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人類圏に行われた魔物狩りに好戦的な一部の魔人が我慢できなくなって聖魔教団に攻め込んできた為に魔人戦争が勃発した。
開戦当初はケイブリス、メデュウサ、レッドアイの三人の魔人だけが参加していたが、闘将パステトがたった一人で二千の魔物を倒してしまい、それを知ったノス、レキシントン、ガルティア、レイといった武闘派の魔人たちが聖魔教団に興味を持って次々に参加したのだった。
初期にはこれだけの魔人が参加していることから聖魔教団は早期に敗北するだろうと、魔人たちは思っていた。
しかし、戦線が膠着していて勝負がつかない状態になってしまった上に、レキシントンが人間の仕掛けた罠にはまって死亡してしまうというハプニングが発生してしまった。
無敵である筈の魔人が人間如きに殺されるとは思っていなかった魔人たちはこれに驚愕して、聖魔教団を危険視した為に、本来人間に無関心な魔人や戦いを好まないはずの魔人たち(ジーク、ケッセルリンク、パイアール、アイゼル、メガラス、ハウゼル、サイゼル)も参加して、おまけにケイブリスに命令されてバボラがよく考えずに参加した。
こうして、この魔人戦争に脱落したレキシントンを除けば14人もの魔人が参加する事になった。
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「見事に膠着状態ね」
闘神都市ソドム上層部に建設されている城(通称エリーゼ城)の玉座に座った私は戦況を確認していた。
開戦から二十年が過ぎた現在、地上では闘将や人造人間たちが魔軍と激しくやり合っていた。
原作では準備不足の為に対魔物戦力として予定していた闘将を闘神の護衛に回して魔軍には蛮人に対処してもらわざるを得なかったが、この世界では十分な数の闘将が用意されていた上に戦闘用人造人間も揃っていたので、魔法が使えない蛮人は前線投入させる事はなかった。
上空の闘神都市では飛行タイプの魔物が攻め込んでくる程度で、それらはα~Ωの場合は配備されている防空ドラゴン部隊の迎撃にあって、ソドムとゴモラの場合は装備されている対空レーザー砲の餌食になっている。
そう、対空レーザー砲は極めて有効だった。
レーザーを無効化するディストーション・フィールドを当たり前に使っている私たち監察軍には実感しにくいが、この世界の連中には対空レーザー砲による迎撃システムはかなり有効だったのだ。
これは『マブラヴ』の世界で光線級のBETAが超音速のジェット戦闘機すら駆逐してしまった事を考えれば当然だが、音速すら越えられないモンスターではレーザー砲の的にしかならないからだ。
あまりに有効すぎて折角防空戦力として用意したロボット兵が使えないほどですよ(笑)。
勿論、これは魔物の話であって無敵結界を持つ魔人にはレーザー砲では撃退できないが、魔人たちは闘神都市に直接乗り込むのを避けていた。
「まぁこの状況は原作と違って魔人たちが闘神都市の攻略に及び腰になっているからだろうけどね」
そう、原作では魔人戦争時に魔人たちの間で闘神落とし(闘神都市の撃破)がゲームとして流行して撃破した闘神都市の数を競い合っていたが、この世界ではそういったゲームは発生していない。
「エリーゼ様、やはりレキシントンの死亡が大きいのでしょう」
と、リーラが声をかけて来た。
開戦以前から私の拠点は闘神都市ソドムになっているので、私に仕えるメイドのリーラもこの城に移っていた。
「まぁそうでしょうね」
私はリーラに対して軽く笑った。
原作では魔人レキシントンは魔人ノスに騙し討ちにあって倒れたが、この世界では闘神都市ソドムに仕掛けた対魔人用の罠で命を落としている。
確かに魔人は無敵だ。あらゆる手段を用いても決して傷つける事が出来ない。
しかし、生き物を殺すには何も傷をつけなければならないというワケではない。呼吸ができなければ生物は生きていけないのだ。
