超光戦姫ブレイダ   作:シャイニングピッグEX

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前回からの続きです。

タイトルでネタバレしていくスタイル


超進化!オーバーブースト!

サリエールがブレイダに想いを伝えたところで、疲れていたのか、サリエールは気絶するように眠ってしまった。

 

 「お疲れ様、サリエールちゃん。ごめんね、駆けつけれなくて…サリエールちゃんを待ってなきゃ、って思ってて…ううん、言い訳はいらないよね。今はゆっくり寝てて…」

 

 すると、街の方で大きな爆発音が聞こえ、ビルが倒壊する音と共に人々の悲鳴が響き渡った。

 

 「!!」

 

 ブレイダはその音を聞きつけ、窓辺から街の方を見た。

 

 先程ヤミマジュウが暴れていた跡を塗りつぶすように、辺りは瓦礫の山に変わっていた。

 

 「サリエールちゃん…ここで待ってて!」

 

 ブレイダはデバイスを持って外に駆け出し、デバイスをかざした。

 

 「トランス・オン!」

 

 ブレイダはデバイスを胸元に装着し、脚から胸元、胸元から腕、頭と言う順番に変身し、頭に通信機を装着して変身を完了した。

 

 足元にブライトサークルを出現させ、ブレイダはそれに乗って街の方へ飛び出した。

 

 「一体何が…」

 

 街へ着いたブレイダはブライトサークルから飛び降りて街だった場所を見回した。

 

 「クハハハハハ!遅すぎだ!」

 

 すると、上空からブレイダに向けて無数の光弾が降り注ぎ、ブレイダはとっさにブライトサークルを出して自分の身を守った。

 

 「やるね…でもそんなんじゃ…ダメダメだー!」

 

 ブレイダが振り返る隙もなく何者かに後ろからとてつもなく強い一撃を貰い、ブレイダの身体は宙を舞った。

 

 「きゃぁぁぁぁぁっ!」

 

 ブレイダの身体は地面で二回跳ねて瓦礫の山に突撃し、瓦礫の山はその衝撃で崩れ落ちた。

 

 「う…く…一体…誰なの…?」

 

 ブレイダは地面に這いつくばりながら、近付いてくる足音の主を見た。

 

 「久しぶり…私こんなに強くなったんだよ…」

 

 「…ガディナ…!」

 

 ガディナはブレイダを見下ろしながらまるで子供のように笑っていた。

 

 「わたしね、貴方を倒すためにいっぱい、いーっぱい進化したんだよ!見てて!」

 

 そう言うとガディナは銃口を上空に向け、引き金を引いた。

 

 銃口から発射された光弾は遥か上空で爆発して無数の光弾になり、辺りに降り注いだ。

 

 無数の光弾は辛うじて残っていたビルを全て倒壊させ、辺一帯を焼け野原に変えた。

 

 「どうどう?すごいでしょ!」

 「…こんな事…」

 

 「あ、そう…じゃあいいや。もう殺しちゃう」

 

 そう言ってガディナはブレイダの首を掴んで持ち上げた。

 

 「ぐ…う…!」

 

 ブレイダは自分の首からガディナの腕を引き離そうとガディナの腕を掴んだ時だった。

 

 「…!?腕が…あまりにも太い…!」

 

 ガディナの腕の太さは人間のそれを軽く上回っており、自分の胴体よりも太い腕に掴まれていた。

 

 「あんしんして。ゆっくり殺すから、今までの思い出を振り返っててよ」

 

 「ぐ…は、離して…!」

 

 「やだ。だって、わたしがすごいこと分かってくれなかったもん」

 

 「そんな…だったら…」

 

 ブレイダはデバイスを外してファイズバジンを呼ぶコードを入力した。

 

 すると、一体いつの間に来ていたのか、地中からバジンが飛び出し、ガディナに向けて銃弾を連射した。

 

 「わっ、わっ!なに!?」

 

 それに驚いたガディナはブレイダを思わず離し、ブレイダはその隙にガディナの腕から脱出し、すぐさま距離を取り、バジンもブレイダの元に着地した。

 

 「ありがとう、バジン」

 

 バジンの頭がブレイダの方を向いて上下に動き、二人の顔はガディナの方を向き、自分の武器を構えた。

 

