ラブライブ!!サンシャイン!〜文学少女の恋煩い〜   作:花陽ラブ

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幼馴染み

「おーきーるーずーらー!!」

 

「うぅ…それで毎回起こすのやめて、マルちゃん」

 

時刻は朝の五時、一般的に起きるには早い時間帯

俺、木田正斗は沼津市の高校に通っている

うえに野球部に所属している、朝練には出たいので朝早くに起きている

ここは俺の部屋だ、なんでそんな部屋にエプロン姿の国木田花丸ちゃんことマルちゃんが居るのかと言うと

マルちゃんの家と俺の家は少し離れてはいるが近くにある

それにマルちゃんの家はお寺さん、早起きには慣れているので

俺からお願いをしている

 

しかし、今どきフライパンをおたまで鳴らして起こす奴がどこに居るんだ

 

「何を言ってるずら、正斗君は」

「これじゃないと起きないからやってるんだよ」

 

「た、確かに……」

 

 

なかなか起きない俺も悪いよなと少し反省をした

朝から可愛い幼馴染みがエプロン姿で起こしにくる

これはなかなか凄い事なのではないかと自分で思う

 

「むっ…なんでそんなにオラの事を見てるずらか」

 

俺の視線に気づいたのか、マルちゃんは両手で自分の身体を隠すようにし

目を細めて俺を見ている

 

「い、いやいや…違うから!そんな意味で見てないから」

 

「冗談ずら、早くしないとご飯が冷めちゃうよ?」

 

舌を少し出してイタズラが成功したかのような笑顔で

言ってから

俺の部屋の扉を締めて、階段を降りる音が聞こえる

俺もゆっくりと起き上がり、下に向かう事にした

 

 

〜数年前〜

 

 

俺とマルちゃんの出会いは

両親同士が知り合いで、昔からマルちゃんのお寺にお世話になっていたようで

必然的に俺とマルちゃんは幼馴染みになる訳だ

 

幼稚園から小学生までは一緒だったけど

中学から俺が野球をやりたいって理由で沼津市の学校に行く事になった

それでも毎日のように顔を合わせていたし

会いに来てくれた

試合がある日には必ず来てくれた

 

優しい優しい、自慢の幼馴染みの女の子だ

 

それでもやっぱりケンカとかしたりする

あれ以来してはないけど…

 

俺とマルちゃんの2人だけの秘密の約束

 

「正斗君……」

 

「………っ」

 

中学、2年生の時に

先輩達の最後の試合、俺の判断ミスで試合に負けてしまった

あの時の俺は酷かった、マルちゃんは何も悪くないのに

酷くマルちゃんに当たってしまった

今でも後悔している

 

「も、もう帰ろう?みんな帰っちゃったずら」

 

「うるさいな!!お前には関係ないだろー!あっちいけよ!!!」

 

「っ……」

「関係あるずら…オラは正斗君をずっと見てた、正斗君が頑張っていた事も正斗君が苦しかった事もみんな知ってるずら…今日の試合だって、正斗君は悪くないよ」

 

ゆっくりと俺の顔を両手で包み

目を合わせるようにした

その目には涙を流し、真剣な表情だった

 

「負けた事は悔しいけど、来年は勝とうよ…正斗君なら勝てるよ」

「オラにカッコイイ正斗君見せてほしいずら」

 

「………ごめん、マルちゃん」

「俺、どうかしてたみたいだ…マルちゃんを泣かすのはこれで最後にする!次に泣かす時は嬉し涙を流させてやる!!俺は君を甲子園に連れて行く!」

 

俺は絶対にこの子を泣かせない

俺はこの子の為に勝とう、勝って

高校生になっても勝ち続けて、甲子園に連れて行く

 

そして…告白しよう

 

「ありがと…それじゃあ、オラもしっかりサポートするずら」

 

嬉しそうに笑う彼女

やっぱり、マルちゃんには笑顔が1番似合うよな…

 

「この事は2人だけの秘密にしよう」

「2人だけの…約束」

 

「嘘付いたら、閻魔様に舌を抜いてもらうずら」

 

マルちゃんが言うとマジでそうなりそうで怖いな…

俺達は指切りをした、2人だけの約束を

 

 

 

 

 

 

〜現在〜

 

「気を付けて行くずら」

 

 

「うん…マルちゃんもスクールアイドル頑張ってね」

 

今でもその約束は

守っています

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