そこで私たちは闘神都市のブロック化と隔壁で各地を細かく封鎖できるようにして、封鎖した任意の場所の空気を抜いて真空状態に出来るようにした。
当然通路の壁や隔壁は分厚い超合金ニューZα製(しかもマシンセルによってダメージを与えても即座に修復する)であった為にこれで閉じ込められたら魔人でもどうしようもないし、実際この罠に引っかかったレキシントンは酸欠で死亡した。
魔人を殺すには別に特別な力が必要ではない。創意工夫で人間は魔人を死なせることができるのだ。
この事は人類圏では戦意高揚の為に大々的に伝えられて聖魔教団の士気を大いに高めたが、私としては別にそれが目的ではない。私たちの拠点であるソドムとゴモラに魔人が乗り込んで荒らしまわったら迷惑なので、魔人を牽制しただけだ。
実際これは魔人たちにも伝わって彼らに衝撃を与えた。そうはそうだろう。絶対無敵と驕り高ぶっていた魔人が、自分たちが思わぬところで死ぬ可能性があるという事を嫌がおうにも実感したのだ。
レキシントンと対立していたノスも表向きは人間風情に殺されたレキシントンを散々嘲笑ったが、内心では聖魔教団を警戒するようになった。
その結果、魔人たちは対魔人用の悪辣な罠があると思われる闘神都市(その手の罠が実在するのはソドムとゴモラだけだが魔人たちはそこまで知らない)に直接乗り込むことを躊躇うようになった。
かくして、この世界の魔人戦争は原作以上の膠着状態になってしまったが、そんな中でも名場面というのはそれなりにあって、闘神都市ゼータが魔人バボラとの七年にも渡る激戦の末、特攻撃滅して聖魔教団の士気を高めたり、闘神シータが魔人ノスと七十日間にも及ぶ殴り合いをやったりしたね。
現在は闘神都市ソドムが地上の魔軍を魔導砲で撃退することを行っており、順調に戦果を上げていて私はやることがなくなった。
それで、空いた時間を使ってたまに戦場に出て超長距離から魔軍に対してフライシュッツで増幅した竜破斬(ドラグ・スレイブ)を打ち込んだりしている。この手の大量破壊魔法は効率よく経験値を稼げるから効果的なんです。本当は蛮人たちの街に打ち込んで大量殺人をやっても経験値を稼げるのですが、立場上できないので、その分、魔軍に打ち込んでいる。
最もちまちまレベルアップをやるのが面倒になったから魔法レベル3を活用してゲートコネクト使うことにした。ランス03のジルを参考にゲートコネクトを用いて居るだけで上限までレベルが上昇する異世界「オルケスタ」を探してレベルを上げることにしたのだ。
その後、多少時間がかかったがオルケスタを見つけた私たちはレベルを10000オーバーまで上げておいた。レベルが上がり過ぎな気もしますが、どうも私たちはランスと同じ才能限界無限みたいで、レベル10000を超えても才能限界に到着しなかったですね。
他にも戦利品(レキシントンの魔血魂)の解析を行っていますよ。アレって実は前々から調査してみたかったものなんです。
聖魔教団の者たちが必死の思いで戦っている最中であったが、エリーゼはとことんマイペースだった。
解説
■魔軍
魔王や魔人が率いる魔物の軍勢の事。
■光線級
BETA(マブラヴ)の一種でレーザー光線を発射する。その命中率や有効射程距離は強力で、マブラブ世界ではこれの所為で航空戦力が無力化されて人類は劣勢に追い込まれてしまった。
■超合金ニューZα
マジンカイザーに登場する装甲材。強度、重量などのバランスがいい事からブリタニア帝国で軍事利用されている。
■魔導砲
闘神都市の主砲で、たった一発で街を消滅させるほどの威力がある。
■ゲートコネクト
異世界に行くことができるゲートを開くことができる魔法。地上の者には魔法レベル3の魔法使いか魔王でなければ使用できない。
■魔血魂
魔人が死亡した場合、その死体は消滅して魔血魂という赤い球体が残る。この魔血魂とは魔人そのものであり、これが他の生物の体に宿る事でその魔人が復活する場合がある(その体の持ち主の精神に負けてしまい、魔血魂が上書きされて元の魔人が消滅してしまう可能性がある)。