二人の変身ヒロインが持てる力を全てぶつけ合うッ!
クロスさんもイメージイラストを描かれていますよ!
https://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=71818111 【オリジナル】変身ヒロインの戦闘シーンイメージイラスト | クロス #pixiv
「ねえ、少し聞いてもいい?」
「ん?どうしたの?相川さん」
車を運転している玲司以外が相川の方を向いた。
「二年間ブレっちのヒカリノチカラの特性を使ってトレーニングしてたけどさ、どうしてブレっちのヒカリノチカラの特性を知ってたの?」
「言われてみれば…どうして知ってたんですか?」
橘も他の四人に聞いた。
「前に、ブレイダちゃんがヒカリノチカラが不足してて戦えなくなってた事があったじゃない?あの時についでに解析したのよ。そしたら、命を落としかけるほどの大怪我をしたりした時に全快させると更に強くなる特性を持ってた訳。これは戦闘タイプのヒカリノチカラの特性で、別にこれは珍しい特性ではないんだけど、ブレイダちゃんがあれだけ強くなったのはめちゃくちゃな組手を沢山やったり、あるいは常識を超えた修行を沢山したから、それだけ伸びたんだと思うわ」
神凪が簡単に相川に説明した。
「つまり、激しい戦闘を行えば行うほどどんどん強くなる、という事ですか?」
「まあ、そんなところね」
橘が綺麗にまとめた。
「満月を見て大猿になったり激しい怒りで金髪になって五十倍強くなるとかは?」
相川は目を輝かせながら神凪に聞いた。
「流石にそんなジャンプの漫画の主人公にいそうな特性はないけど…第一その民族は全員黒髪じゃないの」
「ま、それに…おそらく敵のあの子も同じヤミノチカラの特性を持ってるわ」
「えっ!?」
百合の発言に一同は目を丸くした。
「なんでそんなことが分かるんですか?」
「あくまで私の推測にすぎないけど、最後に出会ったヤミマジュウはその前に出会ったヤミマジュウよりも格段に強かった。だけど、あの子は同じ調子で倒してたの。だから、もしかしたらあの子には仲間がいて、それがあの子を強くしている要因だとしたら、って思ってね」
「なるほど…確かにそれなら、そいつが強くなってても不思議ではない、って訳か。となると、そいつの仲間はそいつよりも強い、ってことになるな…」
「うん、そうなるよね…」
「まあ、明日戦うのはそいつだけだ。そいつの仲間が来るにしても、戦うのはブレイダとそいつの一騎打ちだ。心配することはねえよ」
「しかし…」
「大丈夫だよ咲ちゃん。絶対勝つからさ」
そう言ってブレイダは橘の方を向いて拳を強く握って見せた。
「そうか…分かった。信じてるぞ、ブレイダ」
橘もそう言って頷いた。
「決闘の場所は最後にヤミマジュウが出た場所…そこに来るんだったな」
「学校はいいの?」
「そこは大丈夫だよ。明日は学校は学校が出来た日の記念日だから休みだよ。…ね?」
心配そうに相川は橘の方を向いて聞いた。
「ああ。ちゃんと休みだから安心しろ」
それを聞いて橘は胸をなで下ろしてホッとした。
「ブレイダちゃんは明日に備えて今日は早く寝る事だ。他の皆も、二人の戦いが見たいって言うならガードナーの基地からだ」
「はい!」
「応援してるよ!ブレっち」
相川はブレイダの手を握ってそういった。
「私もだ。変われることなら変わってやりたいが…すまん」
橘もブレイダの肩に手を置いて言った。
「ううん、良いよ。その気持ちだけで嬉しいよ」
そう言ってブレイダは笑ってみせた。
そして、相川と橘をそれぞれの家に送り届け、玲司達も自分の家に戻り、ブレイダ達も家に戻った。
「…」
ブレイダは自室に入り、手を握ったり開いたりを繰り返し、拳を強く握った。
そして、ブレイダ達は風呂を済ませてその日は眠りについた。
次の日、雨の中ブレイダは変身しながら傘をさして四つのヤミノチカラの水晶を持ってあの場所に訪れた。
時計は昼の十二時を指し、辺りには誰もいなかった。
