二人の魔女   作:ADONIS+

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3.時空の復元力

 西暦1242年。原作において美神たちが時間移動してくる時期になりましたよ。私とアイシャは成長して今では華の15歳です。

 

 さて、ここで私エリーゼ・ペルティーニの外見ですが、パソコンゲーム『ウィッチズガーデン』の雪村 涼乃(ゆきむら すずの)と瓜二つになっています。私の魔女としての格好も雪村 涼乃の白を基調として雪をイメージしたアバター服を模倣したものです。その為、私の服も微妙に露出度が高い服ですね。

 

 そして妹アイシャ・ペルティーニの外見も『ウィッチズガーデン』の緋宮あやり(ひのみや あやり)そっくりで、服装も緋宮あやりのアバター服を模倣しています。

 

 勿論、私たちのこの外見は偶然ではなく、死神が『ウィッチズガーデン』を知っていて魔女ならこれかなと、この外見にしたそうですね。

 

 ちなみに『ウィッチズガーデン』は私もアイシャも知っていたので、外見に合わせて魔女の衣装を作りました(死神にも薦められた)。

 

 そんな私達ですが、先日監察軍でゴッド・ブレス(BLACK CAT)という特殊なナノマシンを自分の体に打ち込んで老化を止めました。

 

 死神によると私たちは長期育成型らしく、数十年どころか数百年から数千年単位で様々な下位世界を旅して修練を詰んでいって、能力を高めるというプランらしいです。その為、高々数十年で老い衰えてしまっては話になりません。だからゴッド・ブレスの投与は必須ですね。

 

 まぁ私たちとしても折角の美少女になったワケですから、すぐに老いたくはありませんからね。

 

 

 

 さて、前回も言いましたが、私たちは内政チートをしています。具体的には農学では連作障害を防ぐために四周期輪作を導入したし、サツマイモ、ジャガイモ、トウモロコシなどを監察軍を介して領地に持ち込んで栽培していました。この結果うちの領地は豊かになり、領民の支持は鰻上りな状態ですよ。

 

 この時代たくさん収穫出来て餓える心配がないというだけでも恵まれていると言えますし、領民の為にいろいろと頑張ってくれる領主の娘に対して領民が好意的になるのは当たり前です。

 

 更にお金を稼ぐためにうちの領地で栽培しているサトウキビからグラニュー糖(上位世界では世界的に一般的な砂糖)を生成して高級品として国内や国外の貴族たちに売りさばきました。

 

 実は砂糖はちゃんと精製しないとブラウン・シュガーのような色のついた砂糖になります。まぁこの時代にグラニュー糖の精製技術はないので、砂糖と言えばブラウン・シュガーになるのが当然です。

 

 そんな欧州で新発売された見た目も味もいいグラニュー糖が大好評でバカ売れしています。

 

 勿論、大量生産し過ぎて価格が低下したら困るので、少数生産でブランド販売です。そんなワケでグラニュー糖の生産はうちの領地だけの目玉産業となっていて、おかげで懐が温まって笑いが止まらない状態です(精製技術を独占しています)。

 

 これのいい所は使い出したら止められないという事ですね。

 

 例えば客に出す飲み物につける砂糖がグラニュー糖から黒砂糖なんかに変わっていたら経済的に苦しくなったというのが一目瞭然ですから、面子を重んじる貴族であれば止められないわけです。

 

 ここで、たかが砂糖一つでと思うかもしれませんが、貴族社会は意地の張り合いでもあるようで、侮られるというのはプライドの問題もありますが、馬鹿に出来ないデメリットもあるわけです。

 

 いつの世も貴族が美術品などを収集してその財を見せつけるのは、それが自分の権勢を知らしめるという政治的効果もあって、政争や権力闘争などの要素にも絡んでくるからで、まったくの無駄とも言い切れないわけです。

 

 これは平民から見れば馬鹿にしか見えませんが、当事者にとっては真剣なんですよ。

 

 

 

 それで、どうしてそんなにお金を稼ぐのかというと、研究資金確保の為なんですよね。実は魔術などオカルトの研究はお金がかかります。

 

 まぁ原作でもやたら高価なオカルトアイテムが出てきたりしていたのでそれも分かりますが、これで好き勝手お金をつぎ込んで研究していたら、いくら領主の家でも金欠になってしまいます。

 

 ましてや所詮うちは辺境領主にすぎないので、そこまで裕福というワケではない。こうなると、潤沢な研究資金を確保したければ、まず確実に金儲けする事を優先する必要があるわけです。

 

 そんなワケでうちの経済事情は原作よりもかなりいいですよ。この影響で我が家が支援しているドクター・カオスにも潤沢な資金が流れています。

 

 カオスは20世紀末のボケ老人のイメージが強いが、13世紀のカオスはまさに全盛期でしたね。まさか中世魔法技術だけでなく監察軍の知識も学習している私達と対等に渡り合えるとは思わなかった。

 

 こっちがチート能力で天才やっているのに対して、カオスは公式チートという感じです。さすがはマリア姉さんが稀代の天才錬金術師と絶賛しただけの事はあります。

 

 そんなカオスが持つ錬金術の知識には興味があったので、カオスとも知識や技術のやり取りをしていて、これは私たちも結構得られる物がありました。 

 

 ただ私たちから言わせれば、カオスの研究は時代を先取りしすぎているというか、先行し過ぎているという感じですね。

 

 大体、まともな蒸気機関すら実用化できていない時代に、戦闘機(カオスフライヤー1号)とか機械犬(バロン)とか作って役に立つのか?

