拝啓 お父さん、お母さん。このたび俺は魔王になりました、助けてください。   作:のろとり

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拝啓 読者様

今回の話、いらなくね……?


集う仲間達です、助けてください。 by雷鳴

「待って、空良待って……ストップ!」

 

「え? どうしたの」

 

こんにちは、雷鳴こと「地獄でトマトジュース飲みすぎたマン」だ。

森で迷ってた俺だが、歩いてたら空良と会ったので一緒に魔王のところへ向かってる。

なのだが……俺を米俵みたいに担ぐのは止めてくれない?「おんぶとかは恥ずかしいから、恥ずかしい担ぎ方で頼む」って言ったのは俺だよ、あぁ俺だよ!

けどこれは違う。それに、この担ぎ方だとなぁ……

 

「さっき飲んだトマトジュースが口から出そう、うっぷ……」

 

「あああ!」

 

空良が動くごとに肩に担がれてる俺にも振動が来て、気分が悪くなるんだよ。

すまねぇ、本当にすまねぇ。

もどして汚さないようにするから、少しだけ休憩させてくれ。

 

 

 

 

 

「大丈夫?」

 

「大丈夫だ、問題ない」

 

休憩したからさっきよりは気分がよくなってきたぜ……この状態で腹パンされたら、血のように口からバッシャーだけどな。

 

「なぁ空良、本当に魔王と合流するのか? アイツなら一人で倒せてそうだが」

 

今までだってなんやかんやで勝ってたら、どうせ主人公補正やらご都合主義とかのあれで倒してそうだけど。

それに空良だってその腰にある二本の剣で倒せるだろ?なんか刀が消えてるけど。

 

「さっき雷鳴くん自身が言ってたけど、魔王が何人も居るんでしょ? 一人だけなら時間を稼ぐ程度は出来ると思うけど、不意討ちされたり複数で攻撃されたら魔王くんは死んじゃうよ」

 

そうえばそうだったな。

だからこうやって喋ってる間も、俺の後ろからグサァってされる可能性があるのか。

あら嫌だ、急いでここを離れたくなりましたわ。

 

「はぁ、海楽が居れば安心なんだけどなぁ」

 

アイツが居れば不意討ちされても、勝手に守ってくれるからこの状態だと超有能だ。

空良も強いのは分かってるが、複数で同時に攻撃されたら空良一人で戦うのはキツいだろう、つまり俺は死ぬ。

 

「……もしかしてあれって、魔王くん?」

 

それに海楽が居れば「自然三銃士」って遊びが出来る。

異世界の勇者「空良」

すべての攻撃を受けきる「海楽」

ギャグ補正の「雷鳴」

 

「雷鳴くん、魔王くんが胸に穴を開けられてピンチだよ!」

 

なんかあれだな、「空」「海」ときてるから俺だけなんかショボく感じる、今から名前を「山田太郎」に変えたら強くなれるかな?

 

「……ん、何?」

 

自然三銃士のことを考えてたら、空良が呼んでることに気付かなかった。

ミサの件で俺は理解したんだ、無視されることが悲しいことに。

次呼ばれたらすぐ返事するようにしないと。

 

「だから、魔王くんがピンチなんだって!」

 

へー、逃げよ。

そんなのは知らぬ、聞こえぬ、見えもせぬ。

俺程度が行っても何も変わらないさ、だってもう一人の魔王を倒すためには、空良と魔王が居ればいいんだろ?

つまりは戦力的に俺が居る必要はない、俺は寝るぞ!

 

「…………あ」

 

そうだ、そうだよ。魔王が死んだら駄目じゃんか。

詰みからの全員死亡のバットエンド一直線じゃねーか!

 

「魔王おおおぉお!」

 

それだけは避けないと、死ぬのは嫌だ!

俺は死にかけで、止めを刺されそうな魔王の元へ全速力で走り始めた。

なんか空良が驚いてるけど知らない、それより魔王を助けるのが先だ、仲間は助けないとな!

魔王の周りにはもう一人の魔王が一人だけだ、つまり抱えて逃げれば此方の勝利だ!

 

「雷鳴くん待って! ハッ!」

 

俺が走っていくのを見て空良は、一呼吸置いて『オーバーホール』を出して、残像が残るほどのスピードで俺を追い抜かして魔王の元へ向かう。

早くね?それなら俺を置いて一人で言った方が速かっただろ。

 

「間に合わない……!」

 

だがそんなスピードでも間に合わないほど魔王への距離は遠い。

そして何も出来ずに魔王に止めの一撃が───

 

「痛みだああぁぁああ!」

 

入るかと思ったが、海楽がそこに飛び込んできた。

止めの一撃は海楽に当たり、地面にゴロゴロと転がった。

いやお前が助けるんかーい。

 

海楽に見せ場を奪われました、助けてください。




「自然三銃士」をやりたくて書きました。
本来なら敵側のキャラに「山」って付くのを入れようと思ってましたけど、忘れてました。


それと雷鳴が「刀が消えてる」と言ってますが、それは空良が「剣」に形を変えてるからです。
そのため形が変わっただけで、種類とかは何も変わってません。
え、何が言いたいのかって?
要約すると「形が変わってるけど、 同じ物だよ」ってことです。

完結後にキャラ設定と裏話の投稿

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