大破壊によって旧世界は滅び、世界は荒廃してしまった。私たちは旧世界の科学者の生き残り(老人たち)の集団と世界の再建と管理の為に協力していた。
その過程で、老人たちが前々から研究していたエルフの改良が進んでいた。
エルフはファンタジーで登場する亜人だが、この世界では数世代にもわたって霊的遺伝子的改良を進めて作り上げた人工種族である。エルフは通常の人間よりも知能が高く魔力が強い上に寿命もおよそ1500年まで拡張された存在だ。
そのエルフたちによってエルフ神聖四親皇家が作られるが、私たちはそのエルフたちを束ねる立場になっていた。
その時には私とアイシャ以外は自らをエルフに人工進化させており、私たちはエルフを含めた人類からエウロペアの十二賢者と呼ばれる存在になった。外部からすればエルフの老人十人と人間の少女二人による集団だったから奇異に見えたかもしれないね。実際エルフたちも疑問に思っていたようです。
それと私たちがエルフにならなかったのは、私たちの体を下手に弄ると逆に弱体化する恐れがあるからだ。私たちは死神によって様々なチート能力をこの身に宿しているが、異種族に改造するという行動をすればそれらが損なわれる確率が高い。そもそもエルフにならなくともとっくに不老長寿になっているから必要ないのだ。
ちなみに原作では十賢者だったのに、この世界では十二賢者なのは私とアイシャが加わった為だ。
さて、エルフという人工種族を創造できたように霊子力を応用した科学はもはや魔法の域に到着しており、ドラゴンなどのファンタジーな存在まで作り出せるようになった。
そんな中で私たちがやっているのが霊子動力炉の改良だ。
これは原作ではキング・クリムゾン・グローリー(以後KCG)、通称『方舟』の動力炉として使われていた物で、エルフたちの持つ霊子力を動力源にして臨界運転を行えば宇宙開闢(うちゅうかいびゃく)に匹敵するエネルギーを発することも出来る代物だった。
その様に霊子力は原子力をも上回る高エネルギーを得られる上に、無限にして完全無害というこの世界における究極のエネルギーだ。
何しろ火力発電と違って一々燃料を投入しないといけないという事もないし、原子力発電の様に暴走すると放射能汚染の危険があるということもない、とてつもない優秀ぶりだ。
しかし、この霊子動力炉の小型化は実現できていなかった。というもの霊子動力炉は人間の魂の力を収束して活用する物である以上、多数の生きた人間を内部に取り込んでおく必要がある。
この多くの人々と、その人々を生存させるための生命維持装置を内包しないといけないという構造からどうしても霊子動力炉が巨大化してしまうのだ。
そこで思いついたのが『魔法少女まどか☆マギカ』のソウルジェムと、GS世界で登場したアシュタロスのエネルギー結晶だ。それらの様に魂を加工すれば解決できると考えた私たちはその実験を行う事にした。
この実験には霊的に優れたエルフのクローンを大量に使用する事になった。情け容赦なく大量生産したクローンたちをすり潰して試行錯誤を繰り返した末に実用化に成功した。
何かやっていることがどこかの学園都市のマッドサイエンティストのようです。実際、妹達のようにクローンを大量生産して魂の抜き取って抜け殻になった肉体は廃棄処分していますから、その所業は外道の一言でしょう。これには老人たちでさえドン引きしていましたね(汗)。
その結果作り出した手のひらサイズの結晶体をソウル・クリスタルと名付けて、これを用いた新型の小型霊子動力炉を開発した。
このソウル・クリスタルは見た目こそちゃちな結晶に過ぎないが、これ一個で10万人ものエルフのクローンの魂が凝縮されている代物で凄まじい高エネルギーを発揮できた。
当然ながら、これはKCGの主動力炉として採用されて使われることになるが、それだけでなく私たちの闘神都市にもこのソウル・クリスタルを使う事にした。
私たちの保有する闘神都市ソドムとゴモラは、動力にランス世界のマナバッテリーの他にマクロス世界の熱核タービンエンジンを搭載していた。
そこで熱核タービンエンジンを新型霊子動力炉に換装する事にした。その際に、霊子動力炉から得られる膨大な霊力を逆天号のように霊力増幅装置で増幅する事で、強力な防御結界や霊波兵器も搭載することに成功した。
これで闘神都市の出力が大幅にアップして、総合戦力も向上していた。
ちなみに霊子動力炉はオカルトな技術であるものの、生物が持つ魂の力という根源的な力を動力としている為に、リリカルなのはの魔導炉のような世界観の影響を受けやすい代物ではなかった。その事から、比較的多くの世界で使える汎用性の高い動力炉ですよ。
本音を言えば、オカルトの専門家というべき私たちが拠点として使っている闘神都市の動力が熱核タービンエンジンというあまりにも純粋科学的な物であるのはイメージに合わないというこだわりですね。
それと忘れてはいけないのが主人公のD・S(ダーク・シュナイダー)ですね。彼は老人たちの作り上げたD-System(霊子力の高速無限増殖炉ともいうべき精神兵器)と呼ばれる純粋エネルギー体の霊魂を持つ人造生体というトンデモな魔導師です。それだけにその潜在能力は凄まじい物で、チート能力を持つ私たちを遥かに上回る程ですよ。
私としてはD・Sに宿るジューダス・ペインに興味があったので複製が可能か調べてみましたが、結果的に無理と言わざるを得なかった。それはジューダス・ペインが霊魂(魂)、精神、肉体の三つに凄まじい負荷をかける代物で、常人には耐え難き激痛に見舞われる上に、使い続ければ使用者の存在そのものが消失するからだ。
私の場合はトリッパー特性から魂にはダメージはないが、精神と肉体が受けるダメージは許容範囲を逸脱しているから、とても使える代物ではなかった。その為、私たちは現状でD・Sと関わっても得る物がないのでD・Sに関わらずに研究を優先させているし、D・Sを作り出した老人たちもD・Sに対しては現状では放置というスタンスだった。
そんな状態だから私たち十二賢者がD・Sと関わるのは魔操兵戦争(ゴーレム・ウォー)の時になるでしょうね。
解説
■ソウルジェム
キュゥべえ(魔法少女まどか☆マギカ)が人間の少女の魂を加工して作り上げた宝石。型月世界で第三魔法と呼ばれている魂の物質化と似て非なる技術によって作り上げられた代物である。
■アシュタロスのエネルギー結晶
アシュタロス(GS美神 極楽大作戦!!)が数千人にもおよぶ人間の魂を加工・凝縮して作り出した結晶。当初は究極の魔体のエネルギー源として制作されたが、後に宇宙処理装置(コスモ・プロセッサ)に使用される。尚この結晶はアシュタロス用に調整されている為にアシュタロスしか使用できない。
■妹達
美坂美琴(とある魔術の禁書目録)のクローンで、学園都市では二万体以上の妹達が生産された。
■学園都市
『とある魔術の禁書目録』で舞台となる超能力の開発を行っている街。
■逆天号
GS世界でアシュタロス一味が使用した兵鬼。アシュタロス自身がエネルギー源となった事と、高性能の霊力増幅装置が相まって人間界に存在していた神魔を一掃することに成功した。
■トリッパー特性
上位世界人の魂は下位世界のありとあらゆる力をもってしても干渉できないという特性。この為トリッパーが死亡したら下位世界の蘇生魔法やドラゴンボールなどで蘇らせる事ができない。例外としてトリッパーの魂に干渉できるのは、姫神みこなどの特殊なトリッパーと死神だけである。