 

 ぶっちゃけ、量産性、整備性、運用などを考えたらガトリングガンやアームストロング砲の方がまともに使えると思いますよ。今は20世紀ではなく13世紀ですから(笑)。

 

 まぁ魔法科学の技術検証機として割り切るのならばそれでいいかもしれませんが、どう考えてもカオスに投資した資金に見合うだけの利益が帰ってきそうにないから、パトロン泣かせですよ。

 

 原作でカオスが金欠で困っていたのはこれがあったからじゃないかな?(パトロンにも十分な利益をもたらしてくれる研究者じゃないとパトロンに嫌われます)

 

 そんな突っ込みを受けている為か、カオスにとって私たちはパトロン(私たちが稼いだお金もカオスに融通している)であると同時に、とても優秀な共同研究者でもあるが、ロマンがないと思われています。

 

 そんなカオスですが、一ヶ月ほど前に欧州を荒らしまわっている吸血鬼ブラドーの討伐に出向いています。原作通りブラドー伯爵を打ち取る事で名を上げて、もっといいパトロンを探そうとしているのでしょうね。

 

 実はカオスの不在中にプロフェッサー・ヌルがうちの領地にやってきたので、当然ながら門前払いで追い返した。その際、父は私たちがヌルに関して異常なまでに敵意を抱いているのに不思議に思っていたが、私たちの説得に応じてくれた。

 

 このヌルはアシュタロス配下の魔族で、アシュタロスの命令で人造モンスターを製造販売する事で、神魔の勢力バランスを乱して神族と魔族を巻き込んだ全面戦争を起こそうと企てている極めて危険な魔族だ。おまけに、うちの領地を乗っ取って好き勝手すると分かっている奴を受け入れられる筈がないでしょう。

 

 これでよしと思ったが、ヌルがゲソバルスキー男爵率いる暗黒騎士団を使っていきなり城を襲撃してきた。私たちはそれを撃退しようとしたが、多勢に無勢で城を落とされてしまい、何とか父と姉を守りながら近隣の村に逃げ込む事にした。

 

 正直な話、戦えない他人を守りながら戦うのは難しいね。まぁ私たちの実戦経験が乏しかったというのもあるでしょうが、少し悔しいですよ。

 

 最初にヌルを門前払いしてしまえば、うちを諦めて他の領地を乗っ取るだろうと判断していたが、ちょっと甘かったね。

 

 これが原作の修正力、いやもしかしたらこの世界特有の時空の復元力なのかな?




解説

■エリーゼ・ペルティーニ
 元ネタ:雪村 涼乃(ウィッチズガーデン)
 外見年齢:15歳
 身長:156㎝
 体重:42㎏
 3サイズ:83(C)・55・81

 転生特典
 1.オカルトの鬼才
 2.固有世界観
 3.理解
 4.分割思考
 5.高速思考

 この『二人の魔女』の主人公。死神が進める鬼械神計画(監察軍が推進しているスーパーロボット計画の中で凍結されたプラン)のパイロット候補として育成中のトリッパー。この計画に合わせて最高の魔術師となれるように転生特典を調整している。15歳の時にゴッド・ブレスを投与したために以後不老長寿になっている。元ネタに合わせて氷の魔術を好んで使っている。
 ちなみに死神が最初から、【すべてのオカルト知識】や【創作物に出てくるあらゆる魔法や魔術などを使える】などというチートを与えずに、曲がりなりにも自分自身で学習して努力していかないと力が身につかないようにしているのは、そうしないと自分の力をちゃんと使いこなせないからだ。

■アイシャ・ペルティーニ
 元ネタ:緋宮あやり(ウィッチズガーデン)
 外見年齢:15歳
 身長:152㎝
 体重:45㎏
 3サイズ:88(E)・57・87

 転生特典
 1.オカルトの鬼才
 2.固有世界観
 3.理解
 4.分割思考
 5.高速思考

 エリーゼと同じ鬼械神計画用のトリッパー。エリーゼの双子の妹として転生しており、特典も同じために能力自体はエリーゼに匹敵している。15歳の時にゴッド・ブレスを投与したために以後不老長寿になっている。元ネタに合わせて炎の魔術を好んで使っている。
 ちなみに原作ではマリア姫の名字が不明なため、このSSオリジナル設定としてペルティーニという名字を使っている。

■ウィッチズガーデン
 2012年に『ういんどみる』が発売した18禁恋愛アドベンチャーゲーム。魔女がメインヒロインとして登場している作品で、死神は趣味でエリーゼとアイシャの外見をこのゲームのヒロインと同じにした。

■ゴッド・ブレス
 元々は『BLACK CAT』の世界で開発された不死のナノマシン。これを投下された人間は老化が停止して手足が千切れるような怪我でも即座に再生する凄まじい自己修復能力を得る事ができる。ただし脳が損傷すると再生できないという欠陥もあり、本当に不死身というワケではないが、比較的容易に不老長寿を得られることから三千世界監察軍に所属するトリッパーはこれを投与する者が多い。

■時空の復元力
 この世界の原作では過去に時間移動してアドルフ・ヒトラーを暗殺するなどの歴史を改変するような事をしても、別の事件が発生して大まかには歴史は同じような流れになる。その為、時間移動をしても過去も未来も変えられる事しか変えられない。ここでアシュタロスのように修正でどうにもできないような改変を行おうとすると、宇宙意志の反作用が働いて、それを行おうとする者に逆風が吹くことになる。
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