 「へぇー、おもしろいもの作ったんだね。それ、私にちょうだい!」

 

 そう言ってガディナはバジンに向かって走り出した。

 

 バジンは銃口を向け、ガディナに銃弾を連射した。

 「うわっ!何すんの!…もうそんなの、いらない!」

 

 そう言ってガディナは素早く銃口をバジンに向け、光弾を連続で放った。

 

 「危ない!」

 

 ブレイダはバジンを押し飛ばし、バジンはビークルモードになって間一髪でガディナの光弾を回避した。

 

 「ぐっ!うう…」

 

 ブレイダはブライトサークルでガディナの光弾を防いだ。

 

 すると、胸のコアクリスタルが赤く点滅を始めた。

 

 「そんな…もう…!?」

 

 「…へーぇ、なるほど」

 

 ガディナは何かに気付いたのか、ブレイダに向かって勢いよく飛び出し、光弾を連続で放った。

 

 「くっ!」

 

 ブレイダは慌ててブライトサークルを出現させ、シールド代わりに使った。

 

 しかし、それ自体がガディナの罠だった。

 

 ガディナはブレイダに気付かれないようにブレイダの後ろに回り込み、ブレイダを後ろから引き倒し、身体を足で固定してコアクリスタルに銃口を向けた。

 

 「…!」

 「これを壊しちゃえば…もう戦えないよね!」

 

 「や…やめて…!」

 

 「…やーだね!」

 

 ガディナは悪魔のように笑い、銃口から刃状のビームを出し、ブレイダのコアクリスタルに突き刺した。

 

 「ああぁぁぁっ!」

 

 ガディナが刃を抜いた途端、ブレイダの身体に凄まじい電流が流れ、コアクリスタルから光は無くなり、ブレイダの目からも光が消え失せ、ブレイダのバトルジャケット、ブレイブレードも消失した。

 

 「…ふっ…くっ…フハハハハハ!やった!やったぞ!ついに…ついに倒したんだ!」

 

ガディナはブレイダの身体から足を離し、ブレイダの身体を蹴り飛ばした。

 

 「こいつもこうなっちゃお終いだね。もう、こいつは超光戦姫にはなれない…」

 

 残されたバジンは主人の危機を察知してバトルモードに変形し、ブレイダの元に飛び立った。

 

 そして、ガディナに向けて銃を連射し、ガディナが怯んでいる隙にブレイダを抱えてその場から逃げ出した。

 

 「逃がしちゃった…まあいいや。次来たら今度こそ完全に倒そっと」

 

 そう言ってガディナもその場から消えた。

 

 

 「ブレイダ!」

 

 サリエールは息を切らしながらブレイダがいるガードナーの病室に入ってきた。

 

 「あ、サリエールちゃん…」

 

 百合は入ってきたサリエールの方を向いた。

 

 「…ブレイダは…」

 

 「…なんとか生きてる…だけど、もう戦うことはおろか目を覚ますことも難しいって…」

 

 「そんな…!ブレイダ!」

 

 サリエールは目に生気がないブレイダの手を両手で握った。

 

 「お願い…目を覚ましてよ…ブレイダ…」

 

 しかし、そんな祈りも虚しくブレイダの手はサリエールの手から滑り落ちた。

 

 「ブレイダ…お願い…」

 

 

 

 一晩経ち、サリエールはブレイダの病室で朝を迎えた。

 

 ブレイダが目を覚ますことはなく、カーテンの隙間からそよ風と太陽の光が差し込んだ。

 

 「…ブレイダ…おはよう…」

 

 サリエールは部屋の時計を見上げた。

 

 時計の針は七時半を指していた。

 

 「…まだ、時間じゃないし、もう少しだけ一緒に居させて…」

 

 そう言ってサリエールはブレイダのベッドに突っ伏して眠りについた。

 

 

 「久しぶり、サリエールちゃん」

 

 サリエールが目を開けると、またあの白い空間にいた。

 

 「貴女…久しぶりに出てきたと思ったら…どうしたの?」

 

 サリエールは近付いてくる女の子に話しかけた。

 

 「ちょっと、ね」

 「ちょっとって…何よ」

 