ただ一人、変身済みのサリエールを除いては。
「随分早いじゃない。それとも、そんなに早く死にたいの?」
ブレイダに気が付いたサリエールはブレイダの方を見て言った。
「いいえ、貴方に勝ちに来たの」
ブレイダはサリエールを睨みつけて言った。
「へぇ…面白いジョーダンね。まさか貴方のようなマジメな子からそんな言葉が聞けるとはね…では、どうやっても越えられぬ壁という物を貴様にあじあわせてあげる」
「ジョーダンなんかじゃないよ。それに、必死に努力すればそんな壁だって越えれるかもしれないじゃない」
「ふ…知れたこと…言葉で分からないなら身体で分からせてあげる」
そう言ってサリエールは鎌を取り出し、両手で持って回しながら構えた。
「絶対に負けない…!」
ブレイダも剣を取り出し、強く握って構えた。
そして、サリエールは四つのヤミノチカラの水晶を横に投げ捨て、ブレイダも同じ場所に固めるようにしてヤミノチカラと傘を投げた。
お互いに距離を取り、二人は同時に飛び出した。
「はぁっ!」
「…はっ!」
お互いに刃をぶつけ、その衝撃で同時に後退するが二人は着地してから一瞬で飛び上がり、何度も剣と鎌をぶつけ合った。
「たあぁっ!」
ブレイダの剣が鎌を振り払い、サリエールの腹を叩きつける様にして切りつけ、少し怯んだ所を前回し蹴りを放った。
「ごふっ…!」
「だぁぁっ!」
ブレイダは間髪入れず剣を振り下ろしてサリエールの身体を吹き飛ばし、一瞬だけブライトサークルを作って強く蹴り、サリエールを追いかけるように飛び出した。
「くっ!」
サリエールは宙に浮いて空中で踏みとどまり、迫ってくるブレイダの腹部に後ろ回し蹴りを入れて動きを止めた。
「がっ…!」
「返してあげる…!はっ!」
サリエールはブレイダの腕を掴んで逃げられない様にし、ブレイダの腹部に重い一撃を食らわせた。
「がっ…はっ…くっ!」
ブレイダも負けじとサリエールの腹部に蹴りを入れてサリエールから脱出した。
「はぁ…はぁ…」
「く…」
サリエールはもう一度鎌を強く握り、ブレイダも剣を構えた。
「こうなれば…」
「やるしかない…!」
ブレイダは剣を強く握ってサリエールに向かって飛び出し、サリエールもブレイダに向かって飛び出した。
二人の刃が強い力でぶつかり、お互いの剣と鎌が吹っ飛んで後ろの地面に刺さり、主人から離れた武器は光と闇の粒子に変わってそれぞれのコアクリスタルに戻った。
「はぁぁっ!」
「はっ!」
ブレイダとサリエールの拳がぶつかり、ブレイダは足元にブライトサークルを出現させ、サリエールも宙に浮きながら肉弾戦を繰り広げていた。
「だっ!」
ブレイダの拳がサリエールの頬を掠り、片目の下の切り傷から血が垂れた。
「く…だぁっ!」
サリエールも負けじとブレイダに拳を放って同様に血が流れた。
「はぁぁぁぁぁ…でやぁぁぁ!」
ブレイダはブライトサークルの上に片手をついて身体を横に回して後ろに飛び、その先に新たなブライトサークルを作り出してそれを強く蹴って飛び出し、その勢いを利用してサリエールの腹部に強烈な蹴りを放って怯ませ、間髪入れず両手をついて両脚でサリエールを雲の上に蹴り飛ばし、ブライトサークルの上に立ってブレイブレードを構え、ブライトサークルを操ってサリエールを追い掛けた。
「ぐ…負ける…ものか…!」
サリエールは鎌を取り出し、青空の下、闇のオーラを纏った刃を伸ばし、腕で目の下の血を拭った。
ブレイダも灰色の雲の中、光のオーラを纏った刃を輝かせて雲を突き抜けた。
「やってくれるじゃない…」
サリエールは凍てつく様な視線でブレイダを睨みつけた。
「私も負けてばかりじゃいられないからね」
そう言うブレイダの目には鋭い眼光が光っていた。
「こんな事でしか話せないとはな…つくづく嫌になるよ!」
そう言ってサリエールはブレイダに急接近して鎌を振り下ろした。
ブレイダはそれをブレイブレードで防いだ。
「そうね。わたしもこんな事じゃなくて、あなたと平和的に話してみたい」
「…そいつは無理な相談だ!」
