄い風···!」
「姫!!下着が見えそうです!!」
「自分の隠せば···?」
「「オイオイ···」」
強風で見えてしまいそうなルーシィの下着を隠そうとするバルゴの下着をがっつり見てしまったグレイとエクレールは同様の感想を口にしてしまう。
「無理だ····い···今から追いつける筈がねぇ······お···俺達の勝ちだ···な」
早々に諦めろと目覚めたばかりのカゲヤマが嘲笑混じりに口にしたがエルザはそれよりも気になることがあった。
「!···ナツはどうした!?」
「あれ?」
「そういやハッピーもいねぇぞ?」
突然姿を消したナツとハッピーに気付いた3人は驚いたが、
「先に行ったんだろ···ハッピーの
そう言いながら魔導四輪のプラグを左腕に付けるエクレールの言葉に納得した。
「おいエクレール···何をして···」
「俺が運転する···お前らは中に乗れ」
と、突然の運転宣言に思わずエルザは喰らいつく。
「何を言っている!?私が···」
「お前はガス欠だろ···!いいから乗れって、運転くらいなら俺でも出来る。」
無茶をしようとするエルザを叱責すると直ぐに笑顔になり、全員に乗るように指示する。
「それじゃ、ナツを追いかけるぞ···!」
そう言うと直ぐに魔導四輪車を起動させ、線路を走っていくエクレールであった。