 「あなたが私の身体を使って、はや数ヶ月…だけど、私はこの身体に帰りたい、だなんて思わなくなってきた」

 

 「どうして…」

 

 「私はこの身体の中でずっとあなたのことを見てきた。それで、ブレイダちゃんと接してる内に、あなたは段々変わっていって…前のあなたでは考えられないような事をしているの、分かる?」

 

 「前の私じゃ、考えられないようなこと?」

 

 「ええ。だって、あなたは敵だったはずのブレイダちゃんと一緒に味方していたし、そして昨日はついに告白した。随分前のあなたが聞いたら、さぞ驚くでしょうね」

 

 「た、確かにそうだけど…」

 

 サリエールは顔を赤くしながら言った。

 

 「それで、私思ったの。この身体はもうあなたにちゃんとあげてもいいかもって。こんなに優しくなった人になら、あげてもいいって」

 

 「私に身体をくれるって…貴女はどうなるの?」

 

 「そうね…この身体を出たら、肉体を持たない私の魂は消えてしまうのかな」

 

 「そんな…ブレイダがいない今の私が消えた方がいい…ブレイダを助ける事が出来なかった私なんて…」

 

 すると、女の子がサリエールに強くビンタをした。

 

 「え…」

 

 「あなたね…ずっと一緒にいたいってブレイダちゃんに言ったんでしょう!?だったら、ちゃんと言ったことを守りなさい!あなたが消えたらそれこそブレイダちゃんは悲しむわ!だから、ちゃんとこの身体で精一杯生きなさい!じゃなきゃ、絶対に許さないわよ!」

 

 そう言う女の子の目には涙が溜まっており、それを見てサリエールはハッとした。

 

 「あなたが!ずっとブレイダちゃんと一緒にいたいって言うからこの身体をあげるって言ってるんでしょうが!それを自分から手放すなんてもうしないで!」

 

 「…ごめん…私、どうかしてたよ。自分で一緒にいたいって言ったのに…」

 

 「…分かれば良いよ。ブレイダちゃんを守るんでしょ?だったら、ちゃんと一緒に、傍にいてあげて…」

 

 「…ええ」

 

 すると、女の子の身体は光の粉に変わり始めた。

 

 「…どうやら、もう、時間切れね…」

 

 「そんな…まだ話したいことがあったのに…」

 

 「その話の続きは…ブレイダちゃんにしてあげて」

 

 そう言って女の子は笑って見せ、光の粉に変わって消失した。

 

 『大丈夫…私はちゃんといるわ。あなたの心の中に…』

 

 女の子の声が聞こえたが何も、誰も見えず、白い空間も消えていった。

 

 そして、外の爆発音でサリエールは目を覚ました。

 

 「ブレイダ…お願い、私に力を貸して!」

 

 サリエールはブレイダの手を強く握った。

 少しだけブレイダが握り返してくれたように感じ、意を決して外に飛び出した。

 

 

 外では、もはや人の形さえも無くなりかけているガディナが暴れ回っていた。

 

 「サリエール…わたしのかわいいかわいい妹…さあ、おいで…」

 ガディナはサリエールに気付き、サリエールの元に近付いた。

 「…誰があんたの妹なもんか!もう私は私だ!あんたの妹じゃない!玲司さんと神凪さんの子供だ!」

 そう言ってサリエールはガディナの腕を鎌で斬りつけた。

 「この…クソガキがァァァァァ!」

 

 ガディナは太い腕と拳をサリエールに向けて放ち、サリエールはそれを避けてガディナの顔に一発パンチを食らわせた。

 

 「…もう、あんたには惑わされない!」

 「じゃあ…こちらも遠慮なく殺してやる!」

 

 そう言ってガディナはサリエールの両腕を掴み、高く飛び上がった。

 そして、勢いよく地面に向かって降下し、サリエールを強く地面に叩きつけてクッションにした。

 

 「く…!」

 

 サリエールは必死の思いで立ち上がり、鎌を強く握った。

 

 「あんた一人で何が出来るんだよ!そんなにフラフラになって!」

 

 そう言ってガディナはサリエールを殴り飛ばし、瓦礫の山に激突させた。

 「はぁ…はぁ…」

 