そう言ってサリエールは鎌を下ろしきり、ブレイダは剣を離した。
「どうしてもあなたとは相容れないのね」
「そうね…万が一、いや、決してそんな事はありえないわ」
「分かった。もうこれ以上口で話してても仕方ない。ここからは本気も本気、全力の最終決戦と行こうじゃない」
「望むところよ。今度こそ貴方を消す!」
そう言って二人は最高スピードで飛び出し、ブレイダは剣でサリエールを強く叩きつけ、サリエールもその剣を鎌で払ってブレイダのスーツを切りつけ、へそと腹部があらわになった。
だが、そんな事は気にせずブレイダも殴りかかってきたサリエールの腕を掴んで雲の下まで飛び込み、落下していく勢いを利用してサリエールの身体を地面に投げつけた。
砂や石ころを払い除けながら出てくるサリエールのスーツもボロボロになり、腹部の切れかかっていたスーツの一部をちぎって投げ捨て、腹部とへそをあらわにした。
ブレイダもブライトサークルから飛び降りて地上に着地し、お互いに雨に打たれながら武器を構えた。
「「フルパワー解放!」」
『BANNICING SMASH!』
『FATAL END!』
ブレイダとサリエールは同時に宙に飛び上がり、サリエールは特殊能力であるリアクトキューブを展開し、ブレイダはいくつものブライトサークルをサリエールの周囲に展開した。
「「はぁぁぁぁぁ…!」」
ブレイダはブライトサークルを強く蹴ってサリエールの周りを飛びながら剣のエネルギー量と速度を高め、サリエールは鎌の刃にエネルギーを貯め始めた。
そして、お互いに最高の力になったところでブレイダはサリエールに音速を更に超えた速さで突撃し、サリエールも己の持てる力を刃に込め、ブレイダに斬りかかった。
「はぁぁぁぁぁぁぁ!」
「だぁぁぁぁぁぁぁ!」
互いの刃が激突し、凄まじい量の火花が散り、剣と鎌は粉々に砕け散ったがお互いの闘志は尽きることなく、地面に着地して地上戦になった。
「だぁぁ!」
「はっ!」
二人の膝が激突し、間髪入れずに素早い拳の連打をぶつけ合い、一撃一撃が凄まじく重い一撃で、いつしか大気や地面が揺れるほどまでになっており、二人のコアクリスタルも点滅を始めていた。
だが、二人はそんな事はお構い無しに激闘を繰り広げ、二人の拳がぶつかる時の腕の痺れも気にせず二人はただただお互いの力をぶつけ合っていた。
「はぁ!」
ブレイダがサリエールの腹部に強い一撃を入れた。
「く…だりゃぁ!」
サリエールもブレイダの腹部に強い一撃を入れ、ブレイダは思わず腹部を抑えた。
「く…まだまだぁ!」
ブレイダは腹部の痛みを耐えながらサリエールを強く殴り飛ばし、素早く飛び上がってサリエールに追撃を入れようとするがサリエールも負けじと躱し、ブレイダに前回し蹴りを放って両手の拳をブレイダに振り下ろして地面に叩きつけた。
「だぁぁぁぁぁ!」
サリエールはブレイダの頭目掛けてかかと落としを放ったがブレイダは間一髪で身体を横に回して回避し、地面を強く蹴飛ばしてサリエールの頭上に飛び上がり、後頭部に強い蹴りを放ってサリエールの頭を地面にめり込ませた。
「やぁぁぁぁぁ!」
ブレイダも拳を振り上げてサリエールに向かって振り下ろし、サリエールは地面に手をついて両脚でブレイダに後ろ蹴りをしてブレイダから離れ、地面のめり込みから脱出した。
「く…」
二人とも限界が近く、大汗をかき肩で息をしている状態だった。
「はぁぁぁぁぁ…!」
「はぁぁぁぁぁ…っ!」
二人共強く両拳を握って力を入れ、ブレイダは光のオーラを、サリエールは闇のオーラを放ち始めた。
そして、同時に飛び出し、ブレイダとサリエールは互いの蹴りを交差する様に激突させ、空中で後転して地面を凹ませる程強く蹴り、お互いの拳をスパークが発生する程強い力で激突させた。
「はっ!」
ブレイダは膝蹴りをサリエールの腹部に叩き込み、後ろ回し蹴りでサリエールを蹴り飛ばした。
「だっ!」
サリエールも地面に両足をめり込ませながらブレーキをかけ、ブレイダに向けて飛び上がり、空中で高速回転をして勢いをつけ、その勢いのままブレイダを蹴り飛ばした。
