文明の埋葬者   作:ADONIS+

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第五話 リギルド・センチュリー

 高度な文明を誇りながらも宇宙戦争に明け暮れ人類が滅亡しかけた結果、宇宙世紀が終わりリギルド・センチュリー(R.C.)という新たな世紀を迎えて千年以上の年月が流れていた。彼らは過去の反省から人々は技術進歩に自ら制限をかけることで再び繁栄を遂げていた。

 

 宇宙世紀の遺物である軌道エレベーターのキャピタル・タワーは、フォトン・バッテリーを搬入する経路として復元維持されていた。それがあるエルライド大陸の地球側基地と周辺のキャピタル・テリトリィは世界的な聖地であった。

 

 この時代の世界的宗教『スコード教』は宇宙からの恵みへの感謝と技術の発展・進歩を禁じているからこそ現在の平和と繁栄があると説き、人々に浸透していた。

 

 しかし、この時代が平和であったわけではなかった。それはアメリア大陸の国家アメリアとかつての欧州地域の国家ゴンドワンが、大陸間戦争をおこなっていたからだ。

 

 そんな両国は強力な兵器を手に入れるべく、禁忌として封印された宇宙世紀時代の技術を復元してしまう。

 

 そして、R.C.1014年。4つの国家それぞれの“改革派”である「キャピタル・アーミィ」、「アメリア軍」、「ドレット軍」、「ジット団」の4つの勢力が激しく戦闘を繰り広げられる状態となってしまった。

 

 キャピタル・アーミィは、キャピタル・テリトリィの軍で、ベルリたちの住んでいた都市国家。赤道直下のエルライド大陸北部、カリブ海からアマゾン川流域に至る国土を持ち、キャピタル・タワーの存在によって繁栄を極めている。

 

 アメリア軍は、エルライド大陸の北側、かつて北米と呼ばれた地域に位置する大陸国家の軍隊。

 

 ドレット軍は、月の裏側のスペースコロニー群からなるトワサンガの軍。ただし現在のハザム政権は、ドレット家がレイハントン王家を倒して擁立した傀儡政権である。

 

 ジット団は、金星近傍宙域にあるとされる巨大な球状のフォトン・バッテリーの集合体とそれに付随する「オーシャン・リング」と呼ばれるスペースコロニー群ビーナス・グロゥブの一団。ただしトップのラ・グー総裁に意に反して行動している。

 

 この四つの勢力による戦いはたった一機の白いMSによって唐突に終焉を迎えることになる。そのMSは宇宙世紀のユニコーンガンダムに酷似しているが、性能はまるで別者であった。

 

 それは月光蝶と呼ばれるあらゆる人工物を砂状に分解する機能を持った無数のナノマシンを用いて地球だけでなく太陽系のすべての文明を崩壊させたのだ。

 

 その破壊は敵味方の区別はなかった。地球宇宙を問わずありとあらゆる陣営がこのMSの無差別攻撃によって崩壊してしまう。

 

 当然ながらもはや戦争に勝ちも負けもなかった。スペースコロニーなどの宇宙で暮らしていた人々は全滅し、地球に住んでいた人々にしても文明崩壊の混乱によって大半が亡くなってしまうのであった。

 

 かくしてリギルド・センチュリーと呼ばれていた時代はたった一機のMSによって崩壊してしまい黒歴史の一部として埋葬されてしまうのであった。




あとがき

 月光蝶を使った謎のMSはどこのMSかはバレバレでしょうが、ネタバレなので一応伏せておきます。
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