 それでもサリエールは立ち上がり、両手で鎌を握り、その目には熱い闘志が宿っていた。

 

 「独りぼっちのお前では、もう何も出来やしないんだ!」

 

 「私は…私は、たった独りなんかじゃない!私には、ブレイダも…あの子も一緒にいる!」

 

 すると、サリエールの思いに応えたのか、サリエールのコアクリスタルからブレイダのブレイブレードが飛び出してガディナに攻撃をし、サリエールの手に入った。

 

 「ブレイダ…?」

 

 しかし、周りを見てもブレイダの姿はなく、そよ風が辺りに吹くだけだった。

 

 「…いや、あなたは…」

 

 サリエールの問いかけに応じるようにブレイブレードが日光に反射して輝いた。

 

 「…ありがとう…お願い、私に力を貸して」

 

 サリエールは念を入れるようにブレイブレードを額に当て、そして自分の鎌と一緒に構えた。

 

 「武器が一つ増えたくらいで…!調子に乗るなァァァァァ!」

 

 「!」

 

 ガディナはそう言ってサリエールに飛びかかってきた。

 

 (右!そして回り込んで後ろからブレイブレードを!)

 

 すると、頭の中に声が聞こえ、サリエールはその通りに右に動いた。

 

 ガディナの拳は空を切り、サリエールはその隙をついて後ろに回り、ブレイブレードで打撃を加えた。

 「な、なんだと…!?」

 

 「これも…あなたが…?」

 

(私は最後の力でブレイダちゃんを目覚めさせてくる。あなたは最後までガディナと!)

 

 「…分かった!」

 

 その声が聞こえるとブレイブレードはサリエールの手を離れ、ブレイダの元に飛んでいった。

 

 「何をする気だァァ!させるかァァ!」

「それはこっちの台詞よ!はっ!」

 

 サリエールはガディナの銃を鎌ではじき飛ばした。

 

 「貴様ァ…!」

 

 「ここからは絶対に通さない!」

 

 サリエールは鎌を構え、強く握った。

 

 

 

 「…?ここは…」

 

 ブレイダは、目を覚ますと真っ白な空間にいた。

 

 「初めまして、だね、ブレイダちゃん」

 

 ブレイダの前には、サリエールに酷似した女の子が立っていた。

 

 「あなたは…」

 

「…今、あの子はあなたの為に全力で戦ってる。あなたは、もう一度立てる?」

 

 「…うん。もう、大丈夫。こんなところで寝てられないよ」

 

 「そう…なら、あとはお願いね。あの子と一緒に戦ってあげて」

 

 そう言って女の子は消え、ブレイダは奇跡的に目を覚ました。

 

 「…」

 

 ブレイダは身体を起こし、ベッドから立つと、手にブレイブレードが握られていることに気が付いた。

 

 「…待ってて、サリエールちゃん!」

 

 

 

 「はぁ…はぁ…!」

 

 ボロボロになったサリエールはもう立っているのが精一杯だった。

 

 「どうしたの?もう終わり?なら、もう死ぬしかないよね!」

 

 「!」

 

 サリエールは覚悟を決めて目を瞑った。

 

 「諦めるのはまだ早いよ!サリエールちゃん!」

 

 ブレイダの声が聞こえ、サリエールは恐る恐る目を開けた。

 

 目の前では、ブレイダがガディナの拳をブレイブレードで受け止めていた。

 

 「…ブレイダ!」

 

 「ごめんね…寝ぼすけさんで…もう大丈夫だよ」

 

 そう言ってブレイダはガディナの拳を押し切り、ブレイブレードで斬りつけてガディナを退けた。

 

 「ぐ…!貴様は…!」

 

 「ブレイダ…変身も出来ないのにどうやって闘うの?」

 

 「…サリエールちゃん、デバイスを貸して」

 

 「え!?で、でも、そんなことをしたら…」

 

 「わたしに考えがあるの…成功する確率はとてつもなく低い…だけど!やるしかない!」

 

  「…分かった!私はブレイダを信じる!」

 

 そう言ってサリエールは変身を解除し、デバイスをブレイダに渡した。

 

 すると、ブレイブレードとデバイスが共鳴するように眩い光を放ち、ブレイダはデバイスをかざした。

 「トランス・オン!」

 