ブレイダも後ろにブライトサークルを出現させて蹴り飛ばし、サリエールの周囲にブライトサークルをいくつも出現させた。
「!」
サリエールもそれに応えるようにリアクトキューブを展開し、ブレイダは加速しながら己の拳にヒカリノチカラのエネルギーを貯め始め、サリエールも己の拳にヤミノチカラのエネルギーを貯め始めた。
「はぁぁぁぁぁぁぁ!」
「だぁぁぁぁぁぁぁ!」
龍が唸るが如く、二人の魂の叫びが辺りに轟き、二人は持てる全ての力を己の拳に託し、凄まじい勢いで光と闇の力が激突し、巨大な爆発が起きた。
二人の拳は互いの頬に激突し、その衝撃を受けた二人はその場に倒れた。
「あ…く…くく…」
「く…!」
もはや二人には立ち上がる力もなく、しばらくの間、二人とも地面に寝たきりだったがやがてブレイダがやっとの思いで立ち上がり、足をひきずりながらサリエールに歩み寄った。
「く…殺すんなら殺せ…私の負けだ…」
ブレイダはしゃがみ込んでサリエールの顔を見て、手を振り上げた
「…!」
サリエールは覚悟を決め、目を瞑った。
「…あなた、改めて見ると美人さんね。綺麗な顔が台無しよ」
そう言ってブレイダはサリエールの顔から土や砂を払った。
「な…何をしている…私を殺すんじゃないのか…」
「ううん、貴方を殺す気なんてないよ。あくまで貴方からヤミノチカラの結晶を取り返す、ってだけ。そりゃあ、ヤミマジュウの命を奪うのはいけない事だと思うけど、殺してしまったら、あなたが償うことが出来なくなっちゃう」
「私を…許してくれるの…?」
「うん。あなたに言いたい事は全部話したし、あなたの本心も聞けた。相容れる事は出来ないのかもしれないけど、せめて、同じ世界であなたと一緒に生きたい」
ブレイダは穏やかな顔でそう言ってサリエールに手を伸ばした。
「…ふふ、完全に私の負け。あんなに弱かったあなたが、こんなに強くなったなんて…」
サリエールは精一杯手を伸ばしてブレイダの手を掴んだ。
「そりゃあ努力したからね」
そう言いながらブレイダはサリエールの手を引っ張って身体を起こした。
「わっ、わわっ!」
サリエールを引っ張った勢いでブレイダは尻もちをついた。
「なにやってんのよ、全く」
「ごめんごめん」
そう言って二人は笑い合った。
いつしかサリエールも優しく、穏やかな顔をしていた。
「…私はサリエール。貴方は?」
「私はブレイダ。柊ブレイダ」
「そっか、ブレイダちゃんか。あんた、家族は?」
「今は行方不明だけど、百合さんが母親の代わりをしてくれてるんだ」
「そっか…ここのあなたは幸せね」
「え?それって…」
「ううん。なんでもない。あんたが幸せならそれでいいわ」
いつしか雨も止み、穏やかな風が吹いて、雲の間から太陽の光が差し込み、二人を照らしていた。
「私達二人とも雨でびしょ濡れね」
「そうね。泥んこまみれだ」
「ふふ。あんたも払ってあげるわ」
そう言ってサリエールはブレイダの顔についた土や砂を払った。
「よし、綺麗になった」
「ありがとうサリエールちゃん」
そう言ってブレイダは変身を解除した。
「あんたの顔も美人さんよ、ブレイダ」
そう言ってサリエールも変身を解除し、私服の姿になった。
「サリエールちゃんはこれからどうするの?」
「さあね。あんたに負けちゃったし」
「そっか…そう言えば、サリエールちゃんの家族は?」
「私?私の家族は…」
サリエールは家族のことを思い出そうとした途端激しい頭痛に襲われ、頭を抱えた。
「う…!」
「だ、大丈夫!?」
彼女が家族のことを思い出そうとするのを止めた途端、頭痛も治まった。
「う、うん、大丈夫。でも…家族のことを思い出そうとすると頭が…」
「そっか…」
「ブレっちー!」
「ブレイダー!」
すると、遠くからブレイダを呼ぶ声が聞こえ、ブレイダはその声の方を向いた。
「咲ちゃん!翔子ちゃん!おーい!」
ブレイダは二人に向かって手を振り、二人も走りながら手を振って駆け寄ってきた。
「ずっと見てたよブレっち!お疲れ様」
「良い戦いだったぞ」
「うん、ありがとう、二人とも」
「…ここのお前は友達もいるのか…」
「ん?うん。紹介するね。橘咲ちゃんと相川翔子ちゃん」
ブレイダはサリエールに二人を紹介した。
「そうか…サリエール。よろしく」
「おうっ!よろしくね!」
「ああ、よろしくな」
二人も座り込んでサリエールと握手を交わした。
「あ、そうだ。ヤミノチカラの水晶…」
ブレイダはヤミノチカラを投げ捨てた場所を見た。
「私が取ってくるよ」
「ありがとう」
そう言って橘はヤミノチカラの水晶を取りに行った。
「しかしまー…」
「な、何?」
相川はサリエールの身体をジロジロ見た。
「デッケェ乳してんなぁ、ええ?」
そう言って相川はサリエールの胸を鷲掴みにした。
「あー、言われてみれば…」
そう言ってブレイダは自分の胸を撫でながらサリエールの胸を見た。
「一体何食ったらこんな風に…」
「こらっ!」
ヤミノチカラを回収して戻ってきた橘が相川の頭を小突いた。
「あいたっ!」
思わず相川は頭を抑えた。
「いやぁ悪いな、こいつも悪いやつじゃないんだ」
「え、ええ…別にいいけど…」
「それじゃあ、そろそろ帰ろっか。二人も疲れてるだろうし、休ませてあげないと」
「そうだな。二人とも立てるか?」
そう言って橘と相川はブレイダとサリエールに手を伸ばし、二人はそれを取って立ち上がった。
「ありがとう、えっと…」
「橘だ。橘でも、咲でも好きな方で良いぞ」
「ありがとう翔子ちゃん」
「おっぱい揉ませてもらったからな!」
そう言う相川の目は輝いていた。
「…どんな感じ?」
ブレイダは少し顔を赤くしながら小声で相川に聞いた。
「そらぁ良い揉み心地でっせ奥さん…やっぱあんだけのデカさはありますぜ…」
少し悪どい顔で相川は口元に手を添えながら小声で言った。
「?どうした?」
「あ、いや、なんでもないよ。さ、帰ろっか」
「ああ。たっぷり寝て、たっぷり食べて、たっぷり休みたいや」
夕焼けの中、四人は手を繋いで帰路についた。
ブレイダとサリエールは手を強く握っていた。
「あらー…連れ帰って来ちゃったの…」
ガードナーの基地に着いた四人は百合達を驚かせた。
「いやぁ、成り行きに任せてたら…」
「いやぁ、じゃないのよ!…はぁ、まさか敵の子が来るなんてね…」
「だ、だめ?」
「別にダメってわけじゃないけど…うーん、どうしたもんか…」
すると、神凪が車椅子でサリエールに近付き、サリエールの手を取った。
「ねえ、それじゃあ私達の家で暮らさない?私と、玲司と三人で」
「え?」
「良いでしょ?」
「そりゃあ構いませんけど…」
「良かった…。ね、玲司も良い?」
「ああ。俺も良いぜ。それに、お前もこれからどうするか決まってなかったんだろ?」
「まあ、確かに…」
「よし、決まりだ。手続きやら何やら色々あるからしばらくかかるけど、それが終わればお前も俺の家族だ。ブレイダや橘、相川と同じ学校にも通えるぞ」
「ほ、本当?」
「ああ、本当だ。それが終わるまではガードナーの基地で過ごしてもらうことになるけど、いいか?」
「ええ。大丈夫よ。ありがとう、玲司…さん?」
「ああ。とりあえず今は疲れてるだろうし、落ち着いたら改めて自己紹介をしよう」
「はい、ありがとうございます」
「さ、ブレイダもそろそろ…てあら?」
いつの間にか、ブレイダは立ったまま眠りについていた。
「こりゃ相当疲れてたんだな…仕方ない。ガードナーの仮眠室で寝かせとこう」
「ったく…こんなとこで寝るなんて…」
そう言っている内にサリエールも横に倒れて眠ってしまった。
「全く、どっちもどっちね」
そう言いながら橘と相川はブレイダとサリエールをおぶって仮眠室に行き、二人をベッドに寝かせて毛布をかけた。
「それじゃ、ごゆっくり」
相川は小声でそう言って部屋の電気を消した。
二人は隣同士のベッドで、幸せそうな顔で眠っていた。
今回はここまでです!
挿絵についてはクロスさんからキチンと許可を頂きました