 ブレイダはデバイスを胸に装着した。すると、サリエールのヤミノチカラとブレイダのヒカリノチカラが共鳴し、一つに混ざりあって変身を開始した。

 

 ブレイダの変身の姿に変化が起き、腕、肩、腰、靴の装甲、頭の通信機が進化し、膝から下にも装甲が装着され、背中からオレンジの光の翼が生成され、ブレイブレードも出力が上がりスーパーブレイブレードに進化した。

 『OVER BOOST!』

 

 「ブレイダが…進化した!」

 

 「進化だと!?バカな…!」

 「はっ!」

 

 ブレイダは地面を蹴って飛び上がり、ガディナの元に急降下をしながら飛び込んで行った。

 

 「や、やめろ!来るなぁァァ!」

 

 ブレイダはガディナの光弾を回転しながら回避し、いつもよりも強い一撃をガディナに食らわせた。

 

 「ぐァァっ!」

 

 ブレイダは空中で一回転してガディナの後ろに着地し、デバイスを操作した。

 

 『SUPER BANNICING SMASH』

 

 ブレイダの全エネルギーがスーパーブレイブレードに光よりも早く溜まり、ガディナの周囲にブライトサークルを展開し、雷の如くブライトサークルの間を反射しながら飛び回り、エネルギーが最高出力になったところでガディナに突撃した。

 

 「スーパーバニシング!スマーーーーーッシュ!」

 

 ブレイダの一撃はガディナの身体を貫き、ガディナの中にいた大森めぐみを連れて出てきた。

 

 「そ、そんな…そんな…!わたしは…ワタシは…!私はァァァァァ!」

 

 そう言ってガディナは爆発し、ガディナの使っていたデバイスが地面に音を立てて落ちた。

 

 ブレイダは大森めぐみを抱き抱えて優しく着地し、サリエールはブレイダに駆け寄った。

 

 「…ブレイダ…」

 

 ブレイダは優しく笑い、大森めぐみを安全な場所に降ろし、サリエールを抱きしめた。

 

 「ありがとう、サリエールちゃん。もう絶対離さない。ずっと傍にいる」

 

 「ブレイダ…!」

 

 サリエールもブレイダを強く抱きしめた。

 

 そして、ブレイダは変身を解除し、デバイスをサリエールに返した。

 

 「ありがとね、サリエールちゃん。ずっと一緒にいてくれたんでしょ?」

 

 「うん。ブレイダの事が誰よりも心配だったから」

 

「そっか…ありがとね」

 

 そう言ってブレイダはいつものように無邪気に笑い、サリエールも同じように無邪気に笑った。

 

 

 「ほら、これで修理完了だ。ついでにあの強化形態のプログラムも入れておいたぞ」

 そう言って玲司はデバイスをブレイダに渡した。

 

 「ありがとうございます、玲司さん。でもなんであの形態の事を?」

 

 「ああ、ちゃんと奈央がデータを取っててくれたからな。それを元に作ったからすぐ出来たんだ」

 

 「そうだったんですね。…そう言えば、大森めぐみちゃんは?」

 

 「ああ、あいつはまだ病室の中だ。まだ目は覚まさないが、命に別状はなかったし、身体に異変もなかった。おそらく数日後には目を覚ますだろう」

 

 「そうですか!良かったね!サリエールちゃん!」

 

「ええ。良かったわ」

 

 「…そうだ、また大森めぐみが目を覚ましたらちゃんと付き添ってやれよ。ガディナに取り憑かれている間の事を知らなさそうだしな」

 

「分かりました。…それじゃ、行こっか、サリエールちゃん」

 

 「ええ。学校には遅刻って伝えてあるんですよね?」

 

 「ああ。ちゃんと事情は上手いこと説明しておいた」

 

「そうですか、ありがとうございます」

 

 「おう。気をつけて行けよ」

 

 「はーい!」

 

 二人は、指を絡ませて手を繋ぎ、学校へと向かった。

 

「…零、そろそろ帰って来いよ…」

 

 玲司は窓から景色を眺めながら呟いた。




今回はここまでです。

カブト並の脚本だなぁ…まあ、そこはご愛嬌。

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